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本日は書籍紹介をいたします。今回はこちら、色川大吉『日本の歴史21近代国家の出発』中公文庫、1974／2006年中公の「日本の歴史」シリーズ、本書は第21巻になります。この巻が対象とするのは、維新三傑最後の大物・大久保利通が紀尾井坂の変に斃れた後、明治国家がどのように近代国家としての道を切り開いていったか、その苦闘と煩悶の足跡です。明治維新の激動と日清・日露の両戦争に挟まれるこの期間は、華々しい出来事としては国会開設と憲法公布くらいかと思うのですが、一見地味とも感じるこの時期
