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「殻」を外す、新しい発想:受精卵の質を高める“ZP除去法”とは?受精卵が育たない…その原因は「断片化」かも体外受精において、「胚(受精卵)の質」は妊娠への大きなカギになります。しかし、胚が細かく壊れていく「フラグメンテーション(断片化)」が強いと、胚は育ちにくく、着床や妊娠に至りにくくなります。とくに何度も体外受精を繰り返しても、良好な胚盤胞が得られない場合、その背景に「胚の断片化」があることがあります。その対策として…「ZP除去法」通常、受精卵は「透明帯(zonapelluc
【胚培養士より】体外受精=通常媒精(通常法)の媒精について生殖補助医療において卵子と精子を一緒にすることを「媒精」といいます。媒精方法には「体外受精(通常法)」と「顕微授精(顕微法)」の二つの方法があります。今回は通常法についてご説明します。通常法は、一般的に「体外受精」「IVF」「ふりかけ法」と呼ばれることもあります。採卵により得られた卵子は、写真のように顆粒膜細胞に包まれています。(丸で囲んだところに卵子が見えます)この状態の卵子を、濃度調整した精子液に
こんにちは!Yoneです!第3弾!当院で行っている透明帯についての研究をご紹介します!卵子の中には、一般的な形状とは異なる透明帯を持つものが存在します。私たちはそれらを透明帯形態異常卵子と呼んでいます。当院ではこの透明帯形態異常を持つ卵子の研究を行っています。透明帯形態異常を持つ卵子の特徴や正常受精についてはこちらのブログで説明していますので是非ご覧ください!😊第1弾透明帯形態異常を持つ卵子の特徴や正常受精第2弾透明帯形態異常を持つ卵子の胚発生透明帯形態異常をもつ卵子
こんにちは!Yoneです!今回は11月14・15日にポートメッセなごやで開催された第69回日本生殖医学会で発表した研究をご紹介します!卵子の中には、一般的な形状とは異なる透明帯を持つものが存在します。私たちはそれらを透明帯形態異常卵子と呼んでいます。当院ではこの透明帯形態異常を持つ卵子の研究を行っています。透明帯形態異常を持つ卵子の特徴や正常受精についてはこちらのブログで説明していますので是非ご覧ください😊透明帯の形態異常は胚発生に影響を与える?当院ではこれまで透明帯形態異常を持つ
こんにちは!Yoneです!今回は当院で行っている透明帯についての研究をご紹介します!卵子の中には、一般的な形状とは異なる透明帯を持つものが存在します。私たちはそれらを透明帯形態異常卵子と呼んでいます。透明帯とは卵子は、透明帯と呼ばれる透明な殻をまとっています。一般的な卵子の透明帯は、厚さが均一で表面がツルツルしています(図1:左)。また、透明帯と卵子細胞質の間に空間(囲卵腔と呼びます)があります。透明帯が一般的なものとは異なる卵子があります。透明帯の形が異なる卵子透明帯形態異
こんにちは前回、凍結確認で胚盤胞が3つ獲得できたことをお伝えしました『【2人目妊活】凍結確認』こんにちは今日は延期になっていた凍結確認のため、クリニックを受診しました延期になった理由はこちら↓『【2人目妊活】D24凍結確認のはずが…』こんにちは今日…ameblo.jpうちのクリニックでは、胚盤胞ができた時に、タイムラプスの動画をDVDにしたものがもらえるのですが、凍結確認の翌日、夫と一緒にその動画を見てみましたすると…1つ目の胚盤胞→真ん丸で素人目にも綺麗な胚盤胞(に見える)。
こんにちは、Yoneです!今回は卵子のいろいろな形について紹介できればと思います!突然ですが皆さんは卵子をイメージする時どのような形を想像しますか?ほとんどの方が想像されるのはこのような形ではないでしょうか。透明帯と細胞質が丸い形をイメージされるかと思います。しかし、人に個性があるように卵子の形にも個性があります。例えば。。。上:透明帯の形に凹凸があったり透明帯の膜が二重になっている卵子左下:細胞質は丸いですが透明帯が楕円型の卵子右下:透明帯と細胞質の両方が楕円型の卵
患者様は妊娠判定の時に、陽性であれば「胚のグレードが良かったですからね」とか、逆に陰性であれば「胚のグレードがあまり良くなかったですね」などと説明されると思います。患者様もその説明に納得されると思います。では”胚のグレード”とはいったい何なのでしょう。まず、グレードは見た人(胚培養士)の形態(見た目)の評価です。ですから、客観的な評価ではなく主観的な評価であることを覚えておいて下さい。基準(以下に説明します)はありますが、胚を観察した胚培養士の感性(感覚)が影響することも否定で
不妊治療では、体外で卵子と精子を受精させた受精卵を母親の子宮内に戻す、体外受精を行います。卵子提供プログラムでも、体外受精をおこないます。受精卵は胚盤胞まで成長しないと妊娠しません。そこで、私たちは、胚盤胞の受精卵を移植しています。最終的に、胚盤胞まで育った受精卵は、受精卵を覆う透明帯を破り、透明帯を脱出し子宮内膜に着床します。子宮内膜に着床すると、妊娠がはじまります。つまり、受精卵は透明帯を破り、脱出できないと妊娠しません。脱出に時間がかかっても、妊娠率は低下します。着床の窓が
体外受精における孵化補助の役割:ガイドラインTheroleofassistedhatchingininvitrofertilization:aguideline(asrm.org)補助孵化法(アシステッドハッチングassistedhatching:AH)ママ。殻が薄いと出やすいよ💛胚盤胞の孵化は、着床に至る一連の生理的事象の中で重要なステップです。胚盤胞あるいは透明帯の本質的な異常による孵化失敗は、ヒトの生殖効率を制限する多くの要因の1つであ
細菌に汚染された胚を救出する新しい方法Anewmethodtorescueembryoscontaminatedbybacteria-F&SReports(fertstertreports.org)目的:細菌汚染の影響を受けた胚の妊娠に成功した症例を報告すること。症例:卵管閉塞を有する31歳の不妊患者。体外受精の際、胚の細菌汚染に直面しました。介入:細菌に汚染された胚の透明帯(ZP)を酸性タイロード溶液で除去しました。ZPを除去した胚は、5日目まで1ウェルあたり1
こんにちは。ヨシコです。いいね!やフォローありがとうございます。昨日、無事に移植を終えました。胚盤胞3個、同時移植です。凍結時のグレードは、G2、G1、G3CC(6日目)でした。朝から解凍を開始し、お昼頃の時点の写真では、G2、G1、G2でした。G3CC(6日目)は、ダウングレードしていました。しかし、G2の胚盤胞がしっかりG2になっていたので安心しました。3個ともアシステッドハッチングをしてもらっています。G2→G2については、透明帯から少し頭を出しているような感じ
抗透明帯抗体透明帯とは卵細胞の周囲に存在する構造物で、糖タンパク質により構成されます。機能・卵母細胞の発育促進・精子の認識、先体反応の誘起・多精子受精の阻止・分割胚の保護など着床は胚盤胞が透明帯から孵化して起こります。抗透明帯抗体陽性の病態抗透明帯抗体が透明帯に結合して、精子の侵入を阻害して受精障害を起こしたり、胚盤胞が透明帯から出られない孵化障害を起こしたりします。卵母細胞の発育促進、精子の認識、先体反応の誘起、多精子受精の阻止、分割胚の保護などの透明帯の
本論文は、ZP2遺伝子変異が空胞症候群の原因遺伝子の可能性であることを示しています。HumReprod2022;37:859(中国)doi:10.1093/humrep/deac026要約:2回の刺激周期採卵で一つも卵子が採取できなかった3名と妊娠歴のある女性2213名の遺伝子の全エクソーム解析を行ったところ、ZP2遺伝子変異ZP2.C.1925G>A(p.R642Q)が空胞症候群の原因遺伝子の可能性であることが示唆されました。3名の家系調査により、2名から常染色体優性遺伝が
■質問内容アシステッドハッチングが適応される条件は受精卵がどういう状態の場合ですか?■当院からの回答受精卵は通常、排卵から4日目に子宮腔に入り、7日目以降に子宮内膜に着床します。この時、卵巣から分泌される女性ホルモンにより子宮内膜は厚くなり、血流が盛んになり、受精卵に栄養を十分与えられるよう分泌物を分泌するなど子宮環境を整えておく必要があります。また受精卵は、透明帯と呼ばれる表面の膜を破って子宮内膜に着床しますが、この過程を孵化といいます。透明帯が異常に厚い受精卵や硬くて破れにく
2021年秋にWHO精液検査マニュアルが改訂されました。276ページにも及ぶ長大なマニュアルであるため紹介を控えていましたが、この度そのエッセンスをまとめた論文が発表されましたので、ご紹介いたします。FertilSteril2022;117:237(米国、WHOメンバー)doi:10.1016/j.fertnstert.2021.11.037要約:WHO精液検査マニュアルは、時代に応じておよそ10年に一度改訂しています。下記にその変遷を記載します。版年頁表現
補助孵化法(アシステッドハッチングassistedhatching)ママ。殻が薄いと出やすいよ💛assistedhatchingは有効か?assistedhatchingは生殖補助医療に有効か?1.assistedhatchingにより妊娠率が向上するという報告もあり、現時点では症例に応じて施行が許容される。(B)2.assistedhatchingにより多胎妊娠が増加する可能性を否定できない。(C)推奨レベル(B);実施すること等が勧められる
顕微授精(ICSI)の方法の一つとして、PIEZO(ピエゾ)-ICSIというものがあります。通常のICSIは精子を注入するためのガラス管の先端が尖っているものを使用し、透明帯に押し当てて貫通させ、さらに卵子の細胞膜を吸引することによって膜に孔をあけて精子を注入します。一方、PIEZO-ICSIは先端が平らなガラス管を使用し、微細な振動(パルス)を用いて透明帯を貫通させ、細胞膜もパルスで孔をあけます。従来の方法と比べて卵子の変形が少なく、ダメージが少ない方法といえます。当
孵化補助法米国生殖医学会の患者教育サイトassisted_hatching.pdf(reproductivefacts.org)孵化補助法は、体外受精(IVF)と一緒に行われることもある研究室での処置です。体外受精では、(自然妊娠のように女性の体内ではなく)研究室で卵子と精子を混ぜ合わせます。卵子は、精子が卵子を貫通したときに受精したとみなされます。体外受精では、受精卵は3日から6日の間、分裂して胚に成長するのを観察します。最良の胚は、妊娠を希望する女性の子宮に入れられる(胚移植
澤井部長のよるYouTubeAHA(透明体孵化補助法)って何⁉②こんにちは両角レディースクリニック培養室です!普段はなかなか見ることのできない培養室の設備や業務を定期的にお届けします♪第3回目は、前回に引き続きアシステッドハッチング(AHA・透明体孵化補助法)がどのように行われているかお見せしちゃいます!★アシステッドハッチングとは?胚が着床できるよう透明帯から脱出するのを補...youtu.be
体外受精時の妊娠判定体外受精や顕微授精の際には、いつ、どのように妊娠判定をするのでしょうか。受精から胚盤胞(受精後5日目)まで排卵した卵子が精子と受精をすると、1日目は2細胞、2日目は4細胞、3日目は8細胞、4日目は桑実胚、5日目は胚盤胞と、卵割を繰り返しながら卵管内を子宮に向かって移動してきます。受精後6日目以降胚盤胞の透明帯は消失し、着床可能な状態となります。胚盤胞の外側を栄養膜と言い、栄養膜細胞は受精後6日目に子宮内膜に侵入し、着床を始めます。受精後8日目には
AHA(透明体孵化補助法)って何⁉こんにちは両角レディースクリニック培養室です!普段はなかなか見ることのできない培養室の設備や業務を定期的にお届けします♪第2回目は、アシステッドハッチング(AHA・透明体孵化補助法)がどのように行われているかお見せしちゃいます!★アシステッドハッチングとは?胚が着床できるよう透明帯から脱出するのを補助(アシスト)...youtu.be
本論文は、空胞症候群の原因としての透明帯遺伝子(ZP遺伝子)変異を示しています。FertilSteril2021;115:1259(中国)doi:10.1016/j.fertnstert.2020.11.003FertilSteril2021;115:1170(中国)コメントdoi:10.1016/j.fertnstert.2021.03.007要約:空胞症候群(EFS)の方35名を対象に、WES法とサンガーシークエンス法でZP遺伝子変異を調べたところ、18名(5
今回は、先日患者様からも質問を受けましたので、体外受精の新しい手法についてお話したいと思います。昨年5月に『受精卵の膜除去で2人妊娠鳥取のクリニックが発表!』というニュースが流れましたこのニュースは、鳥取県にある「ミオ・ファティリティ・クリニック」の見尾先生らが行っている新しい手法で、受精卵を取り囲んでいる透明帯を取り除いて培養することで形態良好な受精卵を育てるいうものです。このニュースの時点で2人の妊娠を報告しています見尾先生らは、これまで行っていた胚培養の膨大な
こんにちは!胚培養士のY・Mです。前回は観察について紹介しました。今回は移植予定の受精卵に対する孵化補助について紹介します!当院は移植予定の受精卵に対して孵化補助(AssistedHatching:AH)を行っています。受精卵は着床前に孵化をする必要性がありますが、AHはその孵化を人工的に補助する技術となっています。なので、観察後実際に移植する胚を選択したあとは、移植までに選択された胚に対してAHを行っています!こちらが実際にAHを行っている様子です。レーザーによるAHは
本日D23。無事明後日の採卵が決まりました。そういえば注射の事記録してなかったです。D21HMG300+セトロタイドD22HMG300+セトロタイドでした。ここのクリニックは連日セトロタイドをするみたい。前院では隔日だったのでそして今日のタマゴさん。右18.3×11くらいで、平均計15㍉。HMG300を2日注射したのにあまり変わらずでも、今日は血液検査をしてもらってE2371.9と伸びて来たので採卵が明後日に決まりましたそして今日もHMG
産婦人科クリニックが独自の新しい不妊治療法で2人が妊娠出産:Netニュースこんなニュースがネットに飛び込んできました。以下のような記事(分かり易いように私が編集)です。西日本の不妊クリニックが独自の新しい不妊治療法で2人が妊娠出産したと発表しました。クリニックによりますと、この治療法による出産は世界で初ということです。新たな治療方法による妊娠で12月中旬に2人が無事出産し退院したということです。新たな治療法は体外受精で得られた胚の周りの膜である透明帯を取り除いて、引き続き培養し胚
エンブリオプラスティ近年タイムラプスモニタリングシステムで胚の発生を観察していると割球の変性により育つことが出来ない胚が多くあることがわかってきました。この場合殻である透明帯に大きな窓を開けてそのような変性した割球を外に押し出して正常の胚が育ちやすくなる方法が開発されています。エンブリオプラスティと呼ばれる方法です。分かりやすく説明すると変性した胚が邪魔して正常な胚が育てなくなっていて、それに対して透明帯の殻を人工的にかなり広げてあげて、変性した部分を外に出して育ちやすくする方法です。
こんにちは!胚培養士のR.Hです。先日、秋田で行われる予定だった卵子学会に参加しました。残念なことに新型コロナウィルスの影響で年内の学会は軒並みオンライン開催となり、発表内容をPowerpointでまとめたものを学会の運営者に送り、秋田へ移動することなくPC上で発表を確認するというものになりました。さて今回、私は日本卵子学会にて、「突起状や層状を示す透明帯の形態異常が受精率に及ぼす影響」という題で発表しました。題名だけではさっぱりわかりませんね(笑)。卵子