母から電話がありました。「あなたにあげた着物、あれ、何枚か返してくれる?。やっぱり手元にないと寂しいし」だそうです。返してほしいものは、母が若いころに参観日などによく着てきていた水色の着物と、祖母が母に買ってくれたという刺繍のある黒羽織です。この黒羽織は母にはとても思い入れが強いようで「呉服屋さんで、いちばんいい生地を選んでつくってくれた。こんなにいいものは誰も持っていなかった」というのは何十回も聞かされた話です。菊・牡丹・紅葉の日本刺繍がほんのり赤みを浮き立たせる黒羽織は私の目からみても上質で