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織田作之助6初めて書いた小説「俗臭」が第十回芥川賞の候補になり、最有力視されたが、受賞は寒川光太郎氏の「猟銃」と決まった。しかし、同人誌「海風」に発表した「夫婦善哉」が改造社の雑誌「文芸」の第一回の推薦作として、「文芸」誌に再録され、織田作の文壇出世作となった。選考委員は宇野浩二、青野季吉、川端康成、武田麟太郎という錚々たる作家、評論家であった。文壇から注目を受けた織田作は昭和15年5月号の「文学界」に「放浪」という小説を発表する。昭和15年6月には「週刊朝日」誌上に「探し人」を発表
織田作之助3年中借金取が出はいりした節季はむろんまるで毎日のことで、醤油屋、油屋、八百屋、鰯屋、乾物屋、炭屋、米屋、家主その他、いずれも厳しい催促だった。路地の入口で牛蒡、蓮根、芋、三ッ葉、蒟蒻、紅生姜、鯣、鰯など一銭天麩羅を揚げて商っている種吉は借金の姿が見えると、下向いてにわかに饂飩粉をこねる真似した。近所の子供たちも、「おっさん、はよ牛蒡揚げてんかいナ」と待て暫しがなく、「よっしゃ、今揚げたァるぜ」というものの摺鉢の底をごしごしやるだけで、水洟のおちたのも気付かなかった。
朗読千本ノック!ばっちこいっ!織田作之助「経験派」です。この作品までは、怒涛のロードのために録音撮り貯めしていおいた超短編ものです。ということで、ストックが無くなりました。おぉぉ。困った。とりあえずは、萩の着物の似合うまち朗読コンテストの太宰治「海」を録音しよう!さて。この経験派ですが、リアルを追求する小説家なんでしょうね。スリの話を書きたいがために、町にスリに会いにでかけるのだが、スリには会えない。ところが財布が無く
織田作之助は大阪の典型的な作家である。ストーリー・テーラーとして、物語の展開が実に面白い。文学性などを語るよりも、作品の面白い展開は読む者を一気に織田作の世界に惹き込んでゆく。私が織田作之助の作品世界に浸りながら、訪れた地を散歩してみたい。織田作之助は大正二年(1913)10月26日、大阪市天王寺区上汐町4丁目で、父織田鶴吉、母たかゑの長男として生まれた。父は〝魚鶴〟という仕出し屋を営んでいた。兄弟姉妹は、姉にたつ、千代、キタ子、妹に登美子の5人。大正九年(1920)7歳で大阪市立
あなたの織田作之助はどこから?先日、このような記事を上げました。先述にもありましたとおり、ゲームやアニメから知ってくださった人が多いんですね!我がオダサク倶楽部にもゲームやアニメから!という方は多く在籍しております。あなたの織田作之助はどこから?の記事を上げてくれた、つきさんもその一人ですね!オダサク倶楽部の先輩方も、「最近のオダサクはかっこよくていいね」と喜んでいます✨✨織田作之助生誕112年!オダサクに関するアンケートを実施します。あなたは織田作
オダサク倶楽部です。織田作之助生誕112年を迎えた2025年10月26日。オダサク倶楽部公式X(旧Twitter)ではこんなアンケートを取りました。織田作之助生誕112年!オダサクに関するアンケートを実施します。あなたは織田作之助を何で知りましたか?—オダサク倶楽部(@sakunosuke1026)October26,2025Q.あなたは織田作之助を何で知りましたか?(91票)①小説などの作品(20.9%)②本人のエピソード(5.5%)③写真に残さ
大阪のお父さん二人目は『夫婦善哉』(織田作之助原作、八住利雄脚色、豊田四郎監督)の柳吉。妻子ある身で曽根崎新地の芸者、蝶子に惹かれ親に勘当されたぼんぼん。妻は病で亡くなり、遺された一人娘のことが気がかりで……蝶子が稼いだお金で遊ぶ柳吉に愛想は尽きそうなものなのに、それでも蝶子が惚れつづける男の魅力がみごとに描かれています。妻の死の知らせを受けた夜。悲しみを蝶子との部屋へ持ち帰りたくないので深酒を。とはいえ浮足だって遊びにいったのが発端で呑む途中で妻の死を知り結果としての深酒。井原西鶴調
ご覧いただきありがとうございます夫と息子の3人家族夢は現金一括でマイホームを建てること!マイホームはゆめかまぼろしか・・・アラカン主婦の映えないリアル生活と、人生振り返りのブログです拙い文章ですが、温かく見守っていただけたら幸いですこんばんはアラカン主婦たまちずです閉幕ギリギリの10月9日・10日に行った大阪・関西万博万博を堪能した後の11日は、大阪観光へ行きました。旅行ネタが続いておりますが、備忘録として綴っています
『無法松の一生』と同じく車夫のお父さんの映画では川島雄三監督、織田作之助原作、八住利雄脚本、辰巳柳太郎主演の『わが町』が。ベンゲットの他ァやんを嫌いな大阪人は居らっしゃらないでしょうね。真面目一徹。土性っ骨。不器用に口下手。お父ちゃんにお爺ちゃんに似てた、親戚や近所のおっちゃんに。他ァやんは大阪にいっぱいいました。そして今も。明治末、千五百人のうち約半数が死んだといわれる過酷なフィリピンの道路建設工事に従事し、仲間を叱咤激励、完成に貢献した人夫頭、ベンゲットの他ァやん。帰国後、自らが種を
オダサク倶楽部です。2025年9月14日(日)インテックス大阪で行われました「文学フリマ大阪13」無事終了しました。スペースにはたくさんの方に来ていただき、中にはオダサク愛や素敵なお話を聞かせてくださる方もいらっしゃいました。また、吉川さちこ『北野田の二人』、オダサク倶楽部編集の『織田作之助―昭和を駆け抜けた伝説の文士“オダサク”』『織田作之助の大阪』が完売しました。オダサク倶楽部のしおりと織田作まつりのチラシも配布しておりました。素敵に仕上がったチラシや
昨日、9月3日付毎日新聞夕刊第1面は《戦後80年》の特集の一環として【比叡山に幻の特攻基地立地生かして「桜花」部隊を配備終戦日に「完成」実戦で使われず】という記事を掲載していました。戦後80年:比叡山に幻の特攻基地立地生かして「桜花」部隊を配備終戦日に「完成」実戦で使われず|毎日新聞1200年以上の歴史を有し、世界文化遺産に登録される比叡山延暦寺。「日本仏教の母山」と称される寺院に第二次世界大戦末期、特攻隊の基地があったことは広く知られていない。「人間爆弾」とも呼ばれる小型の特
お世話になっております。オダサク倶楽部広報よりお知らせです。今年もこのお知らせをする時が来ました!!第十一回織田作まつりひとを書く、ことばで生きる―青春の筆と、芸の語りが響きあう日―日時2025年10月26日(日)13:00~16:40頃場所生國魂神社織田作之助銅像前・参集殿大阪府大阪市天王寺区生玉町13-9※トークショー・オダサク寄席のみ有料当日券:大人2000円(前売1500円)24歳以下1000円電話・メールまたはオダサク倶楽
20250830夜回想川島雄三監督の「わが町」をめぐって織田作之助原作、辰巳柳太郎主演の一本です。映画の音源、映像等は、使っておりません。チャンネル登録といいねをぜひお願いします。藤谷のXかYOUTUBEでご覧下さい。2025年8月30日
まだまだ暑い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。こちらは目前に迫った文学フリマ大阪13に向けて準備を進めております。皆様にお会いできるのを楽しみにしております。さて、七月のオダサク倶楽部例会では織田作之助「勧善懲悪」の草稿を翻刻(活字化)をしました。勧善懲悪(織田作之助)一ざまあ見ろ。可哀相に到頭落ちぶれてしまったね。報いが来たんだよ。良い気味だ。この寒空に縮(ちぢみ)の単衣(ひとえ)をそれも念入りに二枚も着込んで、……二円貸してくれ。見れば
オダサク俱楽部よりお知らせです。文学フリマ大阪13に出店します。日時2025年2025年9月14日(日)12:00〜17:00場所インテックス大阪2号館ブースあー03文学フリマとは?→https://bunfree.net/attend/イベント詳細→https://bunfree.net/event/osaka13/入場無料のイベントです。オダサク倶楽部より出版・販売している書籍やグッズを取り扱っております。織田作之助グッズ、ありますよ!
先週は広島の原爆の日、長崎の原爆の日。そうして今週は80回目の終戦記念日がやってきます。80年前の18歳は、こんなにも大人だったのか。と思わされます。時代が、そうならざるを得ない状況にしてしまったのでしょう。決断力、実行力、受け入れる力。現代はなんでも手に入るからこそ、不足を嘆く方向に向かってしまうんでしょうかね。平和で豊かなようで、人間は幼くなってしまっている気がします。二度と起こしてはいけない戦争を振り返ると共に、平和であるが故に忘れてしまっている大切な事がないか、そ
20250809夜名作映画回想豊田四郎監督「夫婦善哉」(織田作之助原作。主演・森繁久弥、淡島千景)をめぐって。映画の音源、映像等は、使っておりません。チャンネル登録といいねをぜひお願いします。藤谷のXかYOUTUBEでご覧下さい。藤谷蓮次郎2025年8月9日
ごきげんさまです。やましたひでこ公認断捨離®︎トレーナーの義永直巳です。今日もお立ち寄りいただきありがとうございます。ランキング参加中!こちらの鴨川の写真をポチッとしていただけると嬉しいです。にほんブログ村今朝は久しぶりに朝日を見ました。それにしても日が昇るのが早くなりました。昨日は午後から京都芸術大学の伝統文化論の講義の聴講に。今週は近松門左衛門の心中天網島と近代の作家の作品という切り口でした。その近代の作品というのは、太宰
ドラマあんぱん浅田のぶ奥本大三郎といえば完訳版『ファーブル昆虫記』全10巻20冊。昆虫の随筆『虫の宇宙誌(1981)青土社』や、養老孟司らとの昆虫対談『三人寄れば虫の知恵(1997)洋泉社』など愉しい著作がいくつも思い浮かぶ。私も昆虫好きで若いころは蝶の撮影に野山を駆けまわっていた。図書館で奥本の近著『織田作之助と蛍(2019)教育評論社』を見かけ手に。奥本は織田作之助と同郷で、大阪もんの、オダサク文体の特殊性を短編『アド・バルーン』『蛍』をテキストに解説している。オダサクは、ま
皆様、ごきげんよう織田作之助作「道なき道」を配信致しました。どうぞ、お聴き下さいませ。━☆♬(*^・^)ノ⌒♬☆━☆♬(*^・^)ノ⌒♬☆お気に召しましたら〈チャンネル登録〉と〈いいね〉をどうぞ、よろしくお願いいたします。━☆♬(*^・^)ノ⌒♬☆━物語のモデルヴァイオリニストの辻久子氏➡【Wikipedia辻久子】━☆♬(*^・^)ノ⌒♬☆━⇨【Wikipedia織田作之助】━☆♬(*^・^)ノ⌒♬☆━
清子さん(仮名)は90代。デイサービスを拒否し殆ど家から出なくなって早1年。季節感や時間も、わからない時あり、夢とうつつを彷徨う時が増えてきました。なので、訪問ヘルパーの私は、時折、清子さんのおうちの前の花を摘んで行きます。前回はつつじとポピーを飾りました。昨年、清子さんが喜んでくれたポピー昨年の今頃。ポピーをお見せした瞬間から、喜んでくれはった清子さん。ポピーに頬ずりしながら、与謝野晶子の歌を朗々と詠みはりました。ああ皐月(さつき)仏蘭西(フランス)の野は火の色す君も雛罌粟
ご褒美の金曜夜は「劇団一の会Vol56騙り語り−カタリガタリ−〜昭和の無頼派三人〜」オーディブルの仕事でいつもお世話になっている斉藤りかさんに今年もお誘いいただきました。時間があったので、軽く東長崎〜江古田の街を散歩しつつ。とりあえずお世話になった母校の裏口にも挨拶。読書好きな若者だったはずの私がなかなか手を出せなかった作品をここで聴いて、ようやく手にするという流れ。坂口安吾も太宰治も受験のために「読んだ」というより「字を目に入れた」という感じでしたからね。相当苦手でした。矢
国立文楽劇場の近くに、難波大社の生國魂神社の参道です。北門で桜がお出迎え。あっちから行きや、って作之助はん。おおきに。八雲琴の碑です。芸能上達の神さん、浄瑠璃神社。やっぱり、義経千本桜の案内が。末社にしっかりお詣り。知らず知らず、頬が緩んできます。源九郎稲荷神社です。こーん。ほっほっほ、わしはずっとここにおるで、って西鶴はん。御本社に着きました。上方落語の祖、米澤彦八の顕彰碑です。
どこかの誰かの小説の解説に載っていた、『徳田秋声』という人の小説を読んだ。『あらくれ』というのであるはじめて読んだが、古風な(まぁあたりまえか)それで、感じたのは自然主義文学の系譜のようであるけれどどちらかというと田山花袋なんかのようにあまったるくなくリアリティが少しあり誰かっぽいなぁと考えると織田作之助の感じににてるなぁと考えた。もしかすると文学理論的には間違いの感覚かもしれないがあくまで素人
=織田作之助Lv.60=おださくのすけ文豪ノ途49/57所持衣装7Lv.00-上限解放数(攻撃力、防御力)攻撃力、防御力は各ユーザー様の強化具合によって違いますので目安としてご覧下さい三ツ星衣装★★★通常衣装Lv.70-2(581、592)(重複数27)四ツ星衣装★★★★平服制服冬衣装作業着衣装Lv.60-0(657、668)Lv.80-2(753、764)〜Lv.80-8(782、793)五ツ星衣装★★★★★読書の秋衣装スーツ衣装L
思いのほか…美容院✂💇✨早く終わり難波神社🚶♀️何時ものように手を合わせお賽銭…お願い事御神木のパワーを頂き南船場から本町方向へ🚶♀️船場センタービル9号館B2せんびる到着~めっちゃ笑顔で出迎えてくれたイケメン♂️スタッフさん船場自由軒キタ━(゚∀゚)━!大好き❤オムライス薄く玉子巻かれたオムライスハイシオムライスランチタイム過ぎてるから店内はおちついてます名物インデアンカレーお店・・2軒あってどっちが?どっちかは知りません難波の方が有名かな…
第20回、青空文庫朗読コンテスト、金賞いただきました。やっとメダルが届きました!そして、青コン、卒業した実感が…。ですから、もう課題を読むことは無いと思っていたのですが、いや、そんなことはないですね…。これからも読むことはありますが、今頃…、3月も半ばの今頃、事情がありまして、今期の課題を読んでみました。織田作之助「電報」早く読んでおけばよかったと思いましたが、読まざるを得なくなりました…。黙読するのと、朗読するのとでは、お話の面白さが違います。今更言う?
坂口安吾作品の初出雑誌を集めています。僕の所蔵する雑誌を紹介する2回目は、昭和22年発行の雑誌です。現在。22冊所蔵。「風と光と二十の私と」掲載の『文藝』昭和22年新春号。「母の上京」掲載の『人間』昭和22年1月号。「戯作者文学論」掲載の『近代文学』昭和22年1月号。「通俗と変貌と」掲載の『書評』昭和22年1月号。「模範少年に疑義あり」掲載の『青年文化』昭和22年新年号。「日映の思い出」掲載の『キネマ旬報』再建第10号。昭和22年2月発行。「余はベンメイす」掲載の『朝日評論』昭和
織田作之助賞贈呈式織田作之助賞・織田作之助青春賞の贈呈式へ、3月6日行って参りました。オダサク倶楽部の協賛は昨年度からなので、今年が贈呈式への参加初めての年です。今年の織田作之助賞受賞は町屋良平さん。織田作之助青春賞は風吉サツキさんでした。織田作之助賞選考委員のいしいしんじ氏は今年は最終選考の5作品ともレベルが高かったが、特に優れていたのが今回の町屋良平さんの『生きる演技』だった。作品を読んで「はりつめているな」と思った。そう思えば次の瞬間には弛んでいる……「生きる演技」