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法務の技法(第2版)3,456円Amazon今日のキーワード:【極論】自分の見解を説明するために、両極端の見解と比較する方法。極論に比べれば常識的、という説明ができるだけでなく、局地的な議論に終始している場を、対極的な議論の場に戻すことも期待できる。【解説】最後の詰めの段階で、お互い譲れない問題にぶつかることがあります。これがもとで、せっかくここまで詰めてきたものが無駄になるかもしれません。けれども、最初の段階に戻せば、これで駄目になる論点ではないはずで
法務の技法(第2版)3,456円Amazon今日のキーワード:【たとえ話】自己防衛のために話をするのではなく、相手とイメージを共有するために話をする際、役に立つツール。特に、抽象的な事柄について、認識を共有する場面で役に立つ。印象的で上手なたとえ話を日ごろから蓄えておくことがポイント。【解説】文書で説明し、確認してもらうにしても、イメージの共有は重要です。漫画で、複数の登場人物の頭からシャボン玉のような吹き出しが出ています。それが、同じ雲の中のような絵につなが
法務の技法(第2版)3,456円Amazon今日のキーワード:【語彙よりも構成力】文章作成の際、言葉を捜すよりも文章の構成を見直す、という方法。筆が止まったときに、言葉を捜すのではなく、文章の構成を見直すことで、表現したかったポイントが見えてくる。イメージの伝わりにくい難解な言葉を控えることにもつながる。【解説】構成がしっかりすれば、意味がわかりやすくなります。レジュメやパワポ資料を作るつもりで文章を作るのです。しかも、固く考えないこと。文章は、書いている
<1月10日発売予定!>今日のキーワード:【デュープロセス】刑事では「適正手続」だが、企業法務では「やるだけのことはやった」「人事を尽くして天命を待つ」に相当し、経営判断の原則の適用や過失責任回避(予見義務・回避義務充足)を期待する。十分な情報による十分な検討がポイント。【解説】「法務の技法」からの引用ですので、法的な表現ですが、普通のビジネスでこそ活用してください。ビジネスはリスクを取るものです。リスクを取らなければ、利益を期待できません。だからと言って
<1月10日発売予定!>今日のキーワード:【タイトル必掲】文書作成の際、段落に章番号を付けるときには、必ずそこにタイトルを掲載する、という執筆手法。漠然とした文章から締まった文章に変わるきっかけとなる。すべての段落にタイトルをつけるのは不可能、と思わないことがポイント。【解説】すべての段落にタイトルを付けてみましょう。コピーライターのように短い言葉で表現する練習になります。それでも、うまくタイトルが付かないときには、文章の構成に問題があります。1つの段落
<1月10日発売予定!>今日のキーワード:【リスクコントロール】「法務力」の2つの要素の1つ。リスクをコントロールする能力を意味し、意志の強さや段取りのよさがこの能力の源泉となる。現場の社員1人1人が身に付けてこそ、会社全体のリスク対応力が上がる。【解説】会社の中の「できる人」を観察してみましょう。色々な魅力や能力が備わっていますが、仕事についてはどうでしょうか。きっと、仕事を「コントロール」できているはずです。無茶振りされた仕事でも、いつの間にか自分でコント
今日のキーワード:【似たもの同士】文書作成の際、文書の構成要素を整理し、論旨の流れを骨太にするのに役立つ。たとえば、肯定否定の決断に悩む心情をそのまま文章にするのではなく、肯定と否定のそれぞれの論旨をまとめ、逆接の接続詞を1つだけしか使わないことで、主張を明確にする。【解説】悩みながら文章を書くと、その悩みがそのまま出てきてしまいます。もちろん、カット&ペーストで整理できちゃいますので、悩みながら書いて良いでしょう。構成を整えるのは後にして、まずは気楽に。
今日のキーワード:【リスクセンサー】「法務力」の2つの要素の1つ。リスクに気づく能力を意味し、臆病さや想像力がこの能力の源泉となる。現場の社員1人1人が身に付けてこそ、会社全体のリスク対応力が上がる。【解説】法律のことなんか難しくてわからないし、だから何がリスクかと言われても困ります。リスクは、誰か他の人にお願いしてください。いえいえ、そんな難しいことをお願いしていないのです。人間の体を考えてください。皮膚に神経があります。痛い、熱い、を感じて伝えるだけで
今日のキーワード:【一文一内容】文書作成の際、1文に含める内容を1つだけにする、という方法。気楽にイメージを吐き出したドラフトを、一文一内容を使って磨き、曖昧なイメージの原木の中から、適切な概念を彫りだしていく、という用法が効果的。【解説】最終版まで一文一内容、という意味ではありません。文章を磨く場合のツールの1つ、という意味です。特に、盛り込みすぎでわかりにくい、と思う部分の見直しに使います。例えば、言い訳が入っている文章です。「本来A部がすべきと
今日のキーワード:【ホワイトボード】できあがった絵を提案するのではなく、参加者が一緒に絵を描いていくツール。平面的に俯瞰する利害関係図、時間軸で整理する工程表、関係部門間の仕事の流れを整理するフロー図など、いくつかの絵が揃えば、仕事が立体的になる。【解説】パワポできれいに仕上げた絵を、皆が黙って見つめるだけで、発言がありません。意見を聞きたいのに。そこで、ローテクですが、ホワイトボードを使いましょう。「今、考えているフローは、こうなります」学校の先生にな
今日のキーワード:【形を揃える】文章作成の際、複数の内容を対比させる場合に、対比させる内容を含む文章や段落を、同じ形式に揃える、という方法。形式を揃えることで、対比していることが強調でき、しかも読者に構成の読み取りの負担をかけず、読みやすい文章になる。【解説】中身で勝負、読み手を飽きさせない文章、と思ってきました。けれど、読みにくい、と言われてしまいました。工夫しているのに評価されないのは何故でしょうか?同じ文章でも、感動を与える小説とビジネス文書は目
今日のキーワード:【時計メソッド】くどい話の繰り返しを避けるため、同じ話の2巡目以降、話の進行を時計の動きになぞらえて合いの手を入れる方法。他人をコントロールするためのツールではなく、コミュニケーションを取り、気持ち良く話をしてもらうためのツールとして捉えるのがコツ。【解説】アナログの時計の針をイメージしてください。正午から話がスタートし、1巡したら1時です。1巡目は、丁寧に話を聞きます。ポイントは、1時5分の部分に来たときです。ここで、「なるほど、だから
今日のキーワード:【プロセス論と契約書】システム開発案件や広告制作案件など、契約当初に成果物が決まっていない取引の場合に、成果物を債務内容とすることはできない。この場合、成果物が決まっていくプロセスをルールとして定め、プロセスの節目ごとに契約内容を具体化していく方法がある。【解説】契約書に関係のない仕事を担当している方も、契約書について、少しだけお勉強しましょう。今日は、何も決まっていない仕事に関する契約です。仕事の中身が決まっていなくても、決められることは段取
今日のキーワード:【主導権を取る】他人にやらされている仕事は、辛く、能率も上がらない。自ら主導する仕事は、責任が重く、細かい配慮も必要となるが、精神的に楽だし、各部門をコントロールしやすい。【解説】社会人になった最初の数年間、仕事が大嫌いでした。毎朝吐き気をこらえながらシャワーを浴びていました。救ってくれたのは、先輩のアドバイスです。おまえ、仕事嫌いだろう?言われたことしかやらないと、どんどん指示が細かくなっていって、もっと辛いぞ。主導権を取るんだよ。
今日のキーワード:【熟成】締切りよりも前に文書を作ってしまい、暫く置いてから見直しをすると、違った視点で検証し、新たなアイディアなどを盛り込むことができる。イメージを形にすることで検証が容易になるから、文章を作成すること自体がツールになっているとも言えよう。【解説】昔、司法試験の受験勉強で答案練習会に参加していました。翌週には添削された答案が戻ってきます。けれども、添削に納得できません。指摘されたことは、ちゃんと違う部分に記載してあるではないか。ところが、何度
今日のキーワード:【文章化】考えがまとまってから文章にするのではなく、考えをまとめるために文章にする。概念が研ぎ澄まされ、熟成されるだけでなく、仕事の進捗について口出しさせない環境を作るうえでも役に立つ。【解説】Twitterやブログなら気楽に書けるけど、ビジネス文章は苦手。ビジネス文章が苦手な理由はいくつかあるでしょう。単語が出てこない、構成が面倒くさい、ビジネスがわからない、などなど。それぞれ、何とか克服するしかない問題です。けれど、敷居を下げることはでき
今日のキーワード:【係り受け】「美しい水車小屋の乙女」では、水車小屋が美しいのか、乙女が美しいのかわからない。文学的な余韻は、曖昧で脆弱な箇所を作ってしまうので、法律文書では、係り受けの関係を明確でわかりやすくして、安定感を増した方が良い。【解説】著者が弁護士なので、法律文書について述べていますが、ビジネス文書でも同じです。何かに「係る」言葉なのに、何に係っているのか、わかりにくい言葉を捜してみるのです。1つ目のパターンは、文章の流れが途中で変わってし
今日のキーワード:【ストーリー探し】実際に起こった過去のできごとについて、単に外形的にその経緯をなぞるだけでなく、そこに関与していた者の心情や、そこでの判断の背景事情などについて、できるだけリアルで納得できるストーリーを探す作業。認識の共有にも使えるツール。【解説】最初に用法注意です。口裏あわせではありません。悪いことを隠すのでもありません。本当のことをしっかりと把握するためです。このとき、どうしてこんなことしちゃったのだろうか。本当に、お金のことに目がく
今日のキーワード:【たしかにしかし】しっかりした構成の文章を、簡単に作るためのツール。「たしかに」で始まる段落で自説の弱点を指摘し、「しかし」で始まる段落で弱点を克服することで、限られたスペースで、しっかりとメリハリを見せる。【解説】5行でプランAを説明しろ、無理だよ。。。そんな時、「たしかにしかし」に当てはめてみましょう。プランAの説明について1行。プランAの最大の難点について1行(たしかに)。難点の克服と、プランAの魅力について3行(しかし)。欠点を1つ、克服
今日のキーワード:【アームスレングスルール】金融機関が、関連会社の管理を適切に行っているか、関連会社を使って不正を行っていないか、を確認する際に使われることが多いが、関連会社との関係が問題になるのは金融機関に限られないので、一般事業会社でも活用すべきツール。【解説】普段の仕事であまり使わない言葉かもしれません。けれど、この言葉が出てきたときに、チンプンカンプンにならないよう、意味を確認しておきましょう。簡単に言うと、「甘やかさない、ぼったくらない」です。関連
今日のキーワード:【事実確認優先】トラブル対応などで、事実確認が曖昧なまま対策を検討すると、曖昧な事実の都合のいい部分を強調して、部門間での責任や対応業務の押し付け合いが始まる。外への対応の前に、社内の足並みを揃えるためにも、事実関係を早急に確認しなければならない。【解説】最近は、モンスタークレーマーが増え、反社との関係遮断も叫ばれています。実際にトラブルになった場合の対応について、勉強しておきましょう。会社内部で揉める事態は、相手の思う壺です。社内なのに、苦
今日のキーワード:【5段階のなぜ】ビジネスの本質にたどり着くために、5回「なぜ」を問いかけると良い、と言われることがある。原因分析を行う場合や、再発防止策を考える場合、なぜこうなったのか、なぜ有効と考えるのか、を5回問いかけると良い。【解説】当然、同じような質問を5回するのではありません。深度が増す質問の回数です。ただ、いきなり質問攻めされると、相手はたまったものではありません。何を狙っているのか、文句が言いたいのか、と疑ってしまいます。突っ込んだ質問
今日のキーワード:【百点を狙わない話法】苦情対応に際し、「納得」を狙うのではなく「諦め」だけを狙う、という話法。納得するはずがない相手を納得させようと、無理することの危険を避ける。納得させることを業務としてきた営業経験者にとって、特に重要。【解説】苦情客もお客様ですから、真摯に耳を傾けます。けれども、絶対に納得しない場合があります。謝罪させ、慰謝料をふんだくろうとしているような場合です。やるだけやれば、後はお断りするだけです。お断りを納得するはずがありません。また
今日のキーワード:【言動不一致】労働法のリスクを大きくしてしまうのは、偽装、すなわち言っていることとやっていることが違う場合である。これは多かれ少なかれすべてのリスクに当てはまることから、言動不一致を探すことが、リスクセンサーの1つとなる。【解説】リスクを確認するとき、「言動不一致」がキーワードとして活用できます。「言ってることとやってること」が違う点に、リスクのある可能性が高いからです。もちろん、どうしても本音と建前のズレは生じてしまいます。問題は、それが
今日のキーワード:【窓口の設定とエスカレーション】特にトラブル対応において、苦情対応窓口を一本化することと、状況に応じて窓口を上位に移していくこと。窓口の設定によって、会社内の色々なところが引っ掻き回されないようにし、エスカレーションによって、相手の要求に応じる範囲を狭めていく。【解説】最近は、モンスタークレーマーが増え、反社との関係遮断も叫ばれています。実際にトラブルになった場合の対応について、勉強しておきましょう。このうち、「窓口の設定」は【壁建て】を見て
今日のキーワード:【時系列表】法務に相談に来る際、あるいは社外法律事務所に相談に行く際、部門担当者に作成させる資料。話がわかりやすくなるだけでなく、部門担当者の頭も整理され、相談の効率が上がる。事実確認作業を共同で行う場合にも有効。【解説】揉め事の相談は苦手です。うまく対応できなかったことを自白しなきゃいけないし、背景も入り組んでいるし。言い訳の仕方も考えながら説明すると、なおさらわかりにくいだろうな、と思います。こんなとき、時系列表です。自分の頭の整理になるし
今日のキーワード:【こぶしの下ろしどころ】特に、トラブル対応において、先方の顔を立てた妥協点のこと。当方に当方内部の事情があるように、先方にも先方内部の事情があるから、当方の拒否回答を先方が受入れられない場合、先方の内部事情も考慮して受け入れられる解決を考えることがポイント。【解説】最近は、モンスタークレーマーが増え、反社との関係遮断も叫ばれています。実際にトラブルになった場合の対応について、勉強しておきましょう。自分が折衝担当でなくても、折衝担当を応援してあげて
今日のキーワード:【好奇心】仕事に取り組む意欲の1つの源泉であるだけでなく、法的なスキルを高めるツール。トラブルの時には、相手の心情に興味を持ち、契約書審査の時には、契約書の背後にあるビジネスに興味を持ち、労務問題の時には、問題となっている従業員の生活に興味を持つ。【解説】「法務の技法」の定義ですので、法務向けですが、「好奇心」はビジネスにも役立ちます。まず、話を聞きだすのが上手になります。取調べを受けるよりは、興味を持ってくれた方が、話し易いですよね。次に、仕
今日のキーワード:【壁建て】特にトラブル対応において、窓口を設定した場合、窓口以外の部門・個人は先方と直接応対しない、という対応策を徹底すること。先方が、会社のどこに接触しようとしても、連携して壁のように一律の応対がなされることがポイント。【解説】最近は、モンスタークレーマーが増え、反社との関係遮断も叫ばれています。実際にトラブルになった場合の会社の体制について、勉強しておきましょう。会社に食い込む方法の1つに、部門間の分断や引っ掻き回しがあります。「本部の
今日のキーワード:【感性】非理性的で起伏がある、という意味であれば問題だが、緻密な仕事を積み重ねた結果、理屈よりも先に結論が見えてしまう、という意味であれば、広く活用できる。他部門の感性の持ち主と親しくなることがポイント。【解説】同じ仕事を繰り返していると、その中に微妙な差があることに気づきます。その違いを大切にし、質にこだわった仕事を積み重ねていくと、感覚的に結論が見えてきます。その感覚は、おそらく仕事で活かされているはずです。さらに、会社の中でそのような感