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妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。それでもデカい駐車場がある店だから、店舗の入り口から離れた場所ではあるものの駐車する場所を探しだすことができた。「じゃ、行こっか」潤と一緒に買った並べて歩き、店の中に入ったらカートをキープ。正直、俺には何が必要で不要なのかイメージがつかない。特にキッチン用品や食器類は潤に任せるしかなくて、売り場を歩いて適当に見繕ってもらう。「・・・この白いお皿、シンプルで使いやすそう」「うん」「じゃ
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。潤はそう言ってから少し困ったような顔をして、「荷物を取りに戻るもの嫌って言うか、早く忘れたいんです・・・あの部屋の空気も・・・アキラくんのことも。考えてみたら・・・いい思い出なんて一つもないし」淡々と言葉にしたけれど、その間の潤の目は現実を見ていないかのように虚ろで俺は逆に心配になる。「そっか」「・・・あ、ごめんなさい!こんな話しちゃって!」俺の一言に我に返ったように慌てて謝られて、「
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。「すみません、奢ってもらってしまって」結局、カフェでの代金は櫻井さんが払ってくれた。「だから、生活が落ち着くまで面倒みるって言っただろ?」櫻井さんはそう言ってくれたけれど実際のところ、サブキャストとはいえ人気があった俺には十分な収入があって、仕事と部屋さえ見つかれば自活することが難しくないレベルで貯蓄はある。でも、ここは櫻井さんの厚意にに甘えておくべきかなと判断して素直に言うことを聞くこと
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。「・・・はい」怒られるのかなと思って少し身構えつつ櫻井さんを見ると、「年上の潤にこんなことを言うのは心苦しくはあるんだけれど、俺はお前を躾け直す」キッパリとそう言われてポカンと何も返せないでいる。・・・躾。そんなにもお行儀が悪かったのかなと思ってしょんぼり気分で俯くと、「悪い、躾は言い方が悪かった。矯正・・・でもないな。んー・・・あ、そうだ」櫻井さんは適切な言葉を探すように腕ぐみをし
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。前にホストクラブのマネージャーにも言われたらしいけれど、黙っている潤の第一印象は【クール】とか【ワイルド系】で間違いないと思う。けど今、目の前にいる潤はどっちかっていうと可愛い系で、やっぱ言動とか表情とかの情報が印象に与える影響力の大きさを実感する。潤のこのギャップはプライスレスだ。「櫻井さん?」見惚れつつそんなことを考えていたら手が止まっていたのか、潤に呼ばれて俺は我に返った。「あ・・
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。「本当?・・・本当にいいんですか?」「あのさ、潤。俺は嫌なことは嫌だとはっきり言う性格だから言葉は額面通りに受け取ってもらって構わないよ?その点は安心していい・・・それからさ」「・・・?」言い淀む俺に目を真っ赤にした潤が顔を上げて小首を傾げるから、「お前・・・もう少し自信を持て。お前の人格とか色々否定する奴と長年一緒に生活してきて、自己肯定感を根こそぎ削ぎ落とされたんだろうなっていうのは理
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。今回は遠出込みだし細かいタイムスケジュールを決めるのは無理だから妥協した。そう説明すると、「俺は構いませんけど・・・櫻井さんっていつもこんな感じですか?」キョトンとした顔を向ける潤の言葉の意味が分からなくて、「こんな感じって?」素で聞き返したら、「いえ・・・何でもないです。櫻井さんって面白い人ですね?」悪戯っぽい笑顔を返されて困惑する。「おい、どういう意味だよ?」「何でもないです
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。*****「うわ・・・甘そうだな」QRコードを読み込んでメニューを開くと、そこには女子が喜びそうなクリームとかフルーツとかソースがたっぷりのパンケーキの写真が並んでいた。「実は苦手だったりします?」「いや、嫌いじゃないけどメシっぽくないっつーか」「でもここ、パンケーキが推しみたいだけどスイーツ以外にパスタとかもあるからよかったですね。櫻井さんはそっちにしますか?」「悩む。潤は足りるの?
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。*****カフェのオープンは11時らしく、この日は日曜日でランチタイムってこともあって20分前にはマンションを出て開店前には店に到着できた。幸い、俺たちに体格差はさほどなく、俺のTシャツとパンツを身につけた潤の姿に違和感はない。けど、「別に俺は気にしないのに」朝シャワーをすると言って聞かない潤は、「だって・・・湿布とか塗り薬の匂いがするでしょ?」俺的にはどうでもい
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。「あ・・・うん。買い物・・・行くんだろ?」「そうしていただけると助かります」潤はそう言ってから自分のスマホを差し出すと、「昨日、ザッと見ただけなんですけけれど。必要かなって思うものを書き出してみたんです」メモ帳にびっしりと書き込まれた買い物リスト。「いや・・・こんなに買うの?」予想以上の多さに俺が思わず声に出してしまうと潤は、「だって、この部屋何もないんですもん。櫻井さん、今まで
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。俺はソファから起き上がるとベッドルームへ向かい、静かに扉を開けてから息を殺して中に入る。薄暗い室内、スマホのライトを片手にまるで真夜中のラウンドみたいに光は天井に向けて明かりを確保して。枕元に座り込んで、こっそりをベッドに寝ているその人の様子を観察してみると幸いにも穏やかな寝息を立てていることが分かった。よかった。これまで随分と辛い経験をしてきたみたいだから、ここから先の人生は潤なりの幸せ
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。研修医として働き始めてから隙間時間と物理的な空間があれば仮眠を取るような生活をしてきたから、このソファの座り心地の良さを考えれば快適性も俺的には十分。クローゼットに仕舞わないままリビングに置きっぱなしになっていた冬用のコートを毛布がわりにすれば立派なベッドの出来上がりだ。その作業を終えたところでスマホに着信。病院からかと思って慌てて手に取ってみたら、相手は大野さんだった。「翔くん?そっちの
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。それを見た瞬間、ブワッと涙が溢れてしまって思わず顔を背けると、「ごめん、痛かった?それとも下手すぎたから?」焦った様子で顔を覗き込んだ櫻井さんに、「違うんです・・・こんな風に優しくしてもらった経験なくて・・・嬉しくて」素直な気持ちを伝えると、「お前、どんな生活してたんだよ?こんなの、優しいとか言われる内容のことじゃねーんだよ。むしろ、当たり前のことなんじゃね?家族とか恋人とか友達とか親し
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。確かに浴室内には独特な匂いがこもってはいたけれど、掃除に必要な道具さえ揃えてもらえれば解消できるレベルだと思う。「・・・温かい」お湯を張り直してくれていた櫻井さんの優しさに感謝していると、「痛っ・・・!」そんな穏やかな心情に反して俺の身体はなんてことない動きで悲鳴を上げる。身体が温まってくるとジクジクと痛みが増してくるのはいつものことなんだけど、慣れることなんてなくてやっぱり辛い。
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。(潤の目線)櫻井さんから揶揄われて、不貞腐れ気分でリビングを出た。その直後、「言い忘れてた!うちの浴室、クセーから!」背後から櫻井さんが叫んだから思わず立ち止まって振り返ると、彼の視線とぶつかった。「臭い・・・」「ああ、風呂なのに臭い」「掃除は?」「・・・・してません」ですよねww。思わず笑った俺に、「だから俺の私生活はポンコツなんだって」ヤケクソ気味に言った櫻井さんが何
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。「いや、人間らしい生活させてくれることを期待してる。ってことで、お前も風呂入って来いよ?」「うん」「着替えは浴室の棚の中」俺がそこまで言ってから、「新品の下着、クローゼットから持って行けよ?」意味ありげに笑って視線を送ると、「・・・櫻井さんって意外と意地悪ですよね?」潤が少し頬を膨らませたように見えた。・・・可愛い顔もできるんじゃん。そう思ってぼんやりその顔を見ていたら、俺の視線
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。(翔の目線)「潤は魔法使いかなんかか?」俺が風呂に入っているたった30分足らずの時間で、部屋の中が随分とすっきりしていてビックリした。「勝手に冷蔵庫を開けてごめんなさい」そう言いながら風呂で温まった俺に冷たいビールまで手渡してくれる心遣いに、感動を禁じ得ない(・・・あなたこそどんな生活してるのホントにby潤)。「うわ・・・床が見えてる・・・マジか」「あの・・・ペットボトルとゴミをまと
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。元から空気を読みがちな性格だった上に夜の世界に浸ってしまうと、言葉とか態度の裏を読んで行動する癖がすっかりついてしまっていた。けれど、櫻井さんにはそれが全くと言っていいほどに必要なさそうで、はっきり言って拍子抜けなくらい。戸惑うほどに、櫻井さんは真っ直ぐな人だと思った。*****櫻井さんがお風呂に行った後で室内を見回した俺は、とりあえずの生活スペースを確保するために動くことにした。最初に
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。「ああ・・・もう、潤は泣きすぎなんだよ」照れ隠し半分で潤の頭をポンポンとすると、「ごめんなさい。こんなふうに優しくしてもらうの久しぶりで。俺の方が年上なのにすみません」みるみる潤んでいく瞳に、複雑な気持ちになって心が沈んだ。・・・この程度で「優しい」って。マジで今までどんな生活してきたんだよ・・・お前。その言葉を口に出してしまったら潤が号泣しそうな気がして、柔らかい髪の毛をクシャク
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。そんな俺と潤の攻防戦が暫く続いてから、「はぁ・・・分かった。じゃあ俺と一緒に入ろっか?」折れたのは俺の方で。でも素直に浴室に行くのがなんか悔しくて捨て台詞の代わりに吐き出した言葉。すると、「えっ・・・?」潤が驚いた顔をして俺を見つめたままでフリーズした。いやいやいや、そこはお前お得意の「嫌です」でいいじゃん(涙)裏返ったような声が上がって視線やれば、目が合った瞬間に視線を逸らされた
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。ふと潤の身体に刻まれた痣の存在を思い出して、「酒、飲んで大丈夫?」血流が良くなると痛みが強くなるかもと思って声をかけてみたら、「大丈夫です。お気遣いありがとうございます」礼を言ってからペコリと頭を下げられてしまった。・・・身体のことを考えたら飲ませない方が無難か。「ストップ・・・やっぱ飲むのナシ。風呂入ってこい」とりあえず休ませてやろうと思って潤が持つグラスを塞ぐように掌を置くと
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。「あ・・・右が寝室で左に二つ並んでるのがトイレと浴室。手前がトイレね」そう告げると潤が頷いたから、そのまま突き当たりにあるLDKに案内する。ベージュがベースの縦長の部屋は突き当たりが窓&バルコニー、右の壁付に黒のソファーとローテーブル・その対面に大型のテレビが鎮座。・・・とは言っても家には帰って寝るだけみたいな生活だから優雅にNetflixで映画鑑賞なんて、この部屋に引っ越してきてやった
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。*****(翔の目線)俺が住んでいるのは交通の利便性が高くて、勤務先の病院からもさほど遠くない立地にある1LDKのマンションの5階だ。タワマンみたいな豪華さはないけれど勤務先が社宅代わりに一部の部屋を借り上げている築浅物件で、個人的にはなかなか気に入っている。全借り上げじゃないから病院関係者以外も居住していて、俺が住むフロアには岡田くんがいる。・・・岡田くんだけでよかったかも。まさかこ
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。ホストクラブに来るお客様は遊び慣れている女の子が多いけれど、やっぱり隙があればお気に入りのホストをゲットしたいという気持ちが透けて見えていて。その気持ちが強すぎるガチ恋勢になっちゃうと本当にしつこいし、ホストクラブで遊ぶためのお金を準備するために風俗に堕ちる子もいる。病んでトラブルを起こしちゃうことも多くてそのあたりの対人スキルもホストには求められるんだけど、ドロドロした世界に特に俺自身が最近
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。窓の外にはギラギラして、人間の欲望が渦巻く夜の街がある。それは今の俺にとっては日常の風景の一部。色々な意味での「癒し」を求めて行き交う人々と、彼らを客にしたいキャッチとの駆け引きは見慣れたそれだ。「・・すげー街だよな」・・・え?ポツリと呟いた櫻井さんの言葉の真意が分からなくて、思わず彼の方をみると次の瞬間には視線が絡んだ。「法治国家である日本の中で、ギリのラインまで攻めた手法で営業
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。「ちがっ・・・その、俺んちめちゃくちゃ散らかってんだよ!」半ばヤケクソで叫ぶように言うと、「あ・・・それは大丈夫です。アキラくんも片付けられない人だったので慣れていますし」とんでもない人でなしDV男と同列扱われた気がして心外だった(あの・・・決してそういう意味では・・・by潤)。っていうか、シレッと失礼な発言するんだな、コイツ←「・・・いいよ、分かった。お前が大丈夫っていうなら俺んち来
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。「俺でもいいんだけど、こういう世界ってどこで繋がってるか分からないし。その代わり、ホストクラブとの話は俺がつけるから」シレッと言い放った大野さん。「つか大野さん・・・ホストクラブと話をつけるとかってそんな簡単なことなの?」実は経営者が裏社会の人間とか、そういう話も実際にあるんでしょ?思わずそう言った俺にニノが、「その辺はダイジョウブですよ?この店、この界隈のこの立地で営業できている意味、
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。会話の流れで俺の名前を知った彼らに「潤」と名前で呼ばれて、なぜか緊張感が一気に緩んだ。4人に甘えて全てを曝け出す覚悟をして、論より証拠だとシャツをはだけて痣だらけの身体を見せてから状況を説明する。すると隣に座っていた人がまるで診察するみたいな仕草で色々と確認してくれて、彼の口から【病院】とか【警察通報事案】とかのワードが出てきてまた恐怖感が湧き上がる。多分だけど、言動や雰囲気から彼は「お
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。特に最近は後輩たちに新規のお客様を奪われるような形でアキラくんの売り上げが伸び悩んでいて。アキラくんの機嫌は最悪で、そのタイミングでエースの指名替え希望の爆弾発言。もちろん、これはウチでも完全なルール違反。けれど彼女は店でもトップの売り上げがあってオーナーも安易に拒絶できないような雰囲気が漂っていて、それがアキラくんの怒りを増幅させた。しかも、彼女が新しく指名したがっているのがアキラく
妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。その時ですら、裏では「潤の功績がデカイ」と陰口を叩かれたみたいで、それに対する怒りの感情が全て俺に向けられるようになった。そして店のトップになれば、次に襲ってくるのは「いつ蹴落とされるか」というプレッシャー。夜の世界では同じ空間で働く仲間は同時にライバルでもあるという過酷な環境。【水商売】と呼ばれるほどに夜の世界の勢力図は流動的で、トップに立ったから安泰というわけでは決してないと知ったの