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こんばんは。待ち望んでいた関西の緊急事態宣言の解除早めに出されて良かったですね。百貨店もオープンし街に活気が戻り嬉しい事ですが…緩み過ぎに気を付けて第2波が来ないことを願います。芦屋クラスは来月から少しづつ再開しメンバー様には今後の安全対策含めご連絡させて頂いております。他のクラスに付いては改めてご案内させて頂きます。ライフスタイルクラス(芦屋)では2年前から計画しておりました『折形』の講座満席になりました有難うございます。キャンセル待ち受付いたします。「折形
(最初に断っておかねばなるまい。この稿、口数は多いが中身は空疎である。私が保証しようm(__)m)ここに『清俗紀聞』という書物がある。この書についての案内を兼ね、まづは東洋文庫版(平凡社)の解説から冒頭部分を引いておこう(寛政11年(1799年)の刊本は国会図書館デジタルコレクションにて公開されており、以下、同書からの図版はすべてこのサーヴィスを利用した。また、国立公文書館には初版本に彩色を施し将軍家に献上されたものが収められているようで、その一部をネットで閲覧することができる)。
この度、当方手許の雛形集『小笠原流秘伝百種熨斗束』に基づく折形の型紙(展開図)を作製した。この集成は全97種の雛形を一冊の折り本にまとめたものである(見開きの寸法は182×270であるから、A4用紙に貼り付けた画像は原寸の80%程度)。一箇所だけではあるとは言え、糊付けされているので採寸するに難あれど、参照に際しての一覧性に優れるほか、眺めて愉しむにも適した資料となっている。大半の型紙はA5判で拵えたので原本より大きく仕上がるが(縦横比も異なる)、65~70%程度に縮小すれば
このところ年に幾度か、ひと様の前で折形の折り方をお伝えする機会をいただくが、そのとき、「おおよそ、この辺で」、あるいは「まぁ、適当に見計らって」といった曖昧な表現を採らざるを得ず、もどかしく思うことがしばしばであった。もう少し明確に要領を示し得るコトバは無きものかと、絵画をはじめ、同じく視覚を以てその美醜を判ずることを求められる領域の技法書などを眺めてみたが、今日までのところ、適切な分析道具/用語には行き当たっていない(今後もさして事情は変わるまい)。かような次第ではあるが、折形のもつ抽
今般、また興味深い記述に出会った。『めのとのさうし(乳母の草子)』より(『新校・群書類従第21巻』、『日本教育文庫・女訓篇』、ともに国会図書館デジタルコレクションを利用.一部、原文仮名書きの箇所を漢字に改めたほか、適宜に読点を補い改行するなど、表記に少し手を加えている.なお、後者は前者を底本としている旨の記述あり)。「御扇、薄様、人に下され候とも、十本と候へば、扇包みに包みて、薄様は時により、梅重ね、紅葉重ねやうの薄様に包みて、その色の水引、五筋にてからみ候。または事によりて、五本
伝承されてきた折形から、金封やポチ袋として使うことのできるものをまとめた(無論、ここに採り上げたのはほんの一例に過ぎない.もう少し数を増やして”KPT48”などと命名しようかとも思ったが、**らしいのでやめておいた)。何方様にも入手が容易なA4判を用いて作製したものであるが、ご家庭における印刷機の普及事情を鑑み、型紙は80%に縮小している。印刷に際し125%に拡大すれば、二方が1㎝程度領域外になるものの、実用上、さほどの支障を来すことはあるまいと思う。<<折形無免許皆伝:金封
このたび、折形に関する古典として名高い『包結記』に基づきつつ、前もって視野に収めておいた方がよかろう幾つかの基本形、またその応用例を並べ置くことにより、初めてこの書に/折形なるものに取り組んでみようとお考えの御仁の参考に資すべく、型紙に補助的解説を添え、整理を試みた。もっとも、採り上げたのは『つつみの記』に掲載されている18点のうちから、帯・渡し金・のし・木の花・草花・扇・玄猪餅・万用の8点のみ。折形の全体像を捉えるに充分と言い得る内容ではないが、この後、さまざまなカタチを整えてゆくための基
この度、当方手許の『小笠原折形』と題された150点から成る雛形集の型紙(展開図)を作製した。ご覧の通り、随分粗雑な仕事である。ここでは多少の補正を加えつつも、可能な範囲で原本の歪みを温存しお手許にて再現できるよう努めた。おそらく、各種贈答機会や主要年中行事に向けての、すぐに用立つ整えられた型紙はここに見出し得ないであろう。一方、既定の型紙に倣う再生産に飽き足らず覚ゆること稀ならざる御仁におかれては、かくの如き歪みをはらんだものどもを、各人好もしき姿に仕立て直す作業は、新たな目を獲得
まづ一点、報告事項から。先日、手許の雛形集をあれこれ眺めているとき、「鏡鍔」と記されたものに出会いました。先に採り上げました『小笠原御流折形結手本(森羅家)』の第17包に「17ー07:津羽鏡」というのがありましたが、この”津羽”は、どうやら刀剣の”鍔”と解してよいようです。以上。さてこの度、すでにYouTubeに投稿している「(正/続)折形・自由自在」の言わば応用編として、私がこれまで目にしてきた折形の様々な襞の設け方を参考にしつつ、末広状に広がる形の基底部を持つ幾つかの形を試
今般、当方手許に保管している雛形集のうち、次の2点について最小限の補正を施しつつ原本に可能な限り忠実な型紙(展開図)を作製し、原本の写真と共に公開しました(当方のウェブ・サイト<折形・無免許皆伝>別館:「折形尽倶誌」にも案内を載せています)。1.雛形集『当流折形十二帙』、116種類図版:https://drive.google.com/file/d/1zfkl93jmFCxHXb8QDaCjcuMDD48n70Ft/view?usp=sharing型紙第1集:https://
折り鶴の起源については幾つかの説があるようですが、2017年2月22日の朝日新聞夕刊(大阪・3版)に、「16世紀末~17世紀初めの作と鑑定され」た「小柄」の図柄が、「これまで最古とされてきた折り鶴の図柄よりほぼ1世紀古いことが分かった」と、下掲のごとき図が紹介されていました(新聞には個人所蔵の写真が掲載されておりましたので、ここでは模写によるものを掲げます.過日、別項に記しました朝日新聞デジタル版の記事は、すでに削除されているようです)。一方、折形の始原とも言い得るであろう甲立(こうだ
何が本来の目的であったのか、すっかり忘れてしまいましたが、先日、国会図書館デジタルコレクションにて、次の資料に出会いました。『人倫訓蒙図彙(じんりんきんもうずい)』、元禄3年(1690年)よりhttp://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2609185・「蘭麝粉」、第4巻・19コマ解説文には「つやあらひ粉也もろこしの季婦人(りふじん)つねにこれを用ひ給ふゆへに顔のつやうつくしく三千のてうあひ(寵愛)一身にありといいしもこのつやあらひこのとくとか
まづは、お報せから。YouTubeに新たな動画を掲げました。『続・折形自由自在』。今般は『女子教科』に掲載されている「薫物」や「短冊・手綱」など、いささか<厄介な者ども>の手なずけ方を解説しています。*****続きましては、最近目にした資料から。1.『御殿女中』(三田村鳶魚著:昭和5年、春陽堂)口絵の「かもじの包」、国会図書館デジタルコレクションより。配色の様子が判らないのが残念ですけれど・・・。黒く描かれてはおりますが、元来は金色(あるいは銀?)に輝くもので
先日、いつもながらの国会図書館デジタルコレクションにて興味深い資料を目にいたしました。『幕府年中行事』(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1288368)より12コマ:「寺社の参賀」。折形を今日に伝える書物や雛形の中に「一束一本」と名付けられた扇の包みがあります。武家社会では、紙(主として杉原紙)一束に扇を一本添えて贈ることが慣例になっていましたが、当時の進物について記された書き付けを見ておりますと、紙の束に反物を添えた進物であることを示す「一束
しばらく前に『折形大全』の型紙、およびその解説をウェブ・サイトに掲げましたが、その後、「甲立」に関する次の様な記述に出会いました。解説にては甲立の語源(?)について、「饗の膳に立てる<饗立>が転じて<甲立>と記すようになったのではないか」としておりましたが、当初はどうやら、”紙を折って立てるもの”であることに由来するのでしょうか、<紙立>と言い習わしていたようです(平安・鎌倉期にどのように発音されていたかは存じませんが、かみたて→かむ(かん)たて→かうたてとでも?)。「紙立」と
「お正月を前にポチ袋を折ってみたものの、水引が結べない・・・」と思われる方も少なからずいらっしゃることでしょう。そこで、紙の帯を格好良く結ぶ方法をご紹介いたします。これは「たたみ元結(もとゆい)、平元結」などと称されるもので、お神楽を舞う巫女さんの出で立ちにおいて目にされる機会もしばしばございましょう。さほど難しい結びではありません。下図は『伊勢家礼式雑書・第七巻』より「たたみ元結いの掛け方」(国会図書館デジタルコレクションより)。(この図だけで充分だとは思いますが
この度、折形に関する名著(迷著?)の一つ、『当流(小笠原流)折形大全』に掲載されているおよそ120+α種の折形、ほとんどすべてのものの型紙(雛形)を作製し、公開いたしました。(原本の一例)(左:原本に基づき作製した雛形/右:参考品)ご覧の通りの、かなり粗略な絵図ですので、同書だけでは要領を得ないものも少なからずあったため、国会図書館デジタルコレクションで公開されている『奥伝図解小笠原流折紙と水引の結び方』や、日本銀行・貨幣博物館が同じくネットで公開している資料などをも参
七夕を前に、ささやかな催しの準備のため折り試したものから、その幾つかをご紹介いたします。「五色の短冊~」などとも申しますので、まづは短冊の包みから。いわゆる<左前>の仕立てですが、石井泰次郎著:『奥伝図解・小笠原流折紙と水引の結び方』(国会図書館デジタルコレクションhttp://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/927327)にて、「短冊包(丙)」として紹介されているものです(52~53頁)。左前の包みには、いささかの抵抗を覚えるのですが、面白い形でありますの
忘れぬうちに、型紙訂正のご報告から。「懺悔録」にも記さねばなりませんが、<無免許皆伝・旧館>に掲げております『小笠原流包結のしるべ』に基づく型紙のうち、「058:草花」が不出来なるシロモノでありましたことに今更ながら気付きました。暫定的ながら、改訂をいたし差し替えております。悪しからず思し召し下さいますように。早晩、すべてを見直す必要がありそうな気配が・・・。*****ここから本題です。先日、とある方から「和紙の格」についてのお尋ねをいただきました。この件に関しては、一
この度、『小笠原流諸式折紙標本』に収められている折形、全65種類の型紙を用意いたしました。下記リンクにてPDF形式のものがダウン・ロード可能です。解説(PDF:A4版、18頁)https://drive.google.com/file/d/0B5aI84P-dYWgYU44MG5PYWIwZ0k/view?usp=sharing型紙(PDF:A4版、74頁)https://drive.google.com/file/d/0B5aI84P-dYWgRn