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田中大喜氏編著『図説鎌倉幕府』(戎光祥出版)を買った書店で購入する。戎光祥出版の本21冊目。図説シリーズ12冊目。本書を読んでいる時の脳内BGMは大河ドラマ『鎌倉殿の13人』のオープニングテーマを流していた。京・鎌倉時代後期、蒙古襲来後の北条貞時政権〜北条守時政権についてもっと知りたい。北条氏庶流で興味があるのは政村流と伊具流、塩田流である。鎌倉北条氏の和歌、特に得宗家北条貞時と北条政村の和歌を読んでみたい。安達氏の項目を読んで、安達泰盛は大河ドラマの主役にふさわ
・再読三回目、通読四回目。・先日、野口実氏の『源氏と坂東武士』を再読したので本書も再読する。・都鄙往還で生まれる『一所傍輩』のネットワークを学ぶ。・NHK大河ドラマ『光る君へ』で登場しなかった藤原保昌(和泉式部の夫)と島津荘を寄進・立荘した平季基に興味を持つ。
・NHK大河ドラマ『光る君へ』最終回を見た後に読む。・再読二回目、通読三回目。・平忠常の乱で活躍した源頼信について書かれているところだけ再読しようとしたが最後まで読んでしまう。平治の乱後、坂東の武士たちは都に出仕してさまざまな活動を行い、そこで多くの人脈・ネットワークを作り、情報をあつめ、文化を吸収していた。坂東武士を京都の貴族社会と対立する存在とのみ評価するのは、実に偏ったとらえ方といわざるを得ないのである。そうした前提があってこそ、治承・寿永内乱の過
・再読一回目、通読二回目。・吉田経房の『吉記』、藤原宗忠の『中右記』、源俊房の『水左記』等、平安時代の貴族の日記に興味を持つ。・古文と漢文を学び直したい。・100㌻2行目「すべからく」の使い方が間違っていると思う。
・和田裕弘著『柴田勝家』(中公新書)と山田康弘著『足利将軍たちの戦国乱世』(中公新書)を買った書店で注文購入する。・119㌻8行目源義朝のフリガナが「よしもと」になっている。既に指摘している方がいるかもしれないが念の為記す。・大庭景親と藤原親政など平家方についた武士と貴族に興味を持つ。野口実=著長村祥知=校正『源氏と坂東武士』206㌻1700円(税抜)吉川弘文館歴史文化ライブラリー234マルプデザイン=装幀伊藤俊之=編集2007(平成19)年07月01日第
・再読二回目、通読三回目。・今更ながら関幸彦氏の『刀伊の入寇』(中公新書)の参考文献に本書が挙げられていた事を思い出す。・次は書店にあった『伝説の将軍藤原秀郷』を買って読むべきか。『源氏と坂東武士』を注文して読むべきか。
・通読二回目。良い本である。・163㌻3行末~4行初め石工集団がが当地にとあるが石工集団が当地にではないか。「が」が一字多い。既に他の方が指摘しているかもしれないが、念の為記す。
・亀田俊和氏の『南朝の真実』、『高師直』を買った書店で購入する。・野口実氏の著書を読むのは初めてである。・日本を移動する武士たちの動向について書かれている。「土地に根を下ろす」武士像は一面的な見方であることを痛感する。・平安武士=都会的なセンスを兼ね備えていて政治経済を知悉している殺し屋と言うべきか。従来、歴史的な造形作品にたいしては、美術的ないし有職故実的な視角からの考察ばかりがなされてきたきらいがある。しかし、アプローチ次第では個々の造形遺物は無限の情報を語ってくれるはずであ
本書は2012年に出版された『武門源氏の血脈』の増補版として、2022年に講談社学術文庫から発売されました。『『武門源氏の血脈為義から義経まで』野口実著』源頼信を祖とする河内源氏をはじめとする武門源氏によく言われる説が「為義は出世できず、検非違使の尉で官歴を終えた」「義経は弁慶や佐藤兄弟など少数で兄・頼朝と合…ameblo.jp基本的には校正漏れの修正と補章で旧版出版以降の研究成果を追加した程度なので、既に持っている人であれば持ち運べるコンパクトな文庫版を求めている人でなければ
ニュースを見てウッこのブログを書いたばかりでした···昨年から今年にかけて、北条氏関連の本をいくらか読んだ中で、歴史小説では永井路子さんのキリッとした文体と、人物描写がとても好きでした。で、「壇ノ浦の合戦」とか「承久の乱」と言われても、それがどんなあれだったのかサッパリわからない者としては、こちらなども、とてもわかりやすかったです。『日本史大図解承久の乱』本郷和人監修島崎晋執筆じゃこ兵衛、永井佳輝イラスト宝島社2021年3月19日第1
『図説鎌倉北条氏』の編著者による、鎌倉北条氏初代である時政の評伝です。『『図説鎌倉北条氏』野口実編著』戎光祥出版の図説はわかりやすい解説と図版に定評がありますが、本書は北条氏の出自に始まり、庶流や北条氏以外の主要な御家人に関する解説まで抜かりはなく、『図説鎌倉…ameblo.jp本書の主題は、どこの馬の骨とも知れぬ伊豆の弱小在庁官人と考えられてきた時政の出自や大河ドラマ『鎌倉殿の13人』でも「サザエとカツオが波平を追い出した」と評される牧氏事件やそれ以降の時政を再定義しています
伝説の将軍藤原秀郷〈新装版〉Amazon(アマゾン)2,530〜7,340円平将門を討った藤原秀郷の実像を知りたくて購入。しかし、彼の実像よりも、子孫の事績の方に、記述の大半が割かれている。まあ、これは仕方がないと言える。なぜって、史料が少ないから。秀郷の事績については、「将門を討った」――これに尽きる。将門討伐の功績により、秀郷は、従四位下に叙せられ、下野守に任ぜられ、「中央軍事貴族」としての地位を確立した。やがて、彼の子孫が、平氏・源氏とならぶ、秀郷流藤原氏として
源頼朝や足利尊氏の先祖で、武士の棟梁として君臨した源義家について100ページ以内にまとめたリブレットです。「八幡太郎」の愛称で知られる彼の評価は、当時の公卿藤原宗忠の日記『中右記』の中でも「天下第一の武勇の士」(1098(承徳2)年10月23日条)、「武威は天下に満ち、誠にこれ大将軍に足る者なり」(1106(嘉承元)年7月16日条)という絶賛と、「義家朝臣、年来武士の長者として多く罪なき人を殺すと、云々。積悪の余、ついに子孫に及ぶか」(1108(天仁元)年正月29日条)という酷評に二分され
源頼信を祖とする河内源氏をはじめとする武門源氏によく言われる説が「為義は出世できず、検非違使の尉で官歴を終えた」「義経は弁慶や佐藤兄弟など少数で兄・頼朝と合流した」為義は確かに受領に任官できませんでしたが、本書では五位の左衛門大尉に抜擢されたことは摂関家の在京武力として必要だったからと主張します。義経の兵力についても、『鎌倉殿の13人』などのドラマでは少人数で平泉を出て頼朝に合流したように描かれることが多いのですが、『平家物語』の異本である『源平闘諍録』では二十騎、『平治物語
戎光祥出版の図説はわかりやすい解説と図版に定評がありますが、本書は北条氏の出自に始まり、庶流や北条氏以外の主要な御家人に関する解説まで抜かりはなく、『図説鎌倉幕府』では省略されていた足利家氏(後の斯波氏の祖)と北条氏の関係にも触れています。(政村流の解説はなぜかほぼ政村の生涯に費やされていましたが)脚本担当の三谷幸喜は推奨していませんが、『図説鎌倉幕府』と合わせて大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に向けて読むのがいいでしょう。あるいは鎌倉時代を深く知りたい人の入り口にはこの2冊がもってこ
2022年NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』のクライマックスとなる承久の乱。戎光祥中世史論集第8巻である本書は、歴史上の大きな変革は源頼朝の坂東における政権樹立ではなく幕府による朝廷への関与も可能とした源氏将軍断絶後に起きたこの大乱に求めています。承久の乱の概要や三浦義村・北条時房の立場、後鳥羽院の人間関係から様々な史料に描かれた承久の乱についてまで承久の乱に関する論点をまとめてあります。承久の乱によって起きた大きな変革は、保元の乱以来の武士の台頭が皇位継承問題にまで関与するレ
中世前半の武士は「一所懸命」という言葉に代表されるように所領に根を下ろして土着しているイメージがあります。一言で言えば領地経営者でしょうか?実際の武士は広範囲を移動する存在で、本拠地近隣以外の土地も領有していると一族なり代官を派遣することになりますし、そうでなくとも京都に出仕して公的な権威(官位や権門との主従関係)を後ろ盾にすることが求められていました。そして京都で出会った朋輩とのネットワークを築き、海路で遠方とも交易をする存在でした。本書は千葉氏や島津氏など長距離を移動してい
治承4年(1180)、以仁王の反乱に呼応して挙兵した源頼朝に協力した坂東武士団。本書は彼らがかつての主君義朝の息子とはいえ一介の流人に過ぎない頼朝の反乱軍と命運を共にすることにしたのかをその成立から振り返り解説しています。彼らの祖先は主に桓武平氏の良文か藤原秀郷のいずれかで、坂東に勢力を確保し地方の有力在庁になったり、中央政界で官位を得たりして武士団を形成していきます。そして平清盛を棟梁とする平家一門が中央政府を席巻する中で、地方においても有力在庁より平家一門と主従関係を結ん