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約束は口約束でも交わしたことに違いはない唇を近付けて私はあなたに尋ねるの「私の代わりに誰がこの家に来るのか」あなたは泪ぐみながら「誰も来ぬ」と云った侍の信義にかけた愛の約束で息の根を引き取った私を梅の木のそばに埋めた小さな鈴がしゃりんと鳴れば屋敷の庭を見てごらん経帷子(きょうかたびら)身に付けて遍路の鈴が目もなく舌もない私が裏を取る約束は口約束でも忘れちゃいけない恋時雨新たな妻を娶(めと)りあなたは約束を破った夜な夜な鳴る鈴新妻へと語りかけ「もしもあの人に話せば