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可燃物Amazon(アマゾン)${EVENT_LABEL_01_TEXT}群馬県警利根警察署に入った遭難の一報。現場となったスキー場に捜査員が赴くと、そこには頸動脈を刺され失血死した男性の遺体があった。犯人は一緒に遭難していた男とほぼ特定できるが、凶器が見つからない。その場所は崖の下で、しかも二人の周りの雪は踏み荒らされておらず、凶器を処分することは不可能だった。犯人は何を使って〝刺殺〟したのか?(「崖の下」)榛名山麓の〈きすげ回廊〉で右上腕が発見されたことを皮切りに明らかになっ
短編集ということ以外、まったく予備知識なしに読んでみた米澤穂信さんの『儚い羊たちの祝宴』そこにはわたしなどの想像をはるかに超えた衝撃と、底知れない毒気を含んでいました。儚い羊とは、どういう意味なのか…。読み終わってからぼんやりと真相が浮かび上がってくる様は、分かりやすいホラーよりも背筋が冷たくなるようでした。読後、スッキリした気分で本棚に仕舞える本と、少し気になってパラパラと読み返す本があるとすれば、こちらは後者でしょう。古典ミステリーのファンならば、より深く作者の思惑を感
米澤穂信さんの作品は3作目になります。「インシテミル」はデスゲームで、「折れた竜骨」は魔法と推理の本格ミステリーでした。それぞれ違った面白さがあり、両作品とも印象に残るものでした。そしてこの儚い羊たちの祝宴も予備知識ゼロで楽しみにして読み始めました。読み終わってみて・・噛めば噛むほど味が出ると言うか、後半になってだんだんペースがつかめてきて面白くなっていきました。短編の5編がそれぞれ独立したストーリーでしたが、「バベルの会」という読書会が共通となっていたため、これがど
中禅寺の住まいは中野駅北側千葉公園の大賀ハス(撮影:2023.6.18)うれしいことに京極夏彦の百鬼夜行シリーズがでました。第一作の『姑獲鳥の夏』以来29年ぶりです。ところで「京極堂」こと中禅寺秋彦の店は、おそらく中野区新井です。だらだらとした坂道にピッタリの場所があるんです。今年2023年後半の7~12月に読んだミステリです。16米澤穂信「可燃物」文藝春秋2023.7.25発行17三上幸四郎「蒼天の鳥」講談社2023.8.21発行
満願(新潮文庫)724円Amazon(あらすじ)※Amazonより第27回山本周五郎賞受賞2015年版「このミステリーがすごい!」第1位2014「週刊文春ミステリーベスト10」第1位2015年版「ミステリーが読みたい!」第1位2014年のミステリー年間ランキングで3冠に輝いた、米澤ワールドの新たなる最高峰!人生を賭けた激しい願いが、6つの謎を呼び起こす。人を殺め、静かに刑期を終えた妻の本当の動機とは―。驚愕の結末で唸らせる表題作はじめ、交番勤務の警官や在外ビ
5月にはゴールデンウィークなるものがありこの機会を逃すと、次はいつになるかわかりませんので京極夏彦さんの『鵼の碑』を拝読するのも良いなぁと思ってます1000ページ超えのレンガ本(しかも上下段)どれくらいかかるかなぁじっくり読める時にチャレンジしたい作品なのです5月の読書計画♪冬期限定ボンボンショコラ事件(米澤穂信さん)♪可燃物(米澤穂信さん)♪クスノキの女神(東野圭吾さん)♪花散らしの雨みをつくし料理帖(高田郁さん)♪想い雲みをつくし料理帖(高田郁さん)♪アンと
黒牢城(角川書店単行本)Amazon(アマゾン)1,584円(あらすじ)※Amazonより本能寺の変より四年前、天正六年の冬。織田信長に叛旗を翻して有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起きる難事件に翻弄される。動揺する人心を落ち着かせるため、村重は、土牢の囚人にして織田方の智将・黒田官兵衛に謎を解くよう求めた。事件の裏には何が潜むのか。戦と推理の果てに村重は、官兵衛は何を企む。デビュー20周年の集大成。『満願』『王とサーカス』の著者が辿り着いた、ミステリの精髄と歴史
今日の本屋さんでの戦利品詳細はまた別記事に書こうと思っていますが沢山の方々に支えて頂き、4月25日(木)を無事乗り切ることが出来ましたので自分へのご褒美ということで、3冊も♪冬期限定ボンボンショコラ事件(米澤穂信さん)4月30日発売と聞いていたのですが、嬉しい前倒し♪銀座「四宝堂」文房具店3(上田健次さん)2も絶賛積読中♪桜の木が見守るキャフェ(標野凪さん)標野凪さんも多作な作家さんですね新刊が続々とどんどん読んでいきますなんだかんだすべて最高にうまくいってますありが
米澤穂信作「身内に不幸がありまして」は、少女が作る幻想世界に迷い込む一編。「儚い羊たちの祝宴」の第一章を飾る作品です。語り手は丹山家に仕える村里夕日。彼女の手記で始まる本作は、夕日が心から慕う吹子お嬢様のことが大半を占めています。吹子は自他共に認める完璧な令嬢で、その振る舞いには一分の隙もありません。そんな吹子は幼くして丹山家に召し抱えられた夕日に年近く、姉妹のように親密に育ちました。夕日は読書家な吹子のため、秘密裏に本を買いに出たり、秘密の書棚を作ってやるなど、甲斐甲斐しく働きます。