ブログ記事2件
*問題は、【東大教室】ブログ上公開演習➋-1(問題)で確認してください。演習➋古代(総合)受領とその地方支配解説①受領とその地方支配をテーマにした論述問題。まず、本問に関わる部分を中心に土地制度史のイロハを解説し、そのうえで、設問のポイントを整理することにしたい。■律令制下の土地・人民7世紀後半、天皇を中心とする中央集権国家(律令国家)を支えていくために、律令政府は、土地と人民の支配について次のような基本方針を採用した。【土地・人民支配の基本方針】➊
7-6初期荘園の形成と衰退墾田永年私財法(こんでんえいねんしざいほう)の存在は、貴族や大寺院が競うようにして土地の開発を進める契機になった。これによって拡大した私有地のことを、初期荘園(しょきしょうえん)と呼んでいる。したがって初期荘園とは、墾田永年私財法などにもとづいて、貴族や大寺院が土地の開発、墾田(こんでん)の買収をおこなって獲得した、輸租(ゆそ)を原則とする荘園、ということになる。開発は付近の農民を雇(やと)って進められ、そののちも賃租(ちんそ)と呼ばれる方法で経営され