刑務所

なんやかんやでジェイルに入れられてから、ワタルもいた2日間を合わせると１週間ぐらい経っただろうか。シャワーやトイレにも慣れてきた。使い方やここでのルールもやっとちゃんと理解した。それからは隙あらばシャワーを浴びている。スッキリして気がまぎれるし、少しだけ時間を進められる。最初はメチャクチャ抵抗あったが、この蒸し暑さと圧迫感の中では癒しだ。シャワー後は少し涼しく感じれる。ジェイルで何度目かの夕飯時のこといつも通り、配膳の長でもあるスクリーチから自分の分の夜飯を受け取る。ランチボ

ジャラッ、ジャラッ!!カギの束を鳴らしながらブーちゃん（ポリス）が扉の前に戻って来た。『コミンジャパニーズ!!』そう言って鍵を外し扉が開いた。俺たちはずっと入れられてた牢屋から出され、更に奥へ連れて行かれる。まず、この牢屋から出れた。とんでもなく臭いここから出れただけでも、今までの猛烈な圧迫感は少し和らいだ気がした。警察署内の奥の方へ、奥の方へと連れて行かれた。白くて網目状になってる鉄の扉の前にきた。ごっつい南京錠を外し、分厚く重そうなその白い扉を開けると5～6mの廊下が

解決策もなく、ただ待つ。それしかないけれど。時間って、楽しくて止まって欲しいなぁ〜って時にはあっという間に過ぎてさっさと進んで欲しい時には、止まってるように感じるほど遅い。ジャマイカという国では、比較的時間がゆっくり感じれたりするが、このジェイルの中は格別だ。ましてやこの中の圧迫感や蒸し暑さには発狂したくなる。ギリギリのギリで平静を装ってる。つもりだそんな中で気を紛らわせる、暇を潰すにはジャマイカン達と話したり遊ぶのが1番だ。というかそれくらいしかない。先ほどまであったマイケ

青汁王子ちゃんですがなぜに気になるかと申しますと年齢が青汁ちゃんは３５歳我・息子は３４歳ビジネスの弟子も３４歳息子や弟子を見つめるような気分でいますその弟子ですが…青汁ちゃんとなんと顔も似ているんですよ！！弟子はハンサム君ですからねしかしながらお話をしておきますが青汁ちゃんは、最終学歴が高卒しかし、弟子は東京６大学を立派に卒業していますその弟子はおかげ様で大社長に成長していますよ昨年は、メガバンクから４億5000万円の融資を受けましたネットニュースにも

『おい！ジャパン！！てめーブッ◯すぞ！！何してんだこのやろう！！』えっ！！！？なんかまずかった。。。？『ジャパン！ちょっとこっち来い！！』俺がいる部屋の向かいであり、水場の横の部屋にいるスクリーチに呼び出された。シャワーを浴びながら洗濯したTシャツで風呂上りに頭や体を拭いたので、ロング坊主といえどもまだ所々濡れている。しかしそれが体をいい感じでクールダウンさせてくれて今もまだ変なテンション、ジェイルシャワーハイ状態のままだ。少し息が上がっている。ちょっと前にマイケル、スクリ

俺は何度もデカイ声で呼んだポリーース!!ヨーー!!ポリーーース!!!エクスキューズミーー!!おーーいっ!!閉ざされた鉄の扉の前をポリスが行ったり来たり、捕まった奴が前を通ったり。叫んでも、目の前を通るポリスを呼び止めようとも無視だ。お前は後回しだ。と言わんばかりに忙しそうに足早に皆通り過ぎて行く。廊下の途中、普通の部屋と部屋の間にいきなり鉄格子。みたいな感じでこの牢屋は剥き出しになってる。鉄の扉以外何もない四角い部屋。汚いし匂いがキツイ。うるさいヤツやら危なそうなジャマイ

出すもんも出したことだしなんとか早く、自分が横になれるスペースを確保して眠りたい。早く時間を進めて、裁判所で金払ってここから抜け出したい。1秒でも早く。ボスの部屋とは対角線にある、入り口から左手前の(水場の向かい)部屋を覗いてみた。基本的に中ではみんな自由にしているから、常になかなか騒がしい。その中でも唯一、ずっと歌ってるやつがその部屋にいたからだ。痩せ型で大人しそうな奴の名はデルガド自称Deejayなんてジャマイカには腐るほどいる。というか、自称ならジャマイカンの殆どがDee

感動的なんだか奇跡的なんだかよくわからないが漫画のような話で、スクリーチは親子揃って同じジェイルにいる。５年ぶりにジェイルの中で再会したらしい１７歳の息子は俺と同じ部屋にいる。息子はスクリーチとは逆の性格で、物静かなBADBOYだ。親父のスクリーチはは見た目も危ないしうるさいMADなやつだ。話してみると面倒見も良くいいやつなんだが、なにせ見た目が極悪ハイエナのようなやつだからこんなところで一緒じゃない限り絶対関わりたくないと思う。俺は同じ部屋の長でもあるデルガドの一人ラバダブを横

外は灼熱の太陽に青い空、澄んだ空気に生き生きした緑の山々...を横目に穴ぼこだらけ、日本なら絶対舗装が必要なガタガタの道を、車内ムンムンのパトカーで交渉しながらブラックリバーの警察署へ向かう。そうだった。今日は日曜日だ。。。嫌な予感が募っていく。気づいたら汗が止まらない。外の太陽の熱さに、社内のクーラーが追いつかなく、ましてやセダンのパトカーに黒人の大男３人と俺とワタルと密度が高かったからなのか、それとも焦りからくる脂汗、もしくは冷や汗なのかわからない。もちろんキ

俺の右手にはキツキツに締められた手錠、反対はワタルの左手に繋がれニコイチ状態。エアコンの効きが悪く蒸し暑～いパトカーに揺られること１時間とちょっと、ブラックリバー裁判所に到着した。２日間ではあるが、あんなに圧迫感のある室内、いや、牢屋に入るのは初めてだったから、この蒸し暑くて汗ダクになってしまいそうなパトカーでさえ、あのジェイルに比べれば心地いいとさえ思えてくる。外の景色を見れるだけで開放感さえ感じる。裁判所へ到着するとキャロルやマム、ヒロくんも来てくれていた。俺は心配、迷惑かけたこ

どうやら飯の時間以外この「本当のジェイル」の中まで看守が来る時は、新入りを連れてきたり、ここから人を出す時だけ。それ以外には来なそうだ。1日、計4〜5回だけ見回りに来る。それ以外の時間はこの中では自由なのだ。ジャマイカのジェイル延長戦となる、2日目が始まった。さあもう丸1日。ここで何をする？トラブルなくあと24時間生き延びるそれが最大のミッションだ。また繰り返しだ。朝飯を済ませてから2時間ほど経った頃だろうか。ロール！ロール！！子豚おばちゃんことブーちゃんとティアドロップ

最高だ今までで一番うまいと感じたスプリフだ。ん、ついこの前言ったがもう更新した。それが原因でこの檻の中に入っているのに、その押収されたものを檻の中で火をつける。日本では絶対にありえない非現実的な世界に飛ばされる。T◯Cどーこーではなく、この状況に頭がブッ飛ばされる。逆にリラックスできる。は？って感じだけど、

ブラックリバーはジャマイカの中でも１～２番を争うほど特に悪いジェイル聞かなきゃよかった。プレッシャーがさらにのしかかった。今のところ問題なく、殴られたりヤラれたりということもなく馴染めてきてはいる。でもジャマイカの中でもトップクラスの悪さ、環境も含め最低であるこのブラックリバーのジェイルに居ると改めて確認、感じると一気に緊張感が爆発しそうなほどに膨れ上がった。一つの小さなミスや嘘でマジで殺されちまう。でも、舐められればそれはそれでヤラれちまう。裁判が終わり、一人でジェイルに戻ってか

一個前の記事から読んで下さい。さっき弁護士さんから連絡があってこれから出来る手続きは強制執行（債権差押）債権差押出来ない時は財産開示を申立てて、決定がされると犯人は裁判所に財産目録を提出して裁判所からの財産の所在についての回答が義務づけられる。これに正当な理由なく回答しなければ刑事罰を受けることになるんだそうです。ただね…もちろん弁護士さんにお願いするには高額な弁護士費用がかかります。そりゃ当たり前。弁護士さんもお仕事ですから。その上で犯人から取れるものがなければ

裁判に向かう。とティアドロップに呼び出される数時間前。。。あと少ししたらポリス達がここへ来て、裁判所へ連れて行かれる。その先がどうなるのかわからないが、とにかくやっとここから、この檻の中から出られる。そう思うと嬉しいというか、変な焦りみたいなものもあり、ソワソワする。まだかまだかと周りのジャマイカン囚人らとダベって時間を潰す。裁判とはどんな風にするのか。その先どうなるのか。ん。人生初めての裁判がジャマイカってことか。まだ夜が明ける前、ワタルがいるボスの部屋へ行ってみるとこの

行きはワタルと片手同士繋がれていた手錠も、判決が終わりもう一度ジェイルへ逆戻りすることになった俺は、今度は一人で両手に手錠をされている。一緒に帰れると思ってたのに。帰ったらPartyにでも行って、笑い話にしながら飲もうと思ってたのに。。。キャロルやマム、ヒロ君、そして裁判を終えてここでやっと無罪放免となったワタルとも別れを告げ、パトカーに乗せられ、またあの極悪犯達の溢れるブラックリバーのジェイルへと向かっていった。朝

フィンガ。。。どんだけタイミングドンピシャなのよ。あいつが、街でも有名なMADでクレイジーな極悪男なのか。やっぱりか危ね～雰囲気が出まくりなわけだ。ちょっとカリスマ感さえ感じる。さっき無駄に話し込んだりせず、さくっと引き上げて部屋に戻ってよかったかもヒロ君、ワタルが外で色々と聞いて仕入れてくれた情報でもあるし、わざわざ危ないやつと関わる事もないだろう。あまり接触しないように気をつけようと、思いながらも一カ所でじっとしていられない俺は立ち上がり、ストレッチするように身体を動