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三島由紀夫『美徳のよろめき』この作品は昭和32年6月講談社より刊行された。昭和35年11月5日発行--------(抜粋)生れもしつけもいい優雅なヒロイン倉越夫人節子の無垢な魂にとって、姦通とは異邦の珍しい宝石のようにしか感得されていなかったが……。作者は、精緻な技巧をこらした人工の美の世界に、聖女にも似た不貞の人妻を配し、姦通という背徳の銅貨を、魂のエレガンスという美徳の金貨へと、みごとに錬金してみせる。“よろめき"という流行語を生み、大きな話題をよんだ作品------
今回読んだ本。「カフネ」阿部暁子「美徳のよろめき」三島由紀夫「カフネ」阿部暁子第22回本屋大賞(2025年)受賞作品。最愛の弟・春彦が亡くなり、両親に代わって遺産の処理を進めていた41歳バツイチの姉・薫子。しかし、恋人のせつなは受け取りを拒否する。そもそも、彼女は春彦の生前に紹介された時から無礼な女だった…。ひょんなことから、薫子はせつなが行うボランティアの家事代行サービスに参加することに。やがて、せつなの隠された秘密が明らかになり、二人の距離が近づいていく。「本屋大賞」受賞作
【今回観た映画】オッペンハイマー(2023米)ハケンアニメ!(2022日)シェイプ・オブ・ウォーター(2017米)美徳のよろめき(1957日)うる星やつら2ビューティフル・ドリーマー(1984日)極道の妻たち赤い殺意(1999日)極道の妻たち死んで貰います(1999日)極道の妻たちリベンジ(2000日)帰らざる波止場(1966日)白鳥(1966日)オッペンハイマー★★★☆☆2023米。180分。クリストファー・ノーラン監督・脚本。カイ・バード、マーティン・J・シ
1957年作邦画をアマプラ511作目となります。見るもの無くて、アマプラにあったのでウォッチリストに入れておいたものを見ました。三島原作の映画は、殆ど見てるでしょうか。ご存じと言うか、既にこれも死語となってる「よろめき」の語源となった小説となります。確か週刊誌の連載で、その週刊誌はご婦人方に、飛ぶように売れた筈ですが違いましたかね。それらを確かめる意味でも取り上げました。三島は、こうして売れて来て、後半は硬質な作品が増えて来ましたが、初期は本格本出しながら、こう言う恋愛ものを多数書いて
高校生の次男が夏休みの宿題で「金閣寺」を読んでいるのを見て、久しぶりに本棚から三島由紀夫を発掘してみた。ボロボロ〜黄ばんでる〜若い頃、この小説を読んで、裸で朝食を食べるというのに憧れて真似したら熱いコーヒーでお腹を火傷したというアホな思い出があります。精緻で細々たる言葉の曼荼羅。すべての文章、世界観に三島由紀夫の美意識が投影されている。三島由紀夫の小説を読んでいると、「お呼びでない」と言われてる気がするんですよねそういうものだと思って楽しめば良いのかもしれませんが。作家の河
どうも。バイデンを年寄り呼ばわりしてきたトランプが、ハリスに年寄り呼ばわりされてしまいます。因果応報とは、このことです。それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『美徳のよろめき』です。一人の美しく優雅な人妻が倦怠期の訪れとともに邪恋におぼれゆく、美徳によろめく人妻の恋の虚脱を描く文芸巨篇(日活データベースより引用)。1957年公開作品。監督は中平康で、出演は月丘夢路、三国連太郎、葉山良二、高友子、宮城千賀子、安部徹、清水将夫、南田洋子。三島由紀夫のベストセラー小説を原作に
本(美徳のよろめき)1957年に「よろめき」という流行語まで生んだ三島由紀夫の小説です。有名な作品なので読まれた方も多いと思いますが、内容は上流社会で貞淑なはずの人妻の不倫をテーマにしたもので、そのスキャンダラスな内容で当時流行語にもなった次第だと思います。不倫を扱った内容になると、もはや純文学よりも大衆文学の立ち位置になりそうですが、そこは三島らしい技巧が取り入れられて「不倫」というテーマも、作者ならではの世界観ともいうべきものが全編を貫いています。主人公の節子は、かつて結婚前に1度だけ
「黒いドレスの女」なんてのもあったけど、「耳に黒子のある女」どうですか、ミステリアスでせう。なかなかにしていい感じ。そんな女の一人が、わたしだ。正確に言うと、耳朶に。右耳の耳朶、中央より一寸、外れた場所にちょこんとついている。耳のとば口、目で見える範囲にもあるかも知れない。それと、右目の瞳の中央にもある。口の横にもありますな。後、バタバタと……あっ、いや、これはシミか。悲しいわ。占いによると、耳に黒子があるのは吉兆の証し。幸せになれるんだとか。どうだろう、どうでせうな
「つけ麺が食べたい!」と、無性に思うときが、年に数回あります。先日、その1回がおとずれた!せたが屋さんのつけ麺は初めてでした。もりもり食べてしまいました。ごちそうさまでした~!【たけ平今日の一曲】~三浦洸一「郵便船が来たとヨー」~子供の頃、食べなかったものを今、当たり前のように食べているものが沢山あります。つけ麺もその1つです。あんまり私が子供の頃は、主流ではありませんでした。他にも焼肉や、キムチ。スパゲティーであって、パスタとは言わなか
11月30日の当ブログで、手塚治虫先生の描いた『リボンの騎士』のサファイアのモデルとなったのが淡島千景さんだったと書きました。近所に住んでいて宝塚歌劇によく通っていた手塚先生が娘役の淡島さんがたまたま男役をやった舞台を観て思いついたのです。同じく宝塚ファンだった、奥さんの手塚悦子さんも「サファイアは宝塚歌劇の男装の麗人を彷彿させるものがあります」と述べています。そんな淡島さんが映画界に入るきっかけになったのは、先輩にあたる月丘夢路さんの「映画は面白いわよ」という言葉だったそうです。その月丘夢路
このところの当ブログで、漣健児さんについて書いております。洋楽のメロディーには日本語はのりにくいと言われていたこともありますが、見事にピッタリの訳詞をあてたのは、本当に革命的なセンスだったと思います。のちのグループサウンズ、ポップス歌謡、さらにニューミュージックまで、漣さんが与えた影響は及んでいますね。一方、その「時代」というのも感じさせられるので、文化資料的にも貴重だと思います。漣さんの日本語詞は、もう独自の展開です。「ステキなタイミング」には、♪火の玉投手のドロップにバットをちょい
花粉症始まる家の中に居ても、花粉症が。それならいっそ、外へ出ちゃって、花見に行けよ、という感じで、4月3日、平和公園の川沿いを歩いてきました。平和公園川沿いスタート地点まだ資料館も開いてないし、人影まばらで、ゆっくり拝見出来ました。家から15分くらいの所ですが、朝8時半に家を出て、帰宅が15時前。咲いとるわ咲いとるわ。散ってもいたけど、花吹雪ではなかったです。この日差しになり、日傘購入。何をするにも、ペースが遅くなってます。そして、家に居ても
「美徳のよろめき」1957年10月29日公開。三島由紀夫の同名小説の映画化。この映画で「よろめき」という言葉が大流行。原作:三島由紀夫「美徳のよろめき」脚本:新藤兼人監督:中平康出演者:月丘夢路、葉山良二、三國連太郎、宮城千賀子、信欣三、安部徹、芦田伸介、渡辺美佐子、高田敏江、南田洋子、西村晃、北林谷栄あらすじ:名門の家に育ち、倉越一郎(三國連太郎)と親の決めた結婚をした節子(月丘夢路)。彼女は、幼稚園に通う男の子の母としても、平凡な生活を送っていたが
ひとつ前の当ブログで、月丘夢路さんのことを書きました。月丘さんは2017年5月3日に95歳でお亡くなりになりました。製作再開した日活に入った頃、1本200万円の出演料をとっており、石原裕次郎さんが登場するまではマネー・メイキング第1位でしたから、本当に昭和の大スターだったのです。成熟した女性の魅力を発散した月丘夢路さんは宝塚出身ということもあり、モダンな雰囲気があって、「マダム」という呼称が似合う女優さんの1人だと思います。そして、まさに『マダム』(1957阿部豊監督)というタイトルの映画の
2つ前の当ブログに書いたように、製作再開した日活はスター俳優を作ることが急務でしたから、あちこちから引き抜いたり、スカウトしたりで役者を集めます。月丘夢路さんが成功したので、同じく宝塚にいた新珠三千代さんをスカウトしたのでしょう。新珠三千代さんは1955年、日活に入社して『江戸一寸の虫』(1955滝沢英輔監督)や『洲崎パラダイス・赤信号』(1956川島雄三監督)などの名作に出演することになるのです。月丘夢路さんは宝塚歌劇団に在籍中の1940年(昭和15年)に映画デビュー、戦時下で封切られた
相手の気持ちになって対応することは大切なことだが限界はある。私は男だが女の気持ちになって考えるのにも限界がある。しかしその前に男の気持ちはわかるのかと言われても自信はない。人によって違うので〈男の気持ち〉などというものが現実に存在するのか、果たして疑問だ。自分の気持ちすらわからない時があるのに他人の気持ちなんて本当のところはわからない。前提がそれぞれ違うので自分ならこう思うだろうということを押し付けることでしかない。しかし三島由紀夫が女の理屈で書いたというこの話、「美徳のよろめき」。女性がどう
歯科衛生士のにもです「永すぎた春」読み終えて自宅にあった三島由紀夫最後の一冊に突入この歳になってはじめて足ふみいれた三島由紀夫本ってたのしいいつまでも待っててくれる自分だけの空間かなぁ春から次女が就職して夏の終わりに母になる長女それぞれの道進みはじめたにもも新たなステージにすすんだんかなぁ仕事面もいろいろあって人生わからんもんやね
<クロフツ、三島由紀夫>718「クロイドン発12時30分」フリーマン・ウィルス・クロフツ長編大久保康雄:訳中島河太郎:解説創元推理文庫クロイドン飛行場を飛びたったパリ行きの旅客機が着陸したとき、乗客の一人、金持のアンドリュウ老人は息をひきとっていた。作者クロフツは冒頭のこの死亡事件から、いきなりフラッシュ・バックの手法で読者をひきもどし、犯人の目をとおして犯行の計画と遂行の過程をまざまざと示してくれる。犯人が用意したアリバイと犯行の手段
「美徳のよろめき」「美徳のよろめき」全編1957年10月29日公開。三島由紀夫の同名小説の映画化。この映画で「よろめき」という言葉が大流行。原作:三島由紀夫「美徳のよろめき」脚本:新藤兼人監督:中平康出演者:月丘夢路、葉山良二、三國連太郎、宮城千賀子、信欣三、安部徹、芦田伸介、渡辺美佐子、高田敏江、南田洋子、西村晃、北林谷栄あらすじ:名門の家に育ち、倉越一郎(三國連太郎)と親の決めた結婚をした節子(月丘夢路)。彼女は、幼稚園に通う男の子の母としても
池袋新文芸坐生誕95年・没後50年三島由紀夫文学と映画より製作:日活監督:中平康脚本:新藤兼人原作:三島由紀夫撮影:岩佐一泉美術:松山崇音楽:黛敏郎出演:月丘夢路三國連太郎青砥万比呂葉山良二宮城千賀子信欣三安部徹千田是也芦田伸介西村晃北林谷栄1957年10月29日公開節子(月丘夢路)は名門の家に育ち、倉越一郎(三國連太郎)と結婚をし、平凡な生活を送っていました。彼女は結婚前に避暑地で、土屋(葉山良二)とキスを交わしたことが
宇野千代(1897-1996)は大正・昭和・平成に亘り活躍した「おはん」等の小説家、又、着物デザイナー等の実業家の面も持ち合わせていた。一方で作家の尾崎士郎、梶井基次郎、北原武夫や、画家の東郷青児など多くの有名人との恋愛・結婚遍歴でも有名。但し、三島との浮名は流していない、為念。(晩年の宇野千代さん)1957年9月号「中央公論」誌上で三島由紀夫はこの宇野と対談をしている、
メル友の1人は、小学校5年生の時に、文学好きの母親の本棚から三島由紀夫全集を引っ張り出し、そこに収録されていた「美徳のよろめき」を読んだとか。「えーっ、わかったの?」と驚く私に、彼女は「ストーリーだけはね」と軽くかわした。彼女いわく、美徳のよろめき世界を平たく俗っぽくすれば、婦人雑誌に載っている読者手記と同じようなものである。小学校も高学年になれば、ああいうのは細かい部分はわからなくても大筋は何となくわかる。確かにねえ、、、。「美徳のよろめき」に話を戻せば、登場人物の心理のひだや三
4代目の相棒冠城亘(かぶらぎわたる)こと、反町隆史(右)<黒子を見つけて驚いた>という件(くだり)がある。それは、『美徳のよろめき』主人公・節子の友人!あれれ?かぶらぎさんが出て来ない?『禁色』の登場人物かぁ!?※しかも、漢字(鏑木)が違ってた!!Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン※主人公は、南悠一『仮面の告白』と並ぶ代表的な男色小説である。『
壇蜜、ホクロを消したいと思っていたことを告白「消せるものなら消したい」タレントの壇蜜が22日に更新した自身のアメブロで、ホクロを消したいと思っていたことを告白した..........≪続きを読む≫[アメーバニュース]顔のホクロはセクシー❤という感覚!美徳のよろめき禁色仮面の告白それにしても、黒子(ホクロ)は、どこにあったのだろうか?つづく
久しぶりに都電に乗りました!!東京で唯一の、都電。都電荒川線(さくらトラム)です。車体が新しくきれいですね~下町の細かいところを走る都電。車窓から見える景色、楽しかったです!!【たけ平今日の一曲】~笹みどり「下町育ち」~昭和40年のヒット曲です。当時、「よろめき」(人妻の浮気)という言葉が、流行していました。これは、三島由紀夫さんの小説「美徳のよろめき」のヒットで、流行語になったものです。テレビでも、男女の危険な恋を描いた「よろめきドラマ」が人
今すぐ自分だけで勝手に幸せ♡より良い人生を生きたい女性の味方、土井真美です^^【募集中】今さら聞けない疑問も聞いて♡設定変更の基本をおさらい☆ノートの書き方個人レッスン昨晩、寝ようと思ったらお布団の上を猫らが占拠(苦笑)なかなかどいてくれず、おかげで睡眠時間が減りました(^^;ところで♪先日、岩手県のハニーさんと設定変更半年間サポートのセッションをさせていただきました。このセッションには課題図書が出ます♡ハニーさん
「ちゃんと着物を着てご飯を喰べるのって不味いな。僕は真裸で喰べるのが好きなんだ」「一人で?」「君って子供なんだね」と土屋は偉そうに言った。***この一言はかなりあとまで節子に影響を与えた。そんな情景は今までの彼女には想像も及ばぬ奇観であった。食事のたびごとに、良人との朝食の折にも、彼女はそれを思い出した。それはおそらく土屋が、他の放恣な友人からきいた受け売りを、自分の体験のように吹聴しているにすぎないと思われた。嫉妬を感じたのではない。その話に
○親のそも分からぬ繋がりあるも顔目鼻の元を心も謎やも※生前の父の印象として、「目が小さく、細い」。そして「瞼が常に腫れぼったくて、何となくだが垂れている」というのがありました。関係者一同が、認める所です。目が小さかったり、瞼が腫れぼったいのは元々。元々なんだと、皆が納得。垂れて来たのは、加齢。加齢によるものだろうと、皆が信じて疑わなかった。わたしも信じて疑わなかったんですけど、違っていたんですねぇ、実は。
【EDP】▼FELICEさんの方でご紹介しています。デートシーンに合わせて選ぶオススメ香水〜大人のデート秋編〜より香水好きの人には、一生のうちに一度は絶対使ってみて欲しいと思う香水。三島由紀夫の『美徳のよろめき』という小説の中でヒロイン節子がつけていた香水としても有名ですが、学生の頃三島由紀夫やら太宰治、谷川俊太郎など、古典的な日本文学(?)小説を片っ端から読みましたが、何一つ覚えてません特に三島由紀夫は切腹自殺やらゲイやらのイメージが強過ぎたのか、小説の内容
高貴に育った上品な二十八歳の夫人、倉越節子が娘時代に一度だけ接吻したことのある同年代の男と恋に落ちる物語。1990年代に藤谷美和子がヒロイン、その恋人土屋を阿部寛、そしてナレーションが岸田今日子のドラマを視て原作も読みたくなって入手した本です。その当時、「自分の両親に気に入られるようにしろ、でなければお前とはつきあう価値がない」と主張する、人間はいいけどうっとうしい人と別れたばかりだったので、ドラマでも小説でもこのカップルが共にいられる時そのものを心行くまで味わい、楽しんでいる姿がうらやま