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素敵な時間を頂いた作品を鑑賞したのだが「時間」を頂いた・・という感覚光の差し込む角度時間の経過窓の外の空の色街の灯り夕闇暗闇が訪れてくるそのしじまその背景と瞬間瞬間で表情を変えていくひとつひとつは繊細な紙縒浮島のようでもあり雲のようでもありチリから集まってできる銀河のようでもあり霞のようでもある
朝鮮時代後期の紙縒奠雁(こよりてんがん)です。紙縒(こより)を編んで、全体を漆で塗り固めた奠雁(てんがん)です。奠雁とは、朝鮮半島で婚礼の儀式具として使用されたものであり、木製の木雁(もくがん)はよく見かけますが、紙縒で制作された奠雁は珍しいと思います。私も初見です。木製の木味とは違った、紙縒ならではの質感と味わいが感じられます。糸は朝鮮では、長寿を象徴します。紙縒を編んで用いられたのは、そのような願いも込められていたのでしょう。凝った造作で、制作者の手の温もりが伝わってくるようで
李朝時代後期の紙縒(こより)漆塗八角盤です。紙縒(こより)を編んで、全体を漆で塗り固めた八角盤です。紙と漆で制作されているので、軽く頑丈です。この軽快な感覚は、木製の盤では得られない魅力です。制作に費やされた手間と時間を考えると、まさに「手の仕事」と呼ぶに相応しい凝りようです。民芸ファンならずとも、眺めているだけで嬉しくなってきます。漆で固められた紙縒の表情が魅力的で、温かみのある独特の雰囲気を醸し出しています。落ち着いた黒の世界がシックです。朝鮮特有の形と透かし文様も見所でしょう。