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書き出しに魂が籠っている。「バベルの塔の再現。シンパシータワートーキョーの建設は、やがて我々の言葉を見出し、世界をばらばらにする。」世の中は混沌としている。ザハ・ハディドの国立競技場が存在している、AIが発達している、カタカナ語が氾濫している、近未来の東京を舞台にしたパラレルワールド。現実のユートピアとディストピアを描いているような面白さがあった。生者の多様性や平等主義の暴走への違和感が建築家牧名や拓人らを通してリズミカルに表現されていた。1990年、埼玉生れ。2021年、「悪い音楽
★【特別版】芥川賞・九段理江さん「芥川賞を獲るコツ、わかりました」小説家になりたい人が、芥川賞作家になった人に聞いてみた。>むしろ筋肉を鍛えれば言葉も研ぎ澄まされていくと思います。言葉を書くとか発するとか、言葉を使うことってすごく肉体的なことだと思うんですよ。喋る時も声帯を使うでしょ。だから自分の肉体を意識的に鍛えていなければ、言葉も怠惰になっていく。やはり筋肉はすべてを解決する関連★ニホンゴ「再定義」第15回「ラノベ」|小説丸●もし、小説家が常識的で正しかったら(Books
お笑い芸人で芥川賞作家の又吉直樹さん、大人気の絵本作家ヨシタケシンスケさんの、二人が紡ぐ本の旅。本好きな王様のために、世界中からかき集められた「その本」たちは、摩訶不思議だったり、シュールだったり、くすっと笑えたり、ほろっと泣けちゃったり、などなど。どのお話しも個性的で、お二人の世界観が際立つショートショート集でした。なんといっても、お二人のアイデアの泉には感心するばかり。よく、こんなこと思いつくなー。AIがどんなに頑張っても思い浮かばないようなストーリーや表現には
「いま、幸せかい?「寅さん」からの言葉」滝口悠生定価:¥800#滝口悠生#滝口_悠生#本#日本文学/評論・随筆いま、幸せかい?「寅さん」からの言葉(文春新書1242)Amazon(アマゾン)400「いま、幸せかい?「寅さん」からの言葉」は、芥川賞作家の滝口悠生さんによって選ばれた、映画「男はつらいよ」シリーズからの名セリフと名シーンをまとめた一冊ですこの本は、新作「男はつらいよお帰り寅さん」の封切りに合わせて刊行されました。滝口さんは「男はつらいよ」シリー
津村記久子『この世にたやすい仕事はない』(新潮文庫)書店でタイトルを見た時は、てっきり今の時代における非正規労働者の仕事の厳しさに関するドキュメンタリーか何かと思ってしまいました。そう勘違いしたのは、一つにはタイトルがそのようなドキュメンタリー風だったこともありますが、私がこの作者のあまり熱心な読者ではないため、そうしたものも書く作家なのかと勝手に思ったからでした。でもその経歴を知ると、そんな誤解をするのはおかしいことがわかります。作者は1978(昭和53)年大阪市生まれで、2005
【国語:入試で役立つ心構え】友人の子供が早稲田大学の文学部志望と聞いたので、2023年の過去問をさらっと確認してみた。https://www.waseda.jp/inst/admission/other/2023/02/28/13732/どの科目もとても難しく感じられた。そんな折、芥川賞作家の平野啓一郎さんの「本の読み方スローリーディングの実践」(PHP新書)に、国語の受験に役立ちそうな文章を見つけた。以下は一部抜粋。P30国語のテストをスロー・リーディングするとし
Amazonprimevideoで鑑賞芥川賞作家平野啓一郎氏のベストセラーを映画化ある男第46回日本アカデミー賞において最優秀作品賞を含む8部門を制した作品国籍、人種、肩書きを外した時自分は何者なのか…深く考えさせられる作品だったまた妻夫木聡さんはじめ出演していた役者さんの演技が素晴らしくさらに深みのある作品になったように思う
現役書店員芸人カモシダせぶんの木曜に、一冊、本の話を今回は、高瀬隼子の中編&短編小説集いい子のあくび表題は、主人公の女性が歩きスマホをしてる人を避けずに、ぶつかろうとするところから始まりとにかくこの女性の複雑な心情が終始リアルタイムで伝わってくる良作人間関係における人格の分別や、自分自身の価値観など、一言でまとめきれない思いがぎゅうっと入っていた。また短編「お供え」では、職場もという閉鎖的な空間での人間関係のダルさをしっかり書かれていたり最後の短編「末長い幸せ」は友達の結婚を祝う
芥川賞作家で臨済宗住職の著者。本書は、表題作を含む短編集です。表題作の「桃太郎のユーウツ」は、ダライ・ラマのように遥か昔から継承され続けている「桃太郎」が、ユーウツな気持ちを抱えながら、正体不明の指令により正義(?)を執行するまでの話です。正義は、ある一方の側から見ての正しさであり、逆の側(鬼)の視点から見れば悪である。しかし、善悪の判断を求められていない桃太郎は、指示者の命令を執行するだけであり、テロリスト・暗殺者と変わらない。そのモヤッと感が、主人公のユーウツの正体なのだろうと、僕
こんにちは、文筆家、ヨガインストラクターの木谷美咲です。当ブログをご覧いただき、ありがとうございます。くわしい活動は→プロフィールをご覧ください。根本昌夫先生の小説教室に行ってきました。今回で第3期の4回目です。いつものように受講生の方の作品を合評。児童文学作品や常連の方の作品などがありました。活発に作品が提出されて、読み応えがありました。その後、芥川賞受賞作品、九段理江さんの『東京都同情塔』の合評。文學界新人賞受賞作品の『悪い音楽』は読んでいました。その時にシニ
黄色い家ByMiekoKawakami\\2024年本屋大賞ノミネート作品//ワシントン州シアトルの図書館から取り寄せました芥川賞作家である川上未映子さんが初めて挑んだ1990年代が舞台のクライム・サスペンス。兎に角、余韻が凄まじい。読了後は呆然としてしまい暫く立てなかったほどです。読めば読むほど重苦しくなっていく物語ですが、どこか映画を観ているようなリアリティ感溢れる描写に読む手が止まらなかった大作。かなり読み応えがあります。人はなぜ、金に狂い、罪を犯すのか。怖いのはお金ではなく
◆詩人小説家;清岡卓行。詳細はウイキペディアを参照。AMAZONの備考:芥川賞受賞の小説「アカシアの大連」について。美しい港町、アカシヤ香る大連。そこに生れ育った彼は、敗戦とともに、故郷を喪失した。心に巣喰う癒し難い欠落感、平穏の日々の只中で、埋めることのできない空洞。青春、憂鬱、愛、死。果てない郷愁を籠めて、青春の大連を清冽に描く、芥川賞受賞の表題作。ほかに『朝の悲しみ』『初冬の大連』『中山広場』『サハロフ幻想』『大連の海辺で』の、全6編を収録。AMAAZON:清岡卓行著「アカシアの大連
殺人出産BySayakaMurataコネチカット州グリニッジの図書館から取り寄せた衝撃の話題作「生」と「性」を独特の視点で描いた短編集:【殺人出産】10人産んだら1人殺してもいい世界【トリプル】カップルではなくトリプルで恋愛をする世界【清潔な結婚】結婚と性を分離する夫婦【余命】医療が発達しすぎて死を自ら選ぶ世界村田沙耶香さんの作品は昨年読んだ芥川賞受賞作「コンビニ人間」以来の2冊目になります。「クレイジー沙耶香」と呼ばれているほどの作家さんなので心の準備はしており
FacebookonFriday,December5,2014
短編集ですが、どの作品にも共通するのが、「眠ってみている夢の話をずっと聞いているような感じ」という作風です。中には「ん!?」と、2度見、3度見して考え込むような、一般人の常識からしたらとんでもないセリフもあり、はっ、とします。油断なりません。目まぐるしく移り行く作者の夢の光景を、作者の案内で地獄めぐりしているような、摩訶不思議な作品集です。大人むけのマザーグース、といったところでしょうか。「日常を離れた大人のポエジー」を味わいたい方に、どうぞ。
えー、みなさま、日曜でごさいます。日曜の朝、なんとなくテレビの各チャンネルをさぐっていると、NHKで「Dearにっぽん」という番組をやってました。これはたまに興味深く見ますね。その番組のエンディング曲が寺尾紗穂の「魔法のように」という曲でした。これはしんみりとして、情感に訴えるイイ歌だなあと思いました。寺尾紗穂さんといえば、本を出されていて書店で見たことあるなあと思い出しました。興味が湧き、寺尾紗穂さんの楽曲を検索すると、日本各地のわらべうたのアルバムも出されていて、石川能登に伝わるわら
読書日記2024-11かっかどるどるどぅ若竹千佐子(著)[河出書房新社2023年5月発行]あらすじ女優になる夢を捨てきれず、つましい暮らしを送る60代後半の悦子。夫を亡くし、舅姑の介護に明け暮れ、気づけば自分を持たぬままに68歳になっていた芳江。大学院を出たものの就職氷河期に重なり、非正規雇用の職を転々とする30代の理恵。そして生きることに不器用で、自死まで思いつめ河川敷に座り込む20代の保――。片倉吉野という不思議な女性が、自室を開放し、訪れる人たちに食事をふるまっ
庄野潤三の『紺野機業場』(1969)という作品がある。石川県安宅町(小松市)で織物工場を経営する紺野友次氏の一族のお話を1965(昭和40)年から4度にわたってうかがったもの。話を読むと、近現代の病気治しやお伺い信仰がいろいろある。(1)ではえびす様の総本宮とされる島根県の美保神社、(2)では主に石川県金沢市にある前田利家の菩提寺としても有名な九万坊桃雲寺(曹洞宗)に関するエピソードを紹介する。紺野家に養子として入った友次氏の実家の檀那寺は小松市の浄誓寺(真宗大谷派)で、母親が亡くなった
大阪・心斎橋の長崎堂さんで(カステラが有名です)、直営店限定販売のクリスタルボンボンを購入しました。芥川賞作家の田辺聖子さんが愛したことで有名な砂糖菓子です。おすすめします。
現役書店員芸人カモシダせぶんの日曜に、一冊、読んでほしい本今回はー、芥川賞作家、高瀬隼子の中編小説め生えるお話は、薄毛治療にある男性が相談していくところから始まります。治療を担当する職員のビジネスとしての心遣いが見える接客を受けてる中、急に職員の髪の毛がごっそり抜ける職員の方がですよ。そこから世界的に「20歳以上の男女のほとんどの男女の髪の毛が全て抜ける」という現象が起こる。そうなってしまった世界での様々な人たちの目線で進んでいく物語。女性もいたり、まだ髪の毛が抜けない学生たちな
芥川賞作家でもある著者。コチラは、彼には珍しくSF小説。日本海中央辺りに位置する、不可解な島を巡るストーリー。異次元への入口?、不死不老になる場所なのやら?マスコミも沈黙する、そんな不思議な海域に、天才科学者、訳ありな漁師、そして長身美女の主人公が目指します。リアルで過激な暴力や性描写って、著者の特徴たる文章は、ほぼ無いこの小説、私には後半の展開は、かなり物足らないなぁまずは登場人物たちも、ありきたりな設定の方ばかりだし…著者の新境地らしいですが、さほど読んで居ない花村萬
東スポ掲載。素直な想いを語ることができました。「ザ・ニュースペーパー」福本ヒデ26年ぶりに舞台出演「避けて通りたい部分に入り込んでみる」https://news.yahoo.co.jp/articles/11854c4fdfe1dde4cde2580366964a4db199ff53「ザ・ニュースペーパー」福本ヒデ26年ぶりに舞台出演「避けて通りたい部分に入り込んでみる」(東スポWEB)-Yahoo!ニュース芥川賞作家・村田沙耶香の著書「地球星人」を初めて舞台化した公演が東
芥川賞作家の庄野潤三(1921-2009)に『紺野機業場』(1969)という作品がある。石川県安宅町(小松市安宅町)で織物工場を経営する紺野友次氏のお宅に1965(昭和40)年から4度にわたって訪問し、その一族の話を聞き取ったもの。名前は仮名で、ナラティブなファミリー・ヒストリーであるが、その三男によると話はすべて事実だという。近現代の人々の生活のなかでも信仰についてのエピソードを紹介したい。まずは、美保ヶ関にある海上安全の神様「関の明神」つまり島根県の美保神社のご利益について。帆船の
年末年始は良い映画が放送されるので毎年密かに楽しみだったりする。2018年公開の『生きてるだけで、愛。』を鑑賞しました。出演は趣里・菅田将暉・仲里依紗・田中哲司・松重豊などそうそうたるメンバー!逆に見ないのがもったいない!との動機で(爆笑)(※画像お借りしました※)ザクッとあらすじ3年前の飲み会で知り合った寧子(趣里)と津奈木(菅田将暉)はずるずると同棲中。寧子は極度の鬱と鬱による仮眠症のせいで起きることも難しく毎日何をするわけでもなく津奈木の部屋に閉じこもっている。(※画像お借りしまし
ピース又吉直樹が東大で“言葉”テーマに講義「恐れ多いと思いながら…東大とやる機会めったにない」>そんな遣る必要もないと思う2021年3月7日東大と又吉の所属事務所・吉本興業がタッグを組み、*新型コロナウイルスの流行によりさまざまな問題が生まれている今、*学問とエンタメにできることを語る企画。講義には佐藤健二・東大大学院人文社会系研究科教授も出席し、*芥川賞作家でもある又吉と**************「言葉の生み出し方・とらえ方」などをテー
最初の場面に湯船があって繊細的な心理と細かい情景が描かれていてとても気に入った。なにか背中がぞくぞくした気持ちになって、次から次へと中身の続きを読みたくなった。大企業の事務員の姿と注目されずに売れない作家・柳佳夜の顔を持つのが、この主人公の佐藤慶子だ。同性愛であった彼女は、どこか世の中を達観していた。「常に自分以外の誰かに、あるいは何かによって支配され、評価され、拘束され、完全には自分のものになり得ないこの身体」彼女は、肉がついた体が負担であった。解放されて自由になりたい。誰かがそう
【予備校生のノートに記された地図と、そこに書き込まれていく×印。東京で生活する少年の拠り所なき鬱屈を瑞々しい筆致で捉えた青春小説の金字塔「十九歳の地図」、デビュー作「一番はじめの出来事」他「蝸牛」「補陀落」を収録。戦後日本文学を代表する作家の第一作品集。(「BOOK」データベースより)】初出は1973年「文藝」6月号で、同年上半期の芥川賞にノミネートされた作品です。受賞は逃すも永井龍男から「私には一番おもしろかった」、大岡昇平からは「将来を期待さす才能を感じた」と高い評価を得たようです。
KindleUnlimitedにて。村田紗耶香「コンビニ人間」「普通」とは何か?現代の実存を軽やかに問う第155回芥川賞受賞作36歳未婚、彼氏なし。コンビニのバイト歴18年目の古倉恵子。日々コンビニ食を食べ、夢の中でもレジを打ち、「店員」でいるときのみ世界の歯車になれる――。「いらっしゃいませー!!」お客様がたてる音に負けじと、今日も声を張り上げる。ある日、婚活目的の新入り男性・白羽がやってきて、そんなコンビニ的生き方は恥ずかしい、と突きつけられるが……。こちらも、
大人気絵本作家×芥川賞作家抱腹絶倒・感涙必至の本の旅ヨシタケシンスケ又吉直樹その本は2022年7月14日ポプラ社*写真は、ポプラ社HPより。|ポプラ社お笑い芸人で芥川賞作家の又吉直樹さん、大人気の絵本作家ヨシタケシンスケさん。それぞれが描く「その本」は、笑いあり涙あり感動あり。二人が紡ぐ本の旅をお楽しみください。www.poplar.co.jp本好きの王様のXもありますこれはもう「帯」と言うより本の一部ヨシタケさんの絵惹きつけられます