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sideS櫻葉小説です。雅紀は、静かに話を、聞いてくれていた。途中から雅紀は、涙をポロポロとこぼしながら。そう。そうだ。こうして傷付けたのは俺なんだ。雅紀の涙を見ながら、自分の罪を、胸にきざまないといけない、、、あの当時も、、、こんな風に雅紀はきっと泣いたんだ。泣かせたのは、、、俺自身。目の前の、愛しい人が、心を痛めて、涙を流している姿を見ると、、、やっぱり、俺がしてしまった大きさを、改めて実感する。雅紀と、心を通わせて、さっき、、、幸せな、世界一、
注、櫻葉小説です。sideA「はぁー。」1度深呼吸をして落ち着きを取り戻す。ドキドキとキュンキュンを何とかおさめた。ふと翔ちゃんに目を向けると翔ちゃんだけ余裕な感じがまたムカついてくる。ソファーに座ったままゆったり体を預けてくつろいでいる、、、「あいばくん、もう1:00だよ。明日、朝早く出ないといけないしもうそろそろ寝ようか、、、」「なにぃぃぃーーー!もういっぺん言ってみろ!!!!!💢💢💢」「わーごめんなさい!!なんで???寝ちゃだめなの?????」「あ、い
注、櫻葉小説です。sideA「この際だから、他にも聞いていい?」「なんでも!なんでも聞いて?」「翔ちゃん、、、は、知ってるか、分かんないんだけど、その、、、、、、、翔ちゃんの恋愛マスター説、、、っていうか」「ああ!噂だろ?知ってるよ。」「本当は真逆だったってこと?」「そうだね。ずっと、そうかな。社会人からは、面倒だったから、自分から噂を流したんだ。学生の時はすごく誤解されやすいタイプだったから。友達も多い方だったから、、、、、女友達も多くて、、、そうすると、一緒に
注、櫻葉小説です。sideS音を出さないような、静かな深呼吸をした。自分が、浅はかだった、、、それによって、雅紀を傷付けた。その話を、好きな相手にするのは、辛い。でも、雅紀は、知る権利がある。「翔ちゃん、、、、、、」はっとして、、、顔を上げた。「、、、翔ちゃんの様子から、、、俺、、、何となく分かったよ。、、、、、、ビー子に何かされたんじゃない?」「あ、いばくんっ、俺が悪いんだ。俺、、、情けないけど、ビー子さんの話を疑うことが出来なかったから。」「、、、
注、櫻葉小説です。sideS「ふふふ」「ふふふ」なんだろう。とにかく二人で顔を見合わせて笑い合う。くすぐったい空気が流れていて、、、どう振る舞っていいのか、分からなかった。「翔ちゃん、、、」「ん?」「ふふふ、、、俺のこと、そんなに好きなの?」「、、、ふふ。好きじゃねーよ。」「いや、めちゃ好きじゃん!」「いや、そーでもねぇーよ。」「いやいや!最上級に好きじゃん!」「そんなことねぇーって(笑)」「だって9年ずっとだろ?」「9年、、、ずっと、普通の『好き』だから
注、櫻葉小説です。sideS信じられないことが次々と起こる。ソファーに座ってもう寝ようかと声を掛けたときあいばくんは急に飛びかかる勢いで俺に覆い被さってきた。「うわあーーーーーーーーーーー!!!」もう盛大なパニックで理由を聞くと『誘惑してる』と、いわれた。え、、、、、、、、、、、、、あまりの突然の発言に頭が真っ白になる。それって、、、、、、、???つまり、、、、、、、、、、???彼と見つめあったままどうしていいのか分からなくなった。「ごめん、、、俺、、、
注、櫻葉小説です。sideA「うわぁっ!!!わっ、わーわーわーわーわーわーわーわーわーわーわーーーーーーーーっっっ!!!!」「おっじゃまっしま~す♪」「なっ、なっ、なっ、なっ、なっに?なになに?なになになにーーーーっ!!!」「あーーやっぱり暖かいな~♪お風呂」「あいばくんっ!!!なななななに?なに?なんでっ!なんで裸っ!!」大困惑中の翔ちゃん。「さっきさぁ、会社の人から電話がきた時裸だったから、裸のまま電話したら、体が冷えたんだよねもー、一回入ろうと思って」「いや
注、櫻葉小説です。sideS「翔ちゃん、、、、、、翔ちゃんのことが、、、、、、、、、、、、、大好きです。」走馬灯のように、これまでの9年間がフラッシュバックしてきた。出会ったとき、まだお互い若くて、雅紀は、人見知りが特に俺に激しかった。二人で海に行ったね。自分のことじゃないのに、一生懸命、映画のシーンに合いそうな場所を探してくれた。二人でよく遊ぶようになって、少しずつ、惹かれていった。雅紀が、殴られてバイトを休んだ日、本気で心配して、家にまでいった。
注、櫻葉小説です。sideS「わぁー!翔ちゃん!外、全然!風ないよ」「本当だっ!そんなに寒くないかな!あー、でも空気は冷たいね」二人でベンチに腰をかける。俺の持ってきたテーブル代わりの台に雅紀がウイスキーを置いた。「俺酒、作るね」「ありがとう」ふと見上げると、とても綺麗に月が出ているこんな風に二人でお酒が飲めるなんて。夢のようだと思った。「はい毛布。」すると雅紀は、、、、、一つの毛布を俺の膝と自分の膝にかけてシェアする。そしてもう一つ
櫻葉小説です。sideS、、、、、、、、、どのくらいだろう。どのくらいこうしてた?雅紀と抱き合ったままお互い静かに涙を流していた。声を出すことなく静かに頬につたう、、、涙。会話することもなく、ただ、、、、、、、二人の想いが通じ合った喜びを、奇跡のようなこの、時間を噛み締めるみたいにもうただ、雅紀の温もりを感じてた。この、この幸せが、くるなんて、何度も夢に見たこの瞬間ーーーー。実際に味わえるなんて、、、、そんな日がくるなんて、思ってなかったんだ、、、、
注、櫻葉小説です。sideSいよいよ、外へと毛布を運ぼうとする翔ちゃん。コップに水を入れて、それを毛布の上にこぼそうと、策略する。我ながらいい考えだと思った。1枚が水で濡れると毛布は二人で1つ使うしかなくなる。思い切って自分の立てた作戦を実行しようとした。でも、やっぱり毛布に水をこぼすのは本能的に罪悪感があるようで、、、ぎこちない動きになってしまった。おっとっとみたいに体がバランスを崩すふりをする。すると翔ちゃんが「雅紀!危ない
注、櫻葉小説です。sideA翔ちゃん、、、俺からの、全力の誘惑を、受け取って!そして、、、俺に、、、俺に、、、告白を!!!!ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー「あーーーーいい湯だったね。」お風呂から上がってスッキリした感じの翔ちゃんが、笑顔で俺に言う。さっきまであんなにあたふたしてたのに、、もう余裕になってるのが、何となく悔しくて絶対にきゅんとさせてみせるって、強く思った。濡れたままの髪の毛を翔ちゃんを見つめながらエロい顔つきで、かき上げる。よく
注、櫻葉小説です。sideA翔ちゃんが、やっと気持ちを言葉にしてくれた。俺の前から離れていったこと、理由もきちんと話してくれた。まさか、そんな詐欺まがいなことを彼女が実行するなんて、、、、、、とか、俺が彼女に惚れられたばっかりに、翔ちゃんに迷惑を掛けたんだな、、、、、、とか、あの時、ちゃんと気付いてたら、、、、、、とか、あの時、もっと調べてたら、、、、、、とか、その後、ひどいことをした彼女と付き合ってしまった、、、、、、とか、普通なら、思い悩むのかもしれない。
注、櫻葉小説です。sideA「ちょちょちょちょちょっ!!!あいばくん、何?!!!!!」「あ、ごめん、転びそうになっちゃって」「いや!いや!いや!いや!今、まんま、めがけて来たよね?わざとだったよね?????」ソファーに横に倒れ込んでしまった翔ちゃん。その上にきれいに覆い被さっている俺。しっかり押し倒したような状態になっていて、翔ちゃんを、見下ろす翔「怒ってんの?そんなに怒ってんの??」「は?何?それ、どういうこと?こんな状況で怒ってるわけないでしょ?翔ちゃんの思
注、櫻葉小説です。sideA今から、9年前、俺と翔ちゃんは出会った。喫茶店のアルバイトとして、スノードームに入って、そして、、、、すぐに恋に落ちた、、、。笑顔も佇(たたず)まいも雰囲気も品も発する言葉も大好きで、、、毎日のように会いたい、、、、、、触れたい、、、、、、そう、、、思ってた。翔ちゃんの持ってるものすべてを俺は、、、ほしいって、、、心も、、、、、、身体も、、、、、、こんな風に、、、、、、キスすることもあの時、いつもいつもいつも、願ってた
注、櫻葉小説です。sideAへたり込んだまま、呆然と上の方を見上げた。今から6年も前、翔ちゃんは突然姿を消した。腕時計が送られてきて、そこには、翔ちゃんとのさよならを意味することも書かれていた。失恋したと思った。会社で再会したけど、目が合うこともなく、いつも見てるのは俺だけで、仕事以外で声を掛けられることもなかった。やっぱり、やっぱり叶わない恋なんだってそう、、、思ってた。翔ちゃん、、、なんで?なんで?両想い、、、だったんでしょ?初めて、、、アイスカ
注、櫻葉小説です。sideA「あははっーーー!もーーーかわいいなぁ!お前」一瞬にして固まる、、、かわいいなぁってかわいいなぁってーーーーーっ!きゅんだよ!きゅんでしょ!きゅんきゅんきゅんだろーーーっ!しかも『お前』って!『お前』なんて!まるで『俺のお前』みたいな!『俺のもの』みたいな!ひぃーーーーーー‼初めて言われたし!翔ちゃんから、初めてそんなこと言われたしーーーーー!!なんなんこれ?どーいうつもりで言ってんの?翔ちゃんから誘惑される!!
注、櫻葉小説です。sideAとにかく訳が分からなかったけど翔ちゃんは、なんだか満足そうに笑ってた。「ちょっとウケただろー!」なんて言ってご機嫌で笑ってる!「いや何もウケてないけど、、、」って言うのに「またまたぁー」なんて、謎のかえしをされた、、、。こっちのロッジに戻ってから食事の用意をして食べてお風呂に入ったら、もう結構な時間になっていた。しかも、、、お風呂、、、時間かかったし。でも、、、ここで、はい!おやすみーなんて、、、そんなことできない!もう後
注、櫻葉小説です。sideAもーーー!!!翔ちゃんのニブちん!!!こんなにはっきり俺が誘惑してるのに!なんで気付かないんだろ、、、翔ちゃんから背中を拭かれながら、まだ好きだと言ってくれない翔ちゃんに、心の中で文句を言っていた、、、俺の体、拭きながら、ムラムラしないのかな?俺なんてさっきから、翔ちゃんの背中拭くのにめちゃ意識しないように頑張ってたのに!頑張ってても、、、やっぱりちょっと、、、ムラムラしちゃう、、、というかやべっ!!!これじゃミイラ取りがミイラに
sideA翔ちゃんは、相変わらず忙しい。なかなか、仕事場以外で、逢える日もなかった。逢えない間は、仕事に集中してほしくてあまり俺からはコンタクトを取らないようにしている。メールは、、、基本、しない。翔ちゃんが、仕事にどれだけの思いをかけて、取り組んでいるか、知っているから。なかなか、逢えなくても仕事で、同じ空間で、顔をあわすことができるから、それだけでも、充分だった。翔ちゃんから、メールがきてる。うきうきしながら、開くと、この頃、全然会えなくてごめんな。3年前
注、櫻葉小説です。sideSあいばくんがなぜか途中でどこかへ消えていった。しばらくして戻ってきたかと思ったら、髪もTシャツもびっしょり濡れていた。「わ!わ!あいばくんっ!!!Tシャツびしょびしょじゃんっ!!何やってんだよ!!」すぐにタオルをあいばくんに被せてしたたる水からガードしようとした。そのままタオルであいばくんの髪を拭き始めるとあいばくんは、黙り込んでしまった。え?どーいうこと?はっっっ!!!!しまった!!!!あいばくんは、俺を笑わそうとして空気を和ませ
今夜は、延期になっちゃった翔さんのバースデーディナー。予約しているレストランは、翔さんの大好きなフランス料理のお店で、小さいときにパリに行ったとき、そのシェフの料理に感動したんだとか。小さいときにパリっていうのも、よく分からないし、小さいときにフランス料理の味なんて分かるのか、とか俺にしてみたら色々疑問はあるけれど、まぁ、分かる人には分かるんだろう。で、数年前、翔さんがそのシェフに「日本でお店を持たないか」と誘致して、できたお店だ。オープンには、俺も関わらせてもらって、俺はそこで、初めて