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昔の映画『酒とバラの日々』ではないですが、「本と映画とのんの日々」です『矢吹駆シリーズ』フランス編は8作目です。ぼくは4冊目の『哲学者の密室』でギブアップしましたが、5作目の『オイディプス症候群』は読了しました。『矢吹駆シリーズ』は重厚な文体でレンガ本です。仕事をや辞めたら再挑戦をしようと思っています。『哲学者の密室』の“悲劇”再び矢吹駆シリーズ最新作!笠井潔著『夜と霧の誘拐』2025/4/16ー3410円~672P間違われた誘拐連鎖
笠井潔の「探偵小説と記号的人物」を読んでいたら、疑問が文字化されていた。われ得たり、と小膝を叩きたくなりましたね。スティーブン・キングと言うストーリー・テラーがいる。今は語られませんが、村上春樹はキング推しが凄かった。トラウマとは、語り得ないが語る。どうしても言えないこと以外を語る。論は、戦争の影響が齎したものとして探偵小説(その特有の形式)を語っていて、長年の疑問が氷解しましたね。真に迫っているような。最近、アーネスト・ヘミングウェイの「河を渡って木立の中へ」が翻訳が出ましたが(新潮社は
今回ご紹介させていただきますのは、コチラです⬇️笠井潔さんの、「サマー・アポカリプス」です。「バイバイ・エンジェル」に続く、矢吹駆シリーズの二作目。もう、超本格推理小説でした😂前作に続き、舞台はフランス。冒頭、駆が拳銃で狙撃されるというショッキングなシーンから物語は始まります。彼のバディ的役割のナディアの友達ジゼールは大富豪ロシュフォール家の一人娘。駆とナディアは彼女の別荘に招かれるが、そこで第1の殺人が。被害者は、商談の為この別荘を訪れていたドイツ人の骨董商だったが、この事件の背景には
先日、他ブログの方の記事に触発されて、ミステリ作品を流し読みすることについて触れたのだが、今回、笠井潔の小説デビュー作にして名探偵矢吹駆の初登場作「バイバイ、エンジェル」を、久々に斜め読みではなく一字一句を追いながら読了した。そして、笠井氏の「バイバイ、エンジェル」以降の小説やミステリ評論に関する活躍はともかくとして、「バイバイ、エンジェル」はやはり氏の著作の中でも特別なものだということを改めて痛感した。矢吹シリーズの特色である哲学的思索部分の良し悪し出来不出来はさて置き、「バイバイ
※各段落の頭文字を繋ぐと「てん・せ・い・の・ま」となるように工夫しました。天啓シリーズを始めとする笠井潔氏の、矢吹駆シリーズ以外の小説を余り読んだことがないにも関わらず、今回、飛鳥井シリーズの長編である「転生の魔」を読んでみたのは他でもない。先日、何十年も逃走中だった企業連続爆破事件の犯人の一人が病院で本名を明かしたというニュースを聞いて、笠井氏がこの事件のことを今までどう語って来たのかを検索してみたら、「転生の魔」のことが出て来たからだ。今の時代の事件や事象と、企業連続爆破の
宮部みゆき「さよならの儀式」。宮部みゆき初のSF短編集です。宮部みゆき作品は5作ほどしか読んでいないので、「らしさ」について書ける程ではないのですが、らしくない新鮮な作品でした。近未来・ロボットが当たり前の世界や異世界からの侵略者、黒いキリスト、伊藤計劃作品のトリビュートなどバラエティに富んだ内容でした。表題作のロボットの話は、手塚治虫の「火の鳥」を思い起こしました。ほんと面白いです。お気に入りは、「保安官の明日」です。クローズドの世界が何周もして、あるポイントで終わり
(画像はAmazonの商品ページからお借りしています)新書版の上下巻で2段組858ページですからかなりのボリュームでした解説で笠井潔氏が書いておられるのですがこの作品は伝奇小説というジャンルにあたるそうなんですがあまり意識して読んだことがないなぁと思っているとその他の作品例で平井和正氏のウルフガイシリーズや幻魔大戦もそうらしいならば結構読んできたことになりますが今ひとつピンときませんさて本作ですが最後まで読んだ上で感じるのは作者はいったい何を表
(画像はAmazonの商品ページからお借りしています)本当にしばらく本を読んでなかったなぁこれと言って思いつく理由もないのですがどこのBookOffに行っても必ず見かける作品の一つで前から気になっていました同人小説からメジャー化した作品だったのですね文章は読みやすかったですし好きな感じです全体として重苦しいというか鬱的な印象が強いので人によっては駄目かな読んだノベルス版は上下巻とも解説笠井潔氏が解説を書かれているのですがこれがなかなか読み応
単行本『読書会』山田正紀、笠井潔、萩尾望都、恩田陸(著)徳間書店(出版)古本この著者での読書会って、凄いですマンガも小説も既に読んでいる本もありますが、読みたくなる本ばかり出て来ます。作家の視点で、素晴らしい所が書いてありますので、手に取ったらそこも注目したいと思います。本についての対談集は、読みたい本を探す時の参考にもなります#今日の飯テロはなまるうどんカレーセット温玉ぶっかけ
今年最初に読んだ本は、「対論1968」。昨年最後に読んだのが笠井潔の「煉獄の時」じゃったけん、笠井本を二冊続けて読んだ。1968年前後の日本での学生運動について語った本。俺はこのトピックのことよく知らないんだけど、なんとなくおもしろく読んだ。それはいいんだけど、これを読んでいて、劣等感をおぼえた。笠井潔が碩学であることはわかっているのだけど、対論の相手の人、司会の人も同じくらい知識があるように見受けられる。ヨーロッパの現代哲学とか、日本の思想家のこと、全部おさえている感じ。俺
※笠井潔の矢吹駆シリーズ第7作にして11年ぶりの新作「煉獄の時」読了に付き、各段落の頭文字を繋ぐと「れん・ご・く・の・と・き」となるように工夫しました。連続首切り事件をテーマにした矢吹駆シリーズ待望の新作「煉獄の時」。「獄門島」(横溝正史著)を始めとする日本ミステリや日本の近現代史に関する議論が出て来る序盤などは、なかなかに面白い。「首のない死体トリック」は、笠井の処女作にして矢吹のデビュー作でもある「バイバイ、エンジェル」以来のテーマなので、今回それがどのように扱われるか
来世へ持ち越しなのか今世でチャレンジできるのかhttps://twitter.com/kiyoshikasai/status/1595959579837607937?s=46&t=CjJXqTvOyKprsO-Uqr2IqQ矢吹駆連作の第1作から第4作までが重版出来。『バイバイ、エンジェル』は16版。1年ほど品切れだった『サマー•アポカリプス』も、また文庫本で読めるようになりました。こうして並べてみると、『哲学者の密室』の分厚さは、また格別です。pic.twitter.com/Mcd
https://ameblo.jp/mkloveless/entry-12767423402.ht『2300ページの先』これを読んでいた。矢吹駆シリーズの最新刊・・・11年ぶり!!!「ホモ・デウス」も読み終わってないのに、読み始めてしまう…。だって~~~~~…11年ぶりよ?シリ…ameblo.jp読み終わってしまった~!予言通り…満足感と寂しさを感じております。次!新刊!シリーズの新刊!が読みたい!来月あたりとは言わないが…来年あたりにできれば…と思わずにはいられない。11年後
これを読んでいた。矢吹駆シリーズの最新刊・・・11年ぶり!!!「ホモ・デウス」も読み終わってないのに、読み始めてしまう…。だって~~~~~…11年ぶりよ?シリーズものの11年ぶりの新刊よ?読むでしょ!!!読んでるんだけど・・・終わらん。私は電子で読んでるけど、紙だと単行本2段組の800ページ…。電子だと、(私が使ってる文字の大きさだと)本編だけで、2300ページを超える…。これを2日で読んだ方がいるらしい…(Twitterでみた)トイレに行かずお風呂に入らず飲まず食わ
『あなたへの挑戦状』詳細阿津川辰海が描く奇怪な城×名探偵「水槽城の殺人」VS.斜線堂有紀が描く才能格差×兄妹「ありふれた眠り」あらすじ阿津川辰海「水槽城の殺人」――巨大な水槽のある円柱型の建物「水槽城」で怪死事件が発生。犯行当時、水槽で現場は隔離されていた。斜線堂有紀「ありふれた眠り」――才能あふれる妹に久しぶりに会った。僕はまだ妹に言っていな
日本ミステリで最もかっこいいタイトルは?‥‥と尋ねられたら、自分としては『中井英夫/虚無への供物』か『笠井潔/サマ-・アポカリプス』を挙げますね。タイトル重視ですかい?‥‥と呆れられるかもしれませんけど、しかしこの『サマ-・アポカリプス』が1990年代半ばに創元推理文庫から文庫化された時って、自分はただ単にタイトルに惹かれてこの本を衝動買いしてしまったようなものなんですよ。笠井潔という作家に関する予備知識は当時の自分には全く無く、なんとなく『サマ-・アポカリプス』というタイトルがかっ
最近…ネカフェで読書するようになって…長く集中出来るのは良いのだが…その所為か…帰宅後はダラダラしてしまう事が多くなりました…虚【ウツロ】です…そんな訳で…昨日、書けなかった…読んだ本と買った本…西澤保彦著『パラレル・フィクション』読了笠井潔著『転生の魔私立探偵飛鳥井の事件簿』読了餅月望著『ティアムーン帝国物語Ⅹ~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~』読了『パラレル・フィクション』人が殺される〝予知夢〟を見た
笠井潔さん転生の魔社会派と呼ばれる本書。500頁弱でしたが読み切りました。意外な展開でそんなテーマなんだと熱くなります。
笠井潔氏の連作ミステリに登場する探偵・矢吹駆は「チベットで修行した」のではなく、「インド領内でチベット仏教の修行をした」のではないかということを、何度も書かせて頂いている。ところが最近、wikipediaの「笠井潔」の項の他に「矢吹駆」というwikipediaの項目もあることに気が付いた(前からあったのか、最近新しくできたのかは分からない)。そして、その中でも「チベットでの生活で心の平安を得る」と書いてあったので、繰り返しになるけれど改めて私見を述べさせて頂くことにした。さ
アガサ•クリスティーさんの『アクロイド殺し』読了いたしました。こちらは、ドラマの宣伝付き書影沢山のオマージュ作品が生まれている『そして誰もいなくなった』ほどではないのかもしれませんが『アクロイド殺し』も、間違いなく後世のミステリ作家さんたちに影響や刺激を与えた作品なのではないかな?と、私は思いますありかなしか刊行当時、フェアorアンフェア論争が起こった手記ものの傑作です今回の再読では、超個人的にポアロ碧月夜さんシェパード医師一条遊馬さんに、見えていました『アクロイド殺し
子どものコロナ感染拡大に小池知事「まず家庭で健康観察を」…パラ観戦は実施「ぜひ理解いただきたい」東京都の小池百合子知事は子どもの感染が増えているとして、家庭での対策を呼び掛ける一方、パラリンピック観戦は「教育的価値が高い」と実施方針は変えなかったhttps://t.co/zAcNnCQSP7—東京新聞編集局(@tokyonewsroom)August20,2021にしても小池百合子ってスゲーよな。この感染爆発の真っ只中で子どもたちをパラリンピック観戦にかり出そうとしてる。抗
【開口部を完璧に閉ざされたダッソー家で、厳重に施錠され、監視下にあった部屋で滞在客の死体が発見される。現場に遺されていたナチス親衛隊の短剣と死体の謎を追ううちに三十年前の三重密室殺人事件が浮かび上がる。現象学的本質直感によって密室ばかりか、その背後の「死の哲学」の謎をも解き明かしていく矢吹駆。二十世紀最高のミステリ。(「BOOK」データベースより)】矢吹駆シリーズの第4作目です。笠井さんのこのシリーズはすごく好きで現在8作(番外編含む)出てるうち5作読んでます。この『哲学者の密室』は矢
序文は詩人のジャン・コクトー彼の語った言葉に次のようなものがあるようだArtproducesuglythingswhichfrequentlybecomemorebeautifulwithtime.Fashion,ontheotherhand,producesbeautifulthingswhichalwaysbecomeuglywithtime.さてさて作者ガストン.ルルーの名前を聞いてもピンとこないミステリィ
Lyn∈石のしずく∈ライスフォース∈Oisix(オイシックス)食材宅配おためしセット例外状態の道化師――ポスト3・11文化論Amazon(アマゾン)1,899〜6,762円∂例外状態の道化師Kindle版笠井潔(著)∂読者レビューから引用・編集①韓国映画「パラサイトー半地下の家族」は抜群に面白い映画であった。パラサイト=寄生虫こそ、「例外状態」
ちょっと前に出た田崎基さんの『令和日本の敗戦』(ちくま新書)を読むと,安倍政権がこの7年半で日本の経済と政治をいかにメチャクチャにぶち壊したかが,綿密な取材や多くの統計データに基づいて明らかにされている。そして,この国は確実に「敗戦」に向かって突き進んでいる,というのが本書の結論である。この国は近い将来,戦わずして「敗戦」状態に陥るのではないか。これまでに起きた出来事の一つ一つの点を線で結び,時代を立体的に捉えることで,見えてくる構図。それが令和日本の「戦なき敗戦」である。迫り来るその
シャーロック・ホームズといえば、言わずと知れた名探偵。推理小説にはそれに類する名探偵が数多く登場する。が、この名探偵という奴は、キャラクターとして作り上げるのはやはり難しいようだ。あまり強力な個性をつけるとわざとらしい。ホームズとの差別化に軸足を置くと、奇をてらっただけになりかねない。そんな名探偵を沢山見た。ボクが若い頃にはまったのは、島田荘司さんの「御手洗潔(みたらいきよし)」という名探偵だった。この生き生きとしたキャラクターに心奪われ、一冊読んだ
相沢沙呼著。表紙は加藤木麻莉装画の東京創元社から2009年10月15日発行の初版。トランプのカードを散らしている制服の女子生徒。裏表紙は舞うカードと白馬が引く馬車。午前零時のサンドリヨンnull円Amazon表紙の彼女に一目惚れして連れて帰りました。手品を見るのは好きだけど、どうしてもタネが知りたくなるし、種明かしは当然ないからモヤモヤするので、向かない。第19回鮎川哲也賞。高校生たちを書いているので、もうピンと来ない感じ。謎解きは「おおー!なるほどっ!」というところもあるけど、人間関
笠井潔氏の連作ミステリに登場する謎の日本人青年矢吹駆(ヤブキカケル)は、パリにたどり着くまでに世界を放浪し、その道中にヒマラヤの僧院で一冬を越したことになっている。ちなみに、1960年代以降という物語世界内の年代も、1979年という作品の発表年代も、共にバックパッカー全盛の時代だから、矢吹の放浪はごくありそうな設定だったと言えるのかも知れない。このことについてインターネット上で検索してみると、矢吹駆はチベットで修行したと書いている人が多いのだが、原作にはヒマラヤの僧院でチベット人の導師につ
笠井潔さんの「探偵小説は『セカイ』と遭遇した」(南雲堂!!さま刊行でございます)浅田次郎さんの「犯罪学教室」に続き、「フィクション」外作品の「紹介」というより「おススメ」です。これは、本日になって、急に予定変更する気になったため。本書「探偵小説は『セカイ』と遭遇した」を読了した現在、他の本のレビューは、おそらく一単語も書けないと思います。本来ならば、今回は、私が思う某”至高の凡作作家”さんによる「ミステリーっぽい作品」を、それなりに理由があって、ご紹介し
『仙人入門』、『萌える英単語』、『デカルト』の並びがなかなかいいと思う。『喧嘩芸骨法』と『誘拐ツアー』に挟まれた『永遠平和のために』もなかなかシュールではないだろうか。なぜ『サイキック戦争』の隣に『智恵子抄』があるのか。あ、『広辞苑をつくる人』はここに入れたのか!(小川未明の隣に!)どこにやったろうと思った(まだ読んでない)。