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東京都美術館で開催中の「アンドリュー・ワイエス展」でこれは、と思う作品、《ケネットの集会所》の主観レビューをお届けします。画面には、白い集会所が静かに佇み、手前には石垣や柵、冬枯れの地面が広がっています。人物は描かれていませんが、人の気配だけが残っているような静けさがあります。水平線が目立ち、静けさが強調されています。また、集会所横の木は生命力を失った冬の状態で地面も湿って冷たい。そして、色彩は白と黒が多い。このことから、死と祈りを感じさせます。その印象は、「劇的な死」では
東京都美術館で開催中の、「アンドリュー・ワイエス展」でこれは、と思う作品、アンドリュー・ワイエス(1964)《ブルーベリーのバケツ》ユニマットグループの主観レビューをお届けします。本作は、画面右側の白い棚の上に置かれた金属製のバケツ、その中のブルーベリー、そして左側の窓だけで構成されています。構図は簡素ですが、その分、物の質感や空気感が強調されています。ブルーベリーの入ったバケツは、窓から入る光に照らされているため、室内でも明るく、「生」のエネルギーが溢れています。これは、ブルーベ
東京都美術館で開催中の「アンドリュー・ワイエス展」でこれは、と思う作品、アンドリュー・ワイエス(1976)《松ぼっくり男爵》福島県立美術館蔵の主観レビューをお届けします。画面中央に古い鉄兜が置かれ、その中に大量の松ぼっくりが入っています。周囲には赤茶けた松葉が積もり、冬へ向かう空気感が漂っています。松ぼっくりは一般に、種子を守るもの、繁殖・循環、生命の継承を連想させるモチーフです。しかも本作では、鉄兜の中に入っています。鉄兜は本来「戦争」や「死」に関係するものですが、その内部に生
先日、東京都美術館で開催中の「アンドリュー・ワイエス展」を観てきました。🔳展覧会入り口20世紀のアメリカの具象絵画を代表するアンドリュー・ワイエス(1917ー2009)。その没後初の回顧展だそうです。この展覧会は「境界」というものをテーマにしているそうで、窓やドアなど部屋の内と外の関係に焦点を当てた展示が目立ちました。🔳アンドリュー・ワイエスフライヤーを参考に1917年ペンシルヴェニア州にお生まれ。お父様も有名な挿絵画家のニューウェル・コンヴァ
東京都美術館で開催中の「アンドリュー・ワイエス展」でこれは、と思う作品、《ヒトデ》の主観レビューをお届けします。印象的なのは、「窓」を通して人物を見ている構図です。室内の暗く静かな空間から、海の光へ視線が抜けていく。窓は単なる背景ではなく、内と外、孤独と世界、観察する者/される者を分ける境界として機能しています。窓の「あちら側」には、光が溢れ、どこまでも続く世界。対する「こちら側」は、制約された光しか入って来ず、広がりも無い。「あちら側」への憧れも感じられます。窓枠にあるヒトデ