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【言志四録を詠み解く引き寄せ短歌シリーズ】第121回です。佐藤一斎の《言志四録》の《言志録》からご紹介します。【書き下し文】『天道(てんどう)は漸(ぜん)を以(もつ)て運(めぐ)り、人事は漸(ぜん)を以(もつ)て変(へん)ず。必至の勢いは、之(これ)を卻(しりぞ)けて遠ざからしむる能(あた)わず、又、之(これ)を促して速(すみや)かならしむる能(あた)わず。』《言志録4》【訳文】「自然などの天の道理はゆるやかにめぐり動き、人間界の事象もゆるやかに変化するものである。ここには成る
【言志四録を詠み解く引き寄せ短歌シリーズ】第120回です。佐藤一斎の《言志四録》の《言志録》からご紹介します。【書き下し文】『胸憶虚明(きょうおくきょめい)なれば、神光(しんこう)四発(しはつ)す。』《言志録161》【訳文】「心の中にわだかまりがなくさっぱりとしていれば、精神の光が四方に輝く。」参考文献:講談社学術文庫《言志四録(一)言志録》********気がかりな事があると、心はすっきりしません。気になることや不安な事は、案じているだけでは何も解決しま
【言志四録を詠み解く引き寄せ短歌シリーズ】第119回です。佐藤一斎の《言志四録》の《言志録》からご紹介します。【書き下し文】『一物(ぶつ)を多くすれば斯(ここ)に一事(じ)を多くし、一事を多くすれば斯(ここ)に一累(るい)を多くす。』《言志録219》【訳文】「物が一つ増えれば、やることが一つ増える。やることが一つ増えれば煩わしさが増える。」参考文献:講談社学術文庫《言志四録(一)言志録》********ここでいう「物」とは余計な物、余分な物という意味だと思い
【言志四録を詠み解く引き寄せ短歌シリーズ】第117回です。佐藤一斎の《言志四録》の《言志録》からご紹介します。【書き下し文】『自(みずか)ら責(せ)めること厳(げん)なる者(もの)は、人を責めることも亦(また)厳(げん)なり。人を恕(じょ)すること寛(かん)なる者は、自(みずか)ら恕(じょ)することも寛(かん)なり。皆一偏(ぺん)たるを免(まぬが)れず。君子(くんし)は則(すなわ)ち躬(み)自(みずか)ら厚(あつ)うして、薄(うす)く人を責(せ)む。』《言志録30》【訳文】「自
【言志四録を詠み解く引き寄せ短歌シリーズ】第116回です。佐藤一斎の《言志四録》の《言志録》からご紹介します。【書き下し文】『凡(およ)そ人と語るには、須(すべか)らく渠(かれ)をして其(そ)の長(ちょう)ずる所(ところ)を説(と)かしむべし。我(われ)に於(おい)て益(えき)あり。』《言志録62》【訳文】「人と話す際には、相手の長所を話させるがよい。自分に有益なところがある。」参考文献:講談社学術文庫《言志四録(一)言志録》********人の話を聴くとき
【言志四録を詠み解く引き寄せ短歌シリーズ】第115回です。佐藤一斎の《言志四録》の《言志録》からご紹介します。【書き下し文】『看(み)来(きた)れば宇宙内(うちゅうない)の事(こと)、曷(なん)ぞ嘗(かつ)て悪(あく)有(あ)らん。過不及(かふきゅう)有(あ)る処(ところ)即(すなわ)ち是(こ)れ悪(あく)なり。看(み)来(きた)れば宇宙内(うちゅうない)の事(こと)、曷(いずくん)ぞ嘗(かつ)て善(ぜん)有(あ)らん。過不及(かふきゅう)無(な)き処(ところ)即(すなわ)ち是(こ)れ善(
【言志四録を詠み解く引き寄せ短歌シリーズ】第114回です。佐藤一斎の《言志四録》の《言志録》からご紹介します。【書き下し文】『耳・目・口・鼻・四肢(しし)・百骸(ひゃくがい)、各(おのおの)其(そ)の職を守りて以(もつ)て心に聴く。是(こ)れ地の天に順(したが)うなり。』《言志録95》【訳文】「耳、目、口、鼻、手足、身体の各部分は、それぞれ自分の職務を忠実に守って心の支配を受ける。これは地が天に従うのと同じ道理である。」参考文献:講談社学術文庫《言志四録(一)言志録》**
【言志四録を詠み解く引き寄せ短歌シリーズ】第113回です。佐藤一斎の《言志四録》の《言志録》からご紹介します。【書き下し文】『心の邪正(じゃせい)、気の強弱(きょうじゃく)は、筆画(ひつが)之(これ)を掩(おお)うこと能(あた)わず。喜怒哀懼(きどあいく)、勤惰静操(きんだせいそう)に至(いた)りても、亦(また)皆(みな)諸(これ)を字に形(あら)わす。一日(いちじつ)の内(うち)自(みずか)ら数字(すうじ)を書(しょ)し、以(もつ)て反観(はんかん)せば、亦(また)省心(せいしん)の一助
【言志四録を詠み解く引き寄せ短歌シリーズ】第112回です。佐藤一斎の《言志四録》の《言志録》からご紹介します。【書き下し文】『士(し)は独立自信(どくりつじしん)を貴(たっと)ぶ。熱(ねつ)に依(よ)り炎(ほのお)に附(つ)くの念(ねん)起(お)こすべからず。』《言志録121》【訳文】「立派な人は他に頼らず一人で立って自信を持って行動することを貴ぶ。権力者にこびたり、富貴な者に付き従うような考えをおこしてはならない。」参考文献:講談社学術文庫《言志四録(一)言志録》**
【言志四録を詠み解く引き寄せ短歌シリーズ】第111回です。佐藤一斎の《言志四録》の《言志録》からご紹介します。【書き下し文】『性分(しょうぶん)の本然(ほんぜん)を尽(つ)くし、職分(しょくぶん)の当然(とうぜん)を務(つと)む。此(か)くの如(ごと)きのみ。』《言志録8》【語義】『性分(しょうぶん)』…仁義礼智信。『職分(しょくぶん)』…孝悌忠信など人のなすべき義務。【訳文】「人は生まれつき真心という性分を持っているのであって、しかるべき道を尽くすべきものである。ま
【言志四録を詠み解く引き寄せ短歌シリーズ】第110回です。佐藤一斎の《言志四録》の《言志録》からご紹介します。【書き下し文】『士(し)は当(まさ)に己(おのれ)に在(あ)る者を恃(たの)むべし。動天驚地(どうてんきょうち)極大(きょくだい)の事業(じぎょう)も、亦(また)都(す)べて一己(いちこ)より諦造(ていぞう)す。』《言志録119》【語義】『動天驚地(どうてんきょうち)』…天を動かし地を驚かすような大きなこと。【訳文】「立派な人は自分自身を頼るべきで他人をあてにして
【言志四録を詠み解く引き寄せ短歌シリーズ】第109回です。佐藤一斎の《言志四録》の《言志録》からご紹介します。【書き下し文】『著眼(ちゃくがん)高(たか)ければ、則(すなわ)ち理(り)を見て岐(き)せず。』《言志録88》【語義】『岐(き)せず』…『岐』は分かれ道。迷うことなく決断する。【訳文】「大所高所に立てば、道理が見えて、迷うことはない。」参考文献:講談社学術文庫《言志四録(一)言志録》********はば広い視野で見ないと、その道理が分かりにくく
【言志四録を詠み解く引き寄せ短歌シリーズ】第108回です。佐藤一斎の《言志四録》の《言志録》からご紹介します。【書き下し文】『才(さい)は猶(な)お剣(つるぎ)のごとし。善(よ)く之(これ)を用(もち)うれば、則(すなわ)ち以(もつ)て身(み)を衛(まも)るに足(た)り、善(よ)く之(これ)を用(もち)いざれば、則(すなわ)ち以(もつ)て身(み)を殺(ころ)すに足(た)る。』《言志録64》【訳文】「才能は、剣のようなものだ。これをよく用いれば立派に身を守る。しかし、悪い方に用い
咲いてこそ蝶に出逢えるサナギから飛び出してこそ花に出逢える【言志四録を詠み解く引き寄せ短歌シリーズ】第107回です。佐藤一斎の《言志四録》の《言志録》からご紹介します。【書き下し文】『已(や)むを得(え)ざるに薄(せま)りて、而(しか)る後(のち)に諸(これ)を外(そと)に発(はつ)する者(もの)は花(はな)なり。』《言志録92》【訳文】「準備万端ととのって、やむにやまれなくなって、つぼみを破って外に咲き出すのが花である。」参考文献:講談社学術文庫《言志四録(一)
【言志四録を詠み解く引き寄せ短歌シリーズ】第106回です。佐藤一斎の《言志四録》の《言志録》からご紹介します。【書き下し文】『凡(およ)そ事(こと)を作(な)すには、須(すべか)らく天に事(つか)うるの心(こころ)有(あ)るを要(よう)すべし。人に示すの念(ねん)有るを要せず。』《言志録3》【訳文】「すべて事業をするには、天に仕える心を持つことが必要である。人に示す気持ちがあってはならない。」参考文献:講談社学術文庫《言志四録(一)言志録》********こ
好みて大言をなす者ありその人必ず小量なり好みて壮語をなす者ありその人必ず怯愞(きょうだ)なりただ言語の大ならず壮ならず中(うち)に含蓄の有る者多くはこれ識量弘恢(こうかい)の人物なり佐藤一斎『言志後録』より世間には大きなことばかり言う者がいるそういう人は決まって度量が小さいまたいつも威勢のいいことばかり言う者もいるこういう人ほど大抵が臆病であるただ大きなことも威勢のいいことも言わずうちに秘めたものがある人は多くの場合見識も器量も弘く大きな人である
【言志四録を詠み解く引き寄せ短歌シリーズ】第105回です。佐藤一斎の《言志四録》の《言志録》からご紹介します。【書き下し文】『処(しょ)し難(がた)きの事(こと)に遭(あ)わば、妄動(もうどう)することを得(え)ざれ。須(すべか)らく幾(き)の至(いた)るを候(うかが)いて之(これ)に応(おう)ずべし。』《言志録182》【語義】『幾(き)』…時機。【訳文】「処理の難しい事が起きたら、みだりに動いてはいけない。じっと待って好機が訪れるのをうかがって対応策を講ずべきである
春風(しゅんぷう)を以て人に接し秋霜(しゅうそう)を以て自ら粛む佐藤一斎『言志録』より春の風のようにやわらかく爽やかな心で人に接し秋の霜のようにするどく厳しい心で自分を律する言うのは簡単だけど実践するのは難しいだけどもし反対に自分に甘く他人には厳しい人を見たらいい気分になれませんよねさぁ今日も春の風のように!今日は最良の一日さきくませからしそば🍜鳳舞楼/ワクワク店舗ラリー【鳳舞楼】http://www.4bangai.com/shop097.html【住所】大阪
【言志四録を詠み解く引き寄せ短歌シリーズ】第104回です。佐藤一斎の《言志四録》の《言志録》からご紹介します。【書き下し文】『本然(ほんぜん)の真己(しんこ)あり。軀殼(くかく)の仮己(かこ)あり。須(すべか)らく自(みずか)ら認め得(え)んことを要すべし。』《言志録122》【語義】『真己(しんこ)』…本当の自分。【訳文】「宇宙の本質と一致した真の自己があり、身体を備えた外見上の仮の自己がある。このように二つの自己があることを認めなければならない。」参考文献:講談社学術
篤です。企業理念のブログにようこそお越しくださいました。ありがとうございます。企業理念から応援したい会社を見つけたり、世の中を支える会社をご紹介したりしています。今日は会社の紹介ではありません。7月号の『到知』に「佐藤一斎に学ぶ人間学」というタイトルで、福岡工業大学の上寺氏とジョルダン非常勤監査役の窪田氏の対談記事がありました。佐藤一斎の語録を挙げて、それぞれの解釈を語っていました。その中に「世の中の大きい、小さい様々の人間のする仕事は皆学問
【言志四録を詠み解く引き寄せ短歌シリーズ】第103回です。佐藤一斎の《言志四録》の《言志録》からご紹介します。【書き下し文】『凡(およ)そ遭(あ)う所(ところ)の患難変故(かんなんへんこ)、屈辱讒謗(くつじょくざんぼう)、払逆(ふつぎゃく)の事(こと)は、皆(みな)天(てん)の吾(わが)才(さい)を老(ろう)せしむる所以(ゆえん)にして砥礪切磋(しれいせっさ)の地(ち)に非(あら)ざるは莫(な)し。君子(くんし)は当(まさ)に之(これ)に処(しょ)する所以(ゆえん)を慮(おもんぱか)るべし
【言志四録を詠み解く引き寄せ短歌シリーズ】第102回です。佐藤一斎の《言志四録》の《言志録》からご紹介します。【書き下し文】『心(こころ)の形(あら)わるる所(ところ)は、尤(もっと)も言(げん)と色(いろ)とにあり。言(げん)を察(さっ)して色(いろ)を観(み)れば、賢不肖(けんふしょう)、人(ひと)廋(かく)す能(あた)わず。』《言志録38》【訳文】「人の心は言葉と顔にあらわれる。その人の話や表情でおおよそ賢いかどうか分かるもので、けっして隠すことはできない。」参考文献:
【言志四録を詠み解く引き寄せ短歌シリーズ】第101回です。佐藤一斎の《言志四録》の《言志録》からご紹介します。【書き下し文】『面(おもて)は冷(れい)ならんことを欲(ほっ)し、背(せ)は煖(だん)ならんことを欲(ほっ)し、胸(むね)は虚(きょ)ならんことを欲(ほっ)し、腹(はら)は実(じつ)ならんことを欲(ほっ)す。』《言志録19》【訳文】「頭が冷静ならば正しい判断ができ、背が暖かければ情熱で人を動かすことができ、虚心坦懐にしていれば他人を受け容れることができ、腹が充実していれ
急迫敗事寧耐成事急迫(きゅうはく)は事を敗り寧耐(ねいたい)は事を成す佐藤一斎『言志録』より急いだら失敗するしかし最初は失敗すればいいまずはすぐにやってみるそうすれば必ず失敗する失敗の体験が増えるでもそこであきらめないそこで耐え抜くこと寧耐(ねいたい)が大切その先に成功があります今日は最良の一日さきくませ
書は妄に読むべからず必ず択びかつ熟するところありて可なりただ要は終身受用せば足る『言志後録』より書物は無目的に乱読してはいけない多く読めばいいというものではない正しく選択して熟読すべきである大事なことは読んで得た知識を生涯にわたって活用することである本は何冊も読むよりも自分の心に響く一冊を何度も読み込んで実践に活かすことが大切なんですね今日は最良の一日さきくませ
今日は、我が愛読誌・月刊『致知』7月号より、巻頭の特集記事を一部編集・抜粋にてご紹介致します。◆◆◆◆学を為す、故に書を読む・・・幕末の儒者・佐藤一斎の言葉である。学を為すために書物を読むのである。書物を読むことが即ち学ぶことではない、の意である。学といえば学校の勉強が思い浮かぶが、そうではない。ここでいう学は人間学のことである。自分を創ることである。人が学ぶのは自分を創るためであり、本を読むことがそのまま自分を創ることにはならない、と一斎
【言志四録を詠み解く引き寄せ短歌シリーズ】第100回です。佐藤一斎の《言志四録》の《言志録》からご紹介します。【書き下し文】『静(せい)に造化(ぞうか)の跡(あと)を観(み)るに、皆(みな)其(そ)の事(こと)無(な)き所(ところ)に行(おこな)わる。』《言志録17》【語義】『造化(ぞうか)』…創造化育。天地万物を造る自然の理(ことわり)。【訳文】「心静かに、天地万物をつかさどる跡をみると、すべてがなんの無理もなく自然に行われている。」参考文献:講談社学術文庫《言志四録
【言志四録を詠み解く引き寄せ短歌シリーズ】第98回です。佐藤一斎の《言志四録》の《言志録》からご紹介します。【書き下し文】『已(すで)に死するの物は、方(まさ)に生(い)くるの用(よう)を為(な)し、既(すで)に過(す)ぐるの事は、将(まさ)に来たらんとするの鑒(かん)を為(な)す。』《言志録90》【訳文】「すでに死んでしまったものは今生きている者の役に立ち、過ぎてしまったことは将来の手本となる。」参考文献:講談社学術文庫《言志四録(一)言志録》*******
【言志四録を詠み解く引き寄せ短歌シリーズ】第97回です。佐藤一斎の《言志四録》の《言志録》からご紹介します。【書き下し文】『凡(およ)そ事(こと)の玅処(みょうしょ)に到(いた)るは、天然(てんねん)の形勢(けいせい)を自得(じとく)するに過(す)ぎず。この外(ほか)更(さら)に別(べつ)に玅(みょう)無(な)し。』《言志録18》【訳文】「世の中の出来事が妙なるはたらきをするのは、自然の摂理を自ら体得することにほかならない。これ以上に妙なることはない。」参考文献:講談社学術文
【言志四録を詠み解く引き寄せ短歌シリーズ】第96回です。佐藤一斎の《言志四録》の《言志録》からご紹介します。【書き下し文】『性(せい)は同(おな)じゅうして質(しつ)は異(い)なり。質の異なるは教(きょう)の由(よ)って設(もう)くる所(ところ)なり。性(せい)の同じきは、教(きょう)の由(よ)って立(た)つ所(ところ)なり。』《言志録99》【訳文】「人間は本性は同一であり、気質が異なる。気質の異なるところが教育の必要な理由であり、本性が同じであるところが、教育の効果がある理由