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クナック・ド・ストラスブールという名前のソーセージがあってそれは娘の子ども時代の好物。「クナック❣️」と言いながらそれを食べるさまがありありと思い出されます。素晴らしく可愛く賢い子どもでした。"クナック"は擬音語らしく日本なら"パリッ"とでも言うところでしょうか。ストラスブールはご存知アルザス地方の主要都市。美しい街でクリスマスのイルミネーションも有名です。その美しい街は古くはローマ帝国の一部でのちにはフランスだったりドイツだったりと国境の街としてさまざまな歴史に
今日、4月29日はフランス🇫🇷文学者で元・東京大学学長の蓮實重彦先生の誕生日です。最早、トレードマーク?の髭を生やされていないようですが、柄谷行人さんや村上龍さん、故・坂本龍一さんとの対談、鼎談で名前と顔を知り、反・大江健三郎陣営の先頭を切っていることに共感しながらも、『フーコー・ドゥルーズ・デリダ』は未だに読み切れない区切りの悪さを一方で感じつつ現在に至る次第であります。本人が凡庸ではないのに、『凡庸』や『表層』や『倒錯者の戦略』がキーワードになるのであるから、哲学者とは一筋縄では行か
残酷な視線を獲得するために『村上龍対談集存在の耐えがたきサルサ』よりこれは、龍さんと15人の方との対談集。📚龍さんと蓮實重彦さんとの対談メモ🍀蓮實さんについて批評家。フランス文学者。著書『夏目漱石論』『物語批評序説』『映画からの解放』など。📝北野たけしさんについて龍さん「僕は、たけしさんの映画を観ていつも思うのは、小説家とコメディアンというジャンルの違いで、例えば小説家はヘタすると、ある情報をものにするのに一年とか五
「中学三年生向けの学習誌に(中略)SFを書けという注文だったけど、学習誌だからドタバタは書けないわ、〆切は迫ってくるわで本当に困って、代々木公園をぐるぐる歩いて構想を考えたことをおぼえています。蓮實重彦さんはあの作品ばかり褒めてくれるから困っちゃうんだよね」(筒井康隆「対談」「波3月号」新潮社)
現在の韓国の若者(中略)が「パロディアス・ユニティ」を知っていることだけでも驚きだったが、現代日本の若い映画好きの果たして何人がその名前をしかと心得ているだろうか。いうまでもなく、黒沢清、万田邦敏が学生時代に捏造した製作集団の名前である。(蓮實重彦「些事にこだわり18」「ちくま3月号」筑摩書房)
ある時、都内の(中略)ホテルに吉田喜重、山根貞男、蓮實重彦が集まり、小津安二郎の生誕百周年に何かやらねばなるまいとなり、朝日新聞社の記者に協力してくれというと、やりましょうという彼の一語で全てが決まった。即断こそが事を簡単に運ぶ奥の手だと覚った。(蓮實重彦「些事にこだわり」「ちくま1月号」筑摩書房)
「神戸ニニンガ日誌」(第3,113号)○映画「ファースト・カウ」。ケリー・ライカート監督作品。開拓時代の米・オレゴン州。未開の地にやって来る二人の男性。豊かな自然の色が濃く美しい。絵画を観賞しているような心持ちになった。○米国開拓時代を描くと、一攫千金の「アメリカンドリーム」的なストーリーが想起される。二人の男もこの地で暮らす男たちも、ほぼ全員がそのような野望はかっきりと持っている。○重要なのは「牛」だ。未開の地なので唯一の牛だ。そしてこの牛もドリームだ。二人は牛のミルクを隠れて絞
AdieuRomantiqueNo.564『映画と映画音楽について語るときに僕が語ること』【懐かしの名画編④】僕自身の映画的記憶を呼び覚ますように。断続的に書いているシリーズ記事『映画と映画音楽について語るときに僕が語ること』。その【想い出の名画編】の4回目。📖まずは。(いつも都合よく)今、手元にある映画について書かれた一冊の本のことから。シリーズ1回目にPickUpしたの
『お遊さま』1951,溝口健二感動の余韻に浸っています。人間の口腔から発する溜息と称するものは溝口健二監督作品を鑑賞し終わった時のために存在しているかのようです。しかしよく考えてみるとこの作品の前に観たのがクルーゾーの『悪魔のような女』でした。とても偶然とは思えませんが、溜息は溝口健二だけの専売特許ではないのだと思います。ただし(大好きな作家ではありますが)クルーゾー程度の作品と溝口とでは溜息の「深さ」というのか格というものが違います。もっともシモーヌ・シニョレと田中絹代が作品に与える
『ニッポン国古屋敷村』映画批評家蓮實重彦氏が爆笑した名シーンさて、幸福実現党の大先輩、宮松宏至氏が、小川(紳介)プロダクションの映画『どっこい人間節~寿・自由労働者の街』でスチール担当をしておられた事を知って大いに驚いた事は以前記事にさせて頂いた。https://ameblo.jp/papadad/entry-12817493405.htmlさらに、幸福の科学国際編集局の田中司氏が大学時代師事した映画評論家でもある蓮實重彦氏(フランス文学者)が、小川紳介氏の映画を高く評価されていた事を知
蓮實重彦「午後の朝鮮薊」(『新潮』2023年10月号所収)を読みました。戦争中のある日、主人公の二朗は思いを寄せていたのに死んでしまった蓬子の姉の薊子から食事に誘われ、舞台となった近々建物疎開となる祖父の旧宅で起こった双方の行動や会話を中心にこの小説は進んでいくのですが、(濃淡はあるものの)官能的な雰囲気が小説全体に滲み出ていて、本当にウンザリしました。また、中盤以降は二人のために料理を作った(けれど、召集令状の到着が明らかになった)料理長のある意味驚きの過去が明かされたり(まさか、蹴
現在の渋谷では、そこへ行きさえすれば探している書物が必ず見つかる(中略)良質な大規模書店も姿を消してしまったし、本格的なエスプレッソが飲める広々と開かれたカフェもなくなってしまった。侯孝賢監督のお気に入りだった中華料理の麗郷も近く閉店するという。(蓮實重彦「些事にこだわり15」「波9月号」新潮社)
起きると信じ難いほどダルく。いい感じの焼きそばも美味しく感じず病院に行く。3年前と同じ薬を出される。下北のオシャレ中華で食事会。楽しかった。日々気色の悪い親父たちから同情を受けている。俺は楽しく生きているから俺を心配してる暇があったらその言葉を表現のひとつも出来ずに日々コンテンツを消費しては家賃を支払うので精一杯なお前の惨めで虚しい人生に折り返してみろ。蓮實一派じゃないと日本でアートハウス映画を撮るのは難しいとな。親殺し!とか天皇制!とか騒いでたやつらがいけしゃあしゃあと神輿
コーヒーブレイク小川プロの記録映画「どっこい人間節」について投稿したところ、田中司さんから、以下のようなコメントがございました。「蓮實重彦先生が1993年に『小川紳介の映画を語る』という小川の追悼講演をされており、それが著書に収められていて、その中で小川を非常に高く評価されています。たとえば冒頭のほうに『事実がこうあったということを分析するための脳、それが小川紳介はおそらく日本の映画作家の中では最も冴えていたという感じがします』とあります。」蓮實重彥氏は、日本の文芸評論家・映画評論家・
録画映画集から「ヘカテ」(1982年ダニエル・シュミット監督1時間48分)を見る。この映画見ていなかったかな?と思いつつ見始めたが、見ていなかった。ダニエル・シュミット(1941.12.26〜2006.8.5享年64)は、私の中ではどうもライナー・ヴェルナー・ファスベンダー(1945.5.31〜1982.6.10享年37)とゴッチャになっているが、シュミットはスイス人でもっとスケールが小さくて、繊細な映像を作る。この「ヘカテ」は、2021年にリマスター版が復活上映されたようだが、反響は
”伯爵夫人”蓮實重彦著新潮社三島由紀夫賞受賞作。舞台は太平洋戦争開戦直前の日本。帝大生・二郎と伯爵夫人と呼ばれている女性との会話を中心に物語は進行する。現実、妄想、白昼夢と回想が切り替わり惑わされる。また当時の雰囲気を醸し出す言葉遣いと文体で物語が展開される。自分はいったい何を読まされているのだろうと困惑感が強かった。
現在募集中の「あつまれぼくの短編映画2023」ですが、ゴールデンウィークに撮りたいのに...連休明けの締切なら応募できるのに...の声が多く寄せられました。その声にお応えして、5/15いっぱいまで締切を延長します!是非ご応募ください。「あつまれぼくの短編映画」とは、短編動画を国内外から募集し、全てつなげてYouTubeで公開するもの。撮影はスマホ等でもOK、お気軽にご参加ください。見知らぬ誰かと動画作りでつながりましょう!――――――――――――――――想像力は負けない、つな
蓮實重彦という人物は、個人的には嫌いというか、通常なら読まずに済ます手合いでしかないが、現実問題として蓮實重彦氏の著作の著作権の扱いに関しては、なかなか難しい解消不能なものが含まれていて、単に社会学的な悪影響という法律家の指摘では制御しきれないものが依然としてあり、その代表作が「夏目漱石論」となると考える。これは、なかなか扱いが面倒な作品であって、結果的に、個人的には学者としての立場上、蓮實氏と同じ出版社から自分の本の類を出すことが不可能になってしまう。少し前に「夏目漱石は世界的に知られた作家
蓮實重彦氏が青山真治監督について書いた文章…と説明するのも、他のどんな表現もしっくり来ないので、ただ読んでもらうのがいいのかな。(本日のブログタイトルが冴えないのもそういうわけで…)青山監督との思い出を語りながら、いつものようにショットについても熱く語っておられます。そんなわけで、以下に転載します。青山真治をみだりに追悼せずにおくために/蓮實重彦|「新潮」編集部|noteまだまだ元気だった頃のその人影や声の抑揚などをせめて記憶にとどめておきたいという思いから、死化粧を施されて口もきくこと
【世界人権宣言第1条すべての人間は、生れながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とについて平等である。】↑↑↑こういう、抽象的な作文は困る。過去の人間についてやこれから生まれて来る人間については、特別な言及はない。第1次・第2次世界大戦で亡くなった者、スペイン風邪で亡くなった者、ヒトラーやスターリンたちに粛清・虐殺された者などについても特別な言及はないのは、これから生まれて来る人間について主に語ったものか?・・・・・・『これがニーチェだ』は『私・今・そして神』に較べて『デキは悪い』と永井均
蓮實重彦『ショットとは何か』再読。インタビュー形式だからか、昔の蓮實さんが文章で書かれた本に比べたら随分わかりやすいものになってます。まずはご自身が10代の頃、大きな衝撃を受けたドン・シーゲルの「殺し屋ネルソン」とニコラス・レイの「大砂塵」、ジャック・ベッケルやジョン・フォードの映画について熱く語られております。ここが蓮實重彦映画批評の原点ということかもしれません。こういう、自らの10代の原体験として映画を語る、という私的な語り方は、これまであまりされてこなかったので、蓮實さんが生身
笑犬楼vs.偽伯爵Amazon(アマゾン)1,485円蓮實重彦、筒井康隆の共著『笑犬楼vs.偽伯爵』を読みました。新潮社のHPの作品紹介には、"ついに実現!同世代の巨匠二人が胸襟を開いた豪奢な対話と往復書簡。テーマは大江健三郎、戦前の豊かさ、文学的な悪意から、嫌=民主主義や映画、猥歌、喫煙、そして一人息子の死まで。互いの作品評も附す。"とありますが、実際には筒井さんの方が蓮實さんより少し歳が上なので、蓮實さんはこの上の世代の人にちょっとした怖れがあるそうで、この人がそういうことを言
2月14日火曜日〜その11三ツ矢サイダーを飲む。(写真)「筒井康隆・蓮實重彦笑犬楼VS.偽伯爵特別書評〜滋味」川上弘美(R5年1月号波)も読む。14時から15時まで四度寝。首のストレッチ。四股10回。体重66・8キロ。飲料は、カルシウムの多いミルク、KAGOMEつぶより野菜、100CANパインアップル、松谷化学工業希少糖含有シロップレアシュガースウィイートを加えたアメリカン珈琲。かの蜂国産純粋蜂蜜山桜を口に含む。
短編動画を国内外から募集し、全てつなげてYouTubeで公開します。お気軽にご参加ください。見知らぬ誰かと動画作りでつながりましょう!テーマは「投げる」or「数」「投げる」は蓮實重彦の「ジョン・フォード論」へのオマージュです。――――――――――――――――想像力は負けない、つなげ!イマジネーション「あつまれぼくの短編映画2023」――――――――――――――――詳しくはこちら👉https://forms.gle/dNrt4DKMPfh5KWh48皆様のご参
新しいスマホを手に入れるには(中略)五時間以上もの時間が無駄としか思えぬ形で浪費されてしまった。商取引のコストとパフォーマンスという点からしてもこれは異常な事態だとしかいえまい。だからといってこれといった解決策をわたくしが持っているわけではない。(蓮實重彦「些事にこだわり」「ちくま1月号」筑摩書房)
音楽家・映画評論家・小説家として活躍する中原昌也氏が選りすぐりの映画についてゲストと語り尽くす6日間。そう、今年も「中原昌也への白紙委任状」@アテネ・フランセ文化センターの季節がやって来ました(以前は真夏だったけれどな)。いずれも18:30からで、チケットは当日券のみ、17:50から開場と合わせて販売という…今でも頑なに古風なので、気合いを入れて臨まねばなりません。今回は、以下のようなスケジュール。12/12(月)『フレッシュアポイドの罪』(43分)トーク:宇川直宏+中原昌也
「文藝春秋」最新号、2022年8月号は、映画に関する記事が多いのもあって、個人的にあまりにも濃い内容てんこ盛りの特集だらけで、読み応え満点ですな。●山下達郎さんのインタビュー「坂本君と大瀧さんと…70年安保世代の音楽交遊録」、●蓮實重彥氏の「ジョン・フォードこの20本!」、●小林信彦氏の「わが洋画・邦画ベスト100」に、●仲代達矢、自作を語る(聞き手・芝山幹郎)、●伊藤彰彦氏の「ゴッドファーザー」と「仁義なき戦い」、●筆坂秀世氏の「宮本顕治と不破哲三」、他などなど、実に興味深いも
友人には『またCDを買ったんですか?』と言われてしまったが、安くても損か?安いから得か?それとも、〈ロシア政府の利益になるから善くないか?〉何れにせよ今迄食わず嫌いしていたソビエト〈ロシア〉の作曲家ドミトリー・ショスタコーヴィチの交響曲全集第2弾である。聴いたのはまだ第8番『スターリングラード交響曲』の途中迄であるが、有名な第5番『通称〈革命〉』と第7番『レニングラード交響曲』含めてたいへん聴きやすい。先に購入して全体を少なくとも2回ずつ聴いたムスティスラフ・ロストロポーヴィチ指揮
昨年の本日お亡くなりになった立花さんのことばです。私が勤める会社でもまさにこんなことが起こっています。悲しくなります。みなさまの職場や所属グループなどではいかがでしょうか。そんなときは、本日のことばをプリントアウトしてさりげなく会議室に貼っておいてください。笑。環境ホルモン入門Amazon(アマゾン)1〜4,110円※一粒で二度美味しい企画笑昨年の本日の日めくりから蓮實大先生でした。『ことばの日めくり蓮實先生4/30』蓮實大先生です。なかなか難しい文学観です。誰