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本日12月20日発売の『モーストリー・クラシック』2026年2月号に、クラウス・マケラ指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の11月16日、ミューザ川崎シンフォニーホールでの公演レヴューを寄稿しました。本誌への寄稿は、今回が初めてとなります。世界屈指のオーケストラが放つ音の質感、そしてマケラの指揮が引き出した響きの奥行きと推進力――一夜の演奏体験を、モーストリー・クラシックの誌面ならではの視点で記しました。掲載ページは66–67頁です。お読みいただけたらうれしいです。
R.シュトラウス《ドン・ファン》では、マケラの若さと俊敏な感性が弾ける演奏となった。切れ味の良い運動性が作品の勢いを引き出した一方、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(RCO)の音色が2年前ルイージ指揮で聴いた豊かで奥行きのある柔らかな響きから、引き締まった鋭角的なサウンドへと変貌していたことは意外である。奏者の個々の音楽性は圧倒的で、とりわけドン・ファンが巡り会う第二の女性を象徴するオーボエ独奏(アレクセイ・オグリンチュクAlexeiOgrintchouk)は、単なる艶やかさにとどま