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一月十日雪が積んでゐる、まだ降つてゐる、風がふく、寒く強く。近来にない寒さだつた、寒が一時に押し寄せたやうだつた、手拭も葱も御飯も凍つた、窓から吹雪が吹き込んで閉口した。ありがたいことには炬燵があつた、粕汁があつた。朝湯朝酒は勿体ないなあ。今日は金比羅さんの初縁日で、おまゐりの老若男女が前の街道をぞろ/\通る、信仰は寒さにもめげないのが尊い。隙洩る風はこの部屋をいかにも佗住居らしくする、そしてその風をこらへて、せくゞまつてゐる自分をいかにも佗人らしくする。……寒い
お見舞いに行った。ここは、病を得て入院したり、産んだり、産めなかったり、父が亡くなったり、友人が何人も勤めていたり、教えていたりする。かといってあまり特別な場所という認識はなく、人生にイオンが登場するような感覚でときどき登場してくる風景のひとつ。と、強がってそう言いたいだけだったりして。病院なんてできれば関わりのないほうがいいに決まっているし。そこで見かけた『病院ラジオ』のポスター。必ず観ているわけではないけれど、再放送や移動中などに何度もお目にかかって、そのたびにしみじみして
おはようございます。俳人であり評論家、明治大学教授の夏石番矢氏より句集2冊をお贈り頂きました。その一冊『砂漠の劇場』。インドより出版です。9か国語から成ります。フランス語でよみますと、同じ句でありながら、ことわざや比喩に似ているようで違う、意味深な感覚に。文字は不思議です。目を瞑ると、風景や色、匂いが出てまいります。心地よい。人生の絵巻物としてのシリーズ《絵巻物》。楽しみです。夏石番矢氏は東京大学大学院修了、明治大学教授の俳人/評論家Wikipediahttps://ja.m.wik
雨上がることばの海をかきまぜよ春の雪麒麟のまばたき二三回雀の目恐竜の目恋猫の目ヘリの音近づいてくる花曇りそのさきでカンナになって待ってやる公開中の韓国映画『リバウンド』がいい。廃部の危機にあった高校バスケ部の実話の映画化。新人コーチの下、5人で全国大会を勝ち進む。「バスケをしていればシュートが入らないときがある。いや、入らないほうが多い。でも、その瞬間、努力次第でチャンスが生まれる。それがリバウンドだ」(コーチのセリフ)。韓国の男子高校バスケ部の数は30校(2021年)、「公益勤務要
一月八日朝のうちはうらゝかな晴れだつたが、午後は曇つた。今朝は嫌な事と嬉しい事とがあつた、その二つを相殺しても、まだまだ嬉しさが余りあつた、――といふのは、起きてすぐ前の畠に尿して道を横ぎらうとするところへ、まご/″\走る自動車がやつてきた、彼は巡査だつた、私が尿したのを見たのだらう、そして恐らくは自分のまご/″\を隠すためだらう、そこへ小便してはいかんぢやないか、といひ捨てゝいつた、私は無論何とも答へなかつた、そして彼の没常識を憐んだ、私などはなるたけ小言をい
袴田事件のやり直しの裁判が結審し検察は袴田巌さんに死刑を求刑した。検察と弁護側双方の証拠合戦のような年月に、疲弊し尽くした袴田さんとわたしたちである。言い尽くされていた感情はどれも古道具のようでぱっとしないけれど、もうそう長くないような人生の人をまだジャッジするのかという、賽がずしりと沈むようなやりきれなさはどこに置いたらいいのだろう。万が一罪を犯していたとしても既に十分な罰を受けている。いやどうなのかな。それすらもわからない。罰ってなんだろう。事件の核心より、もはやこの年月の罪深さ
一月六日雨、何といふ薄気味の悪い暖さだらう、そして何といふ陰欝な空模様だらう。昨日は大金(今の現状では)を費つたが、今日は殆んど費はなかつた、切手三銭と湯銭三銭とだけ。隔日に粥を食べることにしてゐる、経済的には僅かしか助からないけれど、急に運動不足になつた胃のためにたいへんよろしい。次郎さんに手紙を書いた、――その心中を察して余りある事、感傷的になつては詰らない事、気持転換策として禅の本を読まれたい事、一度来訪ありたき事、等、等。苦痛のために身心を歪曲される
新鮮な胡瓜が5キロ届いた。これから毎日蟋蟀のように食べ続ける。にんにくとごま油、すりごまや塩昆布。りゅうじさんのレシピだと、ここに白だしつゆも加わる。時間がなければ白菜キムチと一緒に和えるだけでも旨い。もっと時間がなければ、塩を振って丸齧りするか、チューブのにんにくやマヨネーズにデップするともう立派なお酒のあてだ。生食だけでは勿体無い。肉と炒めれば、胡瓜の隠されていた甘味が肉を引き立ててくれる。というより、肉のあぶらが胡瓜のうまみを引き出してくれるだろう。冬の根菜類も捨てがた
一月五日霧が深い、そしてナマ温かい、だん/\晴れた。朝湯へはいる、私に許された唯一の贅沢だ、日本人は入浴好きだが、それは保健のためでもあり、享楽でもある、殊に朝湯は趣味である、三銭の報償としては、入浴は私に有難過ぎるほどの物を与へてくれる。次郎さんから悲しい手紙が来た、次郎さんの目下の境遇としては、無理からぬことゝは思ふが、それはあまりにセンチメンタルだつた、さつそく返事をあげなければならない、そして平素の厚情に酬ゐなければならない、それにしても、彼は何といふ正直
大分のお土産をいただく。リキュールは炭酸で割るのがいちばん美味い。けれど、炭酸が苦手なのでロックでいただく。甘い(汗)でもなんだか可愛いお酒である。この手のお酒をプレゼントされるということは無論光栄でしかない。そして、和菓子。ちょうど藤井聡太さんが別府で対局されていて、土産屋のおばちゃんから「藤井聡太さんが対局のおやつにこれを選んだ」と勧められ大人買いしてきたという。美味い。当然美味いのだけど。。。藤井聡太さんの選んだおやつはまったく違うものだった(大汗)土産屋のおばちゃんは
一月四日曇、時雨、市中へ、泥濘の感覚!昨日も今日も閉ぢ籠つて勉強した、暮れてから元寛居を訪ねる、腹いつぱいお正月の御馳走になつて戻つた。一本二銭の水仙が三輪開いた、日本水仙は全く日本的な草花だと思ふ、花も葉も匂ひも、すべてが単純で清楚で気品が高い、しとやかさ、したしさ、そしてうるはしさを持つてゐる、私の最も好きな草花の一つである。やうやく平静をとりもどした、誰も来ない一人の一日だつた。米と塩――それだけ与へられたら十分だ、水だけは飲まうと思へば、いつだつて飲めるのだ
後日観る予定のTheSecond。結果がわかっていたって感動にまったく影響はない。これはほんとうにすごいことだ。もし他に、結末がわかっていても満足できるエンタメがあれば教えて欲しい。あったとしても、ここまでの熱量を残すものはなかなかないでしょう。そういえば、昨年末のM1も録画だけしてまだ通しで観ていなかった。隙間時間にYouTubeで出場者の全ネタを繰り返し観てはそのたび涙腺が崩壊していたので、セカンドもそうなる可能性は大きい。(お笑いなのに泣きっぱなしって矛盾しているけれど)細切れ
ここ最近、旅行というものに行ってないもので…温泉特集などで取り上げられる「銀山温泉」に行ったことがあって、とてもいい雰囲気のところだったなぁなんて、思い出に浸っておりますhttps://www.ginzanonsen.jp/銀山温泉山形県尾花沢市銀山温泉大正浪漫の郷愁を感じるノスタルジックな町並みwww.ginzanonsen.jp▼本日限定!ブログスタンプあなたもスタンプをGETしよう5月20日は成田空港開港記念日1978年(昭和53年)のこの日、千葉県成田市に「新東京国際
一月三日うらゝか、幸福を感じる日、生きてゐるよろこび、死なゝいよろこび。――昨夜の事を考へると憂欝になる、彼女の事、そして彼の事、彼等に絡まる私の事、――何となく気になるのでハガキをだす、そして風呂へゆく、垢も煩らひも洗ひ流してしまへ(ハガキの文句は、……昨夜はすまなかつた、酔中の放言許して下さい、お互にあんまりムキにならないで、もつとほがらかに、なごやかに、しめやかにつきあはふではありませんか、……といふ意味だつたが)。お正月も暮れてまだ羽子をつい
あっ‼️書いて、投稿ボタンを押し忘れてた😅😅だからこんな時間に公開ーーーーーーl去年もシュークリームだったけれど今年もシュークリームなのね(なんの日スタンプの話ね)書かないよ!シュークリームの日については書かないよ!(とはいえ、なんの日スタンプはしっかりゲットだぜ)そういえばさぁ捨てきれない荷物のおもさまへうしろっていう山頭火の俳句があるけれどシュークリームをお土産に買った時って重くはないけれど潰れないように(潰されないように)持っていかなきゃいけないから気を
決まっているものを覆すことは容易ではない。でも、覆したいときってあります。旨い短夜の末席にゐる人素直漕戸もり
一月二日曇后晴、風、人、――お正月らしい場景となつた。吉例によつて、お屠蘇とお雑煮だけは缺かさない、独り者にも春は来にけり、さても結構なお正月で御座います、午後になつて出かける、まづ千体仏へ、老師はお年始まはりで不在、つぎに茂森さん宅へ、こゝも廻礼でお留守、――歩くのが嫌になつて、人間がうるさくなつて、そのまゝ帰つて来た、夕方、思ひがけなく元坊来訪、今夜また馬酔木居で会合することを約束する、何も御馳走するものがないから密柑をあげる、私はお雑煮やりそこなひの雑
ビジネスライクのひとたちと雑談中、ふと、どのように人生を生き抜くか、という話になった。こういう話題は家族や友人ましてや恋人と話すと最後、ため息で終わることが多いけど、この仕事が終われば次に会うのは季節が変わるころ、というような人たちと突き詰めていくのは、なかなかに興味深い。案外相手もこちらも、言い方は悪いけど『ああそうですか、せいぜい頑張ってくださいませね』などと、帰りの晩酌のことなどを考えながら、無責任に相槌を打つのも打たれるのも、だからこそほんとうの気持ちを晒せるような気がするのだ。たと
こんばんは。ふと思い立ち、前から欲しいと思っていた句集(中古、現役俳人)をポチッ。この俳人の句集(中古)は、人気&希少&高価で、なかなか手に入らない&手が出せないのです。今回、私が買ったのは約3千円の句集ですが、それでも新刊時の倍以上の価格で、私が買ったのとほぼ同時に、別の店の同じ句集も売れていたという・・・。・・・ともあれ、思ったより傷みや汚れ等がなく良い状態だったので、満足です。この句集は、その俳人が今の私と同年齢の頃に作
俳優でエッセイスト、俳人の吉行和子さんを、趣味の姓名判断で、占ってみました。吉行さんには、成功するが、不和や失敗に注意。家族縁や家庭運に注意。結婚運に注意。名誉、利益共に得るが、異性に注意。といった暗示があります。常盤英文です。皆の幸せを願います。また、どこかで。
花は葉に何度会っても遠い人骨盤を鍛えた白シャツを買ったマヨネーズぶっかけ十五歳の夏くるぶしもさこつもはつなつのひかり白薔薇の男だったねやっぱりね「自称踊る俳人としての近況は、5月下旬にフラフェスティバルのイベントに出演(フラ教室全体で)するので追い込み練習中です。先日の夜の練習では休みなく2時間踊り続け疲労困憊。翌朝起きたら午前11時で驚きました。いくら何でも寝すぎです。仕事が無い日で良かったです。」と長野県松本市の津田さん。寝るには体力がいります。津田
一月一日雨、可なり寒い。いつもより早く起きて、お雑煮、数の子で一本、めでたい気分になつて、Sのところへ行き、年始状を受取る、一年一度の年始状といふものは無用ぢやない、断然有用だと思ふ。年始郵便といふものをあまり好かない私は、元日に年始状を書く、今日も五十枚ばかり書いた、単に賀正と書いたのでは気がすまないので、いろ/\の事を書く、ずゐぶん労れた。元旦の捨犬が鳴きやめない売れ残つた葉ぼたん畑のお降り・水仙いちりんのお正月です・ひとり煮てひとり食べるお雑煮
既にタイトルからヒステリック気味で、まったく読む気がしない。最近この手の『うまく行きかけているのにわざわざ揺さぶりをかけてくる』ようなご提案が多くてうんざりする。黙っててくれる?今いいところなんだから、と言い返しても、言えばいうほどおもしろがられて第二弾第三弾と助長してくるので、こういう脅かしには裏を向けて、できるだけ見ないようにしておくしかない。それに、わたしたちはもうとうの昔に知っている。女の敵は女だということを。敵を味方につける。その味方は世界最強で、これは生きるうえでの極意な
お寺の住職が10分くらい、絵の説明をしてくれました。その間、聞いてる人たちは座りながら上を見上げて鳳凰図を眺めてました👀と、もちろん天井の鳳凰図は素晴らしいんだけど鳳凰図とは別の木の彫り物も気になって仕方ない。龍の彫り物だったんだけど、目が輝いていてキラッキラ✨してるんですよね。そこで住職に聞いてみた。あの龍の木の彫り物も金箔が貼られてるんですか?へ?という顔をする住職。1日に何回もお客さんに説明会してるけど、この質問は初だったらしいです笑いや、私が座っていると
俳人・夏井いつきとROLANDの俳句旅!大阪・道頓堀の人情とお笑い・地域の人の俳句に込められた人生を読み解く!大阪で人気のクルーズ船・水辺にかけた夢と希望とは←予告動画俳人・夏井いつきとROLANDが全国各地をめぐる俳句旅!大阪・道頓堀の人情とお笑い・地域の人の俳句に込められた人生ドラマを読み解く!笑いあり、感動ありのエピソードに心温まる▼大阪のお笑い文化・上方演芸の広がりに納得!▼大阪の都会を行く人気のクルーズ船・水辺に賑わいを呼びたい
日本旅のペンクラブが、松尾芭蕉が江戸深川の採茶庵から東北や北陸の地へと旅立った(奥の細道)5月16日(新暦)を「旅の日」と提唱した。松尾芭蕉は、ご存じ奥の細道に「月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり」と旅の記録として残している。月日は永遠に通り過ぎていく旅人のようであり、来ては過ぎる年もまた旅人のようなものである、という意味の紀行文。芭蕉にふれることで、ふと昔の友人のことが思い出された。若くしてこの世を去ったが世界を旅してまわっていた。月日は通り過ぎていくなかで旅人は今もどこか
オンライン俳句図書館は、「ミルトス館」へ名称を変更いたしました。ミルトス館では掲載頂いた本の動画を作成し、90日に一度、SNSにて広くご紹介いたします!是非、ミルトス館をご利用ください!お問合せは、こちらからお願い致します。ミルトス館お申込み・お問合せミルトス館は、俳句専門のデジタル図書制作・公開事業を行っています。デジタル化・公開のお申込み、およびお問合せは、お気軽に、こちらからお願い申し上げます。haiku-sen.hp.peraichi.com『わがロシア
十二月卅一日曇つて寒い、暮れてからは雨になつた、今年もおしまひだ。嚢中に四銭しかない、三銭で入浴、一銭でヒトモジ一把、文字通りの無一物だ、いかに私でも――師走がない正月がない私でも困るので、夕方、寥平さんを訪ね、事情を明かして少し借りる、いや大いに掠める、寥平さんのすぐれた魂にうたれる。……見切の白足袋一足十銭、水仙一本弐銭、そして酒一升一円也、――これで私の正月支度は出来た、さあ正月よ、やつてこい!人間は妙なもので、酒を一杯飲ませて下さいとはいひ
全品370円になってから初めて鳥貴族へ行ってきた。トリキではカップ酒、と言っても赤ワイン、を飲むことが多いからか、グラス一杯ほどの小さなカップワインが高く感じる。まあ、いわゆる『ふつう』になっただけのことと思えばそれまでだけど。元々安上がりで舌音痴にできているせいか、トリキとサイゼリヤの通常の赤ワインはいくら飲んでも翌日残らないうえ、どんな料理にも合う。どうかもうこれ以上値上げしないでください。先日ソムリエ氏と仕事をする機会があった。ここ数年ソムリエもしくはワインエキスパートの資格取
今日、5月16日は「旅の日」だそうです。1689年(元禄2年)の5月16日に俳人である松尾芭蕉が江戸から「奥の細道」の旅へ旅立った日に由来するそうです。奥の細道の旅で松尾芭蕉が詠んだ句にはその土地の食べ物を主題とした句が沢山あります。清滝の水汲みよせてところてん暑い日が続く今日このごろ、今日の夕ごはんにも今年の初夏初のところてんが並びました。