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木村鷹太郎(たかたろう1870~1931)という天才学者がいた。帝国大学を卒業し、明治・大正期に活動した日本の歴史学者、哲学者、言語学者、思想家、翻訳家である。難解で誰も手を出さなかったプラトン全集を翻訳したことで、一躍脚光を浴びる。典型的なエリート学者のはずだった、ここまでは。彼は次の研究課題として、『魏志倭人伝』の解明に取り掛かる。それは当時、京大や帝大の歴史学者がこぞって、邪馬台国「畿内説」もしくは「北九州説」を唱えていた中で、鷹太郎は衝撃的事実