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『知的生活習慣』-①外山滋比古●スタイリッシュ・エイジング岸信介元首相の老人三訓(というかどうか知らないが)を伝え聞いて感心した。ノンポリ人間だから、政治家には関心がない。そのころ羽振りの良かった進歩的思想家などからはさんざん悪く言われたが、たじろがなかったところで、この名言には、ひそかに感じ入った。その岸さんの三訓、★転ぶな★風邪ひくな★義理を欠けこれを聞いて、はっきり人間的にえらい人だと思うようになった。ただ頭がいいだけでは、こういうことは言えない。その直
会社務めをやめたらやってみたいと思っていた事のひとつが、ライフワークであるポジティブ心理学を本場アメリカの大学の講義を受けて学ぶこと。courseraというオンラインの教育プラットフォームで、いろいろな大学の授業を受けられるので、アメリカに行かなくても、日本にいながら、オンラインで、世界レベルの講義を受講できます。まずはイェール大学のウェル・ビーイングの講義をまずお試しで受けてみて、とても面白かったです。『学生に戻ってみる』会社務めを辞めて、始めたことの一つが、学生に戻ってみること。世
9月4日を、振り返る形で書きます()東京事変のニュースフラッシュ配信チケット買いましたっっっ映画館で観たかったけどその申し込み期間までに配信チケット買える期間終わっちゃうから、もしかしたら何も観れへんかもしれんということで決意itkr先生は2012の解散ライブ、ライブュで観たって言ってたっけオンタイム配信は明日やけど、バイトなので明後日観ますたのしみそれでね、今日これまでの学校関連とか塾関連の書類整理してて(まだやるんかよ)執行部時代で1年だけ顧問してもらってた先生が不定期
外山滋比古さんが亡くなった!と聞いて、彼の本を何冊か引っ張り出してみた。「思考の整理学」を読んだのは何年前だろうか?物の見方や考え方、アイデアの生み出し方などを自らの体験を基に明快に示してくれ、大いに参考になり、何度も読み返したものだ。最近では「老いの整理学」で、年の取り方を学んだ。年の取り方には、二通りあるという。うまい年の取り方と、辛い年の取り方である。どちらの老い方をするかは、ひとりひとりの問題であるが、もちろんうまい年の取り方をしたいと読んだものだ。
『知的生活習慣』-⑦外山滋比古●論文というものイギリスの詩人ロバート・グレイヴズが、詩作では食っていけないのは、昔も今も変わりがない、身過ぎ世過ぎのために心に染まぬ仕事もしなければならないが、下手なことをすると肝心な詩が書けなくなってしまう、とのべているのを読んだことがある。グレイヴズはいろいろな職業を詩人に危険だとしてあげているが、よくやる、出版社や放送局づとめも感心しない。もっと悪いのは教師だとあって、教師はつらい思いをしなくてはならない。なぜ出版社や放送局がいけないかという
『知的生活習慣』-⑥外山滋比古●朝は金、昼は銀昼食、夕飯なら食後の休みをとるのはその気になれば何でもないことだが、朝は、あとがせまっているから、あわただしく、ゆっくりなどしていられない。朝食後、ひとやすみのできるのは、現役でない人くらいである。長い間、いろいろ考えたり、試みたりしてみたりしていて、頭を使う仕事に適しているのは朝、昼、夜の順であるというところへ落ち着いた。勤めがあると、昼の時間は自由にならない。朝と夕方、食事の前が書き入れ時であるとわかった。しかし、なかなかうまく活
『知的生活習慣』-⑧外山滋比古●論文というもの-2✪納得のいかないことはいっさいご免こうむる、といったことが通用するほど、世の中は甘くない。学生諸君にはすこしでもいい論文を書いてもらいたいという親心もある。自分にはうまく書く自信はないのに、論文作成の方法を教えなくてはならないという破目に陥る。やはり教師にはなるものではない、というグレイヴスの言を思い浮かべて、情けない気持ちになることがある。切羽詰まれば窮余の策も浮かんでくるものらしく、野球をしたことのない野球監督や、創作の経験のな
『知的生活習慣』-⑦外山滋比古●論文というもの✪イギリスの詩人ロバート・グレイヴズが、詩作では食っていけないのは、昔も今も変わりがない、身過ぎ世過ぎのために心に染まぬ仕事もしなければならないが、下手なことをすると肝心な詩が書けなくなってしまう、とのべているのを読んだことがある。グレイヴズはいろいろな職業を詩人に危険だとしてあげているが、よくやる、出版社や放送局づとめも感心しない。もっと悪いのは教師だとあって、教師はつらい思いをしなくてはならない。なぜ出版社や放送局がいけないか
『知的生活習慣』ー外山滋比古●シッタシズムは困る-①✪オウムのようにことばを使うのを言語学ではシッタシズム(pstitacism)とよぶ。「オウムが機械的にことばをしゃべることをシッタシズムという」(『英語学辞典』)。日本人の外国語学習では、しゃべることが読むほどに重視されていないため、読めてもしゃべることのできないシッタシズムが一般的である。本を読んで知識を得るのは二次的シッタシズムと言うべきかもしれないが、知識は尊重される。博覧強記、博学博識は学識として高く評価する。そこま
『知的生活習慣』ー外山滋比古●知識はモノマネ✪神奈川県相模原で飼われていたインコが、逃げ出して行方不明になった。それから数日後、近所のホテルで保護され、自分の住所(?)をスラスラ言ったため、飼い主のところへ戻ることができた。(2012年5月)。新聞がおもしろがって記事にしたから、多くの人がインコの賢さに感心した。人間のこどもは迷子になっても住所が言えないことが多い。認知症の老人も徘徊していて家に帰れなくなる例はいくらでもある。住所がわからなくて交番が苦労することなどニュースにならない
『知的生活習慣』ー外山滋比古●シッタシズムは困る-②✪いろいろな学問を学ぶに当たっても、このことばのシッタシズムと同じ性格の傾向が認められる。何の役に立つかを考えないで、ただ知識を知識として蓄積することが文化的に意義をもつように誤解するところから学問の堕落が始まる。人文学の学者は多くこの教養シッタシズムに陥って、無力である。モノマネの知識は振り回しても、自分のことばがない。知ったかぶりをしても、借りものを着ていい気になっているおしゃれくらいにしか評価されるべきではない。先進文化に
『知的生活習慣』ー外山滋比古●レム睡眠で頭のゴミ出しをする✪善玉忘却は人間の精神活動にとって大変大きな力をになっている。その働きの弱い人間は、知的能力が低くなる。いまの社会は情報化社会である。昔の人に比べるとはるかに多くのデータ、知識、情報、刺激にさらされているから、それだけ忘却作用も活発にしなくてはいけない道理である。昔に比べて精神的不安定を訴える人が多くなっているのも、ひとつには、この忘却作用の不全によると考えられる。そういう大切な機能を、人間の意志だけに委ねておくわけにはいか
『知的生活習慣』ー外山滋比古●知識を消化する✪勉強は知識を頭にとり入れることである。頭に入れる、そして、それを失わないようにするのは記憶力の力である。記憶が知識をふやしていくのは、体がものを食べるのに似ている。どんどんものを食べると、満腹になって、もうあと食べたくなくなる。体は、食べたものを胃や腸で、消化する。入ってきたものをそのまま体内に入れておいたら、すぐ腹一杯になってしまう。消化は、食べたものの必要なところだけをとって、あとは排泄する。捨てる。消化、排泄が働かなければ、消化不
『知的生活習慣』ー外山滋比古●よく学び、よく遊べ✪戦前の小学校では、"よく学び、よく遊べ"というモットーを校訓のようにしているところが少なくなかった。こどもにとって、不思議だった。"よく学べ"はわかる。勉強はしたくない、あまり勉強しないこどもたちへの戒めの言葉として意味がある。ところが"よく遊べ"というのがわからない。うちでも毎日のように「遊んでばかりいるな、仕事を手伝え」とか「勉強しろ」と言われることはあっても、「よく遊べ」などと言われることはない。なぜ、わざわざ"よく遊べ"という
『知的生活習慣』-⑦外山滋比古●論文というもの✪イギリスの詩人ロバート・グレイヴズが、詩作では食っていけないのは、昔も今も変わりがない、身過ぎ世過ぎのために心に染まぬ仕事もしなければならないが、下手なことをすると肝心な詩が書けなくなってしまう、とのべているのを読んだことがある。グレイヴズはいろいろな職業を詩人に危険だとしてあげているが、よくやる、出版社や放送局づとめも感心しない。もっと悪いのは教師だとあって、教師はつらい思いをしなくてはならない。なぜ出版社や放送局がいけないかとい
『知的生活習慣』-⑥外山滋比古●朝は金、昼は銀✪昼食、夕飯なら食後の休みをとるのはその気になれば何でもないことだが、朝は、あとがせまっているから、あわただしく、ゆっくりなどしていられない。朝食後、ひとやすみのできるのは、現役でない人くらいである。長い間、いろいろ考えたり、試みたりしてみたりしていて、頭を使う仕事に適しているのは朝、昼、夜の順であるというところへ落ち着いた。勤めがあると、昼の時間は自由にならない。朝と夕方、食事の前が書き入れ時であるとわかった。しかし、なかなかうまく活
定年近くなると、同級生は皆不安顔になって私の所へ遊びにやってくる。本当に日本人は長生きになった。60代でも70代でも元気だ。人生100年時代は現実味を帯びてきた。充実した人生を送るためには2つのポイントがある。それは死ぬまで働き続けること。もう一つは明日死のうとも学び続けることだ。学校では知識は教えてくれたが、知識を活用して知恵にすることは教えてくれなかった。知恵は働くことから得られた。私は知的生活習慣は働いているか
『知的生活習慣』-④外山滋比古●レム睡眠で頭のゴミ出しをする✪善玉忘却は人間の精神活動にとってたいへん大きな力をになっている。そのはたらきの弱い人間は、知的能力が低くなる。いまの社会は情報化社会である。昔の人に比べるとはるかに多くのデータ、知識、情報、刺激にさらされているから、それだけ忘却作用も活発にしなくてはいけない道理である。昔に比べて精神的不安定を訴える人が多くなっているのも、ひとつには、この忘却作用の不全によると考えられる。そういう大切な機能を、人間の意志だけに委ねてお
『知的生活習慣』-⑤外山滋比古●海外の雑学クラブに学ぶ✪20世紀になってから、雑学クラブで成果をあげたのが、アメリカのハーヴァード大学である。20世紀の初頭、同大学の評価はかならずしも高くなかった。それを残念に思い、ノーベル賞級の学者を輩出させたいと考えた総長のローウェルがつくったのが、のちにハーヴァード・フェローと呼ばれる研究談話会である。各学部から大学院かそれ以上の研究者を選び、毎週一度、ランチョン・パーティーをした。総長はポケット・マネーで高級ワインを寄付した。メンバーの一
ご訪問、誠にありがとうございます。今日は関東一円、都心も大雪ですね。早めに帰宅できる方は、大事を取って、早めにご帰宅ください。上司の皆さんも率先して帰ってあげてください。部下がすごく喜びますよ(笑)さて、今日も細々とブログを更新してますが、今回は『思考の整理学』で有名な外山滋比古さんの、知的生活習慣に関する本です。本書は、内容的には、「知的」部門と、「生活」部門に分かれます。いち学者として、知的に語る。メモを取るとか、調子が付いたら執筆をやめずに、一気に書く、とか。
『知的生活習慣』-④外山滋比古●レム睡眠で頭のゴミ出しをする善玉忘却は人間の精神活動にとってたいへん大きな力をになっている。そのはたらきの弱い人間は、知的能力が低くなる。いまの社会は情報化社会である。昔の人に比べるとはるかに多くのデータ、知識、情報、刺激にさらされているから、それだけ忘却作用も活発にしなくてはいけない道理である。昔に比べて精神的不安定を訴える人が多くなっているのも、ひとつには、この忘却作用の不全によると考えられる。そういう大切な機能を、人間の意志だけに委ねてお