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「おい!まだ話しているのか?いい加減にしろ!」どうやらオジサンが、しびれを切らしたようだ。「タイムリミットのようだな」先生は、扉の方を見る。「でも…ソータローに聞くって、どういうこと?」まだ…肝心なことは、何も聞いてはいない、と清子は思う。「うん、それなんだけどねぇ」先生は、壁に寄り掛かって、スヤスヤ眠る宗太郎の方を見る。「おじいさんだ」「おじいさん?」「そう」いきなりおじいさんだ、と言われても、何のことだかさっぱりわからない。先生は、キョトンとする清子に向かい
「あぁ」神林くんは、上の空で、棒読みで答える。「じゃあ…先生も、そこにいたのですか?」思わず清子が聞いてみる。そうじゃないと…つじつまが合わないのだ。ここまで詳しく話せるのは、見て来たからではないのか?そう思うからだ。その時、清子はあれっと思う。「先生は、その時…幾つだったんですか?」そう言った瞬間、先生の目が、ギョロリと動き、表情が変わったように見えた。「さぁ?何で、そんなことを聞く?」わずかに声に、強い響きがあったので、「いえ、何となく…」清子は言葉を濁す。「
最初から読んでみたい方はプロローグどうぞ『魔女と指喰いの森1(プロローグ)』プロローグ(1-1)ジェフ&カーリーその1「な、何でオレが......」黒服の男はそう言い残して倒れた。男は自らが生み出した大蛇の姿をした巨大な影の化け物に…ameblo.jp2章の頭から読む方はこちら『魔女と指喰いの森15(2章-1)』前回(サイドストーリー)『魔女と指喰いの森14(サイドストーリー2)』プロローグ(第1話)『魔女と指喰いの森1(プロローグ)』プロローグ(1-1)ジェフ&カー…ameblo.jp
階段を上がりながら、シュウヘイは頭の中で、全然別のことを考えていた。(今のカスミの様子だと、どう考えたって、エラのこと、頼めそうにないなぁ~)だけどもこのまま、自分の部屋に置いておくのはどうかと思うのだ。現状としては、何とかカスミの力を、借りることは出来ないか…男の自分だと、噂も立つだろうし、女のエラにとっても、よくないと思うのだ…シュウヘイは忙しく頭の中で、考えていた。カスミは1度、こうと言ったら、絶対にその考えを変えないところがあるのだ。それを変えさせるのは、実の親でも難
偶然にも今日の金曜ロードショーがとなりのトトロで、見つけた記事がこれって出来過ぎやーん!『となりのトトロ』ポスターの少女は映画に登場しない。その正体は?(ハフポスト日本版)-Yahoo!ニュースこの夏も、トトロが帰ってくる……。スタジオジブリの人気アニメ『となりのトトロ』が日本テレビ系の「金曜ロードSHOW!」で8月14日午後9時からノーカットで放送される。news.yahoo.co.jp私、おっきなポスターで見た事ないから…知らなかったよ(ロードショ
「そうですかぁ」ひどくガッカリとした顔になるエラ。確かにこんな女の子が、1人でフラフラするのは、おかしなことだ…とは思う。家出少女だ、とは言っていたけれども、何か事情があるのだろう…ユリカさんは、それだけは勘づいていた。「じゃあ、今度は…みんなで探しに行くのはどう?」比較的に明るい調子で、ユリカさんは聞く。「そうですねぇ~」少し暗い顔をしていたエラの顏にも、急にポッと灯りが点ったように明るくなった。「たとえばさぁ~みんなでドライブするとか?」「山に?」嬉しそうにエラが
なんの変哲もない、四角い石…十字架の形の石が立っていて、その子の名前が彫ってあるようでした。ただ残念なことに…ケンタたちは、その子の名前を知りません。というか、その名前自体が、まだ読めないのです。ケンタはまだ幼いので…その難しい漢字を読むことも書くことも、もちろん出来ないのです…ひらがなはかろうじて、自分の名前が書けるくらい。『あ』だの、『い』だの読めるけど…『な』だの『ぬ』だの、まだわからないのです。タカシくんは、ひらがなは読めるけど、さすがに漢字は読めません。そ
「えっ?」「えぇっ?」ケンタもタカシくんも…まさかケイさんが知っているとは思わなかったので、ひどく驚いています。「なんだよぉ~おまえたちだけ、ズルイゾォ」カイくんだけは、会話の内容がわからず、ついていけないようで、不満そうに鋭い声をあげました。「そうなのよぉ」メアリーさんは、運転席にいるケイさんの背中を見つめて言います。「あの子のこと…見たって」ためらうように、ケイさんの背中に声をかけると、ミラー越しに、ケイさんがこちらを見ます。「それって…どういう意味?」それで
「ねぇ、今日は大丈夫だった?」前を見ながら、メアリーさんがさりげない調子で聞きます。「何か言われた?」ちょっと心配そうに、チラリとケンタの顏をのぞき込みます。ケンタは笑顔で、大きく手を振ると「大丈夫、大丈夫!なんともなかったよ!」わざと元気よく、答えます。カイくんはずいぶん先の方まで行っていて、まったく見えません。「あの子、足が速いわねぇ」感心したようにメアリーさんは言うと、「よっこらしょ」と杖をついて、歩きます。「ねぇ、ホントーに、またあそこへ行くの?」チラッとメアリ
メアリーさんに抗議するように、カイくんは腰に手を当てて立ちすくむと、「知らないトコだって言いながら…自分の知ってる場所なんじゃん!」口をとがらせて、責めるように言います。するとメアリーさんは顔を上げて、「それは違うわ」と言うと、メアリーさんはなぜだか…少し寂しそうな目で、カイくんを見ました。「だってあそこは…子供の頃にしかいなかったし…あの家は、私の家じゃないもの…」メアリーさんは、静かに言いました。一体、どういうことなの?そう思うけれども、メアリーさんは曖昧な顔をして、
ずっと笑顔だったオジサンが、眉間にしわを寄せて言うので…すっかり子供たちはおびえて、後ずさりします。カイくんでさえ、黙り込んでしまいます。ケンタは困った顏で、メアリーさんの方を見ると…「仕方がないわね」と、笑います。オジサンを軽くにらむと、「大丈夫よ」と言います。「ワシは別に・・・」と口ごもると、肩をすくめて引き下がります。メアリーさんは、ケンタの前に立つと、「入ったわけじゃないのよね?」まっすぐにのぞき込みました。するとカイくんが「なんにもなかったよ~!」と大きな声で言
オジサンの言葉に、子供たちは一瞬で、顔をこわばらせました。ことにケンタは…あの女の子がオバケだったの?と思うと、不思議な気持ちになります。だって話もするし、足もちゃんと2本ついているし、さすがにちょっと透明な空気のような存在感では、あったけれど…「子供たちを、怖がらすようなこと言うの、止めてください」あわててメアリーさんが、あわてて割って入って、少し強めにオジサンに言います。案の定、タカシくんが、「それ、本当なの?」怯えた顔をします。「大丈夫よ」穏やかな目で、タカシくん
ケンタの顔を見ると、メアリーさんはクスクス笑って、「私はね…あの家の庭師の娘、だったのよ。小さい頃は、あの小屋に住んでいたことがあったわ」と言います。「えっ?」想像とは違う答えが返ってきたので、ケンタはますますわからなくなり…それどころか、余計に混乱してきます。「それなら、あの女の子は?」てっきりその家に住む女の子だと思っていたのです。一体、あの女の子は?キョトンとするケンタを見て…メアリーさんはクスクス笑って、「ごめん、ごめん!わけがわからないわよね?いいの、忘れて」
するとケンタは、うっとりとした顔をして、「女の子がいたよ~」メアリーさんを見上げました。「おまえ、まだそんなこと、言ってるのか」カイくんは、呆れたような顔をしました。だけど、メアリーさんは微笑むと、「あら、誰かに会ったの?」メアリーさんが、子供たちに聞くと、「いいえ」タカシくんも、カイくんも、大きく頭を横に振ります。その様子を見て、おかしいなぁ~と、ケンタは頭をかしげます。「いたよ、女の子が!カイくんが、網みたいな、ブランコから落っこちるのも、見てたもん!」少し
女の子の教えてくれた道を、進んでいくと…確かにあの入り口の近くの、謎の小屋へと、つながっていました。ケンタ、カイくん、タカシくんの3人は、それを見つけると、ホッとして、思わず肩の力が抜けました。「やった!後は、あの扉を抜けるだけだね!」同じく、顔をほころばせて、タカシくんは言いました。今度は、3人は肩を並べて、まっすぐに扉の向こうを目指しました。一方メアリーさんはというと、噴水の周りをくまなく探していました。木の陰とか、噴水におぼれていないとか、ベンチの裏側とか…じ
「ほら、あそこ!女の子がいるよ~」ケンタがタカシくんに、ささやきます。「えっ?うそぉ!女の子なんていたぁ?」ちょっぴり、のんきな声を出して、タカシくんは振り向きます。逆光が当たって、小さな家の窓ガラスは、キラキラ乱反射します。見上げたタカシくん。オデコに手を当てて、「まぶしくて、見えないや」目をショボショボさせます。ホント?と、ケンタも同じように目をやります。「えっ?確かにいるのに…」窓ガラスにたたずむ女の子は、いつの間にか光の中に、すぅ~っと溶け込むように、消えていき
先ほど振り返った窓の側には、あの女の子の姿がなかったので、ケンタは少しガッカリしました。すると、タカシくんがすぐ側にまで寄り添って、「大丈夫?カイくんがあんなこと、言ってるけど…」心配そうに、ケンタの顔をのぞき込みました。ケンタとしては、本当は、確信がないのですが…おそらく、あの女の子の教えてくれていたのは、このことだろう…となぜか自信があったのです。なので、タカシくんの顔を見つめると、「うん」とうなづき、「たぶん、行けると思う」キッパリと言いました。そうして…今はすっ
「はっ?女の子?」どこにいるの?とばかりに、カイくんはキョロキョロと、辺りを見回します。ケンタの側に行き、「そこか?」と、からかうように言うので、「どんな子?」タカシくんは、心配そうにケンタの目を見つめます。ケンタは少しきまり悪くなり、黙り込みます。(やっぱり見えていないのか?)確か、あそこに…と思い、もう1度、カーテンの方を見ると、そこには、女の子の気配は消えていました。「あれ?」ケンタはもう1度、その姿を探すけれど、どこにも見当たりません。その様子を見てカイくんは、
「置いてきぼりになるのかも」グイグイと、タカシくんがケンタの腕を引っ張ります。「早く帰ろうよ!」引っ張られながら、ケンタはカイくんの方を見ます。すると、「ちぇ~」と言いつつ、しぶしぶケンタの後に続きました。未練がましく、後ろを振り返りながら、ついて行きました。ふと、ケンタは気になり、もう1度建物の中に戻ると…カーテンの向こうに、小さな人影が見えました。やはり、まだいるんだ…と思い、夢ではなかったんだ、と思うのです。さっきよりも、よりはっきり見えるのは…おそらくケンタが信
かく言うケンタにも、すべてがハッキリと聞こえるわけではありません。まるで電波の悪いテレビの音のような…少し雑音混じりのくぐもった音で聞こえるのです。なんでだろうと思うけれど、それはわかりません。まるで電波の周波数が合わない音を、聞いているような、そんな感じです。集中して耳をすますと、ようやく聞き取れる、そんな状態です。だけど今度はケンタにも女の子の姿が見えるので、より近く感じられます。ようやく視覚化したその姿は、とても薄い羽のような色なので、時に透けて、消えてしまいそうな
やっとやっと3月のトークライブのゲストが決まりました今回は…プロダクション人力舎より"いかちゃん"です誰なんだよとお思いの方もいるでしょう芸人すらもなかなか知らない何だったら僕もあんまり知らないしかしその数回会って少し話したインパクトが凄すぎてぶっ飛び級でゲストに招いてしまいました人力舎のマネージャーさんもまさかの起用にびっくりしていたそうです楽しみだなぁワクワクするなぁでもこわいなーーーーーーーーーー喋れる子なのかどうなのかそんな不安にかられ