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美奈子は、棚のような仕切り壁に手を当ててみた。土埃の下に、何か彫られているようだった。溝のようなくぼみに指先が引っかかった。片手で照らしながら、もう一方の手で土埃を急いで払う。現れた図形は、円だった。それも、陶板でできた円がはめ込まれていた。これだ。絵の円はこれだ。そして中央の座なんだ。美奈子の胸は、一気に晴れ渡るような爽快感でいっぱいになった。気がつくと、時計は十三時を回っていた。今日はここまでにしよう。印を調べなくてはいけない。明日、図書館に行って手がかりを探そ
ピチョン……。澄んだ水滴の音が響いた。こもった余韻があとへ膨らむように残る。ぴゅるるるる……。ぴゅるるるる……。風の音が少し変わった。鈴音?いや違う、龍のうなり声だ。美奈子は身をすくませながら、リュックの中から電池を取り出すと入れ替えた。急がないと暗闇に呑まれてしまうような気がして、美奈子は焦っていた。スイッチを入れてもすぐには点かず、電池の向きを入れ間違えたことに気づくまで、思ったより時間がかかった。どうにか、やっと灯りが点くと、懐中電灯は入口の右側
2019年5月のブログです*昨日、4月30日は津軽半島の北端、竜飛崎に行ってきました。ここも前から来てみたかったところ、本州から北海道を眺めてみました。すばらしいです。雄大な眺め。北海道の渡島半島や百名山の駒ヶ岳、そして、函館山まで見えます。日本海には渡島大島と渡島小島。いずれも無人島ですが、なかなか立派です。小樽行きのフェリーから見たことはありましたが、本州から見るのは初めて。なかなか興味深いです。いずれも意外と近く感じます。小心者のじ
このまま入っても大丈夫そうね。美奈子は、南京錠と鍵をリュックに入れると、棚の下から岩穴に押し込んだ。リュックが地面に着く乾いた音が、岩穴に木霊した。懐中電灯を手にしたまま、美奈子は身を小さくかがめると、頭から岩穴に入っていった。ひゅーー、ひゅーーー。どこからか風の通る音が、途切れることなく響いていた。まるで生き物の息のように聞こえる、と美奈子は思った。岩穴は、少しだけ低くなっていた。美奈子は片足ずつ下ろした。両足を地面に着けると、岩穴の中にそっと立ち上がった。美
「いらっしゃい」店に入った美奈子に、男性店員が声をかけた。「乾電池、ありますか?この大きさの」美奈子は懐中電灯の蓋を開け、乾電池を取り出した。「はい、単三ですね。ありますよ」店員はそう言いながら右側の通路に進み、乾電池の箱を持ってきた。「ええ、それで大丈夫です。十二本ください」美奈子はお金を払いながら、父のことを聞いてみたくなった。「先ほどのスーツの男性の方は、よく来られるのですか?知り合いの方によく似ているので」「いえ、初めてですね。何か土
美奈子はこの日、祖母の手伝いをした。洗濯を干し、部屋の掃除をした。昨日祖母が買ってきた枝豆の束から枝豆を、ハサミで一つひとつ切り離していた。「山の上の屋敷にいたときは、近所のおばあちゃんが枝豆を持ってきてくれたね」美奈子は子供の頃のことを思い出して、祖母に言った。「よく、覚えてるのね。浅尾さんね。早くに亡くなられて、残念だった。とても優しい人で、仲良くしてくださった……美奈子さんと同い年の裕也ちゃんも、よく一緒に連れてこられてたわね」祖母は懐かしむように目を細め、部屋の片隅
4月下旬、カミさんが娘の出産手伝いで大阪に出張っている隙に、ジイさんは一人で気楽に道東を走ってきた。旭川まで北上して石北本線沿いに東へ。高速を白滝で降りた。この一帯は、日本最大級の黒曜石の産地である。役場支所の1階にあるジオパーク交流センターで、黒曜石のなんたるかを学び、2階の埋蔵文化財センターへ。なかなか魅せる展示である。主役は国宝に指定された黒曜石の石器群と接合資料。後期旧石器時代(3万~1万2千年前!)。今走ってきた道を建設するときに巨大な遺跡がいくつも発見された
美奈子は、自宅のアパートへ帰ってからも、祠のことが頭から離れなかった。あの時感じた感覚は、間違いない。龍はいる。でなければ、陶板に言葉を残し、言い伝えられるはずがない。美奈子は、あの暗くひんやりした空間を、何度も思い出した。夕方になり、祖母が帰ってきた。だが美奈子は、机の上に教科書とノートをいつものように並べることすら忘れていた。祖母の声も耳に入らない。筆箱とリュックを置いたまま、椅子に座り込んでいた。「美奈子さん」そう言って机を見たあと、祖母は美奈子の様子がおかしい
4月4日(土)『温泉は無色透明なのに…手足が黒くなる不思議な温泉✳︎千古温泉✳︎』4月4日(土)私が気になっていた日帰り温泉へ行くことになりました(o^^o)ヤッタネ!この看板を左へ行くところを、助手席の私が間違えて右を案内しちゃいました。…ameblo.jp念願だった温泉に入れたのでもう、このまま帰っても良い位大満足していた私ですが…お昼ご飯の時間です🍚🍚🍚蕎麦処黒耀長野県小県郡長和町和田3360-1血液サラサラ効果のあるルチンが普通のそばの120倍以上も含まれている
昨日は、同じQHHTインターンの方と交換セッションを行いました。わたしにとっては4回目のQHHTセッションになります。今回は「神殿の巫女」としての過去世のストーリーと繋がりました。神殿の巫女の過去世って、なんかありきたりすぎて、個人的にちょっとはずいですが😅催眠では、その人が今必要とする情報のある場所にサブコンシャスが連れて行くので・・・そのビジョンを見た理由もわかったし、面白かったので書き起こしてシェアしようと思います。(素晴らしいインターンの方がファシリテートしてくれましたが、彼
こんにちは、霊気ストしろうです😊提供メニューは下の方にあります。先日鑑定したお客様からの感想です。ーーーーーーー霊視というのがどういうものなのかもわからないまま、しかもちょっと怖そうな印象のしろうさんに視てもらいましたが、実はとても笑顔が可愛らしく、フランクな方ですぐに安心しました。黒曜石の龍の置物に、どうして欲しいかを聴いてくれました。物の意識があることが驚きでした。すべての物に魂が宿っているのだなぁと理解しました。銀のブレスレットは僕のことを「守ってやるぜ!任せろ!」と言っ
中は、埃っぽかった。ほぼ真ん中の高さに、しっかりとした棚が備え付けられている。そこには、バスケットボールを尖らせて三角にしたような大きさのものが置いてあった。美奈子は、その固まりにそっと手を触れた。堅い。手で埃を払うと、黒い姿が現れた。黒曜石の原石だった。ところどころに小さな穴が開いている。この石のことは、まったく覚えていなかった。棚を覗き込んでいるうちに、美奈子の頭に岩穴の記憶が鮮明に蘇った。父は棚の下にある祠の裏板を外した。板を少し上に引けば、溝から外れるはずだ。そ
祠の扉は木製の格子だった。人が通れそうな大きさで、家の扉を一回り小さくした感じだった。観音開きの中央に小さな金属のかんぬきがあり、舟形の南京錠が掛けられてあった。かんぬきは古いものらしく赤く錆びていた。格子の扉の奥には、さらに板でできた扉が一枚あり、中の様子は見えなかった。美奈子は、リュックの中から筆箱を取り出すと、鍵を出した。縦に長い鍵穴は、あまり使われていないのか、土埃が固まっていた。鍵で軽く叩いて、鍵穴に詰まった土埃を落とした。さっきまであれほどうるさかった蝉が、
美奈子は、学校を出て緩やかな上り坂を歩いていた。南中時刻に近く、自分の影はほとんど足元に沈んでいた。アスファルトは焼けるように熱く、もやもやとした空気が立ちのぼっている。少しでも陰を探したが、街路樹の陰がところどころに落ちているだけだった。目眩に襲われそうになりながら、美奈子は祠へ向かって歩き続けた。時折、数台の自転車が横を通過した。自転車で帰る生徒たちだった。夏休みの開放感からか、みな楽しそうに笑っている。帰宅方向が真逆へ歩いている美奈子のことなど、誰も気に留めなかった。
「鈴木さん」突然、後ろから声をかけられた。振り返ると、同じクラスの女子生徒が二人立っていた。「どうせ行かないと思うけど。全員に聞いているから、一応ね」「そんな言い方しないの。分かってても……」二人は少し気まずそうに言葉を濁し、それから続けた。「今度の日曜日に、クラスの子みんなで花火大会しようって話になったの。川の河川敷。大島橋に集合で」「ごめんなさい、参加できないから」美奈子が返事をすると、二人はやっぱりねとでも言うように顔を見合わせた。ちょうどその時、チャイムが鳴
朝、少し早めにセットした目覚まし時計が鳴ると、美奈子は飛び起き、すぐに音を止めた。もう少しすれば、祖母が壺を振って確認する。美奈子は、寝床の上で耳を澄ませた。カラカラ……。音が聞こえた。美奈子は襖を開けて、祖母の様子を見に行った。「おはようございます」祖母は、台所に立っていた。いつもと変わらなかった。「おはようございます、美奈子さん。今日は終業式ね。学校は午前中で終わって、成績表を持って帰るのでしょう?」「はい。でも今日は、学校が終わったら友達と図書館に行く約
薄曇りの古潭海岸ビーチコーミングの続き。やっぱり空気が澄んでいる。カモメの繁殖が始まったようだ。今回は崖の崩壊が頻発していた。浅瀬に海藻が絨毯のように増殖していた。第三ガメラ岩線とゴーレムの崖。ポリドラの浸食を受けていないツノガイの化石。部分化石だが、先端部の殻の断面の状態を示す良い標本。先客が割り残したツノガイの化石。楕円体形のノジュールに入ったツノガイ化石は、ほぼ全てポリドラの浸食を受けている。このような化石では、
美奈子がアパートに帰ったとき、祖母はまだ帰宅していなかった。美奈子は胸を撫で下ろし、ぬか床の壺の蓋を開けた。中には、前と同じように丸めたバスタオルが入っていて、動かした形跡はない。祖母がするように、両手で抱えて振ると、カラカラと中の鍵が鳴った。美奈子はバスタオルと鍵を取り出し、テーブルの上に並べた。鍵と同じぐらいの金属を探そう。食器棚の引き出しから、ティースプーンを取り出し、壺に落として音を比べてみる。違う。デザートフォークも違った。鍵の方が少し澄んだ音がしていた。軽量スプ
もうすぐ夏休みだった。数日前から、雨は降らなくなり、ねっとりした風が吹くようになった。テレビの気象予報で、梅雨は明日にでも明けると言っていた。蝉がうるさく鳴き始めていた。山を造成した住宅地に建った高校では、その声はもはや騒音としか思えなかった。授業が終わり、市の図書館に急いでいた。教室から出たときだった。「鈴木さん」先生が、美奈子を呼び止めた。「進路を考えてくれた?」担任の中川百合先生だ。高校二年の美奈子に、一学期中に進路を考えるように言っていた。だが、美奈子は
次の朝、美奈子は普段より早く目が覚めた。祖母はまだ眠っていた。龍を呼び出す準備のため、美奈子は一度、祠に行って確かめてみようと思った。隣町に引っ越してから、鈴音ヶ森は遠くなった。けれど、高校からなら近い。学校帰りに行こう。そのためには、鍵をこっそり持ち出さなくてはならない。美奈子は音を立てないように寝床を出ると、台所のぬか床の壺を開けた。カラン……。置いたとたん、蓋が音を立てた。祖母は隣の部屋だ。美奈子は息を呑み、体をこわばらせたまま耳を澄ませた。規則正
美奈子は、陶板を収めた後、龍の祠の鍵を探していた。祖母が鍵を持っていることは知っていた。火事になる前住んでいた屋敷で、鍵が置かれた場所も覚えていた。祖母が着物をしまっている箪笥の引き出しに、その鍵を入れているのを何度か見たことがあった。だが、火事で全焼してからは、アパートのどこにあるか見当もつかなかった。火事のあと、祖母はアパートを借り、最低限の家具と生活用品だけを揃えて暮らし始めた。だから、鍵を隠す場所も限られているはずだった。美奈子は、天井裏の木箱も覗いてみた。中に
書き写した文に、漢字を当てはめていった。「長となるものは、り○○を使いこなすべし」この「り○○」は、りゅう――龍だ。長となるものは、龍を使いこなすべし。これは間違いない。「長たる○○○○○うため、龍の祠にこもり」この「○○○○○うため」は、ものを祝うため、あるいは、ものと謳うため……。そこは分からない。だが、とにかく龍の祠にこもれということだ。「○○からと対話せよ」誰と対話するのだろうか。「龍を使いこなししもの」「○○○○○○○すべてを手に入れ、王となる」
絵が描かれた陶板と、螺旋文だけの陶板を机の上に並べてみた。人の絵があるおかげで、こちら陶板の向きはすぐに分かった。頭のある側が上なのは間違いない。そう思った美奈子は、螺旋文を二枚で比べてみた。絵がある方は、螺旋文の最初の文字が上から始まっていた。そこから時計回りに、外側に向かって並んでいる。それは、この陶板の六つの螺旋文すべてに共通していた。昨日、書き写した陶板の文字を見てみる。最初の文字は下からだった。――上下が逆だったんだ。美奈子は気がつくと、陶板の向きを変えた
「ただいま」玄関のドアの開く音と、祖母の声がした。続いて、美奈子のいる部屋の扉が開く。「お帰りなさい」美奈子が言うと、祖母は机の上を舐めるように見た。「今日のテストは?」そう言いながら通学用のリュックを開けると、数学のテスト用紙を一枚、見つけて目を通した。「九十五点。もう少しだったね」美奈子がクラスの最高点を取っても、祖母は褒めなかった。どんなに頑張っても、それ以上のことを求めた。祖母は、私のことは見てくれていない……。美奈子は、じっと心の痛みを抑え込んだ。
両方に共通する、螺旋の配列が独特だった。一文ずつで螺旋になっているように感じた。美奈子は、それに見覚えがある気がした。どこで見たのか、すぐには思い出せない。けれど、確かに知っている。以前、古代の言語について調べたことがあった。日本には、文字以前の「音の体系」があったという説。それを、何と呼んでいたか――文字ではなく、音の並びのように見える。鈴音ヶ森――音。その言葉が、頭の奥で重なった。「……カタカムナ?」一度、元通りに天井裏の箱に戻しておこう。父のことがあって、祖
こんにちは。美しい石たちを入荷しました。こちらからどうぞごゆっくりご覧くださいませ。ルースではブルーグリーンがとても美しいメキシコ産スミソナイトのカボション日独ソ付きタンザニア産シルキー・ピンクスピネル1ctアップ碧のハートアルメニア産パライバカラーYAG飯盛研究所製合成硝子イイモリ・ストーンブルージルコンタイプ優しいピンクのミャンマー産ピンクスピネルのラウンドグレイ系のビクトリアストーンカットルース日本製合成ピンクスピネルの美麗なペアシェ
ワタシ、この記事を結構な頻度でリブログしていますね((笑)イワナガヒメの宇宙でのお名前が「イナガワヒメ」だなんて♪なんと面白い!!!「世界中の石」とまでは全然いかないけど、我が家には置ききれないほどの石がある((笑)今は自由に「流通」しているのでコロンビアの石とかアリゾナの石とかアメリカの地下湖の(もう採掘不能の)希少な石とか水晶系もかなり…これがね、不思議なことに私が柿田で人生の転換点を迎え…
鈴木美奈子は、祖母が大切にしまっている箱の在りかを知っていた。その箱は、アパートの押し入れの上の天上板を持ち上げると、すぐ目の前に有った。子供の頃から、祖母に何度も聞かされてきた。大昔、ここの地を切り開いた豪族が、滅びる時に残した宝を記した陶板。謎を解くことが出来たら宝が手に入るのだと、祖先から口伝えに伝えられてきたのだ。素焼きの板は、思ったより重かった。しかも二枚あった。木箱ごと下ろすのは無理だと判断し、美奈子は蓋をずらして両腕を差し入れ、一枚ずつ慎重に取り出した
マルファイトのスキンをスプラッシュ画像つきでまとめました。キャラ簡単解説は↓『(LOL初心者向け)マルファイトはどんなキャラ?役割を超簡単解説【3分でわかるシリーズ】』画像出典:LeagueofLegendsWiki(Fandom)マルファイトはTOPの超わかりやすいタンク。一言でいうと「Rで突っ込んで集団戦を始める」…ameblo.jpマルファイトのスキン一覧(画像つき)1.Malphite(オリジナルスキン)2.三ツ葉マルファイト3.サンゴ礁マルフ
病院にいたツトムは、イライラしながら一人バスを待っていた。バスは渋滞で遅れているのか、予定時刻を過ぎても来なかった。バス待ちの列は増えて、六人になった。「何があったのか……。邪悪な気とは、いったい何なのか」ツトムは思わず口に出してしまい、後ろの人がぎょっとした顔をしていた。早く助けなくては。なんでこんな時に……。「あの、石本ツトムさん……ですよね」ふいに声がした。ツトムが振り向くと、エレベーターで一緒になった女性だった。「はい……」ツトムは、なぜ名前を