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HAIKU日本全国写真俳句大賞2023発表大賞辰雄忌の夜の駅舎は伽藍堂[宮城県仙台市繁泉祐幸](評)この作品は夜の駅舎を神聖な伽藍堂に見立てて、その静謐さを感じさせます。夜の駅と歴史の融合がユニークな雰囲気を創出しています。現代の景色と古典的な要素の混在が、視覚的に印象深いです。写真との組み合わせが、この神秘的な美をさらに際立たせています。過去と現在の結び付きが、思考の奥深さを刺激する作品となっています。準大賞散歩道モネが来たかや秋の朝[東京都町田市雅]
HAIKU日本2023全国俳句大会冬の句大賞合鍵を返却ポインセチア燃ゆ[宮城県仙台市渡辺徹](評)ポインセチアは、観賞用に温室で栽培され、クリスマスのころに枝先の葉が緋紅色になります。俳句では、鮮やかな紅色の植物を炎のように燃えているようだと形容する表現技法があります。紅葉や鶏頭など、さまざまな植物の印象鮮明な色彩を幾度となく組み合わせて詠まれてきていますので、もはや共有の財産の表現です。掲句では、「ポインセ
HAIKU日本2023全国俳句大会秋の句大賞ウクライナもロシアも知らぬ案山子かな[大阪府大阪市清島久門](評)ロシアのウクライナ侵攻は泥沼の様相を呈しています。何のための戦争なのでしょうか。こんな世界情勢と取り合わせるのは、昔ながらの暢気さのまま、収穫を待つ秋の田に佇む「案山子」。「案山子」は知らぬとした一句には、作者の様々な思いが込められていて、危ない時代に生きる不安を際立たせています。珠玉
HAIKU日本2023全国俳句大会夏の句大賞祖父の手にプリズム散らす夏蜜柑[東京都日野市高山夕灯](評)夏蜜柑は、初夏に食べごろを迎える柑橘で、果実は大きく、酸味が強いのが特徴です。祖父の手にある夏蜜柑は、いましがた庭の木から捥いできてくれたものでしょうか。夏蜜柑に初夏の日があたり、まばゆいばかりに輝いて見えるさまが一句に表現されています。「プリズム散らす」という中七の措辞がとても新鮮です。この表現の中には、夏蜜柑
ていねいに拭く八月の証言台[東京都青梅市渡部洋一](評)「俳句歳時記」において、一月から十二月までどの月も季感を有する詩語として載録されています。一句にどの季語を持ち込むかは、作者の創意工夫の対象です。ほかの季語でも成立する、ほかの季語のほうがもっと句意が豊かになる、と読者が思える隙がうかがえると、作品の訴える力が弱くなってしまいます。掲句の「八月」に触れ、とても有意な一句になっていると感銘を受けました。「八月」は日本の
2023年9月27日「HAIKU日本“熱闘”全国句会」を開催しました2023.10.2全国句会には、事前投句と合わせて279句の投句がありました。特選、準特選の方々には記念品として入賞俳句の短冊と掛け軸が贈呈されました。入賞者は以下の通りです。ひまわり俳句会会長西池冬扇選特選海の日の海の風よむ父子かな[徳島県阿波市井内胡桃]準特選青梅雨のキッチン読みかけのサガン[徳島県阿波市井内胡桃]準特選菓子食うて蟻に噛まれる母の午後[徳島県板野郡犬伏峰子]
2023年9月27日徳島県立文学書道館にて「HAIKU日本“熱闘”全国句会」開催|特定非営利活動法人HAIKU日本(俳句にっぽんHAIKUJAPAN)haikunippon.net2023年9月27日「HAIKU日本“熱闘”全国句会」開催!全国からのご参加をお待ちしております!※当日参加できない方は事前投句できますHAIKU日本熱闘全国俳句会日時令和5年9月27日(水)12:00より受付会場徳島県立文学書道館〒770-0807徳島県徳島市中前川町2丁目2
HAIKU日本2023冬の句大賞|特定非営利活動法人HAIKU日本haikunippon.netHAIKU日本2023冬の句大賞大賞チェロケース下ろす聖夜の控室[東京都練馬区喜祝音](評)クリスマス・イブに催される音楽会の楽屋における一齣を静かに書き留めた作品です。クリスマス・イブで賑わう街の交通を抜けて、会場の楽屋に無事チェロを運び入れた安堵感が、抑制の効いた表現で描写されています。この後、楽屋では舞台用の衣装に着替えたり、髪型を整えた
HAIKU日本2022秋の句大賞|特定非営利活動法人HAIKU日本haikunippon.net大賞こほろぎや診察長き妻を待つ[三重県松阪市谷口雅春](評)秋に鳴く虫のなかで最も身近なものの一つが蟋蟀でしょう。初秋から鳴きはじめて、秋遅くまで鳴いていることがあります。掲句を読んで私のなかに広がったイメージとしては、体調のわるくなった夫人に付き添って夜間診療に訪れている場面です。日中の正面入り口とは違い、夜間診療の専用入口は病院の脇や裏手に設置されていることがあります。
気づけば最近また朝晩の気温も下がってきてここ数日で一気に季節が進んだような気がします。今まだ関西地方の日中は気温20度くらいあり私としては一番過ごしやすくて好きです。しかしふと振り返ればニットのセーターやカーディガンを着ている子もいて「秋がない!」と寒そうに叫んでいます。皆さまに於かれましてはお元気でお過ごしでしょうか。※2022夏・毎年恒例の「まるごと桃」
HAIKU日本2022夏の句大賞|特定非営利活動法人HAIKU日本haikunippon.net大賞本音つい聞こえましたか水中花[徳島県阿波市井内胡桃](評)水中花は、紙やプラスチックなどを素材とした造花で、水中に入れると花が開く仕掛けになっています。掲句では、口語体による「本音つい聞こえましたか」という上五中七の措辞との配合によって、シニカルとユーモアのある読後感となりました。造花の水中花は、生花のように散ったり、枯れたりすることのないものです。俳句では
今日から7月。6月はあまりブログ書けなくてご心配おかけしました。<(__)>書きたい事はたくさんあれども今日は兎にも角にも昨日6月30日に発表のありました表記【HAIKU日本】より春の俳句大賞及び春の写真俳句大賞の結果をここに残しておきます。HAIKU日本2022春の句大賞|特定非営利活動法人HAIKU日本haikunippon.net<春の句大賞2022>↑※全受賞作はこちらを
HAIKU日本2022春の句大賞|特定非営利活動法人HAIKU日本haikunippon.netランドセルから牛革の匂う春[大阪府池田市宮地三千男](評)小学生の背負うランドセルは、色や素材などさまざまな種類がラインナップされています。春季の俳句において、新一年生のために用意されて出番を待つランドセルや、小学校に入学したばかりの児童が体より大きなランドセルを一生懸命背負って歩く姿などは、好まれて詠まれる題材です。掲句のランドセルが従来の作と一線を画しているのは、
今日は先日3月31日に発表のありましたHAIKU日本◆冬の写真俳句大賞◆冬の句大賞2022の結果を此処に残しておきます。<雲竜梅>まず俳句の方から・・・【佳作】「添書に思ひのこもる賀状かな」季語・・・賀状(新年・冬)佳作なので選評は頂けませんでした。年賀状も年々少なくなってきましたが頂くとやっぱり嬉しいですよね。そして今回も!HAIK
HAIKU日本2022冬の句大賞|特定非営利活動法人HAIKU日本haikunippon.netHAIKU日本2022冬の句大賞子に頼むタイヤ交換冬日和[岐阜県岐阜市辻雅宏](評)自動車のタイヤを冬用のものに交換する場面でしょう。降雪量や路面の凍結状況は地域によって異なるので、タイヤ交換をせずノーマルタイヤで一年を過ごす所もあるでしょう。掲句で注目したのは、「子に頼む」
(東京都杉並区西荻窪)HAIKU日本2021秋の句大賞糊かたきカフスの穴や九月尽田中有楽今日は西荻窪の「俳句の川」(午前)、「俳句の駅」(午後)句会。「俳句の駅」では、田中有楽(たなか・うらく)さんから「HAIKU日本2021秋の句」の大賞に選ばれたことを報告された。HAIKU日本2021秋の句大賞|特定非営利活動法人HAIKU日本haikunippon.netこの俳句大会、実はそんなによくは知らないのだが、ネット上での俳句大会らしく、ブログやfa
今日は2021年12月31日の年末に発表のあったHAIKU日本の秋の写真俳句大賞と秋の句大賞の結果をここに残しておきます。まず俳句部門の方から。【佳作】「秋潮にたゆたふ心静まりぬ」季語・・・秋潮(秋)※たゆたふ(たゆたう)【揺=蕩う】気持ちが定まらずためらう。心を決めかねる。たまにぼうっとしに行く小さな浜があります。泣いても大丈夫なくらい人が来
HAIKU日本2021秋の句大賞|特定非営利活動法人HAIKU日本haikunippon.netHAIKU日本2021秋の句大賞糊かたきカフスの穴や九月尽[東京都杉並区田中有楽](評)九月尽というのは、陰暦九月晦日のことを言います。陽暦にすると11月初旬にあたり、2021年では11月4日が陰暦9月30日でした。陰暦では、7月、8月、9月を秋としますので、九月尽という季語
今日は10月3日に発表のあったHAIKU日本夏の句大賞及び写真俳句大賞(夏)の結果発表をここに残しておきます。俳句日本大賞投句募集中|特定非営利活動法人HAIKU日本HAIKU日本大賞の開催と投句募集、俳句の講習会などの教育活動や句会、投句会などを通して俳句の普及を図り、俳句愛好者の交流に努める特定非営利活動法人haikunippon.netまず俳句の方から。【佳作】この句はお父さん家でご飯を
HAIKU日本2021夏の句大賞|特定非営利活動法人HAIKU日本haikunippon.net大賞天牛の瑠璃は宙より賜りぬ[群馬県邑楽郡小林茜](評)天牛は「かみきり」と読み、昆虫のカミキリムシのことです。天牛という表記は、長い触覚が牛の角を思わせ空を飛んでくることに由来すると言います。この句では、漢字表記による視覚効果を生かしているのでは
やっと一段落しホッと寛いでいる夜・・・ご報告や書きたい事が色いろ溜まってしまった中で今日はまず何を置いてもこの記事を書かせてください。表記私が俳句&写真俳句で唯一がんばっているHAIKU日本の「春の句大賞」の結果が7月4日に出ていましてそのご報告になります。まず俳句の方から・・・【2021春の句大賞】<佳作>「初桜トクンと鳴りし胸
HAIKU日本2021春の句大賞|特定非営利活動法人HAIKU日本haikunippon.net大賞金剛の杖音亘り水温む[大阪府池田市宮地三千男](評)「水温む」とは、立春後の寒さがゆるんできて池や沼川などの水から冬の冷たい感じが消えてあたたまってきたことを言います。明るくなった日ざしに水面がきらきらとかがやき水
HAIKU日本2021冬の句大賞|特定非営利活動法人HAIKU日本haikunippon.net大賞掌ほどの陽を得て冬すみれ[徳島県板野郡佐藤幸子](評)慈愛に満ちた一句です。「掌ほどの陽を得て」という措辞は可憐に咲く冬すみれにたいして、まるで天上からやさしくスポットライトが当てられているような光景です。「掌」は「たなごころ」と言い、
今日は珍しく2記事目です。本日HAIKU日本の「冬の句大賞」の発表がありましたのでその結果をここに残しておきます。まず【俳句】の方から・・・【佳作】「世界中マスクせし夜のオリオン座」季語・・・オリオン座(冬)佳作なので選評は頂けませんでしたが3句投句したうち一番世に出てWebを通して海外の友達にも見て欲しかった句を選んで頂けて
今日は気温が低く冬らしい一日でした。いつの間にか1月が終わろうとしています。今日また久しぶりに幸野蒲公英で検索してみたら以前は無かった新しいものを一つ発見しました。以下「水琴窟俳句」として少しだけ載っていました。その上の「秋燕散って山肌にじみけり」の方は以前に書いたことがあるので今回は省きます。この中に書いてある文章は確かに
HAIKU日本2020秋の句大賞|特定非営利活動法人HAIKU日本haikunippon.netHAIKU日本秋の写真俳句大賞結果発表HAIKU日本2020秋の写真俳句大賞発表|特定非営利活動法人HAIKU日本haikunippon.net
12月最後の日曜日。今日は「HAIKU日本」の2020年秋の句大賞&秋の写真俳句大賞の結果発表がありました。その結果をここに残しておきたいと思います。まず俳句の方から・・・【佳作】「行間に潜るが如くカミュの秋」「ぎょうかんにもぐるがごとくカミュのあき」季語・・・秋(秋)佳作なので選評は頂けませんでした。今年は新型コロナウィルスの登場
公募ガイド12月号PICKUP!に一般俳句と写真俳句の結果が掲載されています。写真俳句は特選と次点が全ページでカラー掲載されています。是非、ご覧ください。
少し前に知人とたまたま写真俳句の話になりました。興味を持ってくれて嬉しかったので自分の過去の作品を例にとって説明するために「幸野蒲公英」で検索してみました。そうしたらこのブログやHAIKU日本のサイトや俳句誌「俳句界」のWeb投稿していた頃の俳句などが出てきたのですが・・・その中にこんなページを発見。<「秋燕散って山肌にじみけり」>この保育園の
HAIKU日本秋の句大賞募集中!澄んだ空、さわやかな風、心地よい虫の音など秋を五感で感じ取りましょう!俳人たちは美しい季語を紡ぎ出しています。「秋の季語」で十七音に詠み上げましょう。奥深い日本の秋をご一緒に楽しみましょう。「秋の季語」の俳句を募集致します。初めての皆様のご応募もお待ちしています!応募締切令和2年11月30日(月)(封書の場合は当日消印有効)結果発表令和2年12月27日(日)(当サイト上で発表)賞・大賞1点賞金3万円、賞状と作品の短冊、阿波藍染