『白ゆき姫殺人事件』は、日本映画が社会に急速に浸透しつつあったSNSを本格的に題材へ取り込み、その危うさと人間心理をサスペンスとして高い水準で融合させた意欲作である。単なる犯人探しではなく、情報が拡散される過程そのものを物語の中心へ据えた点に大きな独創性がある。公開当時としては先進的なテーマ設定であり、現在のネット社会を見渡すと、その問題構造を鋭く描き出していた作品と言える。一方で終盤は真相説明の比重がやや大きくなり、序盤から中盤にかけて積み重ねた不穏な空気を最後まで維持し切れなかった点は惜しま