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2024年5月5日↑メヒルは、逃げた。神殿が浄化され、最初は、自分の犯した罪を深く反省し、己の行いを悔いて、神に懺悔する毎日だったが、甘やかされ、舞踏会やティーパーティー三昧の華やかな世界で生きてきた女が一生神に身を捧げる事に逆に恐怖を感じたのだった。しかし、罪を逃れると言う事は、反逆罪になるという事は、知らなかった。施設にご奉仕に行った日に隙を見て、逃げたのだった。何処をどう通ったのか?人目につかない所をはしり、山の麓の洞穴を見つけ、奥深くに隠れた。ウンスが放っ
朝が来てウンスが目覚めた時にはすでにヨンの姿はなかったしかしこれまでと違いヨンがずっと自分と一緒に夜を過ごしていると知ったウンスは心の余裕ができたのか鼻歌まじりに朝の身支度を整えていた「ケ〜セラ〜セラ〜」気怠い体もヨンに愛された証だと思うと嬉しく感じるウンスヨンとミンソが四阿で抱擁していたことやチェ家の屋敷でミンソに言われた言葉が時折脳裏を過ったが…あの奥方には申し訳ないけどヨンは私のところに帰ってきてくれるって確かに約束し
部屋に戻るとチェ尚宮が火鉢を運び入れ炭を起こしていた「叔母…チェ尚宮様来られてたんですね」ウンスから聞き馴染みのない呼称で呼ばれ違和感を感じたチェ尚宮「寝てなくて大丈夫なのかい?まだ体調が万全でないのに其方はすぐにあちこち動き出す故王妃様も心配されておったぞ」「チェ尚宮様また迷惑かけてごめんなさい王妃様にもご心配おかけして…」「ウンスや王宮内だからと堅苦しい呼び名で呼ばなくても良いぞ」「え
翌日は、街も大騒ぎだった。不気味な真っ黒な船が近付いて来た時、光りを放った姿は、黒騎士団の団長の姿だった!やはりこの国の護り神だ!美しく聡明な皇后を娶ってから、更に力をつけた皇帝を崇めた。どうやら、皇帝の姿しか目に入らなかったようだ。ヨンとビンは相変わらず、訓練をして、執務室に寄り、ジークフリード公爵から変わった事がなかったか、魔獣の森から出た、金、銀、白金や宝石の採掘者や、加工技術者を高い賃金で雇う事を話し合い、細かい書類はジェイに頼み、部屋に戻る毎日が続いた。
冬来たりなば春遠からじこれは遠からずちょっとだけ先の世のお話し・・・ばぶぅ・・・ばぶっあー・・きゃふっ・・・うー・・春の柔い夜闇何処からか湿った風が月明かりに浮かぶ吾子の小さな寝台の上にぶら下がるモビールを揺らす子馬、小菊、駒、剣に弓手作りの小さな飾りが揺れながら回る吾子は小さな小さな手を精一杯伸ばし、懸命に掴もうと手足をバタバタと動かしていた。「可愛いなあ。こんなに整った顔をした赤ん坊なんて見たことないな。」「おお、さすが
そして、ウンスの医術については、黙っているようにと王様から箝口令が出された。「もし、漏れた場合、この中の誰かがやったと見なす!」ウンスの医術がこれ以上明国に知られないようにした。牢に入れられ、身体も腐って痛みもがき苦しんでる首謀者達。その他の者に漏れぬように細心の注意を払ってきたのだ。王様は王妃の所へ行った。「王様!医仙が懐妊したとは本当ですか?」「本当じゃ!今朝わかったようじゃ!」「大将軍も果報者じゃ!もっと医仙を労わねば!」「恐らく、また過
午後の鍛錬から兵営に戻った乙組隊員らは郡守のひと騒動があったことを聞き宴に参加するか悩んでいた大護軍は本来なら迂達赤を参加させたくないようで組頭たる自分が参加するのはよくないだろうそれに郡守との宴などに興味はなかったしかしユ医員が行くのならば自分も付いていきたい「組頭どうか一緒に宴に行ってもらえませんか実は先ほどの郡守は親戚筋で必ず出るよう言われたのです私一人では行きにくいので付き合ってくださいお願いします」サンユ
翌朝、大公殿下に抱かれて、エルナが来た。「エルナ!!」「ウンス様!!」2人で両手を取合って、ぴょんぴょんと跳ねて喜んだ。そのウサギ達2人を後ろから抱きおさえた皇帝陛下と大公殿下。「こら!飛び跳ねたら、駄目だ!」2人同時に言う。「もお〜っ!エルナ!聞いて!ヨンったら、トイレにまで付いて来るのよ」「ウンス様!同じです!」「悪阻は大丈夫?」「はい。やはり匂いのキツイ物は、駄目ですが、他は大丈夫です!それより、お腹がだいぶ目立ってきましたね?」「そうなの。4ヶ月なのに
ウンスが寝返りをうった動きで浅い眠りから目覚めたヨン昨夜ウンスを見つけた時を思い出し郡守とジュファンへの烈しい怒りが蘇るとともに自分の手に取り戻せたときの安堵感は計り知れなかったそしてウンスがまた自分を受け入れてくれた喜び気持ちが昂って夢中で抱いたが思えばウンスは必死で声を堪えていただが昨夜はウンスも今までになく俺を求め何度も応えてくれたこの兵営にあまり兵は残っていなかったがそれでも巡回している以上気づいた奴もいただろ
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典医寺に運んだウンスをヨンは自分で着替えさせようとした「馬鹿者!ここは屋敷ではないのだぞ少しは大護軍の体面を考えろ!」チェ尚宮は心配するヨンを追い立てユリと共にウンスを着替えさせようとしたが…あの阿呆め吸い付ついた痕がまだ残っておるわ首筋や胸元に薄っすら残った赤い情交の痕が目に入ると火鉢の手配を言い訳にユリを退室させたあの馬鹿者はまったくこんなところにまで吸い付きおってまるで盛りのついた獣ではないかこれほどあちこちに印を付けねば安心できぬのかいや
抱きしめられ髪を撫でられる見つめ合うとヨンの瞳の奥に情欲が灯るのを見てウンスも下腹の奥が疼いたヨンがそっと首筋に手を添えると今度こそウンスは瞳を閉じた優しくウンスと唇を合わせやがて角度を変えて何度も食むように口づけた口づけを受けながらウンスは改めてプロポーズされたのだと心の中に喜びがじわじわと広がり胸がいっぱいになっていった頬に何かが触れたヨンはそれがウンスの涙だとわかると頬や目尻にも口づけ涙を拭った額を合わせて至近距離で見つめるとウンスの目が三日月
チュンソクは慌ただしくしていた昨夜郡守の屋敷から戻った大護軍は不機嫌極まりなく眠っている医仙を大切そうに胸に抱き抱え医仙が使っている部屋に入ったきりだ宴から戻って来た兵士はテマントルベトクマンだけで何があったのか三人の話をまとめると宴で一服もられた妓生に扮した刺客がいた医仙が連れ出され貞操の危機だった医仙と部屋にいたのは迂達赤隊員だったしかも刺客は毒針を仕込んでいたことから徳興君の影が見え隠れするこれは大護軍も心穏やかに
ウンスが起きるとすでにヨンの姿はなく卓の上に手拭いと水桶があった身繕いしテマンを呼ぶと握り飯と青菜の水沈菜の朝餉を運んできてくれた「テマン君ありがとう」お礼を言うとテマンが何か言いたそうにもじもじしているので促すと「あのぅユ医員オ、オイラをテマン君と呼ぶのはやめてください」「えっどうして?」「オ、オイラ君をつけられるような身分じゃないから」「あ〜そういうことね!この時代
真珠の微熱66はて?何故にこんな状況に陥ってるのか寝ぼけた頭を総動員して考える昨夜、何時ものようにシャワーを浴びてパジャマに着替え、ビールをちょっとだけ飲んで家庭菜園の許可を取りチェ・ヨンと狭いベットに潜り込んだ。うん、安心してぐっすり眠ったわ。それが今は下着姿で逞しい身体の上に被さるように寝ていた。下敷きになってる男は実に幸せそうにくすくすと笑っている。「言っておきますが、俺が脱がせたわけではありません。」楽しそうに笑いながらぎゅっと抱きしめてくる。「貴女
起きた時にはすでにヨンの姿がないためヨンが連日自分に添い寝しているとは夢にも思っていないウンスヨンに抱きしめられて眠る夢を見るなんて無意識でもヨンのことが気になっているのねでもお陰でぐっすり眠れたかもだけど現実は奥方がヨンの腕の中で眠ってるのかしらヨンが屋敷で奥方とどう過ごしたのだろうかと内心では気になりもやもやしていた朝から妙に張り切ってジウォンらと石鹸を乾かしマンボ姐と相談して選んだ瓶に化粧水を詰めていたウンス皆はウンスの空元気に気づいており少
楽しそうに空想し時折ヨンに話しかけるウンスを眺めていたヨン一頻りチェヨンとの高校生活を妄想し終え満足したウンスは現実にかえった「それでヨンアどうかしたの?」「薬湯をお持ちしましたこれで体の強張りもだいぶましになるかとその後風呂に参りましょう」風呂と聞いて苦手な薬湯も頑張って飲み干したウンス多少鞍擦れに湯が滲みたがヨンの見張りのもとゆっくりと風呂に入り髪を乾かしたり梳かれたり慣れた手つきで膏薬を塗ら
「〝医仙〟無事帰還の知らせ余も安堵した大護軍チェヨンよまことに大儀であったなんなりと褒美を申せ」宣仁殿で王の前に跪き帰還の挨拶をしたヨンの耳に信じられない王の言葉が聞こえ重臣たちにも動揺が広がった「王様〜大護軍と共に参った女人はまことにあの医仙でございますか?」重臣の一人が問うた「そうじゃ天はこの高麗に再び天人を遣わせてくださったのじゃ」チェ・ヨンの開京到着の喜びは一瞬で消え去りウンス
マンボ姐とペクを連れて賛成事キム家の裏口に着いたイルファ「そんなに緊張しなくても大丈夫だよイルファさん騙すんじゃない本当のことを教えてやるだけさイルファさんは合図だけ送ってくれたらいいよ」「そうだよイルファさんうちらが勝手に喋るからイルファさんは頷いてるだけであとは自分の荷物をまとめてくれてたらいいんだよ」***昨夜急遽チェ家の離れへと移り住むことになったイルファこれまでの使用人部屋とは雲泥
4人を見送るとウンスが「何だか全てが納得いった感じよ。時の枝が何本もあると言う事は、私が100年前で手紙を書いた時、唯一納得のいかない事があったの。」「ん?それは何だったのだ?」「ヨンが見知らぬ場所で倒れていたそれが何の記憶かわからなかったの。でも、もし何本と時の枝があるなら何処かのヨンと私に起こった出来事だったのだと思うわ。」「ああ、こんな事が有り得るならそう考えてもおかしくないな。」「チュンソクと王妃様!アンジェさんとトギ!びっくりしたわ」「全くだ!しかし世界
朝議の日…今か今かと待たされる者達。男爵は、娘が聖女だと、侯爵や子爵達にふれ回った。バターン!扉が開き、いつもより大勢の騎士団が入って来た。それに続き公爵夫妻が入り、大公殿下は、エルナを抱き上げて、入ってきた。そして、皇帝陛下も皇后を宝物を抱えるように入って来た。「輝く太陽光り輝く星、護り神の皇帝陛下にご挨拶申しあげます!」ヨンは目も合わせず聞いていない!「ウンス?座れるか?」「ええ。大丈夫ですわ。」大公夫妻も皇帝夫妻もここぞとばかりに仲の良さを見せつける。
差し出した書状をヨンが受け取り紙面を開く前にピダムは言った「これは徳興君とキム・ビョンオクの娘との縁組を約束した書状です」「なんだと!」皆がその書状を食い入るように読みヨンが叫ぶ「間違いない!これは徳興君とキム・ミンソの婚約の約定だ署名と日付も入っておる」「つまりキム家は徳興君と婚約しておきながらその後ヨンにも縁組を申し込んだってことかい?」「そういうことになるな破談していなければの話だが」
数日後・・・身体が回復したユン・ソンヨンが元に向けて旅立とうとしていた。「ソンヨンさん・・・まだ、体調が全快した訳ではないんです。決して、無理だけはしないでください。これは、元に着くまでの間の薬湯です。必ず、飲んでくださいね。」ウンスが、ソンヨンの手を握りながら薬草の包みを渡す。「ウンス様・・・私のようなものに・・・ありがとうございます。もう、お逢いすることはないかと思いますがこのご恩は一生忘れません・・・」ソンヨンは、声を震わしながらウンスに告げた。「ソンヨ
軍議で大護軍は王様の客人が数日兵営に滞在すると言ったということは先刻大護軍の部屋に居たのはその客人であろうかサンユンは軍議中も先ほど会った女人のことを考えていたあんなに溌剌として笑顔の愛らしい女人は初めて見たそれによき香りが漂っていたきらきらした瞳で凛と俺を見つめ返し微笑んだどちらの御息女であろうか心ここにあらずのサンユンの様子はヨンやチュンソクには直ぐに気づかれた「滞在中は主にテマンが付く無
ブログご訪問ありがとうございます当ブログはドラマシンイ-信義-のキャラクターをお借りしてチェヨンとウンスのその後を勝手に妄想したシンイ二次小説です☆全てフィクションです☆ネタバレ含まれます☆あくまで個人の妄想です☆全てイメージをお借りしているものです***メインキャストチェ・ヨン崔瑩高麗軍大護軍元迂達赤隊長元赤月隊部隊長ユ・ウンス柳恩修2012年から1351年に拐われた医師医仙近衛隊迂
真珠の微熱67今年の梅雨は空梅雨で余り雨が降らなかった。それでも日差しは夏を連れてこようと日に日に太陽の光が濃くなってくる。庭園には樹々が屋敷を囲むが植物を育てるには太陽の光を浴びた方がいい。「ノググさん、ここら辺にしましょうか?」白いプランターをもって日中光が当たる場所に設置する園芸用の土と肥料を入れ可愛いミニトマトの苗木を植えた。「あまり根元を抑えつけないでくださいね。・・そうそう、お上手ですよ。」およそ庭仕事には不向であろう上品なつば広の帽子を被りシャ
「きゃーーっ!!」ウンスを狙った矢はウンスの笠を貫通したウンスの悲鳴があがった直後には二矢目が飛んできてシンが剣で払ったが馬上で避けようとしたウンスはバランスを崩し落馬した咄嗟に馬から飛び降りウンスを受け止めたペクは体を強かに打ちつけ下敷きになった次々に矢が放たれ三矢目四矢目はボヨンとユリを狙いシウルとジウォンが矢の出所を突き止めようと周囲に目を走らせ後方の迂達赤も異変に気付いた時沿道の人並みの中から数人の破落戸が飛び出しウ
体温はあ・・重い溜息が綺麗な唇から溢れる。屋敷の庭の桜の蕾が綻ぶ様子を眺めながら息を吐きまだ冷たい春の風から身を守るように自分で自分を抱く。ーー冬が終わる頃には帰ります。そう告げ夫は戦へと赴いた。・・新妻を残して。「雪も溶けたし桜も咲いたわ。まだ・・帰ってこない気?これ以上待たせたら出て行っちゃうから。」強がる口ぶりとは裏腹にウンスの顔は泣きそうだ。澄んだ青空に桜の花が揺れる。青とピンクのコントラストが涙が出るくらい綺麗。見上げるウンスの瞳からつーっと雫がひ
ユリが典医寺に来た時ウンスは一度目を覚ました「ウンスやわかるか?大丈夫か?」「叔母様…」返事はするもののまだ虚な様子のウンス「ここは典医寺じゃ其方は旅の疲れが出たのじゃ侍医の見立てではちぃと血虚にもなっておるそうじゃ最近食が細かったと聞いたぞ王妃様との夕餉は御辞退申し上げ今夜はチェ家でゆっくりするか?」ウンスは驚いて首を振った「叔母様心配かけてごめんなさい王妃様との夕餉
今日もウンスの体調を考慮して半刻毎に休息を挟みながら常歩から軽速歩で進んでいた一行巳の刻には安州に到着し早めの昼餉を摂っていた「ねえウンスドンイルに言ってた〝なんせん〟ってどういう意味だい?」「なんせん?…ああナンセンスね!つまんない馬鹿みたいってことよでも私そんな言葉使ったのねやばい」天界語に興味津々のペクが尋ね周囲も聞き耳を立てたがウンスはため息を吐いた「ウンスやばいって何が?」