学生時代、貧乏旅行をした。帰途、寝台列車の切符を買ったら、残金が80円!もう丸一日以上何も食べていない。家に着くのは約36時間後…。空腹をどうやり過ごすか考えつつ、駅のホームでしょんぼりしていた。すると、見知らぬお婆さんが心配そうな表情で声を掛けてくれた。わけを話すと、持っていた茹で卵を2個分けてくれた。さらに、私のポケットに千円札をねじ込もうとする。さすがにそれは遠慮しようと思ったが、お婆さん曰く、「あなたが大人になって、同じ境遇の若者を見たら手を差し伸べてあげなさい。社会ってそういうものよ」