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2024年5月5日↑メヒルは、逃げた。神殿が浄化され、最初は、自分の犯した罪を深く反省し、己の行いを悔いて、神に懺悔する毎日だったが、甘やかされ、舞踏会やティーパーティー三昧の華やかな世界で生きてきた女が一生神に身を捧げる事に逆に恐怖を感じたのだった。しかし、罪を逃れると言う事は、反逆罪になるという事は、知らなかった。施設にご奉仕に行った日に隙を見て、逃げたのだった。何処をどう通ったのか?人目につかない所をはしり、山の麓の洞穴を見つけ、奥深くに隠れた。ウンスが放っ
「私に向けても何か言っていただきたかったですが…」カンファレンスがお開きになるとチャン・ジンが少し拗ねたような口調でウンスに話しかけた「やだわジン先生からかわないでください私がカンファレンスで自由に話せるのは何かあればジン先生が助け舟を出したり軌道修正してちゃんと導いてくださるってわかってるからですそれに私が話したことなんて先生はとっくにご存知のことばかりだったでしょう?」「とんでもありませんとても勉強に
「きゃーーっ!!」ウンスを狙った矢はウンスの笠を貫通したウンスの悲鳴があがった直後には二矢目が飛んできてシンが剣で払ったが馬上で避けようとしたウンスはバランスを崩し落馬した咄嗟に馬から飛び降りウンスを受け止めたペクは体を強かに打ちつけ下敷きになった次々に矢が放たれ三矢目四矢目はボヨンとユリを狙いシウルとジウォンが矢の出所を突き止めようと周囲に目を走らせ後方の迂達赤も異変に気付いた時沿道の人並みの中から数人の破落戸が飛び出しウ
拗恋の処方箋(末期)樹々の間を抜け階段を下りるあれから通い慣れた典医寺にある医仙の部屋。近頃めっきり寒くなってきたがイムジャが待ってると思えば、ほっこりと胸が温かい。樹の枝の間から見える橙色の灯りが瞳に入るだけで胸が高鳴った。部屋の前にいるムガクシを下げると部屋の主に声をかける。「俺です。」すぐにパタパタと走り寄る音が聞こえるとバタンッと勢いよく扉が開く一瞬、瞳が合うと互いに笑んでしまう。「寒いから早く入って。」突っ立っている俺の腕をぐいっと引っ張ると自室へと
翌日は、街も大騒ぎだった。不気味な真っ黒な船が近付いて来た時、光りを放った姿は、黒騎士団の団長の姿だった!やはりこの国の護り神だ!美しく聡明な皇后を娶ってから、更に力をつけた皇帝を崇めた。どうやら、皇帝の姿しか目に入らなかったようだ。ヨンとビンは相変わらず、訓練をして、執務室に寄り、ジークフリード公爵から変わった事がなかったか、魔獣の森から出た、金、銀、白金や宝石の採掘者や、加工技術者を高い賃金で雇う事を話し合い、細かい書類はジェイに頼み、部屋に戻る毎日が続いた。
ヨンからの熱烈な口づけにうっとり溶ろけて身を預けるウンスをがっちり抱きしめそのまま寝台に引き込もうとしたヨンだがそんな思惑に気付かぬウンスは口づけの合間にヨンに訊いた「ねえヨンア夕餉は食べたの?」「いいえまだですが…夕餉よりイムジャが欲しい」「もうバカねマンボ姐さんがたくさん届けてくれてるのよ」ウンスの気が夕餉に向いてしまい内心ヨンは舌打ちしながら尋ねた「イムジャは腹が減っておるのですか?」「私はもう
ウンスが迂達赤兵舎に向かっている頃ヨンはテマンを供に久々に市を通り抜けチェ尚宮に呼び出された店へと向かっていた市井の人々はチェ・ヨン将軍を見かけると気の毒そうな視線を向けたというのもマンボを筆頭に手裏房らによる情報操作でキム家との縁談など虚言だと徐々に民たちに浸透してきたからだ家人不在のチェ家の屋敷に度々賛成事の娘が無断で入り込み数年もの間チェ家に執拗に付き纏い今や奥方のように振る舞いだしてとうとう気が違ったようだチェヨン将軍が拒否したに
王妃様から主治医になる許可を得たウンス今の典医寺のドクターやスタッフはどうなっているのか気になり早速典医寺の見学を希望した王妃はチェ尚宮に案内するよう命じたもののまだまだウンスと話し足りない様子「姉様今夜は夕餉を共に致しましょう妹の我が儘に付き合うてくだされ」ウンスがチェ尚宮を見ると小さく頷いている「わかりました王妃様楽しみにしてますねではまた後ほどゆっくりとお話しましょ」そこへちょうどボヨンとユリが来
呆然とした顔で出てきたヨンとウンス。「ウンス様?どうでしたか?」「ヨン?姫に何かあったのか?」「あっ、いや…兄上…三つ子と言われました。確かに三人の子の心臓が元気に動いてました。」「キャーッ!凄いですわ!流石ウンス様です!」「み、三つ子?子沢山の父親になるな?」「申し訳ありません!私には、わかりませんでした。」「アレク!マイヤー夫人と話して、最高のチームを作れ!」「はい!!」チェミは、スカートの裾を掴んで走りだした。三つ子となれば、乳母の手配、新しいメイドの人選
公爵夫妻がエルナを連れて来た。ピンクの上品で華やかなドレスに散りばめた宝石、大きなピンクダイヤの首飾りに小さめのティアラには、ダイアモンドで飾られたいた。「お、叔父上!そ、その、胸が目立ち過ぎではありませんか?」「ちゃんとレースのヒラヒラで隠れてるだろう?どうだ?うちの娘は綺麗だろう?」「はっ、はい!エルナ!綺麗だ!」「エルナ!素敵よ!」薄紫のドレスにアメジストとダイヤで飾った首飾りをして、イエローダイヤで飾られたティアラをし、皇帝と皇后の証で金で縁取られた赤いマン
航路を進めていた水軍。酷い海練の時もあった。船が沈むーっ!と大騒ぎしたのは、残された王とテルだけだ!こんなんで怯えるなんて、嵐が来たら、振り落とされますよ?倭寇の船が見えて来た!おい!向こうはこちらの倍はいるじゃないか?なんだ臆したのか?だったら泳いで陸まで行け!王は鎧兜を着ていたが、ちんまりとした小さな兵士だ!テルも王も中毒性のある香がきれて、恐怖心しかなかった。手も震え、身体もダルくて仕方なかった。テル殿!余に祈祷をしてくれ!はん!それどころじゃない!く
朝議が終わって、予約でいっぱいだと言う店のマダム・ミネルバが来た。「輝く太陽光り輝く星、護り神の皇帝陛下にご挨拶申しあげます!」「忙しい所すまないな!」「とんでもございません!皇后陛下のドレス50着と大公夫人のドレス50着だなんて、光栄でございます。ご懐妊されたと聞いております。なるべくゆったりとした物が良いかと思います。寝間着も必要かと思います。」「ああ、先に大公夫人が来ると思うが始めていてくれ!今から皇后陛下を連れてくれ!」「かしこまりました。」ビンがエルナを
手裏房宿から急ぎ王宮に戻ったヨンはアン・ジェを迂達赤兵舎に呼び迂達赤幹部らも集めると賛成事と徳興君義州郡守との黒い繋がり悪事の証拠となる書簡と証人を確保したことを知らせたまた監門衛でウンスに関する中傷が広まっており王宮に入るのを阻まれたこと凱旋で襲撃した賊を手引きした女を間もなくチェ尚宮が連行し秘密裏に牢へ入れることその際死んだことにしている賊の男に面通しさせることを告げた「どこに手下が潜んでおるかわからぬ故決して隊員にも口外するな
財務室に入った。室長のバロンが何事かと出迎えた。「皇帝陛下、皇后陛下、大公殿下夫妻!何か不手際がありましたか?」「いや、そうではない!皇后が財務室を手伝いたいと申してな。」「はい?」「私達、計算が得意なのよ。最近の財務資料はありますか?」「は、はい!こちらです!」「あら?思ったより多いのね。これは、どうやって計算してるの?」「はい!一枚一枚、計算式で、やっております!」「それは、効率が悪いわ!バロンさんはいつも寝不足でしょ?」「あっ、はい!い、いえ!」「これは、
ユリやジウォンとおしゃべりしながら迂達赤兵舎に向かうウンス途中黄色い小菊を見つけるといつかのように一輪手折って鼻歌まじりに歩いていた懐かしい迂達赤兵舎の門に着くと中で隊員達が訓練しているのが見えてウンスは一年前一時此処で過ごしたことを思い出し感傷に浸った気づいた歩哨から誰何されるとにっこり微笑み敬礼したウンス「忠誠!あのね乙組のマンソクさん呼んでいただけます?」あらかじめマンソクから母親の症状を聞いて予測を立てジン侍医の見解も聞き
王妃にセレブ化粧水を渡そうと坤成殿を訪れたウンスは王妃が康安殿にいる事を聞き出直そうかと迷っていたでもお二人揃っているところで高麗でできる不妊治療のことお話した方がいいかしらアンドチさんと叔母様にも一緒に聞いてもらった方がいいわね思い立ったらすぐに康安殿にやってきたウンスチョン宦官に取り次いでもらったのだった「王様王妃様ここまで押しかけちゃってごめんなさい…ってあらら?みなさんお揃いでなんの相談かしら?私お邪魔しち
光ったと思ったら、人影が…「何者だ!此処は許可なく入れない!」「うわぁ〜、しゅごい!おはながたくさん。」「ほんとに綺麗ね。ガラス張りって、何処なの?」「今までの枝とは、全く違うようだ!」「えっ?」「なに?」「皇帝陛下?ウンス様?」「これは…一体…」「こんにちは。チェ・レンです。」「うわっ!マジだわ!レンが言ってたお姫様とか騎士とかお城とか。そして、やっぱりお腹が大きいわ!えっ!ちょっと待って!トギ?チャン先生?」「あ、ああ、若いな?目のやり場に困っち
「ウンス様?最近、ビン様が騎士団で訓練しているようなんです。」「どうして?」「昔は剣の稽古をしていたそうで、身体が鈍っているから、少し運動しないと。と言ってました。」「そうなんだ。でも、良い事だと思うわ!身体を鍛える事は、心身共に健康になるもの。ヨンも叔父様に政務を任せて、今は騎士団を鍛え直す!って言ってたけど、何となく怪しくない?今は魔獣も出ないから、気を引き締める為だとか言ってたけど、お義兄様まで訓練してるなんて、何かあるのかなぁ?」「皇帝陛下も黒の騎士団もウンス
三月に入ると暖かい日が続いた。ウンスがサラシが欲しいと親子三人で市井にでかけた。ヨンはレンを抱っこして、ウンスが転ばない様に手をしっかり握って歩いた。あっ!恋人繋ぎしてみたい!ん?恋人繋ぎとは?恋人は知ってるでしょ?ほらこうやってしっかり繋いで歩くの。手を絡めて歩いた。本当はレンの様に抱いて歩きたい位だ!ヨン大好き!と抱きつくと、そのまま抱き寄せて歩く。耳元でレンもとおしゃま、だいしゅき!と言う。両腕に宝を抱え、ニヤニヤが止まらないヨン。旦那様、聞きましたか?
一旦坤成殿から下がり旅の疲れを落とすようチェ尚宮から勧められウンスは武閣氏宿舎で湯浴みをした用意されていた下着を身につけた時チェ尚宮がウンスに近づき衣を合わせ襟を整えたり乱れを直したり最後に腰帯を綺麗に結んで頷いたあの戯け者ウンスの首筋に仰山痕を残しおってしっかり袷を整えんと吸い付いた痕が見えてしまうわ「よかった着丈もちょうど良いだが少し痩せたか?」「ええ少しだけでもここに帰ってきたらみんな
翌日の検診で、1週間ぶりにエルナと会った!「エルナ!」「ウンス様!まあ、産み月程の大きさになりましたね?」「そうなの。妊娠線も出てきて、生まれたら、魔法をかけなきゃね。」「私にも、お願いします!」マイヤー夫人の診察が始まった。勿論、過保護な男2人付きだ。「輝く太陽光り輝く星、護り神の皇帝陛下にご挨拶申しあげます。関心致します。このように毎回の検診に付き添う殿方は今までにおりませんでした。世の中の男性も見習って欲しいものです。」「国の男達は違うのか?命懸けで子供を
翌日、トギは朝餉の時に、ヨンとウンスとカズ姐さんに薬を渡した。この薬は心を揺さぶる事をさせない!媚薬や香、呪術も効かない薬だ!子に触りもないから、飲んでおいた方がいい!有り難い!トギ!ヨンはその丸薬を飲んだ。ウンスもカズ姐さんも飲んだ。トギは凄いわ!どうやって作ったの?いつも、自分で試してみる!そのせいで声が出なくなったけど、不自由してない!色々な薬草を知ってるから、それで作った。私も100年前で薬草を覚えたけどとてもじゃないけど、トギには敵わないわ。レンは
体温はあ・・重い溜息が綺麗な唇から溢れる。屋敷の庭の桜の蕾が綻ぶ様子を眺めながら息を吐きまだ冷たい春の風から身を守るように自分で自分を抱く。ーー冬が終わる頃には帰ります。そう告げ夫は戦へと赴いた。・・新妻を残して。「雪も溶けたし桜も咲いたわ。まだ・・帰ってこない気?これ以上待たせたら出て行っちゃうから。」強がる口ぶりとは裏腹にウンスの顔は泣きそうだ。澄んだ青空に桜の花が揺れる。青とピンクのコントラストが涙が出るくらい綺麗。見上げるウンスの瞳からつーっと雫がひ
手裏房やチェヨンテマンに囲まれて賑やかに夕餉を食べ楽しそうに談笑しているウンスウンスの様子を窺いながら隊員らと夕餉をとっていたサンユンだがそこで隊員たちから思いがけない話を聞く「組頭見ましたか?魚の骨や海老の殻を取ったり医員様が咽せたら水まで飲ませてずっと大護軍が甲斐甲斐しく食事の世話を焼いていましたよそれに大護軍は常に医員様から目を離しません怪しいと思いませんか?」一人の隊員が話すと別の隊員も言い出した
南に下る用意もでき、水軍の船も出た。王様の所で、「此度は、禁軍大護軍アン・ジェ、護軍パク・ドンス、水軍上護軍チョ・ドンウク、ウダルチ護軍チュンソクを向かわせます某は、開京の護りを固めます。」「あいわかった!考えがあっての事だろう?」「チュンソクはウダルチを仕切ってます某の手を煩わせたくないと。そろそろ、某ではなく他の者が腕を磨かねばなりませぬ。内攻を使わずとも勝てる相手です。某は面倒なので、一気に片付けて来ましたが、他の者でも充分勝てます。その為に全軍鍛えました。
チュンソクは慌ただしくしていた昨夜郡守の屋敷から戻った大護軍は不機嫌極まりなく眠っている医仙を大切そうに胸に抱き抱え医仙が使っている部屋に入ったきりだ宴から戻って来た兵士はテマントルベトクマンだけで何があったのか三人の話をまとめると宴で一服もられた妓生に扮した刺客がいた医仙が連れ出され貞操の危機だった医仙と部屋にいたのは迂達赤隊員だったしかも刺客は毒針を仕込んでいたことから徳興君の影が見え隠れするこれは大護軍も心穏やかに
夕餉後部屋に戻ったヨンとウンス扉を閉めるなりウンスを抱きしめヨンは口づけた「どうしたの?」口づけの合間にヨンと額を合わせながらウンスが聞いた「昨日まではずっと一緒にいたゆえ離れてる時間が長く感じて…イムジャのことが心配なのです」ヨンが苦しそうに答えた今日兵営に来たばかりなのにすでにウンスを見染めた輩がいる気がした「私は無事で今貴方の腕の中にいるわ」ヨンは首筋に顔を埋めてウンスの香りを深く
役人が女の死体を恐る恐る莚で包み念のため縄をかけている中「ヒョン」ヨンがシンに声をかけ二人の元まできたウンスが首をかしげる「ヒョン?」「チェヨンお前は変わらないな」「ヒョン今までどこに?なぜウンスを知っている?」「その話は後だお前は早くこの事態を収拾させてこの地から発てるようにするのが先だ」「イムジャ一旦集落の方へ戻りましょう」ヨンが声をかけてウンスの手を引くがウンスの片手はシ
そして、ウンスの医術については、黙っているようにと王様から箝口令が出された。「もし、漏れた場合、この中の誰かがやったと見なす!」ウンスの医術がこれ以上明国に知られないようにした。牢に入れられ、身体も腐って痛みもがき苦しんでる首謀者達。その他の者に漏れぬように細心の注意を払ってきたのだ。王様は王妃の所へ行った。「王様!医仙が懐妊したとは本当ですか?」「本当じゃ!今朝わかったようじゃ!」「大将軍も果報者じゃ!もっと医仙を労わねば!」「恐らく、また過
翌日…「ヨンのバカ!またガクガクして、立てないわ!」「あれ?力が漲るとか言ってなかったか?それに、昨日は…ウンスも…グッ」口を塞がれた。「と、とにかく、物事には、限度があるでしょう?」「ない!」「へ?」「俺の辞書には、限度と言うのはない!」「陛下!陛下!」「なんだ?またチェミか?」「大公殿下が待っておられます!」「わかった!わかった!今、行く!」その頃、ユソーウル王国では、大騒ぎだった。「な、なんだって?もう一度言ってみろ?」王の側近とも言われる、クングル侯爵