錦旗

錦旗の彫り埋め駒が完成しました。作数としては、81作目。年齢ならば、『盤寿』ですので、『盤作』とでも言いましょうか。半分の40作位までは、結構な時間が掛かった気がしますが、81作は、作って見ればあっという間に感じます。龍山の駒から字母を取った錦旗です。錦旗は、6作目ですが、私が作らせて頂いた錦旗は、この龍山字母の錦旗が多く、何故か影水の錦旗は作った事が無いです。木地は、島黄楊の柾目。面取りは、最近小さ目になっていますが、これが標準になりつつあります。今年最後の作品になります。年末

彫り埋め駒となる錦旗（龍山の駒からの字母）を彫り終えました。正確さを心掛けましたがどうなりますか。彫り埋めの場合、研ぎ出す量が増えますので、若干太めに。駒作りの始めた当初は、錆漆で滲みが抑えられず苦労して居ましたが、最近は、作り方（配合）も決まり滲みは抑えられます。ただし、錆漆を入れる時に、もう少し丁寧にする工夫が必要かもと思って居ます。今年最後の完成品となる予定ですので、早速目止めに入ります。10月にオープンした新将棋会館の『棋の音カフェ』の駒もなかに、オリジナル書体『風彩（ふうさ

〇明治天皇の御不礼発表と同時に博文館が談話を集め、一部を改変して発行したものと思われます。当時の新聞はある程度不正確なものでも平気で記事にしています。この中でいくつか談話を書いていくことにします。〇一部言葉を変えて表記しています。〇船越衛1840-1913旧広島藩士元老院議官男爵●その頃でも強い力士はたくさんいたが、錦旗奉持のことなど談じて取定めする等のことは皆不得手の者であるから、確か当時の頭取であった玉垣額右衛門と番付の版元根岸治右衛門(今の治右衛門の先代)等を呼び出して、

半分まで彫り進みました。龍山の駒から字母を取った錦旗です。彫り埋めにしますので、彫り跡内は余り気を使わなくて良いのですが、筆の流れを意識して。輪郭が重要な要素ですので、かなり気を使ってます。今年の最後の方は、彫り埋めが多くて、前作の初代光匠書、行雲、一つ彫駒を挟んで、この錦旗。途中、彫り埋めの修正も挟みます。彫り埋め駒は、兎に角字母の善し悪しと輪郭。字母を正確に再現出来る事が求められます。彫り、埋め、盛り上げのどの駒が一番難しいかと言われますが、それぞれ違う難しさが有りますので、

次作に取り掛かりました。第81作は、龍山字母の錦旗で、彫り埋めになります。今年中に完成する予定の駒としては、これが最後になります。一年は本当に早いですね💦木地は、島黄楊の柾目。色も良く揃ってます。彫り埋めにしますので、印刷時の輪郭線をやや太めにしてます。錦旗は、6作目になります。龍山の錦旗は、2作目。同一書体名での作数では、巻菱湖書、流水に次ぐ、3位タイです。恒例のはじめの一歩。錦旗は、良くオーソドックスな書体と言われますが、私が思うにとても特徴的な書体です。確かに、筆の

完成しました。第75作錦旗（天竜師字母）※天竜師には、制作の許可を頂いて、字母から作成しました。木地は、購入時、薩摩黄楊と言われたそうですが、持ち込みの島黄楊の柾目（粗い柾目）で、光沢も上品になりました。どこと無く、奥野っぽさの有る字母。と金の作りは奥野錦旗です。三玉木地に、3枚共玉将。玉将の一枚の裏は、風神雷神です。制作途中は、盛り上げ駒と並行して彫ったり、ねこまど将棋まつりや駒研の例会の準備、片付けなどで時間が掛かってしまいました。お待たせしまして、申し訳有りません。

天竜師の錦旗が彫り終わりました。昼間に73作の盛り上げ。夜に少しづつ彫ってまして終わりました。盛り上げは、彫り駒とは違う集中力が要る感じがして一日中は出来ません。これも慣れなのでしょうか？天竜師の字母は、奥野っぽさが有ると書きましたが、三玉とも玉将にしてと依頼されました。奥野を意識しての事なのかもと思います。しっかりとした太字と言うのも、天竜彫りの特徴でしょうか。なるべく忠実に字母を再現しています。この成り香は、少し独特。早々に、目止めに掛かります。お待たせして申し訳有りませ

錦旗（天竜師の）は、半分彫り進みました。6月もあっという間に終わりました。駒制作の方も進んで居ますが、車の買い換えや、例会、イベント参加、イベント準備なども有り、駒作り以外が印象に残る1ヶ月でした。和らい雰囲気の有る天竜師の錦旗。どこと無く、奥野っぽい雰囲気が有る印象で、彫りでその印象を崩さない様に彫って居ます。それを1番感じるのは、この龍王。やや太字で、依頼者様がお好きな雰囲気なのでしょうね。この銀将は、龍山錦旗とも少し違いますね。駒の書体（の好み）なんて、絶対分かり合えないじ

次作に取り掛かりました。第75作は、錦旗。木地は、持ち込みの島黄楊の粗い冬目の柾目。錦旗の字母を新しく？と思われるかも知れませんが、天竜師の錦旗から、字母を作らせて頂きました。※天竜師には制作の許可を頂きました。錦旗に付いては、諸説有りまして、ご興味の有る方はご自身で調べて頂くとして、現在、主に作られて居る錦旗と違う印象になります。現在主流となって居る錦旗は、豊島字母帖に残されて居る錦旗が元になっていて、その中でも、影水流が1番作られています。そして、錦旗の特徴と言えば、文字の作

特別企画「令和6年新指定国宝・重要文化財」（〜5/12）今月上旬に見てきましたはたして今年新たに重要文化材に登録されたこちらは、護良親王の直垂なのでしょうか…『「伝」ではなく「本物」なのか？！【護良親王の直垂】-東京国立博物館』あれこの直垂って、護良親王と伝わるものでは‥今日のXの投稿「令和6年新指定国宝・重要文化財」の内、東京国立博物館所蔵の2件として紹介されているこちら。ただ…ameblo.jp結論：説明文では護良親王ノータッチでした。しかし情報の端々から得

将棋の駒、文字の書体には、錦旗、水無瀬などがありますが、江戸時代の書家である巻菱湖(まきりょうこ)も有名な書体のひとつです。そして菱湖、購入しました！！このブログは将棋ファンの方に多く読んで頂いているので、えっ！すご〜い！と思ったあなた…ごめんなさいm(__)m買ったのはこちら、新潟の日本酒、峰乃白梅酒造さんの菱湖です。引っかけでごめんなさ〜い。フルーティーで美味しいお酒でしたよ(^^;;

本棚を整理していたら、本棚の奥に開けていない小さめの段ボール箱を発見した。プラスチックの将棋駒をまとめた箱をこちらに入れてしまったらしい。二上九段推薦の新宿将棋センターの極上王将駒(源兵衛清安)はプラ駒ながら高級品で、高校大学時代の9年間、毎日の棋譜並べに使い込んだ駒だ。その隣に記憶にない駒袋があった。開けてみると、なんと富月の錦旗の盛り上げが出てきた。駒尻の文字が薄いのが気になり、仕舞い込んでいたらしい。就職して２番目に、ネットで買ったような記憶が微かにある。いずれにしても藤井六冠のタイトル戦

第44作の錦旗が完成しました。今回の錦旗は、龍山作の駒から字母を起しております。木地は、自身で成形した薩摩黄楊の縮杢で、自身の成形では2作目になります。三玉で作りました。面取りは、やや小さめ。とてもスッキリした字母ですので、スッキリと仕上げました。彫りは、深めにして、漆は艶消しを薄く入れております。錦旗と言う書体は、究極のバランス型の書体だと思います。巻菱湖の様に、大きな特徴が少なく、一画の線の太さや角度、配置などで特徴を表していますので、それらを変えますと違う感じを与えてしまい

錦旗が彫り終わりました。歩兵14枚と、面倒な大駒、銀将までが前半で、後半は、香車からです。駒には、盛揚、彫埋、彫駒と有るのは、皆さんご存知だと思います。私は、現在、彫り駒が多い訳ですが、彫り駒特有の部分が有ります。それは、字母で見ると、真っ黒になる部分で、盛揚、彫埋めは、字母通りに真っ黒になりますが、彫り駒は、殆どの方が、筆の運筆を薬研で表現しています。しかし、どう彫るかは、駒師により変わります。特に、成り面の文字に多くあるので、見比べると面白いかも知れません。最近は、やや深めに彫

彫りは、半分を超えました。薩摩黄楊の縮杢ですが、色が白っぽい木地で、とても彫り易い方です。とてもオーソドックスな書体で、総じて、下の文字がどっしりとして居ます。巻菱湖と違い、装飾系の筆の入りなどが有りません。バランス型と言いますか、特に錦旗の飛車は、とてもバランが良いと思います。それ故に、錦旗は、難しい書体なのではないかと思います。峠を越えましたが、気を抜かず彫り上げたいと思います。

早々に次作に取り掛かりました。第44作は、錦旗。錦旗は、8〜10作と連続して作りましたが、全て違う字母で作りました。今回、久々に作る錦旗ですが違う字母で龍山の錦旗です。現在多く作られているのは、影水の錦旗が多く、大きな違いは、歩兵と、と金でしようか。木地は、自分で成形した薩摩黄楊縮杢。大振りサイズで、若干厚めです。恒例の、はじめの一歩やや深めに、しっかりした彫りで仕上げたいと思います。

今日は個人レッスンの後金曜教室だったのですが途中の時間を利用してちょこちょこ。まずは冷蔵庫の「霜取り」で、当館所有のものはちょっと油断するとすぐに霜がびっしりなので定期的に実施しております。（〇ツボ君の上くらいにびっしりだった霜が取れてすっきりしました）その後駒磨きを。といってもいっぺんにというわけには時間的にも行かず一組のみ。使用駒の紹介兼ねてしばらくはシリーズでやってみます(^-^)/友人に教えていただいた「プラスティック用の研磨クロス」を使用しています。今回磨くのはこれ

【Ｑ16543】市名を公募し、「厚狭（あさ）市」「きらら市」「長州市」「周防灘市」「西山口市」などの案が寄せられたが、結局合併前の旧市町名を並べた市名になった、2005年に誕生した山口県南西部の市で、日本唯一の漢字5文字の市名を持つのはどこ？【山陽小野田市】【Ｑ16544】勉強やスポーツなどで成果が出ず一時的に停滞する状態のことを、成長曲線の形が横ばいになり高原のように見えることから「高原」という意味の英語で何という？【プラトー】【Ｑ16545】昇龍、鵞堂、源兵衛清安（きよやす）、水無瀬

1月1日、2日、3日の正月三が日に起きた歴史的事件を調べてみましたが、新暦では特にありませんでした。旧暦では一つだけありました。慶応4年1月3日（新暦1868年1月27日）に戊辰戦争の鳥羽・伏見の戦いが始まりました。この日、薩長側に錦旗（錦の御旗）が立ち、幕府軍が賊軍に転落しました。そして、日和見をしていた津藩（藤堂藩）などが薩長側に寝返り、幕府軍は敗れて大坂城に逃げ帰りました。

第10作目が完成しました。錦旗が３作続きましたが、それぞれ違う字母で、今回は、宸筆錦旗です。尚、本作は、製作の承諾を得ております。ありがとうございました。宸筆錦旗は、掬水師の書き起こし書体です。知人からの、書体指定、木地持ち込みの依頼になります。木地は、薩摩黄楊の根柾です。薩摩黄楊は、道管が多い冬目が少ない為、磨きによってかなり光沢が出ます。写真では表現出来ないのですが、濡れた様な、深さが有る光沢です。漆はあえて多目に入れ、若干控えめになりましたが、漆にも光沢を出しま

第10作の宸筆錦旗は、研ぎ出しまで終わりました。最近では、目止めの乾燥や、漆の乾燥にトータル8〜10日を掛ける様にしています。そして、400番での研ぎ出しが終わりました。今回、漆を多目（と言っても、たっぷりでは有りませんが）にし、磨きに負けない様に、谷線が光る様にしました。彫りは、キビキビとした感じを出したいと思いました。面取り、磨き仕上げに移ります。木地は、薩摩黄楊の根柾なので、どの様になるか私も楽しみです。

鷹山作錦旗を磨かせて頂きました。油分の多い赤み掛かった普通サイズの駒木地で、木地の角に取りきれない切削跡がやや残ってしまいましたが、良い樹脂感が得られました。面取りは、大き過ぎず、小さ過ぎずの面取りにしました。鷹山の駒木地は、いろいろな木取りの木地が混ざって居るものが多いですが、今回の１組は、そこそこ揃った板目混じりです。⁂⁂⁂⁂⁂⁂⁂⁂⁂⁂⁂⁂⁂⁂⁂～普及駒にも輝きを!～磨き、面取りの依頼はこちらhttps://ojny4.crayonsite.info

第１０作の宸筆錦旗が彫り終わりました。前回のブログ、残り14枚から、印刀が上手く切れず、大ブレーキとなり、かなり苦戦してしまいました。初の木地持ち込みでの依頼で、失敗は許されませんので緊張しました。彫り上がった素彫りの状態を観察して、何かやり切った感を感じて、とても嬉しくなってしまいました。私は、王将、玉将を最後に彫りますが、その中でも注意深く彫らないといけないのが、この太い縦線です。印刀を浅く寝かして彫らないと、上下の線と上手く深さが合いません。一気に彫ると、欠けたりもしますし、な

第９作目錦旗の磨き仕上げが終わりました。1975年伐採の天然木島黄楊の板目混じりで、とても硬く、印刀を何回も砥ぎなからでしたので、3ミリくらい減ったのではと思います。深めに印刀を入れて、丁寧に彫るのを心がけました。仕上げは、いつもの面取りですが、やや大きめにしました。面取り作業でも、木地の硬さを感じました。全体的に揃いも良く仕上がりましたが、彫りに関しては、反省点もあります。板目混ざりに有りがちですが、やや色の揃いが悪いですが、実用本位の駒に仕上がったと思います。

第９作錦旗は、研ぎ出しまで終わりました。彫り方を変えて、私としては深めに彫りましたが、やはりこちらの方が、彫りに勢いが感じられる様な気がします。漆も私としては、上手く入れられました。しかし、輪郭の彫りに関しては、まだ、長い線が綺麗に彫れていなかったり、ギザギザになってしまった所もあり、まだまだだな〜と思います。因みに、この箱は、買った木地（別の木地）が入っていたものですが、ベロア生地を買って、貼ってみました。駒もしっくり収まって、傷防止にもなりますので、他の箱にもやろうと思います。

９作の錦旗は、２回目止めをして乾燥待ちです。試しの彫り埋め用の駒５枚も一緒に目止めしました。彫り埋めの方は、また別で書きたいと思いますが、綺麗に埋まるが、滲みが抑えられて居ないので、字母紙を貼ったまま滲まない方法を試したいと思って居ます。さて、第１０作は、またしても錦旗ですが、宸筆型です。字母も、じっくり確認して、文字の太さなども整えて、いよいよ彫り始めます。木地は、薩摩黄楊の根柾で、硬そうな部分も有ります。この駒は、知人の木地持ち込みでの依頼で、宸筆型も、指定頂きましが、字母作成時

第９作の錦旗が彫り終わりました。丁寧に彫る事を心がけましたので、時間はかかりました。好みも有りますが、印刀を入れる角度には、駒になった状態の見栄えに影響が有ると思います。７作目は、かなり浅く彫りましたが、今回は、深めに印刀を入れてみました。最後に、玉将ですが、太い所が欠けたり、引きちぎった様になり易いので、慎重に彫りました。こうして接写すると、私の彫りは、なぜか、ほんわかした感じに見えてしまうのはどうしてなんでしょうか。。。

第９作の錦旗は、ゆっくりと進めています。ここ数日は、兼ねてよりやろうと思っていた断捨離をして居まして、駒の方は一時中断です。昨年、外の物置で捨てる物を集めましたが、大雨による水害の関係で、断捨離も中断していました。今回は、室内に有る古いパソコン、ゲーム機、本、パソコン雑誌、集めたコミックなど、かなりの量になりました。本題の錦旗は、約半分を彫り終えました。素彫りの駒は、自分で彫った駒でも見ていて飽きません。薬研彫りの陰影は、写真に収めると見方によって山谷が逆に見え、なんとも言えない感覚

第９作目に取り掛かりました。字母は、影水の写しの錦旗になります。完成した字母紙を各駒に貼り付けました。錦旗が続くので、龍山、静山、影水、宸筆錦旗の字母を作り、一覧にして見比べたりして居ます。錦旗程、作者によって印象が変わる書体は無いと思って居ましたが、こうして並べると、歩やと金以外は、間違い探しの様な違いに見えます。本当に不思議な書体です。錦旗は、好みで言えば、宸筆錦旗が良いです。三師の中では、龍山が好みです。因みに、第１０作は、宸筆錦旗になる予定です。今回作る駒の字母は、一番

今回は、前回の内容をもう少しだけ掘り下げてみたいと思います。まず、阿部・安倍の姓の人口分布について調べると、字が違えども両方の「あべ」は共に宮城県石巻市が一番多いことがわかります。つまり宮城県石巻が阿部（安倍）一族発祥の地といえるのです。下の写真は、高橋克彦・著「炎立つ」をNHKが大河ドラマ化した際、安倍（阿部）一族の着ている甲冑です。写真からもわかる通り、朝廷側に相対する者は悪者を印象付ける井出たちにさせられます。書店で確認してみてください。日本の武将が