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再掲「いつ夕」解説63六日目Ⅶ前回の記事にも通ずることですが、一矢は、自分の甘えや弱さを消そうとしてきました。自分の快楽、欲求を優先してしまうことを、甘え、弱さ、と、云うならば、その根本である、欲求、欲望を消そうともしてきました。しかし、欲望の根源が自己愛である、と、気づき、生きている限り、自己愛はあり、自己愛があるなら、欲望もある。欲望は無理に消さなくても好い。(無理しても消せない)その表現方法を工夫、調整すれば好いんだ。と
再掲「いつ夕」解説62六日目Ⅵ好美さんと友子は連れ立って去りゆき、Koolには、ヨシ君と一矢、ふたりだけとなりました。ヨシ君の問いかけに一矢が答えるわけですが、一矢の言っていることは、そのまま俺のことでもあります。思えば、10代~30代は、この葛藤の時期でしたね。一矢が言うように、「結婚しないのなら、女性とつき合わなければよかった」のでしょうが、それができなかった。ですから、この時期お世話になった女性たちには、申し訳ない気持
再掲いつカク14「逃亡者」以前にも、紹介していますが、やはり、思い入れの深い、俺のオリジナルカクテルなので紹介させて戴きます。「いつ夕」にて、友子が説明している通り、矢沢永吉さんの「逃亡者」のPVから想起されたカクテルです。単車でシドニーからグレートオーシャンロードを駈け抜け、「永吉岬」(勝手に名付けました)でのラストシーンは圧巻で爽快です。旅の友をアメリカン、YAMAHAビラーゴ250(「松風」と命名)にしたのも、このPV
再掲「いつ夕」解説61六日目Ⅴ逝ってしまった人の望みを察する。自らが逝ったとして、残された者に何を望むのか考えてみる。死者には執着がないとすると、逝った者が生きている者へ望むことは、悲嘆、崇拝、復讐、怨恨、嫉妬、祟り、怨念、憎悪などではなく、今、生きていることを大切にすること。思い遣りを持つこと。幸せであること。それが、好美さんと一矢が気づいたことでした。導き出され、決めた答でした。その答は、ヨシ君の心にも響いてくれたようです
再掲いつカク13「愛しい風」このカクテルも、「いつ夕」に登場しませんが、母と、カンパリに纏わるオリジナルカクテルなので紹介させて戴きます。一矢が述べている通り、俺が25歳の時に、母は49歳で逝きました。母は、「人生五十年。ぽっくり逝きたい」と言っていましたから、その通りに逝ったわけで、驚くほどのことはないのかもしれませんが、母の訃報を、旅先の沖永良部島で知った時は、ショックでしたね。雇い主に報告し、(旅費稼ぎに、ユリの球根の選別
再掲「いつ夕」解説60六日目Ⅳ親子関係のことは、度々、述べさせてもらっていますので、繰り返しになるかと思いますが、やはり、重要なことだと思いますので、記させて戴きます。とは云っても、俺には俺の親子関係しか体験がなく、我が親子関係が普遍的、一般的だとは思っていません。ただ、大まかな道筋は共通点があるかと思います。個人の人格形成に親子関係が重要なのは、それが、個人が無知無能で生まれ、それを親が育てるからでしょう。オギャーと生まれて
再掲「いつカク」12「カンパリソーダ」「カンパリソーダ」は、俺のオリジナルカクテルではありませんが、母が好きなカクテルなので思い入れが深いのと、「いつ夕」にて、好美さんが飲んでいるので紹介させて戴きます。1989年、俺が、21歳になる年の2月(つまり二十歳の時)に、「ログハウス」というBARで働かせて戴くこととなりました。俺自身がやりたかったこと、バーテンダーの職に就くことができたわけです。母はちょくちょく飲みに来てくれました。
再掲「いつ夕」解説59六日目Ⅲ元気になったヨシ君はカツ丼を掻っ込み、激しい雨に打たれながらも、Koolへ向かいます。自分がやってしまったこと、友子が好きな感情を、淋しさも切なさも、否定、消去、抑圧するのではなく、認め、抱えながら前へ向いて進むことをヨシ君は決意しました。Koolには先客が一人。好美さんです。俺の母に登場してもらいました。(母は「好」の一文字で「よしみ」ですが)この「いつか見た夕焼け」は、俺の処女作です。
Kool開店時間等変更のお知らせ昨年、12月に橈骨神経麻痺で右手が不自由になり、Koolの開店時間を21時にしていました。麻痺は治まったのですが、21時開店に慣れてしまうと、もう18時開店には戻れないっ!と、ゆーことで、これから、Koolは、20時開店とします。10周年に向けて、更にその先へ向けて、「働き方改革」です。振り返れば、橈骨神経麻痺になったのも、それまでの無理が祟ったのでしょう。(まず、AM2に閉店することが無かった、無いです
再掲「いつ夕」解説58六日目Ⅱさて、お腹が満たされたヨシ君は、一矢から貰った本、「Rollingバーテンダー浪人の軌跡」を読み始めます。これも、俺の実体験ですが、空腹の時は気が滅入ってしまう。旅の空、「俺は何やってんだろう」とか「こんなことして何になる」とか、虚しい気分になる時って、腹が減っているのです。それが分かってからは、虚しさを感じ始めたら、兎に角、食べるようにしました。旅の空ですから、店で買うなり、食堂で食うなりするので、
再掲「いつ夕」解説57六日目Ⅰ生きている限り、目は醒めます。酔い潰れ正体を失って眠ったヨシ君も、生きて、生きられ、生かされている基本である「食欲」、空腹によって目醒めます。ヨシ君の父親は、酔ってクダを巻く性質(たち)だったようで、そのことから、ヨシ君は、酔っぱらいに悪いイメージ(幻想)を抱いていました。固定観念とゆーヤツですね。しかし、自らが酔っぱらうことで、イメージとは、自分の思い込みであること、(「すべては幻想である」と、ゆ
再掲「いつ夕」解説56五日目Ⅴ雨の帰り途。何となく、気まずくなり、沈黙の車内に「雨のハイウェイ」が切なく響きます。五日目なのに、〝いつか〟見た夕焼けは見られません。しかし、厚い雲に遮られていても、その向こうに、夕焼けは輝き広がっているのです。ホテルの部屋のベッドに倒れ込んだヨシ君は、友子のお守りを見詰めます。とうとう、現実の自分、自我に直面してしまった。自分を見詰める時機が来たのです。しかし、ずうーーっと、避けてきたことですから
再掲いつカク9「キッス・オブ・パッション」友子や、あつし、美沢、萱町など、情熱を持って、元気に活躍する人達にアテられたヨシ君の「元気が出るカクテル」というリクエストに応えて、一矢が呈するのが、「キッス・オブ・パッション」です。「KissofPassion」キッス・オブ・パッション「情熱の接吻。(くちづけ)……愛の媛の熱い接吻ですよ」と、一矢は、ヨシ君に差し出すのですが、この「パッション」には「受難」
再掲いつカク11「ボーイフレンド(改)」前回の「幸福論」に続き、このカクテルも「いつ夕」には登場しませんが、「あいこ」の場面に因んで紹介させて戴きます。(五日目はカクテルが出てこないので)この場面、初稿からあったのですが、その後、aikoさんの「ボーイフレンド」が気に入ったので、テトラポットを描き加えました。♪あ~テトラポットのぼおってえ~……、ですね。(*^_^*)ヨシ君を利用し、ヨシ君の気持ちに応えられない自分を責めている友子
再掲「いつ夕」解説55五日目Ⅳ海を見ながら、友子がノロケます。この場所へ来たのは、波立った気持ちを鎮めるためでもあったのでしょうね。ヨシ君に話を聞いてもらえてスッキリしたのと、海を見て心が落ち着いたのでしょう、一矢を、この海のような心を落ち着かせてもらえる存在だと語り、一矢の意志を手に取るかのように代弁し、友子自らも、この海のように一矢を包んであげたいと述懐します。こんな羨ましいコト、想いを寄せている女性(ひと)の口から聞いた時に
再掲いつカク10「幸福論」「いつ夕」には登場しませんが、「今は、あの人がそこに居るだけで幸せ、って思っとんよ」この友子の言葉のBGMとも云える、椎名林檎さんの「幸福論」から想起されたカクテルを紹介させて戴きます。2002年11月に旅立った、「日本全国のBARを巡る旅」で、高知市に滞在中、「歌舞伎町の女王」をカラオケで聴き、そのカラオケを歌った人に、何曲か椎名林檎さんの歌をテープに録音してもらいました。その中に「幸福論悦楽編
海老肉家六訪この度、モックンの営む「海老肉家」が、〝ステーキ居酒屋〟に、リニューアルしたとのことで、ちょうど、Koolが21時開店でもあるし、夜の様子も観てみよう、と。17時の大街道。なかなか賑わっております。おっ、入り口もリニューアルされているっ♪大きな扉を開けて店内へ入ると、モックンが笑顔で迎えてくれました。元気で何より。(と、云っても二日前に会っているのですが)『〈四六四〉海老肉家天下無双軒五訪』海老肉家天下無双
Kool開店時間PM9のお知らせ昨年の12月8日に、橈骨神経麻痺で右手が不自由になり、開店時間を21時(PM9)にして、Koolを営業し続けてきました。1月になり、だいぶん回復してきて、まあまあ、カクテルもつくれるようになり、これは2月から通常営業できるかなあ、と、思っていたのですが、まだ思わしくないコトもあり、ここは無理せず大事をとって、(治るまで、だいたい3か月は掛かるそうですし)2月末まで、開店時間を21時にすることにしまし
再掲「いつ夕」解説54五日目Ⅲそれにしても、友子は、なかなかいーことを言っています。(*^_^*)「形式じゃなくて、心で想う。それが供養やと、あたしは思うとる」これも暮らしが豊かになったのと、見栄や体裁もあるのでしょう、何だか盛大にやり過ぎのような感もあります。先祖を敬い、自分が死してからも敬ってもらいたい気持ちは、分からないでもないですが、ちゃんと心が結ばれていれば、墓や仏壇、形式にとらわれることはないように思います。俺は、
再掲「いつ夕」解説53五日目Ⅱドライヴしながら、友子は止めどなく喋り続けます。一矢への腹立ちもあるでしょうし、一矢との微妙な関係も、誰彼構わず話せることではないでしょうから、ある意味、関係ない、〝弟分〟のヨシ君に、溜め込んでいた思いを語りたかったのでしょう。自分でもモヤモヤして、よく解らない感情、思想も言語化して相手に話すと、親身になって聞いてもらえると、スッキリすることってありますよね。バーテンダーもそうですね。家族、恋人、友人、
再掲「いつ夕」解説52五日目Ⅰ連日、街を歩き回り、飲み続けた疲れもあってか、昼まで寝ていたヨシ君に友子から電話が掛かってきます。友子も罪なヤツですが、まあ、分からんでもないですかね。普段、男っぽい格好の友子ですが、この時ばかりは、オメカシして女らしい装いです。これは、「チンピラ」という、柴田恭兵さん主演の映画へのオマージュですね。テンポよく、ノリよく、カッコよく、(白のスーツ買っちゃいました)ラストシーンなどは「スティング」を彷彿と
「煙草」若い時にはよく吸いましたね。日本のタバコと洋モク。日本のタバコは「セブンスター」の一択でした。もちろんソフトケース。たまに吸うのは「ホープ」と「ピース」。洋モクと言えば「マルボロ」か「ラッキー・ストライク」。メンソールでは「クール」。毎日毎日、よくあれだけ吸ったものです。今では考えられないほど安くて、吸えども吸えども吸い切らないほどでした。夜に飲みに行ってもカウンターで吸い放題。一箱を一時間で吸い切り、追加はお店のストックを分けていただく。「懐かしいな」。それも
再掲「いつ夕」解説51四日目Ⅷ無力感に立ち尽くす一矢。そこに、ANGEL(天使)が現れます。まさに救いの天使ですね。スペイン語では、アンヘルと発音するのですが、彼は、この物語の中で唯一、実名で登場する人物です。(力也さんは姓が違うので)1998年3月から始めたヨーロッパのBARを巡る旅。9か月で16か国まわったのですが、最初の国がスペインでした。スペイン、ポルトガルと1か月半くらい旅をし、スペイン最後の街が、バルセロナ。(と
こんにちは、keiです入院でタバコが吸えない状態になって手に入れた嗅ぎタバコVELOですが‼️2種類目に(笑)前回のはベリー系だったけど今度は普通にミント系で変えた理由は、、、味が強い分ずっと味が染み出してきていつまで続いてるのかわからなち((´∀`*))ケラケラま〜改めて知ったのがこれ福岡市内のファミマか1部タバコ屋にしか置いてないらしい( ̄▽ ̄;)BATから出てるのに何故⁉️iQOSとかも同じなんだけど福岡市内限定とか何気に多いです😅10月にもっと刺激が強いのが出てるみたい
昇龍好友天空流遊令和六年、今年の標語は辰年に因み、「昇龍好友天空流遊」にしました。「昇龍を好き友とし、天空に流れ遊ぶ」「昇龍のように好き友たちとともに天空を流れるかの如く、(悠々と、楽しく、スラスラと)遊び(コトを運び)たい」と、いった感じです。それと、今年8月8日で、Koolは10周年を迎えるので、天(TEN→10)、空流(Kool)とし、「10周年を迎えるKoolで、好き友たちと遊び、昇龍の如く、これから
謹賀新年令和六年。新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申しあげます。今年の標語は辰年に因み、「昇龍好友天空流遊」にしました。解説は、後日にいたします。右手が橈骨神経麻痺で不自由(手元不如意?)な為、年賀状を書く速度が遅く、年賀状をくださった方々に失礼をいたしますが、ご寛恕ください。新年早々、災害があり、おめでたい気分ではないのですが、無事、新年を迎えられ、日常生活ができること、Koolを営め
月兎好友の日々Koolは本日、12月30日が今年の仕事納めです。卯年に因んだ今年の標語は「月兎好友」にしました。『〈四六七〉月兎好友』月兎好友毎年、年賀状に添えるイラストとともに、干支に因んだ言葉を、その年の標語?にしています。今年は卯年なので「月兎好友」(ゲットこうゆう)にしまし…ameblo.jpそうですねー。今年も好き友と楽しい時間を日々をGETできました。☆☆☆☆☆ありがとうございます。今年は俺が55歳になる
再掲「いつ夕」解説50四日目Ⅶ〝だんっ〟ヨシ君の「意味のある自己表現」についての思考を遮るように、カウンターを叩く音が響きます。この鴨川さんの行為も自己表現なわけです。これは、「意味のある自己表現」なのでしょうか、と、いう問い掛けも含んだシーンなんですね。鴨川さんは、初期の「いつ夕」では、中村さんでした。俺が中村町に住んでいたからですが、当時の市長が中村さんでしたので、「坊っちゃん文学賞」の審査に影響が
愛ロッシュ・ウイスキー北海道の友、焙煎野郎が焙煎、ブレンドしてくれた、今季のアイリッシュコーヒーの珈琲豆「ロッシュ」の紅と白。アイリッシュウイスキーに浸けても美味いんじゃない、と、浸けてみれば、これが美味いっ!「ロッシュ」は、彼の愛猫(黒猫)の名前に因んで名づけられましたから、「愛ロッシュ・ウイスキー」と呼ぶことにしました。(アイルランドの漢字表記の「愛」、愛媛県も意識しています)彼に、そのことを報告すると、この度、「愛ロッシュ・ウイスキー」
再掲「いつ夕」解説49四日目Ⅵ「自己表現とは、自己の存在証明なのだ。自己の存在と深く関係する表現ほど情熱が注がれる、その表現は熱を帯びる」ってなことを一矢は語ります。そして、自己の存在証明とも云える、熱のこもった自己表現、一矢(俺)の場合は、好きな職業であるバーテンダーとして働くこと、好きなカクテルをつくること、好きなKoolを営業することなどの自己表現を、認めてくれる、受け入れてくれる、喜び、楽しんでくれる人たち