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ダンテの人生を衝いて知るために『ダンテ(ペンギン評伝双書)[リチャード・ウォリングトン・ボールドウィ]』を読みました。詩人であり、文学者であり、政治家でもあり、生まれ育った町から財産没収&死刑宣告まで受けて、イタリア各地を放浪しながら著作を続けたダンテの人生を知るダンテ(ペンギン評伝双書)Amazonダンテ(ペンギン評伝双書)[リチャード・ウォリングトン・ボールドウィ]楽天レビューダンテ・アリギエリの『神曲』を読むための副読本4冊目、やはりダンテ自身を知
クロード・マルタン/吉井亮雄訳『アンドレ・ジッド』九州大学出版会・平成15年(2003年)6月20日刊『新潮社版『アンドレ・ジイド全集』』AndréGide,1869-1952昭和25年(1950年)~昭和27年(1952年)刊行の新潮社版『アンドレ・ジイド全集』が、日本語訳アンドレ・ジッ…ameblo.jp著者クロード・マルタンは1933年生まれ、学生時代からアンドレ・ジッド(1869~1951)の研究に没頭し、リセ勤務を経てリヨン大学に着任後に初の著書としてパリのスューイユ出版
本日は書籍紹介をいたします。今回取り上げるのはこちら、鈴木順子『シモーヌ・ヴェイユ「犠牲」の思想』藤原書店、2012年フランスの特異な思想家シモーヌ・ヴェイユについての本です。ヴェイユは1909年に生まれ、第二次世界大戦中の1943年に34歳という若さで亡くなっていますが、その人生は実に多面的です。若い頃は革命的サンディカリストとして労働運動などに関わり、後半生は、ユダヤ系であったがゆえにドイツに占領されたフランスを逃れて亡命生活を余儀なくされつつ、ド・ゴールの自由フランス政
昭和20年代~50年代に多く刊行された各社の「日本文学全集」類で、批評家で1巻を占めているのは小林秀雄(1902~1983)だけです。48歳の昭和26年(1951年)には最初の『小林秀雄全集』により日本芸術院賞受賞を受賞し、昭和34年(1959年)には57歳にして日本芸術院会員となった小林は、アルチュール・ランボーやポール・ヴァレリー、アンドレ・ジッドの本格的な紹介者として、また富永太郎や中原中也、三好達治ら詩人たちとの交友も伝説的で、同人誌時代から芥川龍之介に注目され、昭和4年(1929年)
本日11月22日はいい夫婦の日。それに合わせてか、オンライン書店サイトbk1(hontoに統合)で「書評の鉄人」となった方が、『吉村昭と津村節子波瀾万丈おしどり夫婦』(新潮社)を取り上げてくださっています。小説家夫婦の「とてもユニークな夫婦評伝」。「ここで死にましょうか」は衝撃的な書き出しですが、吉村昭さんの著書のどこを探しても、その場面は見当たりません。のちに「おしどり夫婦」といわれた二人の若い頃の意外な一面。気持ちをごまかさずにぶつかり合ったからこそ、真のおしどり夫婦になれたのかも、と
いま発売の11・17/24号で『吉村昭と津村節子波瀾万丈おしどり夫婦』を取り上げていただきました。「夫婦の濃密な関係と知られざる素顔に迫った評伝」
『アルベール・カミュ再読』と記事タイトルにはしましたが、筆者がアルベール・カミュ(1913~1960)の生前発表の主要作品を最後に読み返したのは12年ほど前、病状悪化でサナトリウムへ…ameblo.jp三島由紀夫については雑誌ライター時代に何度かコラムを依頼されたことがあって、本来ならば筆者のような(元)三文雑文ライターが文学について書くのはおこがましいのですが、雑誌というのはテレビのようなものですから編集者も少しの割合で教養記事を載せるのが慣習になっています。フリーライターになった当初か
2年間の密着取材が伝える、イーロン・マスクの姿『イーロン・マスク(上・下)』書評2年間の密着取材が伝える、イーロン・マスクの姿「自分が世界を変えられると本気で信じるクレイジーな人こそが、本当に世界を変えるのだ」。巻頭に引かれたアップル創業者、故スティーブ・ジョブズの言葉だ。スペースX、テスラ、スターリンク、X(旧ツイッター)…toyokeizai.netイーロン・マスクとグライムス「密かに第3子」しかし吹き荒ぶ寒風?イーロン・マスクとグライムス「密かに第3子」しかし吹き荒ぶ寒風?
原題AlexRoss:Wagnerism:ArtandPoliticsintheShadowofMusic独語訳版DieWeltnachWagner:EindeutscherKuenstlerundseinEinflussaufdieModerne「20世紀を語る音楽」(みすず書房)で名高いアメリカの音楽評論家アレックスロスの新刊「ワグネリズム」が出ました。ワーグナー関連の研究書は豊富で既に沢山出回っているものの、この本の英独語圏の評判が上々なため
明日書く原稿の準備で、フランス語で書かれたある作曲家の評伝を読んでいました。その中に出てくる「Djinns」という固有名詞が分からなくて、電子辞書で確認しました。結果・・・「ああ、ミュージカルで出てくるあのキャラクターのことなのか!」と納得。次にLesPérisという複数名詞が分かりません。これはこのまま引いても仏和や英和、仏英辞典では出てこない。複数でなく、単数の形で最後のsを取ればよかったのでした。「《楽園とペリ》のペリってそういう意味なのか!」と膝を打つ。電子辞書は重いで
話題沸騰の評伝「イーロン・マスク」は本当に読むべき内容か?話題沸騰の評伝「イーロン・マスク」は本当に読むべき内容か?|ForbesJAPAN公式サイト(フォーブスジャパン)9月12日(日本時間9月13日)に世界同時に発売されるイーロン・マスクの評伝は、世界一の富豪の心の奥底を垣間見ることができる貴重な作品だとされているが、ウォルター・アイザックソンが執筆したこの本には、マスクの物議を醸す側面についての批判的見...forbesjapan.com
著者:湯原かの子発行:2006年03月25日発行所:株式会社新潮社頁数:315頁月初は今月のカレンダーと称して著名画家の作品を載せ、それにまつわるエピソードを書いている.今月の藤田嗣治の作品に関して4番目の妻云々と書いたら、ブロ友さんから、一体藤田は何人の妻と?と問いがあった(笑).答えは、5人であります.本評論は、標題からも判るとおり、藤田がパリから書いた恋文を中心にその恋愛模様と、画業を中心にした評論.筆者は、上智大学院からパリ大博士課程を経た著名な芸術家評
子供の頃から本を読むことが大好きだった私。絵本や児童文学、国内&国外の小説、伝記、推理小説、ルポルタージュ、エッセイetc色々なジャンルの本を読み漁ってきましたが…一番好きな日本の作家さんは誰かと問われたら…宮尾登美子さんなんです〜あの古めかしい独特な文章が大好き若い頃は、宮尾登美子さんの小説やエッセイに夢中でしたー最近になって、あの林真理子さんが書いた、宮尾登美子さんの評伝「綴る女」という本が出ていたことを知り「この本、欲しい〜🙏」と、姫におねだりしたら…姫がメルカ
何年かに一度観ちゃってるアルバート・ブルックス監督作品、アメリカシャロン・ストーン様、アルバート・ブルックス様、アンディ・マクダウェル様、ジェフ・ブリッジス様、ジェイムズ・キャメロン様、マーティン・スコセッシ様、ロブ・ライナー様、ジェニファー・ティリー様他シャロン・ストーンが、ハリウッドのクリエイターたちの創造の女神“ミューズ”に扮するファンタジック・コメディ。スランプに陥った脚本家スティーブンは、親友でもある同業者ジャックから、“ミューズ”と噂される美女サラ
個人の自由を求め、それを勝ち得るためなら自分の身に嵐が吹こうとも、むしろ「吹けよ、あれよ、風よ、あらしよ」と望んで戦い続け、大杉栄との革命の志とその愛に生きた伊藤野枝の圧倒的な人生を描いた1冊本が好き!さんから献本、評伝伊藤野枝~あらしのように生きて~本書について時代の女性観に反旗を翻し、「自由」を求め戦い続けた伊藤野枝「ふけよ、あれよ、風よ、あらしよ」と謳い、「どうせ、あたしたちは畳の上でまともな死に方なんてしやしない。きっと、思いがけない殺され方をするだろう」と周囲の人に語
本が好き!さんから献本が届きました。評伝伊藤野枝~あらしのように生きて~茅ヶ崎には、女性解放運動家の平塚らいてうの石碑があります。その平塚らいてうの創刊した雑紙『青鞜』で活躍して引き継ぎ、1923年の関東大震災のあとのいわゆる天春事件で大杉栄とともに殺害されてしまった女性、伊藤野枝の評伝です。<書籍データ>『評伝伊藤野枝』著者:堀和恵発行所郁朋社2023年4月28日第1刷発行定価:1,500円+税評伝伊藤野枝~あらしのように生きて~Amaz
評伝小室直樹(下):現実はやがて私に追いつくであろう/村上篤直Amazon(アマゾン)2,380〜8,010円Amazon(アマゾン)で詳細を見る楽天市場で詳細を見る★★★★★「枕」になりそうなほど分厚い本だが上巻も下巻も手に取ると一氣に読ませる。本に溺れることが出来るゴールデンウイーク、至福の時。下巻は何度も拝読した本のそれぞれの背景であるとか流れであるとかの全体観が何となく感じられるのが良い。無量とも思われる天才小室直樹の頭の中を整理するとこうなるのか
厚さ4.5cmほど。本の話だ。この厚さは2冊分に相当し、飼い主はなかなか読み終わらない。物語が長いこともあるが、辞書のように分厚い本は、重いのだ。毎晩、布団に入ってから仰向けの姿勢で読むには、いささか疲れてしまう。ページをめくる手が滑って、本が鼻の上に落ちたときは痛かった。といって、飼い主は昼間に椅子に正しく座って読書をする習慣はないのだが、昨日は雨で暇だったこともあり、珍しく体を縦にした姿勢でこの本を読み進めた。ストーリーは、明治から大正に生きた婦人解放運動家、伊藤野枝という女
しろがねの葉Amazon(アマゾン)1,683円しろがねの葉[千早茜]楽天市場1,870円【内容】amazon天才山師・喜兵衛に拾われた少女ウメは、銀山の知識と未知の鉱脈のありかを授けられ、女だてらに坑道で働き出す【雑感】ある女性の一生を著した話その内容は、昨年のベスト本に推したを彷彿とさせ、否が応でも興味をそそるフィクション・ノンフィクシ
石原慎太郎に仕えた人ならではの見方もあり、三島由紀夫との比較も描かれていて、猪瀬のテイストをふんだんに効かせた作家としての石原慎太郎に重点を置いた評伝。それでいて石原や三島が我々に突きつけた課題も示していて非常に興味深い内容に仕上がっている。
本が好き!から『命のビザ評伝杉原千畝一人の命を救う者が全世界を救う』の献本が届きました。命のビザ評伝・杉原千畝:一人の命を救う者が全世界を救う<書籍データ>『命のビザ評伝・杉原千畝一人の命を救う者が全世界を救う』著者:白石仁章発行所ミネルヴァ書房2022年3月22日定価:2,420円本日、献本が届きました。杉原千畝さんについてはその名前や功績は知っていますが、人となりやその功績をどうやって上げたのかなどは存じ上げていませんでした。
もともと作家志望ではなかった知的探求心の強い女性が(p11)、作家として名をなすまでを描く。岩橋氏は、彌栄子の本来の気質は「学者向き」と指摘し(p21)、若いころ、といっても50代までの作品は「退屈」と評している(p60)。とはいえ、彌栄子の勤勉ぶりは大変なもので、勉強とものを書くことを欠かさずに続けた(p61)。日記に「家事のごたごた」は「排斥したい」と記し(p21)、夫の理解と実家の財力で女中を2人雇って「本を読むのが家庭生活」(p25)だった彼女は、法政大総長まで昇り
海に出て木枯帰るところなし昭和19年山口誓子さん伊勢で療養中に詠んだ句。人々の気持ちに伝わるものは多くのかたによって語り継がれている。素直に受け取れば、伊勢の海で、、と思う。しかし、この句には背景があった。片道の燃料を積んだ特攻機。木枯しに特攻機を見た。という解説があったのを記憶している。この句を、思わぬところで目にした。志を同じくするかたが著者を讃え添えてあった。著者は佐高信さん。11月に佐高信評伝選の発売が始まった。予約のときは知らなかった「特典」を第1巻発
モハメド・アリ有名なプロボクサーであることは子供の頃から知っていた。ただ、最初は“猪木と異種格闘技戦をやったボクサー”ぐらいの認識だった。20代の頃、映画「かけがえのない日々」をたまたま観る機会があって、それ以来ものすごく興味を持ち、気付いたらファンになっていた。こんな本が出たら買ってしまうよ。600ページ超のボリューム。これは読み応えがありそうだ。いや、あるに決まってる。秋の夜長にもってこいの一冊。
https://twitter.com/9zRf1jcbQQqxy17https://www.instagram.com/ashidashinsakuhttps://m.facebook.com疑惑Amazon(アマゾン)400円美の奴隷として生きることに決めたAmazon(アマゾン)990〜7,656円岩下志麻のきもの語りAmazon(アマゾン)1,422〜7,960円この子の七つのお祝いにAmazon(アマゾン)美しく、狂おしく岩下志麻の女優道(文春文庫)A
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じっくり読んでみます。
今年読んだ第1作目は、3月22日(火)読了の『北条義時~鎌倉殿を補佐した二代目執権』(岩田慎平。中公新書)武家の優位の確立をいかにして成し遂げたのか北条義時は十八歳で突如、歴史の表舞台に立たされる。義兄の源頼朝が平家追討の兵を挙げたのだ。義時は頼朝の側近として鎌倉幕府の樹立に貢献。頼朝没後、父時政に従い比企氏ほか有力御家人を排斥する。さらには父を追放して将軍補佐の執権職を継ぎ、甥の将軍実朝と姉政子を支えて幕政を主導。後鳥羽上皇と対決した承久の乱で鎌倉勢に勝利をもたらした。公武関係の変遷を辿
14歳で女優になった。戦前、戦後の激動の時代に112本の作品に出演、日本映画界に君臨する。しかし42歳で静かに銀幕を去り、半世紀にわたり沈黙を貫いた。数々の神話に彩られた原節子とは何者だったのか。たったひとつの恋、空白の一年、小津との関係、そして引退の真相―。丹念な取材により、伝説を生きたひとりの勁い女性の姿を鮮やかに描き出す決定版評伝!新潮ドキュメント賞受賞。私は、原節子があまり好きではないと思ってた。何かいつも聖母のような感じで、永遠の処女とか女優の神のように神格化されて、その引
近所に元高校球児のお婿さんがいる。全国区ではなかったものの県内ではそこそこ知られたピッチャーだったらしい。高卒後、ノンプロの東芝府中に入部(入社)した。ほどなくしての新入りの練習中、ある選手から“投げてみろ”と言われ対戦し、高校時代からの決め球、自慢の縦に割れるカーブ(ドロップ)を投げ込んだところ、いとも簡単にスタンドに運ばれた…その対戦選手はその後プロ入りし、空前絶後の3度三冠王を獲ることになる落合博満である監督落合博満の中日ドラゴンズにおける八年間を内面活写2021年12月10日第