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*このシリーズの趣旨については、プロフィールを参照して下さい。長文を切って訳す時には要注意:原文にある単語を無視し、ない単語を訳文に盛り込むのは危険H・P・ウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)訳出過程での、主に上級国民の監訳者が犯した誤訳の検証を続ける。少し長い文章の原文と訳文を提示する。文脈としては、一九四四年当時、ビルマ戦線で日本軍がインパール作戦を行っていた折に、英軍が日本軍の後方撹乱を狙って実施したチンディット作戦を著者が論評した部分である:
*このシリーズの趣旨については、プロフィールを参照して下さい。名詞を名詞として訳す必要はない前回は、H・P・ウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)の訳出過程で生じた誤訳検証の一環として、次の原文を提示した(文脈については、前回記事「ウィルモット『第二次世界大戦全史』誤訳検証(49):常に名詞を名詞として訳すか?(問)」参照):Romania,whichevenunderAntonescuhadsoughttermsbothcollec
*このシリーズの趣旨については、プロフィールを参照して下さい。名詞を名詞として訳す必要はないH・P・ウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)訳出過程で生じた誤訳の検証を続ける。今回は原文のみを提示する。文脈としては、東部戦線でソ連軍が西進してくる中で、それまでドイツの属国のような立場にあった同盟国が離反の動きを見せる場面で、その中のルーマニアの情勢を記した箇所である。比較的平易な文章であると言えよう:Romania,whichevenunde
日本海軍航空史全4冊をヤフオクにて出品中です。時事通信社昭和44年発行日本海軍航空史編纂委員会代表山本親雄1969年の発行ですので、今となっては希少価値のある書籍で、プレミア価格で流通しています。4巻はそれぞれ、(1)用兵篇(2)軍備篇(3)制度・技術篇(4)戦史編となっております。状態は概ね並程度です。ヤフオクで出品中です。(2021.2月)戦争軍事ミリタリー本-買取専門【戦記堂】戦記堂-スタッフ
*当シリーズの趣旨については、プロフィールを参照して下さい。長い文章を切って訳す時に要注意:前後の脈絡が通るようにせよウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)訳出過程に於ける誤訳検証の一環として前回は、以下の原文と二つの訳文を提示した(文脈と原文への注については、前回の「ウィルモット『第二次世界大戦全史』誤訳検証(48):長文訳の際の留意点(問)」を参照のこと):原文:Withonly450,000menavailableforthis
*当シリーズの趣旨については、プロフィールを参照して下さい。長い文章を切って訳す時に要注意:前後の脈絡が通るようにせよ久しぶりに、ウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)訳出過程での誤訳検証を行う。まず、原文を提示する。文脈としては、1944年当時の東部戦線の北部に於いて、フィンランド軍とドイツ軍に対してソ連軍が攻勢を企図・実施した態様を記述したものである:Withonly450,000menavailableforthisof
*このシリーズの趣旨については、プロフィールを参照してください。原語だけでなく文脈も考えて訳せ:今一つのdefeatの訳(答)ウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)の訳出段階での誤訳検証の一つとして、前回は、一九四四年当時の東部戦線の戦況を記した箇所に登場してくる以下の見出しを取り上げた:DEFEATOFARMYGROUPCENTRE文脈としては、ArmyGroupCentreが東部戦線に展開されていたドイツ軍の中で最大規模の兵
*このシリーズの趣旨については、プロフィールを参照してください。原語だけでなく文脈も考えて訳せ:今一つのdefeatの訳(問)ウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)の訳出段階での誤訳検証を続ける。このシリーズの前々回「ウィルモット『第二次世界大戦全史』訳出過程誤訳検証(46):defeat(問)」及び前回「ウィルモット『第二次世界大戦全史』訳出過程誤訳検証(46):defeat(答)」で、defeatという単語の訳し方について論じたが、今回も同じ単語を
当シリーズの趣旨については、プロフィールを参照してください。偶には平易な訳語の方が文脈に合う:漢字の熟語を使うばかりが能ではない前回は、ウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)の訳出過程での誤訳検証の一つとして、以下の原文と二つの訳文を提示して、いずれが適訳かを判定せよとの問を発した。今回は、相違する部分に新たに下線を引く:TwiceasdestructiveintermsofGermanmanpowerasthecampaig
*当シリーズの趣旨については、プロフィールを参照してください。偶には平易な訳語の方が文脈に合う:漢字の熟語を使うばかりが能ではないウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)の訳出過程での誤訳検証を続ける。まずは、原文から。以下は、前回同様、東部戦線でのドイツ軍の苦境を綴った箇所の一節である:TwiceasdestructiveintermsofGermanmanpowerasthecampaigninnorthwestEur
*当シリーズの趣旨については、プロフィールを参照してください。前回は、ウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)の訳出過程で出くわした誤訳検証の一環として、日本語として自然な訳、文章構成を整えることを考えよとの見出しの下で、以下の原文と監訳者の修正訳を提示した(問題となる箇所に新たに下線を引く):ItisatleastarguablethatthepositionthatGermanyenjoyedrelativetoherenem
*当シリーズの趣旨については、プロフィールを参照してください。日本語として自然な訳、文章構成を整えることを考えよウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)の訳出過程で出くわした誤訳検証を続ける。非常に単純なことであるが、翻訳する際に中高生が英語の授業時間中に音訳したり、英語の試験の答案に書いたりするような、堅苦しい如何にも「英文和訳調」といった訳文は避けるべきである。小生は、この点を常に心掛けているが、時々変な和訳にしてしまうことはある。もう一つ、当たり前
*当シリーズの趣旨については、プロフィールを参照してください。ウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)訳出過程での誤訳検証の一つで、前回の設問への解答である。前回は、以下の原文と二つの訳文を提示して、どちらの訳文が適訳かを問うた。それらを再提示すると共に、問題となる箇所に下線を付す:原文:Tohaveacceptedachangeofdoctrine,however,wouldhaveamountedtoanadmission
*当シリーズの趣旨については、プロフィールを参照してください。接続詞butをめぐる問題:訳し間違えると文意を違えかねないウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)訳出過程での誤訳検証の一つである。今回は、二つの訳文を最初に提示する。なお、文脈は、第二次大戦中のヨーロッパの東部戦線で、一九四三年のクルスク戦後のドイツ軍が陥った苦境について記した箇所であり、質量共に劣勢に陥ったドイツ軍が実力を増して行くソ連軍と相対するために、それまで自軍の質的優位と優勢な機動
*当シリーズの趣旨については、プロフィールを参照してください。前回は、ウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)の訳出過程での誤訳検証の一環として、以下の原文と監訳者による修正訳とを提示した(文脈については、前回記事「ウィルモット『第二次世界大戦全史』訳出過程誤訳検証(43)接続詞の問題(問)」を参照して下さい。尚、今回は問題となる箇所に下線を引いた):原文:ThisisdefinedintermsofEisenhower’spreferen
*当シリーズの趣旨については、プロフィールを参照してください。接続詞を見落とすな、文章構成を俯瞰せよ、原文を読んでから監訳せよ(「こんなことを言う必要があるのか?」とも思いますが・・・)。ウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)の訳出過程での誤訳検証を続ける。今回摘示する箇所の文脈から概説すると、一九四四年秋連合軍が西欧で実施したマーケット・ガーデン作戦について著者が解説している箇所である。同作戦が行われた背景事情として三つの説が提示されているが、以下は
*当シリーズの趣旨については、プロフィールを参照してください。時には原著の記述内容を疑え。史学上の知識を動員して内容を検証せよ。前回は、ウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)の初校段階での誤訳検証の一環として、以下の原文と監訳者の訳をまず提示した(今回は、問題となる箇所に下線を引いた):原文:ThelatteroperationsinthenorthernSolomonsbroughttheAmericanswithinrange
*当シリーズの趣旨については、プロフィールを参照してください。時には原著の記述内容を疑え。史学上の知識を動員して内容を検証せよ。H・P・ウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)の訳出過程での誤訳検証を続ける。今回は原文に続けて監訳者の訳を初めに提示する。文脈は、ソロモン群島を北上してきた米軍の前にラバウルを根拠地とする日本の陸海軍、取り分け海軍が劣勢に追い込まれていった状況を記述したものである。:Thelatteroperationsint
*当シリーズの趣旨については、プロフィールを参照してください。前回は、まず、ウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)の訳出過程での誤訳検証の一つとして、以下の原文、及び二つの訳文を提示した:ThereafterthenetbegantoclosearoundRabaulwithaseriesofAlliedlandings:inHuonGulfon4SeptemberandbyairborneforcesatN
*当シリーズの趣旨については、プロフィールを参照してください。toresultin:如何に訳す?このようにいきなり動詞と前置詞との熟語を提示しても、それが使用されている文脈を見なければ訳すのは難しいであろう。以下は、H・P・ウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)の原文の中で、一九四三年当時、ニューギニアで連合軍の攻勢の前に日本軍が劣勢に追い込まれていく過程を記述した箇所の一節である:Thereafterthenetbegantocl
*当シリーズの趣旨については、プロフィールを参照してください。たかが接続詞、されど接続詞。原文を読んでから監訳せよ(「こんなことを言う必要があるのか?」とも思いますが・・・)前回は、ウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)の初校段階での誤訳検証の一つとして、以下の原文と監訳者の訳を掲げた(文脈的には、英国空軍がドイツへの戦略爆撃を行う際に、石油関連施設への爆撃を行っている最中に、その効果の程を確かめるために、爆撃を行った場所を写真偵察した結果、殆ど損害を与えて
*当シリーズの趣旨については、プロフィールを参照してください。たかが接続詞、されど接続詞。原文を読んでから監訳せよ(「こんなことを言う必要があるのか?」とも思いますが・・・)ウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)の訳出過程での、誤訳検証を続ける。まず、以下に今回問題とする訳の原文を掲げる。文脈を説明しておくと、英国空軍がドイツへの戦略爆撃を行う際に、石油関連施設への爆撃を行っている最中に、その効果の程を確かめるために、爆撃を行った場所を写真偵察した結果
*当シリーズの趣旨については、プロフィールを参照して下さい。前後を読んで文脈を把握してから訳せウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)の訳出過程での誤訳検証の一つとして前回は、以下の原文と二つの訳文を掲げ、「どちらの訳が適訳と言えるであろうか?」との設問を発しておいた。回答篇の今回は、注目すべき箇所に下線を引いた:BetweenMarchandMay1943oneAmericanandfiveBritishgroups,three
*このシリーズの趣旨については、プロフィール「孤狼」博士・山本昌弘の史論・翻訳談義・YOSAKOIソーラン画像さんのプロフィールページprofile.ameba.jpを参照してください。原文を読まずにする“監訳”に意味なし(こんなこと言う必要があるのか・・・)前回『ウィルモット『第二次世界大戦全史』訳出過程誤訳検証(38):positive(問)』*このシリーズの趣旨については、プロフィール「孤狼」博士・山本昌弘の史論・翻訳談義・YOSAKOIソーラン画像さんのプ
*このシリーズの趣旨については、プロフィール「孤狼」博士・山本昌弘の史論・翻訳談義・YOSAKOIソーラン画像さんのプロフィールページhttps://profile.ameba.jp/ameba/corliaslunarを参照してください。原文を読まずにする“監訳”に意味なし(こんなこと言う必要があるのか・・・)ウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)訳出過程での誤訳検証を続ける。今回取り上げるのは、一九四二年の晩秋に北アフリカで枢軸軍が劣勢
*当シリーズの趣旨については、プロフィールを参照してください。原文を読んでから“監訳”せよ(「こんなこと言う必要があるのか?」とも思うが・・・)前回は、ウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)の訳出過程での初校段階での誤訳検証の一つとして、スターリングラードの戦いについて記述した原文の一節と、その初校段階で監訳者の修正訳を提示た上で、「訳中のおかしな箇所を指摘せよ」との問を発しておいた。以下に、原文と修正訳とを再掲すると共に、ヒントとして出しておいた「原
*当シリーズの趣旨については、プロフィールを参照してください。原文を読んでから“監訳”せよ(「こんなこと言う必要があるのか?」とも思うが・・・)ウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)の訳出過程での、初校段階での誤訳検証を続ける。以下は、第二次世界大戦の転換点として論じられることが多いスターリングラードの戦いについて記述した一節の原文、及び初校段階で“監訳者”が小生の元の訳を修正した後の訳である:原文:Itveryquicklydegener
*当シリーズの趣旨については、プロフィールを参照してください。因果関係を見極めてから”監訳”せよ:たかが五文字、されど五文字(答)ウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)の訳出過程での誤訳検証、前回の設問の解答編である。以下の原文と監訳者の修正訳とを並べて、「小生の元の訳では、どこで、どのような「五文字」が書かれていたのであろうか?」との設問を発し、「原文での主節と従属節を繋ぐ接続詞に注目すべし」とのヒントを出しておいた(*文脈については、前
*当シリーズの趣旨については、プロフィールを参照してください。因果関係を見極めてから”監訳”せよ:たかが五文字、されど五文字(問)ウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)の訳出過程での誤訳検証を続ける。以下の原文は、1942年夏の東部戦線で、戦況がドイツ軍に有利に展開する中で、同年七月にスターリングラードを急襲して奪取する機会があったにもかかわらず、ヒトラーが機甲部隊の一部に方向転換させて、その機会を逸することとなる決定を下したことについて論じた部分であ
*当シリーズの趣旨については、プロフィールを参照して下さい。ウィルモット『大いなる聖戦・第二次世界大戦全史』(国書刊行会)の訳出過程での誤訳検証を続ける。前回は、以下の原文、及び、その中の下線部分を監訳者が小生の元の訳を修正した後の初校段階での訳を提示した。以下の通りである:原文:ThiscampaignonlydeepenedHitler’sdisdainandcontemptfortheofficercorpsandservedtoexagg