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NHKのニュースで、今日は「啓ちつ」です、などと書いている。文化破壊である。啓蟄と書くべきだ。台湾ではどんなむずかしい漢字でも、漢字しかないのだから、漢字で書く。書かざるを得ない。日本のようにカタカナ、ひらがなに逃げることは許されない。しかし、台湾の大学入試、「國文」に漢字を書けなんていう幼稚な問題はない。1、2問だけ、読みを尋ねる問題点があるだけだ。しかし、その字のレヴェルがすごい。(A)排「闥」而去/同聲「撻」伐(B)「篙」工撐棹/「蒿」目時艱(C)桂「棹」
「天使すぎる」を認知言語学的に分析した論文を見つけた。好きでない研究者が引用されていて、まだ読んでいない。世間には、こんな役にも立たないことをして食えるなんていい、などと言う世間知らずな人がいる。こんな研究をしても食えるはずがない。英語とか、語学教師になって初めて食えるのである。言葉の森から出られない:言語学のよろこびAmazon(アマゾン)
私は1992年に創価大学文学部に着任し、講師5年、助教授7年を経て2004年4月に創価大学文学部教授を拝命しました。そして、本年(2024年)4月に早いもので教授就任から満20周年を迎えました。この間、多くの方にお世話になりました。またさまざまにご迷惑をかけたことも思い起こします。この20年の感謝を中心に振り返ってみたいと思います。2度の海外長期滞在2004年は教授就任早々、在外研究を模索しました。言語学者としてのライフワークを形成するうえでどうしても必要だったのがアメリカでの
【言語学】ディズニー映画内の言語使用。おはようございます。英語を教えながら英語の先生の先生をしています、ミツイです。私の大学院での卒業論文は"EffectsofPresenceandAbsenceofDialectsinDisneyMovies"(ディズニー映画での方言の有無の効果)でした。日本語でも標準語や方言があるように英語にも標準語や方言があります。アメリカ英語、イギリス英語、カナダ英語…など国単位でみても、「英語」って様々ですよね。ただ、英語の
みなさまこんにちは。突然ですが、あなたが思う「数日」「数年」って、どのくらいの期間でしょうか?先日、「あれ?もしかして私の思う『数年(数日)』とこの方の『数年(数日)』は違う?」と思って、ぐぐったんですよね。そしたらNHK放送文化研究所さんのサイトにこうあったのですよね「数日」は何日ぐらい?|NHK放送文化研究所世界に類を見ない、放送局が運営する総合的な放送研究機関www.nhk.or.jp・「10日より短い日数」であれば、間違いとは言えない・(平成14年の時点で)
文学部授業「日本語コミュニケーション論」では教科書『新版・日本語語用論入門』を用いて講義を行っています。各章の章末にある練習問題を小テストとして行い、翌週の講義の最初に模範解答を示し、解説を行います。その内容をここに再掲します。第3章関連性理論[練習問題]p.70「オリンピック選手に薬物の使用が認められた」という文は多義的な文です。この文の妥当な解釈について関連性理論を用いて説明しなさい。[ヒント]動詞「認める」の解釈が2通りあります。そして、その発話がオリンピック前のものか
ふと迷ってしまった言葉・・・割合は大きい?多い?高い?それとも・・・疑問に思ったら考えている暇はない調べよう!ということでいろいろな例文を調べてみました(写真は写真ACよりoldtakasuさんの作品をお借りしました)もちろん辞書も調べましたそんな中で数研通信95号(2019年10月)に掲載された北島かおるさんの論文に面白い解説を見つけましたその論文はこちら「割合」は,「高い」か「多い」か「大きい」か(北島か
今日は東京都知事選挙の投票日です。もう夕刻となり、ほとんど大勢も決しているような時間帯になりましたので、一つの所感としてこの文章を公開します。政治の世界の非難合戦私たちは通常の対人コミュニケーションでは他者の非難を公然と言うということはあまりありません。密かに陰口をたたくことはままありますが(笑)しかし、政治の世界は別です。特に選挙戦は激しいですね。有権者の支持を得るために対立候補に非難を浴びる光景もよく見ます。それ自体は悪いことではなく、民主主義社会の健全な姿とも言えます。ただし、私た
10月31日(水)「日本語コミュニケーション論」では教科書『新版・日本語語用論入門』第3章「関連性理論」の2回目をやりました。前回の講義終了後に、「表意と推意の違いがわからないので、もう一度教えてください」という質問がありました。今回の講義では板書でも説明しましたが、本書を補う意味で改めてここで整理して説明します。表意と推意とを対比的に説明するとしたらこんな感じになります。「表意」(explicature)とは、当該発話の想定を確定するために必要な情報を文脈から呼び出して明示したもの「
今、超絶スローペースで、野矢茂樹著『語りえぬものを語る』っていう本を読んでいる。哲学の魅惑!内容は――ウィトゲンシュタインの転回について、相対主義、論理空間と行為空間‥‥‥、なんだなんだ…って感じなんだけれど、著者が読者の手をひいてガイドをしてくれている感じなので、私みたいな初心者にも分かりやすく書かれている(著者にそんな気はさらさら無さそうではあるが…)。まだ序盤なんだけれど、言語に関することも書かれてあり、今の資格を取る前にそういえばこんな実験をしたなぁ、、、という