ブログ記事55件
今日は、さらにフクロナガサ(叉鬼山刀)に突っ込んでみる、の8回目。前回のおさらいや、新しい資料の紹介なんかをしようと思ってます。まず、前回のそれですが、「きちんと裏押し部分が平面になるように研いだ4.5寸のフクロナガサ」があります。このくらい研ぎ込んで初めて、裏押し部に平面が出ます。一般的な和式の刃物と比べると、裏押し部分が割と広いですよね。これは6寸のそれですでに体験済みだったのですが、今回まっさらな状態(ちょぴっと小刃を研いだりしたけど)から、少しづつ研ぎ進
少し間が空いてしまいましたが、KNIFE工房やすながさんのところにお邪魔した時の記録の2回目です。工房の隅っこに無造作に置かれていたナタ……。見せて頂くと、それは今はもう手に入らない三代目西根正剛氏のナガサとフクロナガサだったのです……。というのが前回までのお話し。いや、本当にびっくりしましたよ……。「ナガサ」に関しては以前から興味関心があり、かなりの研究(?)を進めてきたつもりなんですが、三代目……つまり西根稔氏のナガサの実物はまだ見たことも触ったこともありません。
※この記事はかなり古いです。ありがたいことに今もお読みいただいているのですが、自分の情報の収集中でもあり、また色々と試行錯誤していた時期の記事でもあります。今となっては、ナガサの研ぎ方の問題はすでに決着がついており、「裏は少し角度をつけて研ぐ」というのが秋田の片刃刃物のスタンダードな研ぎ方であると分かっています。ナガサも然り、です。いくつか、そうした「結論」をまとめた記事も書きましたが、この記事は参考となる動画も載せており、ご参考になるかと存じます。是非、そちらもご覧ください。
山釣りや山菜採りなどで、ちょくちょく山に入るのですが、たいてい鉈刃物を持ち歩いています。釣った魚のハラワタを出すのに使うほかは、何に使うかと問われれば返答にも困るのですが一人で奥山に分け入っても守り神というか、いくらか気休めにもなります。最近、何十年ぶりに6寸の黒打ちをついつい買ってしまいました。気が付けば何時の間にか何丁も持っていたのですが、5、7、8寸はあっても6寸モノを持っていない事で自分を納得させています。(汗)また、体力が落ちてきたせいか、重い大振りは此のとこ
さて、昨日の続きです。昨日は、フクロナガサを本家本元に研ぎに出し、さらに質問の回答を頂いたものを、フィードバックしてみました。ただし、「鎬がついている面」、一般的な表面のみについてです。問題は裏面なんですよねぇ。じゃあ、まず、裏面をもう一度ご覧いただきましょう。刃先と背の部分に裏押しが出ており、典型的な「片刃の和式刃物」の体裁になっています。私の問題意識は、「新品の時、背の部分には裏押しがなかった」という部分から始まっていて、「背の部分にも裏押しを作ろ