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少納言は、「おぼえずをかしき世を見るかな。これも、故尼上の、この御ことを思して、御行ひにも祈りきこえたまひし仏の御しるしにや」とおぼゆ。【これまでのあらすじ】桐壺帝の第二皇子として生まれた光源氏でしたが、源氏姓を賜り、臣下に降ります。亡き母の面影を追い求め、恋に渇望した光源氏は、父帝の妃である藤壺宮と不義密通に及び、懐妊させてしまいます。光源氏18歳冬。朱雀院行幸で、源氏は美しい「青海波」の舞を披露し、昇進しました。藤壺宮が里下がりしたので、源氏は心乱れつつも、二条院では、若紫がかわい
命婦も、たばかりきこえむかたなく、宮の御けしきも、ありしよりは、いとど憂きふしに思しおきて、心とけぬ御けしきも、恥づかしくいとほしければ、何のしるしもなくて、過ぎゆく。「はかなの契りや」と思し乱るること、かたみに尽きせず。【これまでのあらすじ】桐壺帝の第二皇子として生まれた光源氏でしたが、源氏姓を賜り、臣下に降ります。亡き母の面影を追い求め、恋に渇望した光源氏は、父帝の妃である藤壺宮と不義密通に及び、懐妊させてしまいます。光源氏18歳冬。朱雀院行幸において、光源氏は美しい「青海波」の舞
「しばしばもさぶらふべけれど、事ぞとはべらぬほどは、おのづからおこたりはべるを、さるべきことなどは、仰せ言もはべらむこそ、うれしく」など、すくすくしうて出でたまひぬ。【これまでのあらすじ】桐壺帝の第二皇子として生まれた光源氏でしたが、源氏姓を賜り、臣下に降ります。亡き母の面影を追い求め、恋に渇望した光源氏は、父帝の妃である藤壺宮と不義密通に及び、懐妊させてしまいます。光源氏18歳冬。朱雀院行幸において、光源氏は美しい「青海波」の舞を披露しました。その後、源氏は里下がりしている藤壺宮に
暮れぬれば、御簾の内に入りたまふを、うらやましく、昔は、主上の御もてなしに、いとけ近く、人づてならで、ものをも聞こえたまひしを、こよなう疎みたまへるも、つらうおぼゆるぞわりなきや。【これまでのあらすじ】桐壺帝の第二皇子として生まれた光源氏でしたが、源氏姓を賜り、臣下に降ります。亡き母の面影を追い求め、恋に渇望した光源氏は、父帝の妃である藤壺宮と不義密通に及び、懐妊させてしまいます。光源氏18歳冬。朱雀院行幸において、光源氏は美しい「青海波」の舞を披露しました。その後、源氏は里下がりして
宮も、この御さまの常よりことになつかしううちとけたまへるを、「いとめでたし」と見たてまつりたまひて、婿になどは思し寄らで、「女にて見ばや」と、色めきたる御心には思ほす。【これまでのあらすじ】桐壺帝の第二皇子として生まれた光源氏でしたが、源氏姓を賜り、臣下に降ります。亡き母の面影を追い求め、恋に渇望した光源氏は、父帝の妃である藤壺宮と不義密通に及び、懐妊させてしまいます。光源氏18歳冬。朱雀院行幸において、光源氏は美しい「青海波」の舞を披露しました。その後、藤壺宮が里下りをするので、源氏
人知れず見たてまつりたまふにも、かたがたむつましくおぼえたまひて、こまやかに御物語など聞こえたまふ。【これまでのあらすじ】桐壺帝の第二皇子として生まれた光源氏でしたが、源氏姓を賜り、臣下に降ります。亡き母の面影を追い求め、恋に渇望した光源氏は、父帝の妃である藤壺宮と不義密通に及び、懐妊させてしまいます。光源氏18歳冬。朱雀院行幸において、光源氏は美しい「青海波」の舞を披露しました。その後、藤壺宮が里下りをするので、源氏は三条宮に行きました。源氏物語イラスト訳人知れず見
この君おはすと聞きたまひて、対面したまへり。いとよしあるさまして、色めかしうなよびたまへるを、「女にて見むはをかしかりぬべく」、【これまでのあらすじ】桐壺帝の第二皇子として生まれた光源氏でしたが、源氏姓を賜り、臣下に降ります。亡き母の面影を追い求め、恋に渇望した光源氏は、父帝の妃である藤壺宮と不義密通に及び、懐妊させてしまいます。光源氏18歳冬。朱雀院行幸において、光源氏は美しい「青海波」の舞を披露しました。その後、藤壺宮が里下りをするので、源氏は三条宮に行きました。源氏物語
「けざやかにももてなしたまふかな」と、やすからず思へど、しづめて、大方の御物語聞こえたまふほどに、兵部卿宮参りたまへり。【これまでのあらすじ】桐壺帝の第二皇子として生まれた光源氏でしたが、源氏姓を賜り、臣下に降ります。亡き母の面影を追い求め、恋に渇望した光源氏は、父帝の妃である藤壺宮と不義密通に及び、懐妊させてしまいます。光源氏18歳冬。朱雀院行幸において、光源氏は美しい「青海波」の舞を披露しました。その後、藤壺宮が里下りをするので、源氏は三条宮に行きました。源氏物語イラスト
ものよりおはすれば、まづ出でむかひて、あはれにうち語らひ、御懐に入りゐて、いささか疎く恥づかしとも思ひたらず。さるかたに、いみじうらうたきわざなりけり。ーーーーーーーーーーーーーーーYouTubeにもちょっとずつ「イラスト訳」の動画をあげています。日々の古文速読トレーニングにお役立てください。【源氏物語イラスト訳】ものよりおはすれば、まづ出でむかひて、訳)どこかからお帰りになると、まっさきに出迎えて、あはれにうち語らひ、御懐に入りゐて、訳)しみじみと語り合って
昼は、さても紛らはしたまふを、夕暮となれば、いみじく屈したまへば、かくては、いかでか過ごしたまはむと、慰めわびて、乳母も泣きあへり。ーーーーーーーーーーーーーーーYouTubeでも「イラスト訳」の動画を作成しています。見るだけで楽に、古文の速読力が身についてきます。【源氏物語イラスト訳】昼は、さても紛らはしたまふを、訳)昼間はそういう状態でも紛らわしなさるが、夕暮となれば、いみじく屈したまへば、訳)夕暮時になると、ひどく気がふさぎなさるので、かく
幼き御心地なれど、胸つとふたがりて、例のやうにも遊びたまはず。ーーーーーーーーーーーーーーーYouTubeでも「イラスト訳」の動画を作成しています。見るだけで楽に、古文の速読力が身についてきます。【源氏物語イラスト訳】幼き御心地なれど、訳)幼いお心であるけれど、胸つとふたがりて、訳)胸がきゅっとふさがって、例のやうにも遊びたまはず。訳)いつものようにも遊びなさらない。【古文】幼き御心地なれど、胸つとふたがりて、例のやうにも遊びたまはず。
なごりも慰めがたう泣きゐたまへり。行く先の身のあらむことなどまでも思し知らず、ただ年ごろ、立ち離るる折なう、まつはしならひて、今は亡き人となりたまひにける、と思すがいみじきに、ーーーーーーーーーーーーーーーYouTubeでも「イラスト訳」の動画を作成しています。見るだけで楽に、古文の速読力が身についてきます。【源氏物語イラスト訳】なごりも慰めがたう泣きゐたまへり。訳)その後も寂しさは慰めようがなく泣き沈んでいらっしゃった。行く先の身のあらむことなどまでも思し知ら
「いとかう、思ひな入りたまひそ。今日明日、渡したてまつらむ」など、返す返すこしらへおきて、出でたまひぬ。ーーーーーーーーーーーーーーーYouTubeでも「イラスト訳」の動画を作成しています。見るだけで楽に、古文の速読力が身についてきます。【源氏物語イラスト訳】「いとかう、思ひな入りたまひそ。訳)「まったく、このように、思いつめなさるな。今日明日、渡したてまつらむ」など、返す返すこしらへおきて、訳)今日明日のうちに、お移し申し上げよう」などと、繰り返しなだめすか
暮るれば帰らせたまふを、いと心細しと思いて、泣いたまへば、宮、うち泣きたまひて、ーーーーーーーーーーーーーーーYouTubeでも「イラスト訳」の動画を作成しています。見るだけで楽に、古文の速読力が身についてきます。【源氏物語イラスト訳】暮るれば帰らせたまふを、訳)日が暮れるとお帰りあそばすのを、いと心細しと思いて、泣いたまへば、訳)とても心細いとお思いになって、泣きなさると、宮、うち泣きたまひて、訳)父宮も、もらい泣きなさって、【古文】
「何か、さしも思す。今は、世に亡き人の御ことは、かひなし。おのれあれば」など語らひきこえたまひて、ーーーーーーーーーーーーーーーYouTubeでも「イラスト訳」の動画を作成しています。見るだけで楽に、古文の速読力が身についてきます。【源氏物語イラスト訳】「何か、さしも思す。訳)「どうして、そんなにお悲しみなさるのか、いやその必要はない。今は、世に亡き人の御ことは、かひなし。訳)今となっては、もうこの世にいない方のことは、どうしようもない。おのれ
「夜昼恋ひきこえたまふに、はかなきものもきこしめさず」とて、げにいといたう面痩せたまへれど、いとあてにうつくしく、なかなか見えたまふ。ーーーーーーーーーーーーーーーYouTubeでも「イラスト訳」の動画を作成しています。見るだけで楽に、古文の速読力が身についてきます。【源氏物語イラスト訳】「夜昼恋ひきこえたまふに、はかなきものもきこしめさず」訳)「夜昼となく恋い慕い申し上げなさるので、ちょっとした物もお召し上がりになりません」とて、げにいといたう面痩せ
「…すこしものの心思し知りなむに、わたらせたまはむこそ、よくははべるべけれ」と聞こゆ。ーーーーーーーーーーーーーーーYouTubeでも「イラスト訳」の動画を作成しています。見るだけで楽に、古文の速読力が身についてきます。【源氏物語イラスト訳】「…すこしものの心思し知りなむに、訳)「…もう少し物の道理がお分かりになったとしたら、わたらせたまはむこそ、訳)その時にお移りあそばすようなのが、よくははべるべけれ」と聞こゆ。訳)良うございましょう」と申し上
「…かかる折にしも、ものしたまはむも、心苦しう」などのたまへば、「何かは。心細くとも、しばしは、かくておはしましなむ。…」ーーーーーーーーーーーーーーーYouTubeでも「イラスト訳」の動画を作成しています。見るだけで楽に、古文の速読力が身についてきます。【源氏物語イラスト訳】「…かかる折にしも、ものしたまはむも、心苦しう」などのたまへば、訳)「…このような時に、自邸へ移りなさるようなのも、気の毒で…」などとおっしゃると、「何かは。訳)「いやなに、そんな
「年ごろも、あつしく、さだ過ぎたまへる人に添ひたまへる。かしこにわたりて、見ならしたまへなど、ものせしを。…」ーーーーーーーーーーーーーーーYouTubeでも「イラスト訳」の動画を作成しています。見るだけで楽に、古文の速読力が身についてきます。【源氏物語イラスト訳】「年ごろも、あつしく、さだ過ぎたまへる人に添ひたまへる。訳)「長い間、病気が重く、盛りの年齢の過ぎなさったお年寄りに寄り添いなさっていたこと。かしこにわたりて、見ならしたまへなど、ものせしを。訳)あ
近う呼び寄せたてまつりたまへるに、かの御移り香の、いみじう艶に染みかへらせたまへれば、「をかしの御匂ひや。御衣はいと萎えて」と、心苦しげに思いたり。ーーーーーーーーーーーーーーーYouTubeでも「イラスト訳」の動画を作成しています。見るだけで楽に、古文の速読力が身についてきます。【源氏物語イラスト訳】近う呼び寄せたてまつりたまへるに、訳)近くに呼び寄せ申し上げなさった時に、かの御移り香の、いみじう艶に染みかへらせたまへれば、訳)あの源氏の君の御移り香が、
「…何の所狭きほどにもあらず。乳母は、曹司などして、さぶらひなむ。君は、若き人びとなどあれば、もろともに遊びて、いとようものしたまひなむ」などのたまふ。ーーーーーーーーーーーーーーーYouTubeでも「イラスト訳」の動画を作成しています。見るだけで楽に、古文の速読力が身についてきます。【源氏物語イラスト訳】「…何の所狭きほどにもあらず。訳)「…何の窮屈に感じる所ではない。乳母は、曹司などして、さぶらひなむ。訳)乳母は、部屋などもらって、ちゃんとお仕えすれ
イラスト訳を初めから読む古文単語には、1.とにかく丸暗記して覚える2.漢字やイメージで覚える3.文脈判断で決めるなどの覚え方があります。今回は、漢文の知識と合わせて考える古語☆【今回の源氏物語】すなはち、僧都参りたまへり。法師なれど、いと心恥づかしく人柄もやむごとなく、世に思はれたまへる人なれば、今回のイラスト訳はこちら――――――――――――今回出てきた古文単語――――――――――――■【すなはち】…すぐに■【僧都(そうづ)】…高僧。若紫の祖母の
イラスト訳を初めから読む古文単語には、1.とにかく丸暗記して覚える2.漢字やイメージで覚える3.文脈判断で決めるなどの覚え方があります。今回は、古今異義語として覚えたほうがよい古語☆【今回の源氏物語】「…かやうなる人の験あらはさぬ時、はしたなかるべきも、ただなるよりは、いとほしう思ひたまへつつみてなむ、いたう忍びはべりつる。今、そなたにも」とのたまへり。今回のイラスト訳はこちら――――――――――――今回出てきた古文単語――――――――――――■【か
イラスト訳を初めから読む古文単語には、1.とにかく丸暗記して覚える2.漢字やイメージで覚える3.文脈判断で決めるなどの覚え方があります。今回は、重要古語のドッキング古語☆【今回の源氏物語】「いぬる十余日のほどより、瘧病にわづらひはべるを、度重なりて堪へがたくはべれば、人の教へのまま、にはかに尋ね入りはべりつれど、…」今回のイラスト訳はこちら――――――――――――今回出てきた古文単語――――――――――――■【いぬる】…ナ変動詞「いぬ」連体形※【い
イラスト訳を初めから読む古文単語には、1.とにかく丸暗記して覚える2.漢字やイメージで覚える3.文脈判断で決めるなどの覚え方があります。今回は、古典常識語として覚える古語☆【今回の源氏物語】「…草の御むしろも、この坊にこそ設けはべるべけれ。いと本意なきこと」と申したまへり。今回のイラスト訳はこちら――――――――――――今回出てきた古文単語――――――――――――■【草の御むしろ】…旅寝のお宿※【草のむしろ】…旅寝の宿■【も】…強意の係助詞■【
イラスト訳を初めから読む古文単語には、1.とにかく丸暗記して覚える2.漢字やイメージで覚える3.文脈判断で決めるなどの覚え方があります。今回は、言葉のニュアンスで捉える古語☆【今回の源氏物語】「過りおはしましけるよし、ただ今なむ、人申すに、おどろきながら、さぶらふべきを、なにがしこの寺に籠もりはべりとは、しろしめしながら、忍びさせたまへるを、憂はしく思ひたまへてなむ。今回のイラスト訳はこちら――――――――――――今回出てきた古文単語―――――――――
イラスト訳を初めから読む古文単語には、1.とにかく丸暗記して覚える2.漢字やイメージで覚える3.文脈判断で決めるなどの覚え方があります。今回は、現代語の知識で捉える古語☆【今回の源氏物語】うち臥したまへるに、僧都の御弟子、惟光を呼び出でさす。ほどなき所なれば、君もやがて聞きたまふ。今回のイラスト訳はこちら――――――――――――今回出てきた古文単語――――――――――――■【うち臥し】…サ行四段動詞「うち臥す」連用形※【うち臥す】…ちょっと横になる
イラスト訳を初めから読む古文単語には、1.とにかく丸暗記して覚える2.漢字やイメージで覚える3.文脈判断で決めるなどの覚え方があります。今回は、漢字のイメージで覚える古語☆【今回の源氏物語】「さても、いとうつくしかりつる児かな。何人ならむ。かの人の御代はりに、明け暮れの慰めにも見ばや」と思ふ心、深うつきぬ。今回のイラスト訳はこちら――――――――――――今回出てきた古文単語――――――――――――■【さても】…それにしても■【いと】…とても■【う
イラスト訳を初めから読む古文単語には、1.とにかく丸暗記して覚える2.漢字やイメージで覚える3.文脈判断で決めるなどの覚え方があります。今回は、語義のイメージで覚える古語☆【今回の源氏物語】「…たまさかに立ち出づるだに、かく思ひのほかなることを見るよ」と、をかしう思す。今回のイラスト訳はこちら――――――――――――今回出てきた古文単語――――――――――――■【たまさかに】…ナリ活用形容動詞「たまさかなり」連用形※【たまさかなり】…まれだ。たまた
イラスト訳を初めから読むセンター試験見ました?漢文に、イラストが出題されていましたね~!!やっぱり!ってカンジです!では今日も、はりきって行ってみましょう!!古文単語には、1.とにかく丸暗記して覚える2.漢字やイメージで覚える3.文脈判断で決めるなどの覚え方があります。今回は、イメージを広げる古語☆【今回の源氏物語】「あはれなる人を見つるかな。かかれば、この好き者どもは、かかる歩きをのみして、よくさるまじき人をも見つくるなりけり。…」今回のイラス