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鹿児島県霧島市。霧島連山の懐に抱かれた深い杉木立の中に、朱塗りの社殿がひときわ鮮やかに浮かび上がります。霧島神宮(きりしまじんぐう)。日本神話における「天孫降臨」──天照大御神の孫であるニニギノミコトが、三種の神器と稲穂を携えて高千穂峰へと降り立ったという、まさに日本のはじまりの物語を伝える神社です。高さ22.4メートル、西日本随一とされる朱の大鳥居をくぐり、参道を進んでいくと、極彩色の彫刻に飾られた社殿が現れます。「西の日光」と称されるその美しさは、令和四年(2022年)に本殿・幣殿・
「まつりごと」今では「政治」という意味で使われていますが、もともとは「祭り事」と書かれていました。つまり、神とともに生き、神意(かむい)を受けて国を治めること。古代の政治とは、支配でも命令でもなく、“和(やわらぎ)”を保つ務めだったのです。天の法を地に映す「まつりごと」古事記の天孫降臨の場面では、ニニギノミコトが地上に降りるとき、「天つ神のまつりごとをしろしめせ」と告げられます。この言葉には、「天の法(あめののり)を地に映し、人々が豊かに暮らせるよう整えなさい」という願い