伊治城。長く「いじ」と読まれてきたこの古代城柵が、「これはり」または「これはる」ではないかと推測されるに至ったのは、多賀城から出土した漆紙文書に記された「此治城」の文字からでした。「此治城」は「伊治城」のことと推測され、「此治」は音読みなら「ひじ」、訓読みなら「これはり」となり、「伊」の字も人名などでは「これ」と使われることもあることから、「伊治」は「これはり」と読むのではないかとの説が出され、今ではこちらの方が主流になっているのだそうです。筆者は初めから「これはる」で覚え込んでしまったので、実