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ジャズはスゥイングの終焉と共に大きな転換期を迎えますが、それは同時に、自分のやりたい音楽をやりたいように演奏する個性派ジャズメンが、流行り廃れの合間を縫って自分独人の花を咲かせた時期でもありました。カテゴリー的には、大橋巨泉氏が名付けた「中間派」に該当するのしょうが、彼らに共通するのは「流行なんぞ、どこ吹く風」といったスタイルだけで、音楽的な傾向を見出すのは困難であり、無駄でもあると思います。なぜなら前述したように、彼らはスウィングにもビバップにも属さず、もちろん中間派という言葉など知る由
マイルスが初めてヨーロッパを訪れたのは、1949年のこと。タッド・ダメロン・バンドの一員として「第一回パリ国際ジャズフェスティバル」に参加するためだったのですが、この時彼が最も驚いたのは、人生初の空の旅でも、歴史的な建造物でもなく、パリには黒人差別が存在せず、行く先々で芸術家として手厚くもてなされた事でした。さらに、異人種のカップルでも気兼ねなく過ごせるこの街で、マイルスは女優のジュリエット・グレコと恋に落ち、パリはいつしか彼にとって、別世界のような存在になって行きます(マイルスは晩年
ジャズの入門書や「名盤ガイド」などで、必ずお目に掛かるのが、このアルバム。特に「PortraitInJazz」のジャケは、ジャズ新入生の前に立ちはだかる気難しい教師を想わせ(笑)、「これから退屈な授業が待っているんだろうな~」という気にさせるにじゅうぶんな迫力を醸し出しております(爆)。して、いざ聴いてみると、想像以上の退屈さ!(・o・)それでも何とか聴き通し、ジャズ修行の門を通り抜けたという方も、きっといらっしゃるんじゃないかと思
モダンジャズが全盛期だった1950年代はモノラルの時代で、ステレオが出てきたのは1950年代末だから、多くの場合でモノラルの方が音が良い。バンゲルダーが頂点を極めたのも、モノラル録音だった。でも、1960年代以降になると、ステレオの音が全般的に良くなってくる。録音機器がマルチチャンネルへ進化したこと、マスタリング技術が進化したことなど、ハード・ソフト共に良くなって、ステレオ盤の音が大きく向上した。60年代はステレオの方が良いレコードが大半だけど、筆者が聴き比べてきた中で、圧倒的にステ
ビルエヴァンストリオのSpringIsHereを。日本の春、というよりちょっと憂な感じがします。こういうモダンジャズは果てしなく素人なんですけどアドリブの方が名盤すぎて原曲を知らないや。邦題だと「春が来たと云うけれど」なんだそう。春でも寂しい時あるものね。今年の春はきっと大丈夫。桜がゆっくり見れたらいいなぁ。
ジャズを好きな方なら、パノニカ(通称、ニカ)という、ちょっと変わった名前を見聞きした覚えがあると思います。≪出典・参考文献≫出版社:月曜社(2019/2/27)発売日:2019/2/27言語:日本語単行本:384ページISBN-10:4865030697ISBN-13:978-4865030693ちなみに、彼女のために創られた曲を並べてみますと…〇Nica’sDream/HoraceSilve
吉祥寺数々の喫茶店トップバターは、ファンキーです。吉祥寺の喫茶店文化を牽引した故野口伊織氏の最初のジャズ喫茶です。「ファンキー」という店名からも明らかなように当初は本格的なジャズ喫茶だったようです。なお、「ファンキー」というのはモダンジャズの一形式で、ジャズと関係ない人物が名乗る代物ではありません。また、モダンジャズとは無関係な文脈で使用される言葉でもありません。本格的なジャズ喫茶は、店内での会話厳禁の硬派が集う喫茶店でした。ところが、私が初めて訪れた1980年ころには、「ファン
TalFarlow-『ARecitalByTalFarlow』(1955年)TalFarlow-gBobEnevoldsen-vtbBillPerkins-tsBobGordon-bsMontyBudwig-bLawrenceMarable-dr1.YouCameAlong(FromOutOfNowhere)2.Walkin'3.MoonlightBecomesYou4.OnTheAlamo5
MilesDavisSextetplay"SoWhat"マイルスデイヴィスソーホワットMilesDavisSoWhatMilesDavisの代表曲、Sowhatを徹底分析する。この、Sowhatという、いかにもマイルス=デイヴィスらしい、ちょっと、ぶっきらぼうな、タイトルの曲は、1959年頃、録音されたKindofblueという、LPレコードの中の一曲だ。他に、Blueingreen,Allbluesなど、名曲が目白押し
近年ずっと”ジャズ系ピアノ”にもハマっている影響から、ジャズについても、もっと書きたいな・・と思ってますが、実はクラシックよりずっとオタク(マニア)色が濃くなるので、けっこうやりにくいのです(苦笑)ジャズが誕生したのは20世紀ごろ(その前身、ブルースやラグタイムは19世紀後半から)なので、クラシック音楽の歴史の中で、それらが影響し合い融合もしたのは、そんなに古い話ではないです。ですがジャズの誕生と共に、クラシックの音楽家たちも、その素晴らしさ
随分ご無沙汰な投稿になってしまった。気が付けば梅雨入りしているではないか。しかも、台風が2つ目が向かってきている。早すぎるではないか。今日は雨模様で少し肌寒い。ガレージの模様替えをして、今この記事を書いている。そのお供がこの一枚だ。ジャズ・ジャイアント(SHM-CD)Amazon(アマゾン)880〜2,786円夭折の天才ピアニスト、バド・パウエル渾身の名盤『ジャズ・ジャイアント』である。ジャズの歴史の中で、パウエルくらい大きな影響力を持ったピアニストも珍
がんばって“家ごもり”を続けている皆さん!、ソニー・スティットの爽快なアルトを聴いて、気分を晴らしませんか?(^^♪SonnyStittPlays(FullAlbum)https://youtu.be/uXSosXgLU0w01ThereWillNeverBeAnotherYou02TheNearnessofYou03BiscuitMix04Yesterdays05Afterwards06IfIShouldLoseYou