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かって高島俊男氏(中国文学•漢字の研究者)の本を読んでいて、”知ること“のおもしろさを感じた。それは、彼(高島俊男氏)のたったのニ文字「仮」と「暇」についての説明でした。以下、彼の説明の要約です。①戦後の当用漢字略字体はとりかえしのつかない愚挙であった。いま、やむなくしたがっているが、承服できないいくつかの字はしたがわない。「假定」の「假」もその一つである。②「反」という字形を含む字は、板、坂、版、反など一グループをなしていて、みな“ハン”という音を持っている。いっぽう「假」
2024年も残り数時間になりました🏹今年は一大決心をして仕事を辞めました。年末になって少しずつ新しい仕事が入ってきて、明るい気持ちで年を越せます。さて、今年読んだ本を数えてみました。私が作っている読書データベースによると、小説:7冊学術系:8冊加藤諦三先生の本:2冊生き方についてのハウツー:1冊伝統芸能に関する小説、エッセイ、研究書:9冊でした。意外と少ない・・・今読みさしの本が3冊あります。その他に、月刊誌「致知」、「ナショジオ」、「淡交」、「なごみ」を読
アメリカ合衆国の誤記ではない。アメリカはUnitedStatesofAmericaなのだから州の集合体という意味で合州国がふさわしい、という趣旨でこの表記をあえて使う人がいる。元祖ではないかもしれないが、朝日新聞の本多勝一記者が得意げに書いたのが、たぶん50年くらい前か。曰く「アメリカという国家は、それぞれの人種(衆)が溶け合って一つの社会を築いているとは言い難い。人種(衆)は分離され不平等なままである。単に州が寄り集まっただけである。」(『アメリカ合州国』1971年朝日
昔:熊野十二社絵はwikipanionより保存したものに改印年月を追記して転載この社は、応永年間(1394ー1428)紀伊半島熊野にある十二の神社を勧請し祀ったことから十二社(じゅうにそう)と称した。江戸時代に池や滝などを造作して景観を整え、「池」と「滝」は、この場所を名所たらしめた。嘉永4年(1851)に高さ2メートルほどの「十弐社碑」が建てられた。絵の右手の松の木の下の石碑がそれであろう。明治以降は花柳界としても知られた場所で最盛期には茶屋や料亭が百軒ほどもあっ
「いぎたない」とは、だらしなく眠ること。いつまでも起きないこと。「いぎたなく酒を飲む」は間違い。なるほど。「黄」という言葉は「赤、青、白、黒」などと同様に、本来純粋に色だけを表している。だから「黄」とか「白」とか「赤」という物体はない。一方、「水色」は水の色、「桃色」は桃の色、「橙色」は橙の色。「肌色」は最近評判が悪いが、こういうのは「旗色が悪い」と言うべきか。色を表す「赤」や「青」などは、名詞に「い」をつけて「赤い」「青い」という形容詞になる。しか
一年前にFaceBookで7日間ブックカバーチャレンジに友人よりご招待いただき、この日が初日の投稿だった。そのとき採り挙げさせていただいた著者が高島俊男先生だった。高島先生は先月5日に心不全で亡くなられました。私の知る限り、大手メディアで訃報を伝えたのは産経新聞のみ。在野の中国文学者として、鋭い批評を展開してこられた先生にしては、あまりに軽い扱いであったことが残念でならない。なお、wikipediaでは享年84と紹介しているが、享年とは死亡時の満年齢ではない。人がこの世に生まれれ
前回、第6巻について書いた折、読書の時間がまとめて取れないことを愚痴った挙句、「晩酌やめて夜読めばいいのだろうが、僕はそんなことのできる人間ではない」てなことを書いた。ところがである、今日で3日、晩酌をやめている。理由は、と言われれば、う~ん、以下の2つかしら。①太りたくない②長生きしたいあれ?本が読みたいからじゃなかったっけ?「ヒロシとは俺のことかと菊池寛」、芥川龍之介の詠んだ川柳だそうである。正しくは「ひろし」なのだが、誰もが「キクチカン」と呼ぶ。こう
羽田議員の遺骨、ようやく自宅にコロナ感染で昨冬死去Yahoo!ニュース昨年12月に新型コロナウイルスに感染し、53歳で急逝した立憲民主党の故羽田雄一郎氏の遺骨が3日、東京から長野県上田市の自宅に戻った。遺族ら...古賀玄暉が男子60キロ級V3月死去の稔彦さん次男―選抜体重別柔道時事通信古賀は、3月24日に53歳で死去した1992年バルセロナ五輪男子71キロ級金メダリストの稔彦さんの次男。決勝は竪山将(パーク24)に...三浦春馬さん、死去後最初のバースデー「#春馬く
結局第1巻から順番に読むことにしました。『お言葉ですが・・・』第1巻はちょっと地味な表紙だったのね。今回、目次の写真を撮り忘れたので、内容は今はっきり思い出さない。たしか最初は「ミズもしたたるいい女」だったかな。あとは「拉致」とか「『づ』を守る会」だとか。まあ、お勉強2割、エンタテイメント8割のつもりで読んでるから、忘れちゃうのも仕方ないのだ。それぐらいでないと、母国語なのに緊張して日本語を書いたり喋ったりできなくなっちゃう。次も楽しんで読みましょ。
僕の大好きな人は、嘗て『週刊文春』を愛読していた。図書館の短歌の書架を見ていたら、後ろから誰かに声を掛けられたような気がした。振り返るとそこには誰もいない。その代わりエッセイの書架があって、僕の目の高さには、お揃いの白い背表紙をまとった十数冊のシリーズが並んでいた。呼ばれるままに1冊抜き出してみた。高島俊男著『お言葉ですが・・・⑩ちょっとヘンだぞ四字熟語』パラパラとめくってみる。面白そうなタイトルもあれば、そうでもなさそうなタイトルもあるかな。もう既に左手には
FaceBookで読書チャレンジに招待いただいたので、これから7日間、その投稿を張り付けておきます。Day1初めて高島先生の文章に接したのは、ロスアンゼルス在勤時代の1995年ごろか。当時週刊文春で連載が始まった『お言葉ですが・・・』を毎号待ち遠しく読んでいた。兵庫県相生市の出身と紹介されるが、姫路東高のたしか第一期生でご自宅も姫路にあり、郷里の大先輩という親近感もあった。帰国後何年かして大胆にも出版社宛てにファンレターめいたものを出したら、直接丁寧なご返事をいただき、さらに、先生
亡くなった人の「冥福」を祈るって、「冥(あの世)」での「福(幸せ)」を願うということで間違いはありません。でも、この言葉の裏には、単なる死生観を越えて、世界観にまでつながるほどの奥深い世界があるというのを「お言葉ですが・・・別巻1」(高島俊男連合出版)の中の「「冥福」ってなあに?」の項で知りました。著者は中国語、中国文学の専門家です。漢字に限らず言葉全般について、深い学識に裏打ちされた軽妙なエッセイを数多く世に出しています。中でも、この「お言葉ですが」シリーズは十数巻の既刊を重ね、私
お言葉ですが…(第11巻)[高島俊男]2,376円楽天10巻までは文春文庫で出版されていましたが、なぜか最後の11巻は別の出版社からでした。しかも内容的にかなり急な連載終了となった印象を受けます。何があったのでしょうか。
☆漢字とやまとことば2002/2/19大和心367「漢字と日本人」(高島俊男著)から’和語に漢字をあてるおろかさ’に「とる」という語に「採る」「捕る」「摂る」「撮る」・・「はかる」には、「計る」「図る」「量る」「測る」・・・「とる」というのは和語である。その意味は一つである・・・書く際にもすべて「とる」と書けばよいのである。漢字で書きわけるなどは不要であり、ナンセンスである。(引用終わり)■■■■■□□□□□■■■■■□□□□□漢字にはその一文字の中に哲学性を持ち支那大陸で
『本が好き、悪口言うのはもっと好き』高島俊男(著)¥950ちくま文庫(「BOOK」データベースより)東アジアの国名表記にメスを入れ、外交にも影響を与えたと言われる伝説のエッセイ「『支那』はわるいことばだろうか」をはじめ、明快かつ深い李白と杜甫論、狩野亨吉、江馬修らを論じた傑作人物エッセイを収める。また、言葉の観点から捉えた辛辣な批評「新聞醜悪録」や「書評十番勝負」「湖辺漫筆」など、すべての本好きに捧げる名篇が収録され、第11回講談社エッセイ賞
【中古】お言葉ですが…(9)芭蕉のガールフレンド文春文庫/高島俊男【著】【中古】afb437円楽天「かく」という言葉があります。「字をかく」「絵をかく」は分かるとしても、「恥をかく」「汗をかく」や「あぐらをかく」「敵の裏をかく」の「かく」って何?という疑問に言及しています。この場合「漢字が違うだろ」というのは間違いであると著者は言います。漢字は後世の当て字のようなものらしいです。「かく」は次の三つのグループに大別されます。①固いものの先で手前で引っ掻く
【中古】同期の桜お言葉ですが…8/文藝春秋/高島俊男(文庫)317円楽天気のせいかもしれないですが、徐々に内容が軍歌に関わるようになってきています。まあ同世代の読者から手紙をもらうという反応もあるようなので、それはそれで読者をひきつけることに成功していますが、若い読者はついてこれないのでは?と思いました。
【中古】お言葉ですが…(7)漢字語源の筋ちがい文春文庫/高島俊男【著】【中古】afb437円楽天例えばあっぱれは「天晴れ」と書きます。それがゆえに空がカラリと晴れたようだという意味でとらえられています。しかし、これはどうやらマユツバらしいです。感じから意味を推察してしまうのは、間違いの元となるらしいと著者は言います。たいがいが当て字だからです。「神無月」もそうです。本来は醸成月(かみなしつき)、つまり新酒をつくる月の意だったのが、別の字が当てられたとい
【中古】お言葉ですが…(6)イチレツランパン破裂して/高島俊男(著者)【中古】afb383円楽天このシリーズはいわゆる日本語の言葉の語源などを紐解くことが本来のテーマとなっています。それともう一つ違った意味づけがされていることに遅まきながら気が付きました。著者は1937年生まれ。戦前です。子供の頃になんとなく口ずさんでいた歌などを載せると、「いや、本当はこういう歌詞だったのでは?」「私の地方ではこう歌われていた」などの、同世代からの反響が大きいらしい
漢字と日本人(文春新書)[高島俊男]885円楽天2012年以降の「本」という雑誌の連載をまとめた本なので、どこから読んでも内容は前後しないです。ただし全体の印象として、中国語と日本語の関わりが多く、それも「漢字」というくくりではなく、言語としての関わりなので正直とっつきにくかったです。興味のある人には面白いのでしょうが、ちょっと私には・・・という本でした。
【中古】お言葉ですが…(4)広辞苑の神話文春文庫/高島俊男(著者)【中古】afb298円楽天第四弾です。表題作は広辞苑が改訂されると新聞記事になり、言葉の意味は「広辞苑によると・・・」と引用される。つまり「権威」なのですね。広辞苑は。なぜ、広辞苑はそんなにエライのか?という疑問に答えを出すエッセイです。結論をここで言ってしまうと、「岩波書店から出ているから」です。ある年齢層の知識人にとっては岩波に対する信仰は、それはそれはとっても強いらしいで
【中古】お言葉ですが…(3)明治タレント教授文春文庫/高島俊男(著者)【中古】afb298円楽天現在日本では、1月2月・・・と言っていますが、これは空の月の動きとは関係ありません。太陽暦ですから。しかし太陰暦時代は月の動き=暦でした。それでも年の動きは太陽に基づいていたのは今も昔も変わっていません。「年」は太陽に聞き、「月」は月に聞いていた。ちなみに「月」の時は、毎月15日は必ず満月でした。だから十五夜というのです。というような言葉の由来を知る
お言葉ですが・・・④童謡赤トンボの歌詞に関する考察からジャイアント馬場の訃報記事の表現時代考証あれやこれやに関するこりゃ何だべさどうなってるのだべ時に厳しく納得いかないことを追及する知識によるあげあしとりとでも言うべきか
お言葉ですが・・・③言葉のおおもとたぐりよせこの漢字の使い方は変だよ間違いだよその言葉おかしくないか目から鱗で勉強になりますけれど意味は妙ちくりんでも楽な略した漢字を覚えてきたから今更それは間違いだよと言われても溜め息です
週刊文春に掲載されたものを本にまとめています博識ことばに関する知識つっこみぶりに書くことも読むことも怖くなるほどです今までそう思いこんでいた読み方言葉遣いが間違っていたりだけど言葉は変化していくもの正しさから離れていくことすらままあるのでは?なんて反駁してみる!勉強になる一冊です