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鷹野橋の小さな古本屋福ぶっく堂は2024年11月2日(土)を持って閉店しました。今までお越しいただいたお客様、このブログをフォローしてくださった方々には、心からの感謝と御礼を申し上げます。このブログでは2016年8月の開店準備段階から福ぶっく堂として発信してきました。ひろしま創業サポートセンターからご支援いただき、よちよち歩きを始めたのでした。結局よちよちのままで終わってしまいましたが、7年9か月の間、素晴らしいお客様や本屋仲間と出会え、やってよかったと思っています。2024
「鷹野橋の小さな古本屋福ぶっく堂」は、10月31日(木)をもって閉店することにいたしました。今までご来店いただいた皆様、SNSでフォローして下さった皆様、ほんとうにどうもありがとうございます。2017年1月にオープンして以来、本好きの素晴らしい方々との出会いに支えられてまいりました。感謝をこめて10月は閉店セール<全品半額>を予定しています。開店日が少なくて申し訳ございませんが、この機会にどうぞお立ち寄りください。
福ぶっく堂9月の開店カレンダー広島県は全国で一番若者の転出が多いと報じられています。いかにも不名誉な統計結果のように言われていますが、大志を抱いてふるさとを出るのは悪いことではないと思います。文学界でも、明治の時代から進学、仕事、憧れ、家出、はたまた漂流者としてふるさとを振り捨て、東京で踏ん張った作家たちが大勢います。村上春樹、五木寛之、寺山修司、松本清張、江戸川乱歩・・・などなど、18人の上京作家の背景と作品を読み解いた本が、岡崎武志『上京する文學ー春樹から漱石までー
福ぶっく堂8月の開店カレンダー今年の夏も猛暑続きで、これからどう乗り切るかが大きな課題です。そこで涼しく・・・というか、ぞくっとなる絵画鑑賞はいかがでしょう?『絵画の冒険者暁斎ー近代へ架ける橋ー』2008年に京都国立博物館であった暁斎(きょうさい)展の図録。幕末から明治にかけて活躍した河鍋暁斎は、日本より海外で特に関心を呼んできたそうです。愛嬌たっぷりの天狗や妖怪、幽霊図など一度見たら忘れられない刺激的な絵ばかり。「処刑場跡描絵羽織」羽織の裏地におぞましい処
福ぶっく堂7月の開店カレンダー梅雨が明けたら今年も猛暑の予報。散歩どころではない日々かもしれませんが、本を開いて、そこにある路傍の雑草に目を向け、可憐な花に涼やかさを感じたいものです。柳宗民/文三品隆司/画『柳宗民の雑草ノオト』(ちくま学芸文庫)柳宗民(やなぎ・むねたみ)さんは民藝運動の創始者・柳宗悦の四男です。御父様は民藝の中に美を、宗民さんは植物に美を見い出して研究されたのです。夏の草花で私が大好きなのは「ネジバナ」(別名モジズリ)ねじねじと螺旋を描
福ぶっく堂6月開店カレンダー6月2日(日)10:00~17:00広島T-SITE(LECT)にある蔦屋書店で第3回目になる「広島本屋通り」に出店します。【広島蔦屋書店】広島本屋通り第3回またやります|広島T-SITE広島本屋通りの開催も迫ってまいりました。告知第2弾としてさらに追加情報を発表致します。今回の告知では、みなさまお楽しみのワークショップや、本以外の販売グッズ。さらにお祭りには欠かせない、食ブースの出店情報をお知らせします。そしてみなさまお待ちかね。
福ぶっく堂5月開店カレンダー6月2日(日)HIROSHIMAT-SITE広島蔦屋書店にて「広島本屋通り第3回」が開催されます。https://store.tsite.jp/hiroshima/event/humanities/39504-1431460319.html今回は福ぶっく堂も初参加!中四国を中心に40店以上が参加予定です。どうぞお楽しみに!その前にいよいよゴールデンウィークの到来!10連休という人もいるとか。お出かけもいいけど、家の中でゆっくりのんび
福ぶっく堂4月の開店カレンダー3月29日~4月7日、ひろしまゲートパーク(旧広島市民球場跡地)でひろしまブックフェス開催です。広島の新刊書店、出版社、取次会社、古書店が大集結し、連日ワークショップも無料で開催されているそうな。野球もいよいよ開幕!カープはマツダスタジアムで、本はひろしまゲートパークで、応援よろしくお願いします。福ぶっく堂には、詩歌の本たちが床の間にお目見えしました。俳句をされる方は、『草木花歳時記』はいかがでしょうか?春夏秋冬の植物の写真と共に、その植物
福ぶっく堂3月の開店カレンダー春の足音とともに、本屋業界のイベントが目白押しです。まずは3月1日から10日まで、恒例「カジル横川古本市」3月15日~17日は初の「広島護国神社古本まつり」3月29日~4月7日はひろしまゲートパークにて「ひろしまブックフェス」と、ビッグで楽しい企画がいっぱいじゃあ、あ~りませんか!護国神社やひろしまゲートパーク、新しいステージで輝きを増していくようで楽しみです。みなさま、是非足をお運びください。
福ぶっく堂2024年2月開店カレンダー2024年は元旦から能登半島地震が起こり、私たちの暦とは無関係に地球が活動していることを思い知らされました。このたびの地震で被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。一日も早く穏やかな日常が戻りますように…松本哉『寺田寅彦は忘れた頃にやって来る』(集英社新書)「天災は忘れた頃にやって来る」という有名な警句の発信元は、実験物理学者にして文筆家の寺田寅彦だといわれています。ただこの本によると、寺田寅彦自身が書いた文章の中にある
福ぶっく堂2024年1月開店カレンダー2023年もあと少しとなりました。昨年末より福ぶっく堂は木・土のみやっておりますが、それでも店に足を運んでくださるお客様から、日々元気をいただいてます。ほんとうにありがとうございます。来年もどうぞよろしくお願いいたします。**************************年末年始はテレビ三昧!という人は今や少ないでしょうねぇ。1980年前後のテレビ全盛期には、番組やドラマを作る側が必死なのはもちろん、見る側も必死でテレビにくらいついてい
福ぶっく堂12月の開店カレンダー今年は兎年でしたが、野球界は虎の存在感がすごかったですね。ということで、今回は大阪の魅力満載の本をご紹介。『沖野教授のそろそろ大阪の話をしよう』中野徹『大阪人の胸の内』益田ミリどちらもステレオタイプではない大阪そして大阪人が語られていておもろい。「ホンマや」「なんでやねん」のてんこ盛り。大阪弁で書かれた文学の魅力を深掘りりしているのが江弘毅『K氏の大阪弁ブンガク論』大阪弁で書かれた小説は会話のテ
福ぶっく堂11月の開店カレンダー本は読みたいけど、読書やスマホは目が疲れて・・・という方も多いかと思います。そこで目をつかうことなく、ありがたい仏教のおしえを知るとができ、しかも楽しい!という特製木箱入りのCD12枚セットを今回特別にご紹介しましょう。通販ではありません(^^;)『寂庵法話集CD12巻セット』瀬戸内寂聴<法話>というと、なんか眠くなりそう。。。と思いきや、こそは寂聴先生ですから心配御無用!あの高くてハリのある声で、面白おかしく語る様子は、まるでお笑いラ
福ぶっく堂10月の開店カレンダー敬老の日は過ぎましたが、日本は日々高齢者が増え続けるので、365日老いに向き合わなければなりません。そこで先達は老後にどう向き合って生きておられるか、参考にしたいところです。老いエッセイの第一人者、佐藤愛子から橋田壽賀子、曽野綾子、樋口恵子、老人初心者の阿川佐和子、シブかっこいい五木寛之、いつも楽しそうな南伸坊、そして養老先生。皆さん、いろんな示唆を与えてくれます。とはいえ、結局はいくつになっても人生を楽しむ。これに尽きるのではないでしょ
福ぶっく堂9月開店カレンダー9月。さすがにそろそろ涼しくなってほしいものです。読書の秋に備えて、どんな読書をするべきか悩める人へ。荒俣宏『喰らう読書術:一番おもしろい本の読み方』内田樹『街場の読書論』日垣隆『つながる読書術』喰らったりつながったりして、おなかいっぱいに拡大した読書を伝授してもらいました。もうちょっと穏やかな読書もあります。平野啓一郎『本の読み方:スロー・リーディングの実践』長田弘『読書からはじまる』「量」より「質」を重視してゆっくり読む。
福ぶっく堂開店カレンダー今年もヒロシマの8月が巡ってきます。広島市西区商工センターにある泉美術館で〈広島の記憶〉展が開催中ということで、先日訪れてみました。「戦前の広島」と「占領下の広島」に焦点をあてた展示内容です。原爆投下前の広島。親から多少聞いてはいましたが、写真はほとんど残ってないし、具体的にイメージすることはできませんでした。この展示では、絵や写真、絵葉書などで、主に昭和初期の賑やかな廣島の町並みを見ることができます。焼け野原になる前の廣島を知ると、原爆で失ったものの大
福ぶっく堂7月の開店カレンダー7月にはいっても、しばらくは梅雨空が続きそうです。雨の日は家のなかで、ひとりの時間を味わいたい。そしてこんな本が横にあれば・・・石垣りん『朝のあかり石垣りんエッセイ集』(中公文庫)「表札」や「私の前にあるお鍋とお釜と燃える火と」などの作品が有名な詩人、石垣りんの生き様が詰まったエッセイ集。彼女は14歳で銀行員の見習いとして就職し、戦前・戦中・戦後もずっと銀行勤めをしながら一家を養い、詩を書き続けたのでした。女性の地位が極端に低い時代
旺文社文庫をご存知ですか?1965年から1987年にかけて、内外の古典名作や純文学を中心に刊行されていたそうで、文庫でありながら、なんと函入り!表紙にはヒエログリフとギリシャ神話の女神がデザインされていて、格調高し!(左)函の表(右)本体の表紙裏も素敵。。。価格は¥180(昭和42年発行)奥付には、創業者赤尾好夫による「旺文社文庫」刊行のことばが記されています。「いかなる時代においても、書物は人間の最大の喜びであり、最高の救いである。若い日読んだ書
お詫びとお知らせです。この度、福ぶっく堂の電話番号が変わりました。新しい電話番号は070-4212-7484です。今まで電話がつながりにくく、たいへんご迷惑をおかけしました。また、6月9日をもちまして福ぶっく堂のホームページを閉鎖いたします。福ぶっく堂は2017年1月に開店し、同年6月にHPを開設しました。以来、このページを見て福ぶっく堂にお越しくださった皆様、ほんとうにありがとうございました。これからは、このブログ、Facebook、Instagramなどで情報発信してい
福ぶっく堂開店日5月19日から21日まで、広島でG7サミットが開催されます。前後を含み広島市内は厳しい交通規制がありますので、18日(木)と20日(土)はお休みさせていただきます。そのかわり、2日(火)と16日(火)は開店しますので、よろしくお願い致します。主要七か国の首脳が集まるって大変なことなんだ、と街中で見かける警察官の多さでも実感します。なのに曖昧なのがG7の構成国。日本、アメリカ、カナダ、フランス、イギリス、ドイツ、イタリア、プラスEUだそうで、主要といってもヨーロッ
向田邦子さんが飛行機事故で亡くなってもうすぐ42年。いまでも人気が衰えないのは、彼女の著作を読むと至極納得。その感性は真実をしっかり見抜いている気がします。『向田邦子暮しの愉しみ』(新潮社とんぼの本)この本では、手料理、器えらび、暮らしぶり、行きつけの店、旅など、向田さんのライフスタイルが写真入りで紹介されています。なかでも「向田邦子が選んだ食いしん坊に贈る100冊」というページには、向田さんの食いしん坊魂をゆさぶった本がずらり。福ぶっく堂にある本も数冊含まれていたので、並
福ぶっく堂3月開店カレンダーNHK朝ドラ「舞いあがれ!」も終盤となりましたね。古本屋として気になるのは、当初又吉さん店主役、古書店「デラシネ」の本棚!それと、ヒロイン舞ちゃんの幼馴染で夫となった貴司くんが作る歌です。君が行く新たな道を照らすよう千億の星に頼んでおいたさりげなく、でも切実に舞ちゃんを応援している歌にはぐっときます。(ドラマに出てきた詩や短歌は、脚本家で歌人でもある桑原涼子さんの作だそう)これを機会にもっといろんな短歌を味わいたくなっ
昨年末のクリスマス寒波、そして1月末の大寒波と、この冬は温暖な広島市にも積雪がありました。移動するには雪は困ったものですが、雪景色はため息がでるほど清々しいですね。雪が登場する本は数あれど、福ぶっく堂にある雪の本をご紹介いたします。『うさぎちゃんとゆきだるま』ふかふかに積もった雪をみると雪だるまを作りたくなるのは、人間の子どもも、うさぎちゃんもいっしょ。『はたらきもののじょせつしゃけいてぃー』高速道路で立ち往生したら、「けいてぃーおねがいします!」と叫んでみよう。ポール・
あけましておめでとうございます福ぶっく堂は1月も木・土の週2日のみ開店です。本年もどうぞよろしくお願いいたします。昨年のクリスマスに渡辺京二さんが天に召されました。熊本市在住の思想史家・歴史家・評論家で、幕末から明治に日本を訪れた外国人の滞在記などを研究してまとめた『逝きし世の面影』が知られています。石牟礼道子さんと共に、熊本の文学はもちろん、日本の思想史を牽引してこられたと言っても過言ではないでしょう。一貫して在野の研究者として生き抜かれたことに、学問に対する強い覚悟と高い
12月。街の飾りも広告も、クリスマスムードが高まっていきます。先日、とある書店の絵本コーナーで、クリスマス絵本をいろいろ眺めてきました。音がでたり飛び出したり、印刷技術も進化しており、美しい絵本にうっとり。クリスマスのプレゼントって、もらう側だけでなく、プレゼントする側も選ぶワクワクをもらえますね。福ぶっく堂にもささやかながらクリスマスの絵本が集合しました。サンタクロースと絵本は切り離せない仲ですね。奥の床の間ではサンタさんがプレゼントを用意して待ってくれています。是非会いにいらし
福ぶっく堂は、11月3日(木)より、営業を再開いたします。長期の休業続きで、たいへんご迷惑をおかけしました🙇ただし、しばらくは木曜日と土曜日のみの開店となります。どうぞご了承ください。店内の本を多少入れ替えしました。読書の秋もあっという間に過ぎてしまいそうなので、お伴になりそうな本を探しにいらしてください。ひろしま美術館での「ヨシタケシンスケ展かもしれない」が11月20日まで開催中ですね。待ってましたとばかり、行ってきました。膨大なヨシタケシンスケさんのアイデアメモ
日頃より福ぶっく堂にご来店、ご支援いただきありがとうございます。9月の開店カレンダーをアップしておりましたが、諸般の事情により予定通りの開店ができなくなりました。勝手ながら当面のあいだ、お休みさせていただきます。昨年より休業が多くてご迷惑をおかけしているところ、重ねて申し訳ございません。再開する際にはFacebook、ブログでお知らせいたします。何卒よろしくお願い致します。
もともとお休みが多い福ぶっく堂ですが、火木土もお休みなる日があります。ご迷惑をおかけして申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。開店日は随時Facebookでお知らせしますので、ご確認のうえお越しくださいませ。ミシマ社の生活者のための総合雑誌「ちゃぶ台」最新号の特集は、<書店、再び共有地>誰のものでもないけど、誰でも立ち入れる場所としての書店。現代の共有地としての書店がいろいろ紹介されています。かつては書店や古本屋といえば、大小の違いこそあれ形態はどこも同じ感じで
今年は自然とアートを満喫できる「瀬戸内国際芸術祭2022」が熱い🔥この公式ガイドブックを片手に、アートを巡る旅の予定を組み立ててみようではありませんか。(夏の会期:8月5日~9月4日)個人的には、女木島と男木島が気になるところ。女木島にある鬼ヶ島大洞窟、木村崇人「カモメの駐車場」は外せないでしょう。男木島にある私設の男木島図書館は本好きなら行かねば!そして海風に吹かれながら鑑賞したいのは、山口啓介の立体作品「歩く方舟」↓それにしても瀬戸内の島の多さにはあらためて驚かされます。
梅雨明けが早すぎて、心の準備ができないまま夏に突入してしまいましたね。これからの猛暑に向けて、気合を入れて、使わない電気は消して、夏を乗り切りましょう!買い取りの度に少しずつ岩波文庫の列が伸びてきました。昨今は大型書店でないとずらっと整列した岩波文庫を見かけることはないので、赤・緑・青の背帯が並んでいるのを見るとちょっと嬉しくなります。タイトルには馴染みがあっても、多分読まないというか読めないだろうなと思う本が多い中、時々読み返して味わいたいのが、寺田寅彦、中谷宇吉郎、ともに大物理学