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俺は手元にある紙に視線を落としたまま唇を噛み締める。朝から都心の至るところで爆破予告が続いていた。実際に予告された時間と場所で一分一秒の狂いもなく爆発は起こり、不幸中の幸い・・・というか。奇跡的に数人の怪我人を出しただけで死者はまだ一人も出ていない。だが・・・。「18時ジャストにレインボーブリッジを爆破する・・・って。あと一時間しかねぇじゃねえか!!」呟いた俺に隣にいる博士が青ざめた顔を引きつらせながら口を開く。「すぐに警察に連絡してレインボーブリッジ封鎖の要請をしても
『100万ドルの五稜郭』の少しだけネタバレを含みます。また、後日談なので、そのあたりは創作となります。まだ見ていない方、イメージが崩れるのを懸念される方は、ご了承いただいた上での閲覧をお願いいたします。-------------------------------------北海道函館で中森警部が狙撃された事件から2週間ほど、青子は学校を休んで函館の病院に泊まり込み看病を続けた。それから警部は東京の病院に転院したのに合わせて、青子はやっと学校に復帰してきた。「快斗、ただいま。」
昼休憩の後、少しだけ教室を抜け出して戻ってくると、いつも隣の席にいるはずの青子の姿が見当たらずに、オレはぐるりと室内を見渡した。やっぱりいない。(どこに行ったんだよ?)もちろん青子には青子の用事があるし24時間ずっと青子のそばにいる事は出来ない。それでも少しでも姿が見当たらないと不安に感じてしまう自分は相当重症だと思う。きっと青子に話したら笑われるに違いない。(そんな情けない事言えるかって・・・。)そこまで考えてまわりに気づかれない様にひとりで微かに苦笑していると、不安気な表情で廊
「快斗、キッドからテレビ局に『OK』の返事があったって。」「そうみてぇだな。」無言で前を見据えたままの快斗の横顔を見つめながら青子が言うと、快斗は唇を強く引いて応えた。それから後ろを振り返り、中森警部に視線を向ける。「警部がオレに話がある・・・っていってたのも、これの事ですか?」「ああ、その通りだよ。」警部は頷くと溜息を吐いた。「昨晩、鈴木次郎吉相談役から連絡があってね、今回の計画を明朝の朝情報を解禁してキッドに挑戦状を叩きつけるのだと息巻いてたよ。」「まあ、そうでしょうね、あの
事の発端は、二週間ほど前の事。学校の帰り道、蘭はいつも通り園子と二人で歩いていた。その時。「蘭、またおじ様とガあのガキンチョに例の件お願いする事になるのでよろしくね。」そう笑顔で言われた蘭は首を傾げた。「例の件・・・って、何の事よ?」溜息まじりにたずねた蘭に園子が目をキラキラさせながら両手を頬にあてて応える。「例の件ていったら、例の件よ。私がおじ様とあのガキンチョを指名するんだから。わかるでしょ?」「わかるでしょ・・・って、もしかして!?」立ち止まり大きく目を見開いた蘭に園子が
翌朝、快斗と青子はキッチンで二人で朝食の支度をしていた。つけたままにしたテレビからは、今日の天気、ニュースなどが流れて来て、快斗はそれを聞き流しながら、朝食を作る青子の横でコーヒー豆をコーヒーメーカーに入れて目盛りを確認しながら水を入れた後、スイッチを入れようとした。その時だった。玄関のドアがガチャリと開き、その後まもなく、キッチンの扉が開かれる。「お父さん!!おかえり。」「早いですね、警部。コーヒー飲みますか?」快斗はそうたずねながら、水を足しコーヒー豆の分量を調節した。それから
「青子・・・。」快斗と青子は、快斗の自室のベッドの上で二人で向かい合って座っていた。名前を呼んでそっと顔を寄せた快斗の声に青子が顔を上げて、その唇が触れ合うかに思えた。その瞬間。一瞬だけ躊躇うように息を止めた青子に気づいて快斗が動きを止める。「青子?」そう名前を呼んで顔を覗き込んだ快斗の顔をまっすぐ見つめたまま青子が快斗の腕を掴んだ。「どうした?」問い掛ける快斗に青子が少しだけ泣きそうな顔をして顔を伏せる。そのまま何も言えずにいる青子に快斗は小さく息を吐き出すと、青子を優しく胸
先日、別館にアップしたお話です^^andIloveyouimaginingfromMr.Children/andIloveyou1:あむあず、ふるあずバージョン2:平和バージョン3:快青バージョン久しぶりに耳にして、好きだなぁーと💕歌詞の出だしは、快青の2人を真ん中は、平和の2人をラストは、あむあず、ふるあずの2人をandIloveyouimaginingfromMr.Children/andIloveyou[1]R
蘭はゆっくりと目を開いた。「ここは・・・。」呟いた蘭は大きく目を見開く。そこは、蘭にとっては良く見覚えのある場所だった。空を悠然と飛ぶ大きな船の最上部。蘭の親友である鈴木園子の親族が経営する鈴木財閥。その鈴木財閥が社の威信を掛けて造り上げた超大型飛行船。『BellTree(ベルツリー)一世号』その中でも蘭が今いるのは、『スカイデッキ』と呼ばれる、園子のおじである鈴木次郎吉が、キッドを捕まえる為に特別にしつらえた自慢の場所だった。「どうして・・・。」再び呟いた蘭は、すぐに目の
名探偵コナンから、平和な2人を服部平次ピンチ、なお話を思いついたので一気に描きます!(//∇//)💕消えた宝物、続編なり予期せぬ災難「気に入らねえ💢」タブレットを見ながら、思わずイラっとしたオレを、青子はちらり、と一瞥して、またその瞳を手元に戻した間も無く誕生日の警部へのプレゼントを絶賛製作中の青子キッドとして不在がちなオレを、最近ではあまり寂しがってはくれない程度には忙しいみたいだ悪い、と思いつつも、寂しがってもらえないのも困るオレそんなオレを、もっと悩ませる問
『キス《快青バージョン》』http://ameblo.jp/infinity20021008/entry-12234711063.htmlで青子視点で公開した作品を快斗視点で書いてみました。よろしければお楽しみください。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「なんか腹減ったな。」「そうだね。今日はお父さんも泊まりだし。夕飯何にしようかな?」そう答える青子を見ながらオレは思わず苦笑をもらす。「そうだな・・・。」(ホント・・・高校生男女の会話じゃねぇよな。)『
阿笠邸の近く、人目につかない場所で降り立ち、快斗は本来の姿になるとコナンを抱えて阿笠邸へと向かう。「チワーッ!宅配便です。お届け物です!」声色を変えてインターフォンを押した。出てきたのは、灰原哀だった。「こんばんは。お嬢さん。昨日は大変お世話になりました。」あえてキッドの口調でそう告げると、そのまま上がりこんで、昨日自分が寝かされていた地下室のベッドまでコナンを運んだ。哀はその様子を黙って見つめる。「ありがとな・・・名探偵。お陰で助かったよ。」コナンをベッドに休ませると、快斗は眠
目の前にあるのは燃え盛る業火の壁。その業火の中では、建物の残骸がゆっくりと音を立てて崩れ落ちていく。いつまでも消える事の無いその炎の先に、父の姿を想う。そこに立つのはまだ幼い自分。今から8年前のあの日、父は脱出マジックに失敗して死んでいった。あの日から何度もあの情景を夢に見てはうなされてきた。そして今、17歳に成長した自分が、あの時と同じ様に真っ直ぐ業火の壁を見つめていた。気がつくと、隣で青子が快斗を見つめている。「快斗・・・。」青子が快斗の名前を呼ぶと、その心地良い声の響きに
青子は泣き疲れて、寺井の店のカウンターにうつ伏せて眠り込んでいた。突然青子の携帯電話が鳴り出す。父からの電話の着信。「もしもし。お父さん?快斗は?!」『快斗君は保護したよ。ただ・・・。怪我の具合が酷くてな。全治二カ月で入院が必要だそうだ。』青子の瞳から再び涙の滴が零れ落ちる。『病院には事情を説明しておくから、快斗君についていてあげなさい。』父は病院の名前と連絡先を伝えると、手短に電話を切った。まだまだ父の仕事は終わらないのだろう。青子は寺井に病院の名前と連絡先を伝えた。「青子
快斗は一人メールで指示された高層ビルの入口に立っていた。真新しいオフィスビルの様に見えるが、テナントなどは何も入っていない。このビル全体が組織のアジトなのだとしたら、組織全体はどれほどの規模であるのだろうか?快斗は一瞬後ろを振り返るがすぐに前を向き、そのまま入口に足を踏み入れる。身を隠す必要は無い。自分は敵に呼び出されてここに来たのだから。先ほどの電話の男・・・スネイクの声が広々としたフロアに響き渡る。「待っていたぞ。怪盗キッド!」何十人もの黒服の男達の拳銃が快斗を取り囲む。「
私の小説の快青イメージはこれ!!快斗も青子も可愛いです!触れそうで触れない手とか、リラックスしてる快斗にチラリとこちらをみてる青子とか。やっぱり快青良いですね!
新年第一弾で『キス』http://ameblo.jp/yo-ko081008/page-5.htmlというタイトルで平和の甘いお話を公開されたyo-ko081008http://profile.ameba.jp/yo-ko081008/にこのお話のステキなシチュエーションをお借りして快青で甘いお話を書かせていただきました。ぜひお楽しみください♪・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「なんか腹減ったな。」「そうだ
オレはその日青子と二人でテレビの前のソファに座り、食い入る様にテレビ画面を見つめていた。テレビ画面のテロップには『黒羽盗一奇跡の大脱出』と表示されていた。大きな垂れ幕が下げられた遊園地でジェットコースターのまわりを取り囲む大勢の観客と報道陣が映し出されていて。そんな中で行われようとしていたのは、世界一のマジシャンであり、オレの親父でもある黒羽盗一の脱出マジックだった。ジェットコースターに乗り込んだ親父の手足はスタッフにより手錠と鎖でがんじ絡めに縛られていって、コースターの軌道上に