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お師匠様に習った通り翌日もわたしは護身術習得の稽古を続けていた。子供の頃から稽古をしている二人は流石に形も綺麗。道着を着て額に汗を滲ませながら組み合っている二人の男達にちょっとだけ見蕩れてしまった。「次は総二郎に相手してもらいなさい」お師匠島は疲れたと言って休憩に行ってしまった。席を外したお師匠様の代わりに西門さんに相手してもらう。わたしは兄弟子に当たる西門さんに果敢に挑んでいく。彼はわたしの相手なんてきっとチョロイんだろうな。実際、何度技を仕掛けても上手
※ちょっぴり性的表現ありますお嫌いな方はご注意を類と一緒に西門邸にやって来た。お父様がわたしに護身術を習わせようと西門さんのお師匠様にお願いして宗家にて初対面することになったのだ。ついでに身体鈍ってるから類も……となったらしい。「ひゃーいつ来ても立派な家」思わず漏らした感嘆の溜め息。「ウチだって変わんないでしょ?」ボソッと私には気づかれないように呟くご機嫌斜めな類の声。確かに花沢邸も和風ではある。思い切り不貞腐れてる。巻き添え食って類まで稽古することになったのだ。
sideTsukushiあたし達は元の鞘に無事戻った。司のパートナーのバイトも実はまだ続いてる。バイト代を貰うときは類も一緒。何で俺がってときどきボヤくけど類にレンタル料払ってもらうよって脅され?て渋々3人での食事が続いてる。あたしはモノじゃないんですけど……って抗議すると笑って誤魔化された。その話が美作さんにも伝わって迷惑料払えって迫られた。4人での食事の日。遅れてやってきた美作さんがものすっごーく申し訳なさそうな表情をして顔の前で手を合わせた。その仕草にとっ
sideTsukushi司といたのは実はバイトだったりする。なぜかあたしは日本に帰国している司の相手役をしている。パーティーに一緒に出て翌日謝礼として食事を奢ってもらっていた。司は誰か特定の女性と一緒にいれば虫除けになると思ったらしい。でも知らない女は嫌だってことであたしにその役をやってくれと頼んできた。いつものように偉そうでもなんでもなく本当に困ってるみたいだったから。司の頼みを嫌っていえなかった。類のことが一瞬頭の中を過ぎった。あの電話以来、一切連絡がな
sideRuiあれから、つくしに連絡が取れなくなった。携帯の電源は切られ、実家に電話しても帰っていないといわれる。彼女のアパートに行ってもいつも留守。それほど彼女の怒りが深いのだと思い知る。つくしが怒ると司よりも手に負えない。とにかく徹底的に避けられてしまう。今回は特に俺が悪い。約束を破った挙句に記念日を忘れたなんて洒落にならない。そんなときにあきらに言われた。ウチの従兄牧野狙ってる……って。あきらの従兄はつくしの上司であの2人が兄妹のように仲がいいのは知っ
sideTsukushi類に大嫌いって言っちゃった。言ってしまったあとに後悔したって遅いのは分かってる。だって、記念日を忘られるなんて思っていなかったんだもの。類が普通の社会人じゃないってことは頭でも理屈でも分かってる。周りにあたしとのコトを認めてもらうために睡眠時間を減らしてまで必至に頑張ってくれてることも。人と接することの苦手な類があたしとの将来を視野に入れて一歩踏み出して努力していることも見ていて分かる。だから労わってあげなくちゃいけないのにあたしは自分の
sideRuiなあ、それを言うのは反則だろう?いつもは大好き、愛してると可愛いらしく囁いてくれるその声に大嫌いって言われた。普段は冗談で呟くその言葉が本気で言われているという現実を俺は信じられなかった。きっかけは些細なこと。どうしても仕事を抜けられなくて優先してしまった。彼女……つくしはいつも約束を反故にするたびにしょうがないねって微笑うけれど瞳の奥は寂しそうで何か言いたいことがあるのを感じていた。困らせないようにと気を使って一切何も言わなかった。だから何かを
社長と類と3人で午後の仕事に入った直後だった。受付から内線で客だと連絡があった。誰かと問うと専務の未来の嫁と名乗る女性らしい。類は気持ち悪っと呟き無表情になった。類は冷たい声で自分にはそんな変な自称婚約者はいないから追い払え。今度来たら警察呼んでと淡々と告げた。目の前でそのやり取りを見ていた社長は腕を組んで考え込む。「ここまで探し当てたか早急に手を打たねば危ないな」「そうだね、社長悪いんだけど俺とつくしにもBDつけてくれない?それから俺達は念の為ふたりで邸を出る」
わたしと類の婚約は社内および国内で正式に発表された。社長にも公認されている。先輩も昇格して専務になった。類はわたしや先輩に就きながら仕事を覚えている修行の日々。そろそろ花沢物産に戻る日が近づいてきた。わたしと類が社内というかオフィスの中では徹底的に他人を貫いてるからか絡んでくる人は誰もいない。でも類が修行を終えて花沢物産に帰るという噂が流れてから俄に周りが騒々しくなってきた。あの『F4の花沢類』だと身元が周囲にバレてしまったのだ。治まっていた類へのアタックが毎
※前作の番外編三つ子の魂百までの続きです。また類つくじゃない類のお相手が出てまいります。繰り言になりますがご注意を!sideTuskushi強烈な性格の三姉妹の後に生まれた末っ子長男、蓮。司のご要望通り姿形は司なんだけど中身がね……天使すぎるのよね。司に瓜二つなんだけど彼の面影は1個も見当たらない。男のくせに上目遣いで瞳潤ませるわ司譲りの天然パーマで髪の毛クルクルだわ3歳になったばかりなのに整った顔立ち。そんな子に舌っ足らずな発音でママとか呼ばれたらイチ
類の気持ちはわかるけど毎回ヤキモチ妬いてこれでは身体が保たない宥めるのは構わないけどいくつあっても足らない翌朝、類は私の前で小さくなっていた。。別に怒ってはいないんだけどな?昨日彼がわたしに対してしたことにちょっとは罪悪感はあるみたい。どうやら我に返ったらしい。確かに昨夜の類はおかしかった。「じゃあ、1週間キス禁止」そう言うとすごい落ち込んだ顔する。自分から求めてきたことなのになんでそんな落ち込んだ顔をするんだろう?「キスも抱きしめるのもダメ」手も繋ぐのダメ。自分
久しぶりの再会と対面に心の準備をある程度はてたとは言え少しだけ何を言われるか怖くてつい身構えてしまう。久しぶりに顔を合わせた彼らは二人とも変わってない。滋さんは少しだけ髪が伸びてあの頃よりもグッと大人っぽく女性らしく変貌している。「ねえ類くん!婚約したって誰と?」「類、お前、婚約したとか親父言ってたけど相手って、誰だよ?」二人ともほぼ同時に同じような質問をぶつけてきた。「あぁ、誰だと思う?」すぐに答えるつもりはないらしい。類は分からないように繋いでる手に力を込め
初めて2人きりで迎えた朝は緊張と少しのトキメキで胸が高鳴る。彼の匂い。側にいるんだって安心する。温もりに包まれてるだけで。幸せな気持ちになる。薄らと目を開けると視界いっぱいに類の裸の胸板が見えた。規則正しい呼吸を繰り返し上下するその胸元に引き寄せられるようにして頬を擦り付けた。あったかい。昨夜、あのまま寝ちゃったんだ……。身体中にその名残がある。感じたことのない身体中の軋み変な場所の筋肉痛。痛ててとボヤきながらその場所を懸命にさする。あ、なにやってんの、私。
わたしの横に緊張で硬直した両親。正面に王子様スマイルを湛えた類とウチの両親とは正反対の気品が溢れた類のご両親。先輩のわたしの両親に挨拶しなくてはという話が実現した形での顔合わせ。あの日、社長室でわたしが進めていいと言ったお見合い話は正式に動き出した。パパもママもあたしが結婚すると言った時は戸惑った表情を見せたものの黙って話を聞いてくれた。けれども相手がよく知っている人で花沢物産の御曹司だと知った途端に二人は固まってしまった。あんなに玉の輿と騒いでた人達の態度には見え
食事会の一週間後、類は本当に研修生としてうちの会社に来た。ちょっと気まずくてなかなかお父様と二人で話したことを類に言いだせなかった。互いに忙しくて会えなかったのもある。いつかは話さなきゃいけないことだとわかってはいてもどうしても自分の方から口に出せなかった。そして類の赴任の日。朝一で先輩に呼び出され類のオリエンテーション係を任されてしまった。わたしもまだ戻ってきたばかりだとは言えずに引き受けることになった。まさかこのあたしが類に仕事を教えることになるとは思わなかった
オフィスにはいるともう数人が出社していた。わたしの姿を見るなりまた集まってくる。「牧野さんのお相手って……花沢類さんだったの?」げっ…やっぱり昨日のお迎え見られてた。「うん…」仕方なく答える「いいなぁ~なんで隠すの?私も一度でいいからあんな人にデート誘われてみたい」うっとりと頬を染めて夢見がちになる。これが普通の人の反応だよね…?どこか醒めてるわたしはやっぱり普通じゃないのかも。普通じゃない人に執着?されるのは初めてじゃないしなぁ。ふと学生時代のことを思い出し
類と真剣に向き合うと決めたその夜。あたしはお見合いの時を含め類に対して取った態度を謝罪した。彼はいいよと許してくれたけれどそれでもやっぱりごめんと言い続けると笑いながら無言で抱きしめてくれた。「じゃあ、今晩は俺と一緒にいて?」その耳元で擽られるような囁きにドキッとした。「でも…」躊躇う私に対して類は優しく諭すような口調で。「言ったでしょ?つくしが触れるのを許してくれるまで何もしないって」こうやって抱きしめて寝るだけだよ。そう言って自分の方に引き寄せてギュッと抱
『4年後に迎えに行きます』その言葉どおり、あいつはわたしをきっかり4年後に迎えに来た。嬉しかった。気持ちがやっとひとつになったところでの突然の別離。思いもしなかった遠距離恋愛を経てようやく一緒にいられることになった。ずっとすれ違いが続いていたわたしたち。一緒に住んでいたけれども完全にすれ違いの生活。わたしはまだ学生の身分の上就職もしたかったから就活中だったしあいつはあいつで出張とかで家を空けることが多かった。そんな生活しててもこの先はずっとこの先も一緒にいられる
新連載スタートです。途中で先の連載の番外編を挟むかもですまたアメ限連載も考案中です。TheLookOfLoveお読み下さりありがとうございました。このお話は未完ですので完結まで時間がかかるかもしれません。CPは類×つくしです。
sideTsukushi世紀の結婚式から割と直ぐに私は司との間に三つ子の女の子をさずかった。どの子も間違いなく私の子と断言できるくらいの容姿。家族や友達に可愛がられてみんな元気に育っている。「まま、ぱぱにあいたいよぅ」普段司に対してツンツンツレない態度をとる。彼女達を寝かしつけてる最中にそう呟いた。ウチの三つ子の娘達は一卵性でとってもよく似ている。姿形も、声も性格に至るまで全くもって見分けがつかない。全員私のコピー。よく私に瓜二つだねと言われる。実際は3つか
明け方、東の空が明るくなる頃、私は今回の挙式に着いてきてくれた道明寺家のメイドさんに起こされた。「つくし様、お休み中に大変申し訳ございません」恐縮したような表情が目に入る。私は隣に寝ているママとつないだ手をそっと外し、起こさないようにベッドから抜け出した。気を利かせたメイドさんがそっと羽織るものを渡してくれてそれを受け取った。「間もなく司様がこちらにお見えになります」えっ?私はメイドさんの言うことに驚いて目を見開く。「だって…到着は式の3時間前って」ぎりぎりま
1月29日の夕方、私と両親、弟の家族は式を挙げる予定の道明寺家所有のあの島へ出発した。式の前日くらい親と水入らずで過ごせとの司の気遣いで先に現地へ行くことになった。本当は司と離れたくない。翌日には滋さんやF3が合流する。司はご両親とお姉さんとNYから直接やってくることになっていた。婚約して一緒に住むようになってから3日以上離れることなんてなかった。ちょっとだけ寂しかったけれど離れる前の日にたくさん抱き合った。司の家の自家用ジェットを目の前にした両親は目が点になって
私の道明寺の呼び方が名字から名前に変わった。もうすぐ同じ名字になるのに紛らわしいだろと脅され恐る恐る下の名前で呼ぶようになった。結婚を決めて私は司の両親に会うことになった。病み上がりの私を気遣ってわざわざあちらの方から私に逢いに来て下さった。申し訳ないと思いつつも司に連れられて数年ぶりに道明寺邸へと足を踏み入れた。お屋敷ではタマ先輩にも再会することができた。高校生のときに逢ったときよりもさらに小さくなった先輩を見て涙が止まらなくなった。抱きしめたあの頃よりも皺
道明寺と結ばれて3ヶ月が経った。相変わらずの状況。道明寺はまだ婚約解消ができない。なかなか相手が首を縦に振ってくれないらしい。あれから何度か肌を重ねた。1度箍が外れると止まらなくなる。置かれてる状況も忘れ、限られた時間の中お互いを貪るように深く愛し合った。道明寺の私の呼び方が名字から名前に変わった。そしてとうとうその日はやって来た。私の住むマンションに意外な人が訪ねてきた。道明寺の……婚約者だった。モニターを確認してその姿を視界に入れたとき得も言われぬ恐怖が襲
新人研修を終えてホテルに缶詰状態からやっと抜け出せた。私は道明寺の言うとおり会社を辞めることにした。もしも、自分のせいでお世話になった会社に迷惑がかかってしまったら申し訳ない。私が選んだ人は大事な取引先の社長令嬢の婚約者だから。俺の都合でお前を路頭に迷わせられないって言ってくれた。道明寺が事情を話してくれて私は退職後、美作さんのお家に拾ってもらえることになった。初め無茶すんなよと道明寺に詰め寄っていた彼も最後には事情を理解してくれた。密かに始まった同じ人との2
新人研修に入ってホテルに缶詰になる前に私は美作さんを彼のオフィスの近くにあるカフェに呼び出した。道明寺とはお互い忙しくてなかなか会えないけれど電話やメールでの頻繁なやり取りが始まった。しょうがないよねと諦めの気持ちではいるけれど毎日欠かさず送られてくる写真つきのメールに緩んだ顔はもどりそうもない。それでも、週に何度かは夜顔を合わせていた。私が呼び出したカフェにやってきた美作さん。彼ともあの夜以降顔を合わせていない。本当はもっと早く報告したかったけれど時間が取れず
車の中で私達は一言も言葉を交わさなかった。伝わってくるのはお互いに繋いでいる手の平の温もりだけ。振り払うことも、握り返すこともできないままただ手を繋いでいた。ハンドルを握ってるから危ないと手を離す。だけど外してもすぐに捕らえられる。絶対に逃がさないという思いが込められているようだ。手を振り解くことを諦めてされるがままになる。「……どこ、いくの?」「おまえんち、送ってくっていったろ?」「うん、ありがとう」それを聞いてほっとする自分が居た。私が見たもののことについて
お風呂から出て用意してもらった代わりの服に着替える。固まった血を洗い流した傷がちょっとだけ痛む。案内してもらってみんながいる部屋に戻ろうと廊下を歩いていると道明寺が待っていた。歩けるか?と顔を覗きこまれて小さくうなずいた。「みんなは?」「もう出来上がってんぞグズグズしてないでお前も来いよ。」普通に会話してるよ……あのときがどうとか意識してるのは私だけだったりして?いつの間にか気まずいとかいう思いが払拭されていた。道明寺が普通にしてるなら私も普通にしていればいい
その影は一歩づつ私の傍に近づいてきた。逃げ出したいのに身体が全然言うことを利かない。足がアスファルトに根を張ったようにズシッと重くなった。そのまま声をかけられることはなく道明寺は私の横を通過した。「司、おせーよ!」気まずい沈黙を取り繕うように西門さんが慌てて声をかける。「わりぃ!会議が長引いてよ!」無視……された。私の横を確かに通ったのにそこに居ないもののようにサラリと無視された。視線だって合ったのに……どうして?ただそのことだけがショックで目の前が真っ暗にな
再び辞令が出て東京に戻ったのは春先だった。いまや若手を教育する立場に回った私。新人研修をメープルホテルで行うという。その場所を聞いて躊躇いの気持ちが生まれる。確か道明寺は東京に戻って来てるはず.この前、みんなの近況を教えてくれた美作さんにそう聞いた。遭遇しかねない最も危険な場所。でも会社の意向に逆らえるわけもなく私も研修に同行させられることになった。戻ってきた私に美作さんがさっそく電話をくれた。前の職場で再会してからちょくちょく連絡は取り合っていた。ヒマなら付き合