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縄文土器と統制陶磁器が同じ部屋で展示されていて、「人と社会と器」の歴史を振り返る意味でも興味深い空間になっています。終戦前、西東京市市域には軍需関係の工場や社宅が多くありました。下野谷(したのや)遺跡の発掘調査では、中島飛行機武蔵製作所の工員寮で使われた「統制陶磁器」も発掘されています。統制番号がふられた茶碗。展示説明では、工員たちは金属食器を使っていたので、寮の職員等が使ったものではとの説明がされています。廃校になった校舎内に設けられた展示室。今年、春にリニューアルされ、当時
触れる土器片の1つ。円空の把手部分の欠け口を見ると、芯状のもの土紐まいたようにも見えます。意外に複雑な構造。6月23日(土)~8月12日(日)まで開催され、2度、観に行きました。練馬区内には、石神井川、白子川、中新井川流域に83か所の縄文期の遺跡が発見されてて、今回は白子川、中新井川流域の遺物を中心に展示されています。石器・土器約100展の4割強が縄文土器です。縄文期の前期・中期・晩期、出土地の違いなど、器種の違いなどから、それぞれに個性の異なる存在感があり、見応えのある展示
発掘された日本列島20181,944円Amazon(2018年6月3日発行)本文より書き写します。…遺跡をまもるため、毎年およそ8千件の発掘調査が行われ、数多くの成果が日々蓄積されています。平成7年から、毎年開催している「発掘された日本列島」も、2018巡回展が始まっています。今回は「新発見考古速報」として、旧石器から近代まで広く注目を集めた17遺跡の速報展示を行うほか「装飾古墳を発掘する!」と題する特別展示も企画されました。東京都江戸東京博物館で
みなさんこんにちは青森県立郷土館指定管理者TTHAグループの櫻庭です先日、このブログでパリへ行く考古分野の資料を紹介しましたが(紹介した記事はコチラ「遠い異国の地、パリへ~海を渡る土器~」)パリへ行く前に、東京国立博物館で現在開催されている特別展「縄文-1万年の美の鼓動」で展示されています展示されている資料は重要文化財手形足形付土製品(六ケ所村大石平遺跡)県重宝狩猟文土器(八戸市韮窪遺跡)
東京国立博物館・平成館・考古展示室の展示替えとなった「須恵器の展開」(2018年3月6日(火)~2019年6月9日(日))。現在は特別展もないので、まったりした状況でゆっくり観られる。昨年(2017年3月7日(火)~2017年9月24日(日))とは展示内容が違っている。↓昨年の全体。前回も思ったが「展開」とあるので、概要説明だけでなく、経年変化的なことが分かる解説があるともっと良いのだが。前知識ゼロの人にとって「須恵器」てフックが少ないかと。もうちょっと理解の橋渡しがあ
いわゆるガチャガチャの「フチ子」シリーズなのだろうか?2017年10月にリリースされた、「PUTITTO土偶と埴輪」。土偶は、遮光器土偶、縄文のビーナス、みみずく土偶、ハート形土偶の4種。埴輪は、埴輪、馬埴輪の2種がラインナップ。これがなかなかの造形美。もとのディティール再現に加え、過度に「おもしろく」ならないよう配慮されたフォルム。こうしたグッズには興味はなかったが、たまたま考古セミナー受付にあったものに挑戦し、遮光器土偶を手に入れて感動。埴輪2種も手に入れた。いずれも
3月18日(日)は、大田区立郷土博物館へ。同館が編集した『ものづくりの考古学原始・古代の人々の知恵と工夫』(2001年刊)を入手して以来、そのこだわり過ぎ感が気になっていた。1月に同区の多摩川台古墳群や古墳展示室を見て回った時にも訪れたのだが、その時は、特別展展示で常設展の土器展示がない、というまさかの事態。再訪の機会を検討しようとHPを見ると、常設展再開、しかも「土器展示の説明会」があるというので行くことに。前回、常設展はなかったが、1階に「かまどの変遷」とこれまたこだわり過ぎなパ
学者は研究なジョブいろんな研究をしていく主な学者には魔法や考古などそれぞれの学者がある研究したり技を使ったりしていく本を読みながら試しに技を出すことが出来る僕も学者になりきってみたい主に魔法学者になりきりたいなりきって魔法を使いたいからいつかなりない魔法を学者は研究するジョブ
2月12日(祝)国分寺市本多公民館で開催された講演会に参加。会場は140名ほどと盛況。講師は文化庁の近江俊秀文化財調査官。古代道路の専門家として関連著作も多数。「東山道武蔵路」は7世紀の第三四半期に整備された七道の1つ。現在の府中市の国衙とを結ぶ支路だ。幅12mの古代道路は西国分寺駅近くの旧国鉄用地の発掘によって確認され、現在は地下に埋設保存された遺構の上に敷かれたアスファルトなどにその姿が紹介されている。講演内容は蝦夷との戦争、古墳期の巻頭の勢力分布などを絡めながら
2月3日(土)、川崎駅最寄りで開催された公開セミナー「遺跡から見た『古代武蔵・相模の社会』」に参加。定員730名となっていたが5〜6割は来場していたのでは。盛況だった。東京都埋蔵物文化財センター、かながわ考古学財団、埼玉県埋蔵文化財調査事業団の共催。3都県だからこそ俯瞰できる古代・武蔵国・相模国の姿に迫る最新研究の発表だった。土器(須恵器・土師器)から見る宮都との関係、地域性の特徴。出土品から見る「生業」について。記念講演も渡来人と須恵器。など、どれも個人的興味に合った内容。もう1つ
会議や打合せの場で「話題を広げる」ことをあまり好まない。効率的に「1歩先に進める」所に持っていきたい。しかし、ここ最近、近況を聞かれて「土器にはまってます」と言うと、相手の反応がおもしろいので、ついつい話がそれがちだ。「土器?ですか?」「ええ。と、言っても須恵器なんですけどね」この会話が相手にとって成り立っているのかかなり不明。ただ「ですか?」に対する返答としては、さらに予想外のようだ。「須恵器」と「土師器」は、受験の暗記単語でもあり、たいていの人が「あー、何だっけ。それ知っ
本日は、「考古遺物の修理と仕様設計」3日目です。午前の講義は、渋川市教育委員会古巻公民館の長谷川福次先生による「縄文土器の梱包、縄文原体の基礎(縄の撚りかた)」です。土器の梱包を始める前に、まずは美術品全般を扱う際の服装の説明から、土器は必ず高さの中心より下側を両手で持ちます。土器は立てて使用するものなので、立てた状態での輸送が望ましいです。皆で梱包に挑戦しました。コツは梱包材で円筒状にすることだそうです。次に、土器を装飾する縄文についての講義です。縄文には規則性