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毎週、日曜日になると村上春樹の小説についてなんかしら思うことを書いているこのブログですが、先週は登場人物の「名前」について考えてみました。思い返せば、村上春樹の初期作品は意図的にこの「名前」というものを避けています。『風の歌を聴け』『1973年のピンボール』そして『羊をめぐる冒険』へと続く初期三部作の主人公は“僕”で、親友は“鼠(というあだ名)”。“ピンボール”と“羊”の2作の間に主人公と結婚し離婚したらしい事務所の手伝いの女の子にも、名前はありません。この