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散歩をするのに、何気なく手に取ったのはスビノザの『国家論』(畠中尚志訳)。歩きながら頁をめくると、ぐいぐい引き込まれてしまった。真面目に熟読しなければ、という思いがしてきた。左翼のアントニオ・ネグリのマルチチュードを理解するには、欠かせない書物であるからだ。ネグリのマイノリティによる多数派の形成という思想は、スピノザの『国家論』の「第一章一五節」を念頭に置いているのではないだろうか。「人類に固有なものとしての自然権は、人間が共同の権利を持ち、住みかつ耕しうる土地をともども確保し、自己を守
私たちはしばしば、新しい何かを始める際に、全ての事柄を一旦クリアにしてから、文字通りのゼロから始めることを理想とします。しかし、このような完璧な状態からスタートすることは、実際には非常に難しい、または不可能に近い場合が多いです。現代思想の一角をなす「脱構築」は、こうした始点や終点の絶対性に疑問を投げかけます。では、どうすれば良いのでしょうか?「とりあえず始めてみる」—このシンプルなアプローチが、私たちにとって最適な解答かもしれません。何か大きなことを成し遂げようとする際、その全てを計画し、準備
いつも怒りを表明した後に気づくのは、自分のAが正しくBは間違っているという、頭の中にある二項対立の図式であることは。しかし、脱構築すれば、「本当にBは間違っているのか」、「AともBとも言えるような言えないようなグレーゾンは見えるか」という問いも可能だろう。感情的になるとそれが見えない。言い方を変えると、そのグレーゾーンが見えれば、感情的にならずに済むのだ。野中恒宏
とかく古い組織は全てをコントロールできると思い既存の秩序や体系を守ろうと躍起になるが、そこにはデフォルトで不安がある。しかし、そうした秩序から逸脱し、本来コントロールできない「ノイズ」を受け入れると不安が消えていくこともあるようだ。しかし、社会には秩序と逸脱の両方が必要だ。日々の授業にも秩序の時間と同時に、ゆるい時間も必要だ。秩序か逃避かの二項対立ではなく、秩序を仮固定し、そこで問題が出てきたら脱構築して、新しい方向性を探求する必要があるのだろう。そして、新しい秩序が生まれまた仮固定してい
【ジャック・デリダの"脱構築"】(デ・コン_デストラクション&コンストラクション、シヴァ神的?)既成のアンチノミーに揺さぶりをかけ、打ち捨てられていた可能性を復権させる.これは【ナーガルジュナの"八不中道"】と通じているようにおもう不生不滅不常不断不一不異不来不出【Cogitoergosum我思う、故に我在り】も、思いがidentityを分解→べつの所でワタシをrebirthし、そこから見える全くちがった新しい景色・世界を再構築する、みたいにとらえたら仏教チッ
市民合唱団で定期演奏会のオープニングで歌う曲谷川俊太郎詩信長貴富作曲「合唱」の音とりをして今年最後の練習を終えた。本来音とりなんてのは各自で個人練習して取っておくものだが学生時代の部活とは違い、社会人なので皆で一緒に音を取るかつてはボイストレーナーの先生がいらっしゃったので音とりを各パートでやってからしっかり音を記憶してから全パート合わせていたのだが今はそれが出来る専門家が不在の為4パートが同じ部屋で音とりをしているモノフォニーと言われる、グレゴ
前回は近代思想として二項対立の脱構築を中心に投稿した。『現代思想哲学〜デリダ、ドゥリューズ、フーコー』哲学の現代思想についての入門書から紹介。現代思想入門(講談社現代新書)Amazon(アマゾン)本書は、現代思想の代表的な三人、デリダ、ドゥルーズ、フーコー…ameblo.jpこれをもう少し掘り下げたい。というのも、二項対立を抜け出すことはできそうでできない。↓だからこうなるhttps://mainichi.jp/articles/20221202/k00/00m/010/2410
哲学の現代思想についての入門書から紹介。現代思想入門(講談社現代新書)Amazon(アマゾン)本書は、現代思想の代表的な三人、デリダ、ドゥルーズ、フーコーを取り上げている。左からデリダ、ドゥルーズ、フーコー重要なテーマとして二項対立の脱構築を挙げている。・二項対立〜対立、矛盾する二つの項目のこと。内外、男女、主体客体、西洋非西洋、自然人工など。・脱構築〜二項対立にとらわれないのこと。つまり、善悪や+―(どっちが良いか悪いか)をいったん保留にすることが重要。ということで
予約注文していた本が来ていたので。一気に読みました。両方日本人は必読かと思います。「じつは○○だった」のズラしはまさにハイパーレベル。自分も社会の構成者として勇気を持って日々実践して(哲学して)いきたいと思います。しかし新書って本当によく考えられた形式かと。ちょうど一気に読みやすい分量。考えた先人は凄い。この形式も今後「訂正」されていくんでしょうか。まだまだ未発見なフィールドが拡がっているんだろうな!!
こんばんは🌃読書感想を投稿します!😆👍✨おすすめの読者層フランスパンが好きな人、必読!(フランスのポスト構造主義の哲学の本なので😅)1タイトル:現代思想入門2著者:千葉雅也3感想:-自分がこの本を選んだ理由:窪田望さんがVoicyで紹介していて面白そうだと思いました。二項対立の脱構築とか無駄に難しい言葉を使ってみたい🤣-特に印象に残った場面や引用→感想①未練込みで決断をなすものこそ「大人」→二項対立の脱構築では、善と悪、可能と不可能、おいしいとまずいな
9月12日。晴れ。阪神のマジックが4になった。それはさておき、『存在論的、郵便的』はようやく第四章にまで漕ぎ着けた。いや、漕ぎ着けたと言うよりも、最初の命題へもどってきてしまったと言う方が正確だろうか。なんとなく先のページをパラパラとめくってみると、変な図がいっぱい書いてあるのが見えてゾッとした。デリダが用いた諸隠喩を理論化することによって編み出した「郵便的脱構築」という概念を用いて、デリダが「なぜ」奇妙なテクストを書くことになったのかを紐解いてゆく。ざっとまとめてみた。たぶんこれでい
途中まで見た。面白いよ。25年後の『存在論的、郵便的』から『訂正可能性の哲学』へ(1)25年後の『存在論的、郵便的』から『訂正可能性の哲学』へ──東浩紀氏とのディスカッション(2023年9月2日)00:00:00-オープニング00:01:27-はじめに00:10:13-森脇透青「誤配と「再生産」──哲学、家族、大学」00:30:34-東コメント00:31:29-小川歩人「郵便...www.youtube.com25年後の『存在論的、郵便的』から『
凡人ツァラトゥストラのドッペルゲンガーが凡人ツァラトゥストラと全くおんなじヨーな悟りを(どんちゃんパーティーを)開いたとしたら果たしてこのわたくし凡人ツァラトゥストラはそのドッペルゲンガーに激しく嫉妬することになるのか。と、わたしはわたし自信自身を執拗に追求したのである。***それがデカイのはわたしや貴女のせいではない。あれ(これ)がチーサイのも貴女やわたしのせいではない。断じてナイ。彼や彼女のせい性でも断じてない。っんんんっそれが一体いったいが
詩と音楽には最高レベルの直観思考がはたらいている。***トイレで静止して目をつぶればお前はすでに凡人ツァラトゥストラだ。静止せよ静思せよ正視せよそして精子(せいし製糸製紙…)せよっんんんっ正視せよっむむむっうっもはや正視(制死止)できまっせんっ・・・批評(クリティーク)というものは(が)いいと思ったらわるいでもやっぱりいいと思いますだがそうは言ってもやはりわるいしかしそんなこと言ったっていいだったかわるいだった
今回は、gd-fgさんのブログ(gd-fgのブログ「クリストファー・ノリス『脱構築的展開』」)に触発されながら、(毎度のことですが…)漠然と考察していきたいと思います。「クリストファー・ノリス」については資料に乏しく、アマゾンのカスタマーレビューくらいしか参考になるものがなかったので正直何とも言えませんが、改めて「脱構築」について考えることができました…。そこで、フト思ったのですが…、所謂、中世の「錬金術」ってのは、結果的に「物質(マテリアル)の脱構築」だったとも言えるのではないでしょう
7月21日。晴れ。今日で『存在論的、郵便的』の100ページあたりを通過することができた。思ってたより速く読めているのが嬉しい。なかなか痺れる内容の連続で疲れるけど読んでいて楽しい。二つの手紙、二つの脱構築。うーん、これからどうなるんだろう。「真理の配達人」読解のためのもうひとつの補助線のところに差し掛かり、いったんひと休みをしようとスマホを手にとった。LINEを見ると「マクド行くぐらいやったら風呂洗え」と書いてある。ついにこの瞬間が来てしまった。そう、まずはやるべきことをしろ。古より伝わりし人
暖かくもなってきましたね。日中暑いくらい…鴨川をぶらり。やっぱりこの景色好きだなぁ。学生時代、本を読みにひとり鴨川に来たことある人は多い筈。こういう場所はずっと残しておきたいです。無料でいろいろなことができる場所がたくさんあるってことが豊かな社会の条件の一つです。あの頃読んだ本も思い出します。構造主義が流行っていて、賢い学生たちの真似をして僕も眺めてました(笑)。あんまり意味はわからなかったなぁ。「脱構築」なんて言ってたら社会をわかったような気になる大学生(笑)。たぶん、60年代7
池田湖・ダンケンコーヒー私:デリダは書くということ(行為)にも言及していますが、紹介してもらえますか?chatGPT:デリダは「書くこと」という行為を、単なるコミュニケーションの手段ではなく、思考のプロセスにおいても重要な役割を果たすものとして捉えています。彼によれば、書くことは言葉を使って考えを表現するだけでなく、新たな考えを生み出し、世界を再構築するという、非常に創造的な行為でもあるのです。デリダはまた、「言葉」自体も、固定された意味を持つ単なる記号ではなく、無限に連鎖する意味
本(現代思想入門)昨年話題になった本です。書評にもたびたび登場したので、私も買って読んでみましたが、現代思想=哲学がテーマであり、具体的には「ポスト構造主義」の哲学を指しています。読み終えながらも寸評を書くのにどのようにアプローチしたら良いのか、つい考え込んでしまいました。本書は第一章のデリダ「概念の脱構築」から始まり、第二章のドゥルーズ「存在の脱構築」、第三章のフーコー「社会の脱構築」が基礎編であり、第四章の現代思想の源流(ニーチェ、フロイト、マルクス)で復習した後、第五章の精神分析と現
先日芦屋にある仏教会館で行われた釈徹宗さんの講演会へ行きました。芦屋仏教会館は、1927年、丸紅社長の伊藤長兵衛が、仏教思想を学ぶ場所として創設したそうです。その発願の意図するところは、当時の物質文明偏重、奢侈放縦(しゃしほうじゅう)に流れつつあった人心を更生するためには、伝統的仏教思想(文化)に基づいた法話を聞くことによる人々の自己覚醒に待つしかない、との信念によるものでした。(芦屋仏教会館HPより)今現在も連綿と仏教講座を開催し続けているのはすごいですね!特定の宗派に属
久しぶりのチビちゃん店長のおすすめ絵本のご紹介です。今回は初のリピート押しです。それは、「まくらのせんにんさんぽみちの巻」です。まくらのせんにんさんぽみちの巻Amazon(アマゾン)464〜4,147円まくらのせんにんさんぽみちの巻[かがくいひろし]楽天市場1,430円ストーリーに関しては、以前の記事でご紹介していますので、どんなのだったかな~?という方はこちらをご覧ください。さて、今回も店長が気になるのはだい
明日まで七十二候では雪下出麦(ゆきくだりてむぎのびる)ですね。雪の下で、麦が芽吹くとされている季節だそうです。年が明けたくらいから今年の春夏はグリーンを着たいなぁそれも淡いミントグリーンやブルーグリーンがいいわという思いが心に浮かび、ワードローブを思い返してひとつくらい新たに付け足してもいいかしら?なんて思いながら、お昼休みにPreciousの公式サイトを見ていましたら、高級旅館のマナーチェック問題といったものがあり、夫が二階から降りてく
最近読み始めたシリーズものの中から、早速チビちゃん店長のおすすめです。ルルとララのアロハ!パンケーキ(おはなしトントン)Amazon(アマゾン)1〜3,190円ルルとララのアロハ!パンケーキ[あんびるやすこ]楽天市場1,100円おやおや?アッチコッチソッチシリーズからの食べ物続きですか?幼年文学には食べ物をテーマにしたものが案外多いのかもしれませんね。このシリーズはパン屋のシュガーおばさんの見習いルルとララ
新論文の参考資料として読み始めたのですが、『デリダとの対話/脱構築入門』(法政大学出版局)を読了しました。アメリカのヴィラノヴァ大学哲学科に博士課程が創設された機会に、招待されたジャック・デリダが行った質疑応答(40頁弱)と、当大学教授のジョン・D・カプートがそれについて書いた「注釈」(270頁)からなる書物です。翻訳は、デリダの紹介で有名な高橋允昭さんのご子息、高橋透さん(21年夏に逝去)を中心としたグループ。デリダの言う「一般的テクスト」の解釈が私(というか、正確には「私の
新論文の修正ヴァージョンを脱稿し、本日午前9時前、編集委員会に送りました。今後2回の校正を経て、来年3月に刊行される予定です。32,000字、A4で29頁。登場人物は、アラスデア・マッキンタイア、マイケル・サンデル、サルトル、デリダ、ウィリアム・コノリー、ベルナール=アンリ・レヴィという豪華キャスト(?)です。修正第三稿が最終稿となったので、第0稿(8月26日完成)から数えると13回も書き直したことになります。3月10日に準備を始め、その後は授業とその準備もあって、私が休めたの
金曜日と日曜日は動画の日なのですが、最近はそれを忘れて絵本や紙芝居を読んでいる読書家の卵チビちゃん店長がおすすめする絵本。今回は「わくせいキャベジ動物図鑑」です。わくせいキャベジ動物図鑑Amazon(アマゾン)832〜5,543円わくせいキャベジ動物図鑑[tuperatupera]楽天市場1,650円お野菜がね、動物になるから楽しいの。とのこと。お野菜が動物に見える!そしてリアル!だから楽しいのよね。不思議なもので、現実
ご無沙汰しています。ちょうど2ヶ月ぶりの投稿です。執筆していた論文は9月25日(日)に脱稿。結局、第10稿が「決定稿」になって、お昼ごろ、メールに添付して大学に送りました。32,000字、A4で29頁。マッキンタイアのサルトル批判をテコにして、コミュニタリアニズムと「共通善」を脱構築しようとする「野心作?」です。その後、読み残した資料(宇野重規さんとサンデルとデリダ)を読んでいたところ、一昨日の夕刻、メールで採用通知を受け取りました。三年前も採用されたので、今度も大丈夫だとは思
【Q18328】ドラマ版では武田梨奈が演じ、アニメ版では沢城みゆきが声を担当した、仕事帰りや休日に一人酒を楽しみ至福の瞬間に「ぷしゅ~」という吐息が漏れるクセがある、新久千映(しんきゅうちえ)の漫画『ワカコ酒』の主人公である26歳のOLは誰?【村崎ワカコ】【Q18329】西洋哲学の伝統的な二項対立の枠組みを解体し構築し直すことで新たな可能性を見出そうとした、文学や芸術、建築など幅広い分野にも応用された現代フランスの哲学者ジャック・デリダが提唱した概念は何?【脱構築(デコンストラクション)
ウサギとカメこの話『優劣』で言うとウサギ(劣)<カメ(優)です。ゴールを見据えてコツコツ進んだ者が勝つ(=優れている)逆に短期的に考え油断する者は敗れる(=劣っている)北風と太陽なんかもわかりやすい優劣が描かれてます。他にもあります。思いつくの何かありますか?世の中は、だいたい対立する二項で成り立っています。(二項対立)生・死真実・偽り自分・他人常識・非常識西洋・東洋男性・女性前・うしろ上・下etc善・悪もそ
我が子が自然教室に参加している間に夫とデートしました。行き先はドラッグストアと図書館です。図書館で文學界の先月号をつまみ読みしました。文學界(2022年8月号)(特集入門書の愉しみ)Amazon(アマゾン)880〜1,250円文学界2022年8月号[雑誌]楽天市場1,100円いきなり原典ではなく、入門書をたくさん読んで、いろんなレイヤー(解釈?)を楽しんで、理解の偏りを均していきましょうと書いてあり、