ブログ記事182件
*:..。o○○o。..:*梶間和歌プロフィール小説梶間和歌YouTubeチャンネル歌集『生殖の海』のご購入はこちら歌をやり取りするfacebookグループ*:..。o○○o。..:*一条院御時、皇后宮かくれたまひてのち、帳の帷(かたびら)の紐に結びつけられたる文を見つけたりければ、内にもご覧ぜさせよとおぼし顔に、歌三つ書き付けられたりける中に夜もすがら契りしことを忘れずは恋ひむ涙の色ぞゆかしき藤原定子後拾遺和歌集哀傷536【現代語
《新古今和歌集・巻第二・春歌下》159百首歌奉りし時皇太后宮大夫俊成駒とめてなほ水かはん山吹の花の露そふ井出(ゐで)の玉川(たまがは)☆☆☆☆☆【新編日本古典文学全集「新古今和歌集」☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(訳者・峯村文人・小学館)の訳】☆☆☆☆☆☆☆☆百首の歌をさしあげた時皇太后宮大夫俊成馬をとどめて、もっと水を飲ませよう。山吹の花の露がこぼれ加わる井出の玉川よ。☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆✴︎✴︎✴︎✴︎
*:..。o○○o。..:*リーディング短歌書き下ろしLINE@始めました・*:.。おみくじ、占い感覚でどうぞ執筆、講義のご依頼はお気軽に・*:.。→★(執筆関係)→★(講義関係)*:..。o○○o。..:*恋歌とてよめる帰るさのものとや人のながむらむ待つ夜ながらの有明の月藤原定家新古今和歌集恋三、1206【口語訳】有明の月よ。あなたはほかの女性と睦み合い、その帰りに別れてきたその人を想ってこの月をしみじみ眺めているのか。
*:..。o○○o。..:*リーディング短歌書き下ろし『源氏物語』を使った心理学講座。次回講座は12月22日、弘徽殿女御の人生を題材にします。*:..。o○○o。..:*題しらず黒髪の乱れも知らずうち臥せばまづかきやりし人ぞ恋しき和泉式部後拾遺和歌集恋三、755【口語訳】この黒髪の乱れも構わず恋の、肉体の喜びに我を忘れ打ち臥す時、まず満足げに私の髪を掻き上げ顔を覗き込んできた恋人……。独り寝のいま、やはり髪の乱れも構わず打ち臥して、あの人のこと
《新古今和歌集・巻第八・哀傷歌》820世のはかなきことを嘆くころ、陸奥国(みちのくに)に名ある所々(ところどころ)かきたる絵を見て紫式部見し人の煙(けぶり)となりし夕(ゆふ)べより名ぞむつましき塩竈(しほがま)の浦(うら)☆☆☆☆☆【新編日本古典文学全集「新古今和歌集」☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(訳者・峯村文人・小学館)の訳】☆☆☆☆☆☆☆☆世のはかないことを嘆いているころ、陸奥国で有名な所々を描いてある絵を見て紫式部親しくしていた人が亡くなり、火葬の煙と
《新古今和歌集・巻第八・哀傷歌》822返し源三位(げんさんみ)思へ君燃(も)えし煙にまがひなで立ちおくれたる春の霞(かすみ)を☆☆☆☆☆【新編日本古典文学全集「新古今和歌集」☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(訳者・峯村文人・小学館)の訳】☆☆☆☆☆☆☆☆返し源三位お思いください、君よ。帝のお燃えになった煙にまぎれて立ちのぼってしまうことなく、立ち遅れている春霞と同じように、おあとに残っているわたしのことを。☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
《新古今和歌集・巻第八・哀傷歌》815小野宮(をののみや)右大臣身まかりぬと聞きてよめる権大納言長家(ながいへ)玉の緒(を)の長きためしに引く人も消ゆれば露にことならぬかな☆☆☆☆☆【新編日本古典文学全集「新古今和歌集」☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(訳者・峯村文人・小学館)の訳】☆☆☆☆☆☆☆☆小野宮右大臣が亡くなってしまったと聞いて詠んだ歌権中納言長家人々が、命の長い例に引く人でも、亡くなると、消えやすい露とすこしも違わないことよ。☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
*:..。o○○o。..:*梶間和歌プロフィール小説歌集『生殖の海』歌をやり取りするfacebookグループ和歌を学ぶ「歌塾」個別動画視聴ページ基礎講座初級講座*:..。o○○o。..:*現代短歌新聞2021年4月号に作品掲載「源氏で紡ぐ和歌便り」2021年8月分掲載*:..。o○○o。..:*秋の歌の中に露は袖に物おもふころはさぞなおくかならず秋のならひならねど後鳥羽院新古今和歌集秋下470【現代語訳】露
《新古今和歌集・巻第六・冬歌》614冬の歌の中に太上天皇冬の夜(よ)の長きをおくる袖濡れぬ暁方(あかつきがた)の四方(よも)の嵐(あらし)に☆☆☆☆☆【新編日本古典文学全集「新古今和歌集」☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(訳者・峯村文人・小学館)の訳】☆☆☆☆☆☆☆☆冬の歌の中に太上天皇冬の長い夜を眠れないでいる私の袖は、いつしか涙で濡れてしまった。明け方の、四方から聞こえてくる嵐の音で。☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆✴
12【本文】十四日。暁より雨降れば、同じところに泊まれり。船君、節忌す。精進物なければ、午時より後に、楫取の昨日釣りたりし鯛に、銭なければ、米をとりかけて、落ちられぬ。かかること、なほありぬ。楫取、また鯛持て来たり。米、酒、しばしばくる。楫取、気色悪しからず。十五日。今日、小豆粥煮ず。口惜しく、なほ日の悪しければ、ゐざるほどにぞ、今日、二十日あまり経ぬる。いたづらに日を経れば、人々、海を眺めつつぞある。女の童のいへる、立てば立つゐればまた
*:..。o○○o。..:*リーディング短歌書き下ろしLINE公式アカウント(旧LINE@)もおみくじ、占い感覚でどうぞ・*:.。執筆、講義のご依頼はお気軽に・*:.。→★(執筆関係)→★(講義関係)*:..。o○○o。..:*つくづくとただ惚れてのみおぼゆればはかなしとまさしく見つる夢の世をおどろかで寝(ぬ)る我は人かは和泉式部和泉式部続集61【口語訳】宮様の死を経て、この世は夢の世、はかないものだとまさしく見たところだというのに。煩悩の
《新古今和歌集・巻第一・春歌上》81亭子院(ていじのゐん)歌合歌紀貫之わが心春の山べにあくがれてながながし日を今日も暮しつ☆☆☆☆☆【新編日本古典文学全集「新古今和歌集」☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(訳者・峯村文人・小学館)の訳】☆☆☆☆☆☆☆☆亭子院の歌合の歌紀貫之わたしの心は、桜の花の咲く春の山のあたりにうばわれて、落ち着かないまま、長い長い日を、今日もまた暮らしてしまった。☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆✴︎✴︎✴
《新古今和歌集・巻第八・哀傷歌》816小式部内侍身まかりて後(のち)、常に持ちて侍りける手箱(てばこ)を誦経(ずきやう)にせさすとてよみ侍りける和泉式部恋ひわぶと聞きにだに聞け鐘(かね)の音(おと)にうち忘らるる時の間(ま)ぞなき☆☆☆☆☆【新編日本古典文学全集「新古今和歌集」☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(訳者・峯村文人・小学館)の訳】☆☆☆☆☆☆☆☆小式部内侍が亡くなってのち、いつも持っていました手箱を誦経の布施にさせるというので詠みました歌和泉式部恋い悩
《新古今和歌集・巻第八・哀傷歌》814後一条中宮、かくれ給ひて後(のち)、人の夢に故郷(ふるさと)にゆく人もがな告げやらん知らぬ山路(やまぢ)にひとりまどふと☆☆☆☆☆【新編日本古典文学全集「新古今和歌集」☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(訳者・峯村文人・小学館)の訳】☆☆☆☆☆☆☆☆後一条院の中宮がお隠れになってのち、人の夢の中で故郷である現世に帰って行く人がいたらいいなあ。いたら、告げてやろう。見知らぬ死出の山道で、わたしひとり迷っていると。☆☆☆☆☆☆☆☆
題しらず雲林院のみこ吹きまよふ野風をさむみ秋はぎのうつりもゆくか人の心の〈古今和歌集巻第十五恋歌五781〉++++【古今和歌集(片桐洋一著、笠間文庫)の訳】++++野を吹き乱れる風が寒いので、秋萩は次第に枯れていく、そしてあの方の心も段々とうつろってゆくことよ。+++++++++++++++++++++++++++++□□□□□□□【和歌コードで読み解いた新訳】□□□□□□□(※『和歌コード』とは、直訳
《新古今和歌集・巻第八・哀傷歌》817上東門院小少将(こせうしやう)身まかりて後、常にうち解(と)けて書き交(かは)しける文(ふみ)の、ものの中に侍りけるを見出(みい)でて、加賀少納言(かがのせうなごん)がもとに遣はしける紫式部たれか世に長らへて見ん書きとめし跡(あと)は消えせぬ形見(かたみ)なれども☆☆☆☆☆【新編日本古典文学全集「新古今和歌集」☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(訳者・峯村文人・小学館)の訳】☆☆☆☆☆☆☆☆上東門院の小少将が亡くなってのち、い
《新古今和歌集・巻第八・哀傷歌》818返し加賀少納言なき人をしのぶることもいつまでぞ今日(けふ)のあはれは明日(あす)のわが身を☆☆☆☆☆【新編日本古典文学全集「新古今和歌集」☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(訳者・峯村文人・小学館)の訳】☆☆☆☆☆☆☆☆返し加賀少納言亡き人を思い慕うことも、いつまででしょうか。亡き人を思い慕う今日の私の悲しみは、明日の私の身の上のことになるかもしれないのですから。☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
*:..。o○○o。..:*リーディング短歌書き下ろし『源氏物語』を使った心理学講座。次回講座は12月22日、弘徽殿女御の人生を題材にします。*:..。o○○o。..:*夜ごとにこんといひて、夜がれし侍りけるをとこのもとにつかはしける今宵さへあらばかくこそ思ほえめ今日暮れぬ間の命ともがな和泉式部後拾遺和歌集恋二、711【口語訳】毎晩毎晩逢いに行くよと約束されて毎晩毎晩すっぽかされてきた私だから。今宵も生きて迎えたならば、またこんな気持ちになっ
*:..。o○○o。..:*梶間和歌プロフィール小説梶間和歌YouTubeチャンネル歌集『生殖の海』のご購入はこちら歌をやり取りするfacebookグループ*:..。o○○o。..:*近日中にインスタグラムにて読者プレゼントを始めます*:..。o○○o。..:*秋の歌とて秋ふけぬ鳴けや霜夜のきりぎりすやや影さむしよもぎふの月後鳥羽院新古今和歌集秋下517【現代語訳】秋は更け、夜も更けた。鳴けよ、霧の降りた霜夜のきり
*:..。o○○o。..:*リーディング短歌書き下ろし『源氏物語』を使った心理学講座。次回講座は12月25日、弘徽殿女御の人生を題材にします。執筆、講義のご依頼はお気軽に・*:.。→★(執筆関係)→★(講義関係)*:..。o○○o。..:*冬歌中に冬の夜の長きを送る袖ぬれぬあかつきがたの四方(よも)のあらしに後鳥羽院新古今和歌集冬614【口語訳】冬の夜は長く、それもひとり寝の夜はひとしお長く感じられるもので、我が袖は涙に濡れ果ててしま
題しらずよみ人しらず月夜よし夜よしと人につげやらば来てふに似たり待たずしもあらず〈古今和歌集巻第十四恋歌四692〉++++【古今和歌集(片桐洋一著、笠間文庫)の訳】++++「月も美しい…。夜もすばらしい…。」とあの方に告げやったならば、まさしく「おいでください」と言っているのと同じですよ。でも、じっさい待っていないわけではないのですが。+++++++++++++++++++++++++++++□□□□□□□【和歌コ
*:..。o○○o。..:*梶間和歌プロフィール小説歌集『生殖の海』その無料閲覧ページ歌をやり取りするfacebookグループオンライン講座「歌塾」*:..。o○○o。..:*現代短歌新聞2021年4月号に作品掲載note企画「源氏で紡ぐ和歌便り」。2021年4月分掲載*:..。o○○o。..:*(夏の歌の中に)雨はるる軒のしづくにかげみえてあやめにすがる夏の夜の月九条良経風雅和歌集夏381(371)【現代語訳】
*:..。o○○o。..:*リーディング短歌書き下ろしLINE公式アカウント(旧LINE@)もおみくじ、占い感覚でどうぞ・*:.。無料和歌茶会します執筆、講義のご依頼はお気軽に・*:.。→★(執筆関係)→★(講義関係)*:..。o○○o。..:*小式部内侍うせてのち、上東門院より、としごろ給はりけるきぬを、亡きあとにもつかはしたりけるに、「小式部内侍」と書きつけられたるを見てよめるもろともに苔の下には朽ちずして埋(うづ)まれぬ名を見るぞ悲しき和泉
《新古今和歌集・巻第八・哀傷歌》775小式部内侍(こしきぶのないし)、露(つゆ)置きたる萩(はぎ)織りたる唐衣(からぎぬ)を着て侍りけるを、身まかりて後(のち)、上東門院より尋ねさせ給ひけるに奉るとて和泉式部置くと見し露もありけりはかなくて消えにし人をなににたとへん☆☆☆☆☆【新編日本古典文学全集「新古今和歌集」☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(訳者・峯村文人・小学館)の訳】☆☆☆☆☆☆☆☆小式部内侍が、露の置いた萩を織り出した唐衣を着ていましたが、それを、
《新古今和歌集・巻第八・哀傷歌》821後朱雀院かくれ給ひて、源三位(げんさんみ)がもとに遣はしける弁乳母(べんのめのと)あはれ君いかなる野べの煙(けぶり)にてむなしき空の雲となりけん☆☆☆☆☆【新編日本古典文学全集「新古今和歌集」☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(訳者・峯村文人・小学館)の訳】☆☆☆☆☆☆☆☆後朱雀院が亡くなられて、源三位のもとに詠み贈った歌弁乳母ああ、帝は、どういう野辺の火葬の煙で、虚空の雲となられたのでしょうか。☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
88難波江(なにはえ)の芦(あし)のかり寝の一夜(ひとよ)ゆゑ身をつくしてや恋ひわたるべき皇嘉門院別当(こうかもんいんのべつとう)【出典】『千載集』巻十三・恋三・807「摂政(兼実のこと)右大臣の時家の歌合に旅宿逢恋(りょしゅくのこいにあう)」と云へる心を詠める」【参考】藤原兼実の右大臣時代、1166年〜1186年にかけて開催された歌合。(『最新全訳古語辞典』・東京書籍より)++【口語訳】(『最新全訳古語辞典』・東京書籍より)++難波の入江に
《新古今和歌集・巻第二・春歌下》112千五百番歌合に皇太后宮大夫俊成女風通ふ寝覚(ねざ)めの袖の花の香にかをる枕の春の夜の夢☆☆☆☆☆【新編日本古典文学全集「新古今和歌集」☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(訳者・峯村文人・小学館)の訳】☆☆☆☆☆☆☆☆千五百番の歌合に皇太后宮大夫俊成女風が庭から吹き通ってきて、ふと目覚めたわたしの袖が、風の運んできた桜の花の香でかおっており、枕もまたその花の香でかおっている。この枕で、今まで見ていた春の夜の美しい夢よ。