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映画監督青山真治が2022年3月21日に亡くなったというニュース。57歳という若さ。衝撃であった。最近は彼の映画は見ていなかったが,「ユリイカ」,「サッドヴァケイション」そして2011年の「東京公園」。蓮實重彦、黒沢清との鼎談『映画長話』。そもそもは蓮實重彦から。『現代思想』の柄谷行人と蓮實重彦の対談,蓮實の『映像の詩学』『反日本語論』も出版された時から読んでいた。その中で日本の若い映画監督の作品も紹介されて、黒沢清。青山真治という名前をおぼえた。『東京公園』を見たのも、三浦春馬に惹かれてで
弟である瀬川昌治によれば兄と同級であった三島由紀夫は学習院時代から後輩たちの文学的な憧れであっていまに残る、如何にも体の発育よりも知性が先走っている聡明さと世の中を鼻の上に乗っけているような生意気さに澄ましたあの写真の少年そのままです。昨年上梓された蓮實重彦との対談でも瀬川昌久が語る三島由紀夫はまず以て同級生の平岡君であってブロードウェイでの戯曲の上演という鼻っ柱をくすぐる申し出に気をよくして渡米した三島は着いてみれば埒の開かないなりゆきにすっかり時間を持て余してアメリカに赴任していた瀬川と
先日、20歳のお誕生日を迎えられた天皇皇后両陛下のご長女である愛子様のお姿をネットニュースで拝見して天照大神のオーラが眩いばかりにあふれているのが感じられてとても感動しました日本の皇室はニッポンの祭事を司ってニッポン人の伝統文化を何千年にもわたって守り伝えてきてくださったニッポンの神々の言霊を体現されてきた御存在です元東大総長の蓮實重彦さんが「ロシアの映画監督アンドレイ・コンチャロフスキーは映画を愛しているけど、同じロシアの映画監督アンドレイ・タルコスフキーは映画に愛
世の中にはたとえ強制されていなくても、『ワクチン接種強制反対』を唱える人間は日本人に限らずいるもので、そのへんは蓮實重彦先生の制度・物語論や、ジル・ドゥルーズの一連の著作を読めば、『強制力の正体』も分かるというものであろう。栗本慎一郎先生は、『鉄の処女』の中で『文学こそ制度であることを見破った蓮實重彦』と述べているが、ワクチン接種強制反対というのも僕は『物語の一種』であると思う。ワクチン接種については、本来個人の自由であるが、『ワクチンを打たないと死ぬ』とか、逆に『ワクチンを打つと○
東京オリンピック2020に賛成ならば、『オリンピックには、意見は言えない。』のではないか?東京オリンピック2020に反対の「蓮舫さん」〈れんぽうさん〉が自由に意見できるというならば、賛成派は何か開催以外のことで意見は言えない、と僕は思う。これは「蓮實重彦先生の言うところの『表層の不自由』」であり、オリンピック・ゲームだから面白いものも詰まらないものもあるが、蓮舫議員の自由は逆の立場の人間の不自由であろう。振り返れば、昨年の前半、『新型コロナ・ウイルスの感染者数の抑制に成功すればするほ
以前、柄谷行人〈1941〜〉による吉本隆明〈1924〜2012〉批判を掲載したが、彼等はお仲間の蓮實重彦〈1936〜〉元・東京大学学長のような精緻なジル・ドゥルーズ読みができる訳ではない。僕が1,988年に初めて読んで、『アンチ・オイディプス』解読の糸口のひとつとした宇野邦一〈1948〜〉の『混成系』の中には、吉本隆明による『n個の性』批判と、柄谷行人による『器官なき身体』批判への『反論』が掲載されていた。こんな馬鹿相手にしていたのであるから、蓮實重彦さんも、浅田彰さんも、もちろん宇野邦一さ
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最近はU-NEXTで古い映画を見ることが多い。そこで、この本でちょっと映画のお勉強など。「トリュフォー最後のインタビュー」(山田宏一・蓮實重彦著平凡社2014年)オビには次のように紹介されている。「映画はいかにしてつくられるか?多彩なエピソードをまじえつつ、その理論と実践をふたりの映画狂の質問に答えて、トリュフォーがいっきょに語りつくす!最良の聞き手によって生まれた、世界にも類のない圧巻のインタビュー集、ついに刊行。トリュフォーによる全作品解説入り。」トリュフォーの専門家
蓮實重彦『見るレッスン映画史特別講義』再読。蓮實さんとしては珍しく新書で刊行。この本は、読み返してみても、映画について語っているところはまぁほぼ承服というか、やはり非常に正しいなと思いますね。蓮實さんの、もうほとんど頑固一徹な職人さんくらいに一貫とした理論というか(とは言え、絶えず柔軟に思考されていますが)、映画に対する確固たる考え方が何年経っても変わらず貫徹しており、ここまで明確に貫徹してる人もそんなにいないので、やはり素晴らしいと思います。その蓮實さんの頑固一貫とした映画に対する見
蓮實先生です。難しいのですよね。視点がぜんぜん違うんで。小説から遠く離れてAmazon(アマゾン)289〜48,500円※一粒企画今日は一粒で三度美味しい笑『謹製日めくり』蓮實先生の登場です。この文章も蓮實節全開ですね。当時多くの人がこの文体にやられましたね。小説とは何かに関する画期的書のように思いました。ameblo.jp『ことばの日めくり蓮實先生4/30』蓮實大先生です。なかなか難しい文学観です。誰でもが当たり前だと思っていることを、覆してみせるのですね。小説から遠く離
ヨーロッパに(中略)発つ数日前の晩に、高円寺に暮らしていた親しい女性と青梅街道の辺りを散歩したことが不意に記憶に甦る。その女ともだちはヨーロッパに渡り結婚して以後、東京で暮らすことはなかった。つい最近、彼女はなかば記憶を失ったままこの世を去った。(蓮實重彦「些事にこだわり」「ちくま5月号」筑摩書房)
蓮實大先生です。なかなか難しい文学観です。誰でもが当たり前だと思っていることを、覆してみせるのですね。小説から遠く離れてAmazon(アマゾン)942〜48,500円
1936年04月29日(水曜日)生まれ結婚する人(パートナー):陰占にパートナー(丙)正妻となる干が2つあり、自分が相手をまたは相手が自分を振り回す関係、結婚離婚を繰り返すなどの可能性が大きいです。職場などではなかなか縁がなく近い人の紹介や引き合わせ、またはお見合いなどで縁があります。結婚後、パートナーは家庭的で役に立ち家庭との結びつきが強くなります。夫婦は情のある剋しあいをし絆を育む有情剋の関係になります。高望みをせず用心深く堅実にコツコツと積み上げていきます。時には口うるさい
「くるりんまっきー鬼滅の刃」発売、“炭治郎の日輪刀”“善逸の羽織”海苔巻きや、禰豆子の竹筒...食品産業新聞社くるりんまっきー鬼滅の刃」発売、“炭治郎の日輪刀”“善逸の羽織”海苔巻きや、禰豆子の竹筒クレープなど作れるクッキングトイ/バンダイ.バンダイ「...エンプティ「攻殻機動隊SAC_2045タチコマの手」など:Amazonホビー人気ランキングBEST10電撃ホビーウェブ刀野薙(NATAYANAGI)」。山下いくと氏が描き下ろしたデザイン画をエヴァンゲリオンエヴォリュー
コロナ禍の中、お互いに気遣ってか、息子と電話で話すことが多くなった。彼と私の共通の話題はもっぱら映画。「蓮實重彦の本でも読んだら?」と言われて早速図書館で借りてきた。(老いては子に従え?)蓮實重彦さんといえば、東大仏文教授で元東大の総長。ポストモダンの難解な文学評論家としても知られる。この本は2007年の発行だが、序説からこうだ↓「読みにくさを惹起することのないようにとの配慮をこめて書かれた言説からなっているという意味で・・・・」いえいえ、十分に読みにくい!
網野善彦『蒙古襲来』論Ⅰ否定する力の示顕(後半部)「無縁」とは何か。───否定する力の示顕である。中沢新一に倣って、それを人間社会におけるトランセンデンタルなものの顕在・活性化する場と呼んでもよい。戦後日本史学で最も戦慄的な書として多くの評者により要約・批評される『無縁・公界・楽』に展開される「無縁」の概念を、私なりに端的に述べるとそうなる。中沢新一は、若き平泉澄が『中世に於ける社寺と社会の関係』(1926年)に展開した「アジール」の概念に刺激されて網野が自らの「アジー
◎小津安二郎「非常線の女」(1933)の田中絹代×水久保澄子のキスシーンのルーツは、エルンスト・ルビッチ「陽気な中尉さん」(1931)のクローデット・コルベール×ミリアム・ホプキンスのキスシーンである。――という記事です。はじめに東西二つのシーンの似ているところと相違点を書き出してみますと、・にているところ①:対照的な女優二人・にているところ②:ある女がもう一人の女を殺そうとするというシチュエーション・にているところ③:「足」へのこだわり・にているところ④:暴力の後の和
ジュネス企画なるところが出しているエルンスト・ルビッチの5枚組DVDというのを買ってしまいまして――(「陽気な中尉さん」(1931)「私の殺した男」(1932)「極楽特急」(1932)「天使」(1937)「生きるべきか死ぬべきか」(1942))すっかりルビッチファンになってしまったトマス・ピンコであります。小津安っさんが「ルビッチ」「ルビッチ」言っているのはもちろん知っていたのですが……まさか、こんなすさまじい巨匠……天才だとはおもわなかった……□□□□□□□□もとい、、、
先の記事(リンク)の続き。日本語にはなく欧米の言語にある特徴の一つに複数形がある。日本人が良く使っている外来語、「グリーンピース」。米国や英国の人と会話する時、エンドウの種の「グリーンピース」のつもりで「グリーンピース」と言うと、それは自然保護団体のグリーンピース「Greenpeace」のことと理解される。高校の英語のテストに頻出した発音の問題に、複数形の部分の発音が[s]か[z]か[iz]かを問うのがあった(単複同形名詞もある)。熟し
「君が歌えばいいじゃない」とジャズ評論家の瀬川昌久先生と10数年前に初めてお会いして言われたことば。これは歌うことを全く考えていなかった僕にとって背中を押してくれた一言でした。大恩人の瀬川さんのお宅にて。96歳でとてもお元気🤗音楽のお話をたくさんできた幸せな時間でした🎵瀬川家のハンサムな猫ちゃん😸一家に愛されています🎵瀬川先生の著書が11月30日に発売戦前から豊饒なるアメリカ=世界の映画・音楽を浴びるように育ったジャズ評論家と、その後輩の批評家が、少年期から現代に至る
「一人息子」3回目。まず、前回みた肩たたき・支那ソバシーンなんですけど――S60↓↓これが「東京物語」の原節子&東山千栄子のシーンに繋がっていくわけかぁ……ということばかりに注目してしまって、端正な構図に目が行きませんでした。人物をきっちりと画面の対角線上にのせております↑↓几帳面な画面作り――これをわざとらしい、と見るべきなのか?このわざとらしさが快感なのよ、と感動に打ち震えるべきなのか?ま、小津嫌いの方は、「だから小津は気味が悪い」というところでしょ
この本を野坂昭如や澁澤龍彦や稲垣足穂あたりが書いても何のインパクトもありません。ひとえに元東大総長の蓮實重彦氏が書いたからこそでしょう。さて、その内容は?と言えば戦前の華族制度が残る東京が舞台。良家のお坊ちゃんを取り巻く様々な好色女性?が次から次へと登場し、お坊ちゃんをいたぶったり、弄んだりと大活躍!?するっていうお話し。氏はこの作品で三島賞を受賞されたが、確かに時代設定や文体も三島臭はする。そこで三島だが(つい先日も全共闘との対決?が映画化されてましたね)戦前の学習院(何しろ華
13、「浮草物語」(1934)その10で失敗作「母を恋はずや」を「すべてはここから始まった」などと持ち上げましたが――この↓↓ドンゴロスをバックにしたタイトルというのもあるいは「母を恋はずや」から始まったのかもしれませんね。なにぶんプリントが失われているので確かめようがありません。蛮友社「小津安二郎・人と仕事」は1934年以降……つまり「母を恋はずや」以降、浜田辰雄が美術監督をつとめるようになったことを重要視しています。小津映画の美術監督として、この年以来のコン
ゴダールの(中略)『勝手にしやがれ』で世界の映画は完全に変わりました。蓮實重彦さんはあの映画を観た瞬間に「もう映画は終わったと思った」とおっしゃっています。僕は何十回も観ていますが、毎回見直すたびに面白いし、新鮮。すでに別の次元の完成度だと思うんです。(中条省平「対談」「ちくま6月号」筑摩書房)
ドストエフスキーさん、蓮實重彦さんと続いて来ましたが、今日はいっぺんに笑。荒川洋治さんの言葉です。辛辣です。勉強は大切ですが、きちんと咀嚼して自分なりに錬成して、自分の言葉にしなければいけないということでしょうか。まこれは、プロの場合ですね。アマは、模倣しながらでよいと思いますが。
蓮實先生の登場です。この文章も蓮實節全開ですね。当時多くの人がこの文体にやられましたね。小説とは何かに関する画期的書のように思いました。
断捨離の一環として捨てようと思ったものの、「いや、待てよ。中を見てみよう」と考え、残した本の一冊。ちくま文庫で、1986年で一刷りになっている。元の本は1977年に刊行されているので、文庫本化したのが1986年であろう。1977年と言えば、花咲く乙女たちの入学した年の昭和52年である。読み始めてみると、これが読む勧めなさい。使っている言葉もさることながら、一文が非常に長いのである。もちろん、彼独自の表現形式であろうが、とくに教員採用試験の小論文練習で、一文を長くしないようにと注意してい
謎めいた油断のならぬ女なのである。二郎と同じ屋根の下に住む伯爵夫人。旧制高校に通う二郎は、来年は東京帝国大学に入学する予定である。学校で同級の濱田は、伯爵夫人について、爵位なぞ持っていない上海の高等売春婦上がりだ、などと二郎に言う。二郎もうすうす伯爵夫人に怪しいものを感じながらも、どういう縁が自分の家とあるのだろうかなどと考えもしながら、擁護の言葉を吐いたりする。濱田の話の中に、同級に「平岡」という文学青年がいたり(これは三島由紀夫のことだろう)、『ドガに